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芳野満彦さんをモデルに戦後派の山男の半生を描いた小説。
僕の好きなこの小説の名文句が2つあります。
抜粋しますね。
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「アルピニストには不可欠な条件が四つある。
第一は健康な肉体だ。第二は意志の強固であること。
第三の条件は謙虚であるということ。(中略)
そして、第四の条件は情緒だ。」
戦後間もなく食糧の買出しついでに
丹沢に行った主人公岳彦が復員した兵隊に言われた言葉。素敵です。
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「米と味噌がある」
八ヶ岳の遭難時に凍傷で両足の先を失った岳彦。
それでも山に行きたいと高三の夏休み、白馬岳へ行く。
登頂に成功した岳彦は上高地に行きたいと山小屋の主人に打ち明ける。
その熱意に動かされた主人は岳彦に米と味噌を持たせた。
バス代のない岳彦はこの台詞をつぶやき。
山に行ける喜びに打ち震えるのでした。
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僕はまだ山の広い世界の入り口に立ったばかり。
岳彦が丹沢、奥多摩、アルプスへと山の世界を広げていき、
山で生きていきていくのだと
もがくまでのストーリーにとても共鳴しました。
きっと、この小説を登攀もできるような上級者の方が読むと、
マッターホルン北壁やアイガー北壁に挑戦していくところや、
北岳岩壁登攀の遭難のシーンなどに心を震わせるのでしょうね。
山の上級者になったら、もう一度読み返してみたいな。
それにしても35歳で山に目覚めたのは遅すぎたなぁ。
もっと早く目覚めたかった・・・。
懐かしいです。
もう一度読みたくなりました。
でも「活字」が小さくて・・・・・
新しいのを買わないと・・・・
>katatumuriさん
コメントありがとうございます。
リアルタイムでこの小説が読めた世代の方が羨ましいです。
芳野満彦さんって、
僕らにとっての山野井泰史さんや竹内洋岳さん
といった感じのヒーローだったんでしょうね。
自分も読みました。gaku88さんは「35歳で山に目覚めた」とのことですが、わたくしは57歳で目覚めました。これからガシガシ登ります。新田次郎の山岳小説は私にとって教科書です。
コメントありがとうございます。年齢・体力・経験に応じて挑戦し続けられるのが、山のいいところですね!この日記を書いた頃からはダイブ経験も積んだので、また読み返してみようと思います!
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