朝起きると母がベッドの横でうずくまっていた。
少し痛そうだったが転んだ程度だろうと寝かせていたが動かすとやたら辛そうなのでケアマネに連絡すると簡単に骨折することもあるから救急車を呼んだ方が良いというので119番する。
果たして医者の見立ては…「大腿骨骨折です」
積極的に治療するもしくは温存するにしても手術は必要とのこと。
認知症の始まった母は運ばれた場所が病院であることも理解していない。何で自分が動けないかも解らない。
こんな状態で手術そして医者の言うように術後直ちにリハビリが可能とはとても思えない。
でも何等かの手を打たなければ「寝たきり」になって同じように認知症の進んだ親父と同時に介護するなどとても不可能な状態になってしまう。
手術後に専門病院か老人施設にてリハビリになるそうだが恐らく住み慣れた家に戻ることは出来ないだろうと思った。
母とはいろいろ軋轢があって良好な親子関係だったとは言えない。
歳を取るにつれ記憶力や思考力と共に人間性まで老いてゆく姿は子として辛かった。まるでいろいろなモノが剥げ落ち「ダークサイド」が現れたかのような母。それでも時折見せる母親としての側面もあっていつも戸惑った。
だから「このまま帰れなくても施設で穏やかに終わってくれればそれも良い」とも思った。
でも実際にはその不在に僕はなかなか慣れることが出来ない。
玄関の靴、立てかけられた杖。台所の茶碗。主の居ないベッド。壁に掛けられた母のセーター。
そういったものと母の不在がどうしても噛み合わない。
部屋を掃除しながら不覚にも嗚咽してしまった。
なぜだろう単純に「人として肉親として」可哀想だと思ったからか。
この後どんな生活が待っているのか淡々と受け入れるしかない。
心中お察し申し上げます。
どうか、周りの助けも借りて、ご自身を追い込まれぬよう。
Mipapa様
コメント有難うございます。
昨日無事手術も終わりこれからリハビリとなります。
どの程度回復するか高齢なので難しい面もありますが家内とともに支えていきたいと思っています。
それにしても同年代と話すとみな「介護」の話題ばかりになりますね。
さみしいものです。
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