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敢えて危険な箇所と言えば朝日小屋である。小屋主の清水ゆかり氏はテント泊者は小屋からの「hospitality 」(おもてなし)は一切得られないと明言した。午前5時の暴風雨の小屋で天気予報を見せてもらおうと頼んだら、もう1組のテント泊者同様「お断り」されてしまった。小屋泊の料金を支払って初めて各種”おもてなし”を得られるということのようだった。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1202139.html
(山小屋は単なる利益を得るためだけの道具ではないと思っていましたが、環境省発出の文書を読んで、山小屋がその存在を許されるためには、公共的役割を十分に果たす必要が(強く言えば)義務としてあるのだということが分かったのでした。)
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環境省自然環境局は、自然公園における「山小屋」の役割を次のように位置付けています。
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「山小屋」は、公園事業のうち、宿舎事業として国立公園においては環境大臣の、国定公園では都道府県知事の認可を受けて、主に民間が実施し、単に「宿舎事業」としての宿泊提供機能のみならず、その果たす機能として
物資の供給(売店・食堂)
○休憩所の提供
○登山者に対する情報提供・安全指導
○給水
○公衆トイレの提供
○医療(診療所)
○救難対策(緊急避難所・救助)
○登山道等の管理・清掃
を挙げ、公共的機能(役割)として宿泊者以外にも丸印のものは「無償」でその機能を果たすことを求めています。
それゆえ、山小屋が使用する広大な面積の地代が、例えば北アルプスのとある山小屋を例にとると、年間わずか33万円ほどと公共機能を果たすことへの代償と言える恩恵的地代となっているのです。
ゆえに、小屋主がネット環境を優位的に用いて天気の情報を入手しながら、
「宿泊しない者には教えない」
「テント泊は客ではない」
という女主人の底意地の悪さは、連日報道されている知床の惨事の当事者のぬらりくらりとしたあいまいな態度とは見た目には双極にあるようでありながら、それはその口調の違いだけであって、その双方に「人」の危険に対する無頓着に通ずるものがあると思うのです。
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