月1回の整形外科への通院。
昨年9月に腰椎骨折後のリハビリを卒業してからも
ずっと続いているルーティンであったが、
このたび、担当医師よりこのルーティンからの卒業を宣告された。
両膝手術後のリハビリと通院は、卒業まで14ヶ月かかったのだが、
今回はとても早いので、その旨を問うてみると、
「膝は肉の問題で、腰は骨の問題だから」と言う。
何を言っているか、一瞬理解できないでいると、
医師は続けて言った。
「肉は食えば千切れるけれど、骨はそう簡単に千切れない。
つまり、骨について言えば、一定期間後の経過に変化がなければ、
ひとまずしっかりと固まったということだ」
と言った。
なるほど。腑に落ちたぼくは、礼を言って診察室を出た。
リハビリ卒業と時期を重ねて本格復帰したお山。
歩くごとに、この壊れた身体からは新しい声が聞こえ、
新しい使い方が見つかる。
どういう力の掛け方をすれば、負荷を軽減できるのか、
あるいはより効率的な動き方ができるのか、歩くごとに感じている。
お山とは、スポーツなのか?
色々な意見があろう。
トレイルランニング等、限られた領域を除いて、他者との競技性はないに等しい。
その相手は自然であって、自分自身なので、
レクリエイションとも言えるだろうし、
自分の内面と向き合う、フィロソフィカルなものとも言えるかも知れない。
ぼくは、それら意見を全て是と考える。
その上で、登山という身体動作を、勘や経験だけに依存することなく、
ひとつのスポーツ科学的な、あるいは運動生理学的な
ジャンルとしての理論を確立させることによって、
より長く、楽しく、安全に続けられるものでありたいと願っている。
怪我などしても、ただ痛いだけだから、しないに越したことはない。
けれど、膝の半月板が千切れる前よりも、腰の椎骨が潰れる前よりも、
人間という肉体の不完全性と、奥深さを知ることができたし、
お山におけるその歩みに、意味を見出すこともできた。
膝の靭帯が4本中3本切れ、半月板がなくなってしまっても、
装具とサポータとテーピングに支えられながら、
「ミスター1分」と呼ばれるほどの長い取組をしばしば繰り広げ、
37歳まで土俵に上がり続けた大相撲力士がいる。
’80年代中頃にして「MLBに最も近い男」と言われ、
後に重度の椎間板ヘルニアに冒されながらも、
鍛え抜かれた強靭な筋肉によって、
患部がギプスのように固定されていたことで、
40歳まで日本屈指の外野手として活躍を続けたプロ野球選手がいる。
ならばぼくも、できるのではないか、と思う。
プロ・プレイヤと比較するのは、おこがましいのかもしれないが、
メソッドがあるから、そういう力士が、選手が実際にいるのだ。
やらないよりはやってみるほうがよい。
膝の怪我から3年半、いつもそう思いながらここまできた。
これからも。
おめでとうございます(^^)
何度聞いても、そのポジティブな考え方に勇気貰います♪
pokoroさん
ありがとうございます!
まぁ、出来る出来ないの判断は、
やってみてからで遅くないですからね。
こういう身体になったことがないから、
やらないとわからない、だからやる、
というシンプルな話です
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