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昨年、ヤマケイに特集記事が掲載されていた映画“春を背負って"のDVDがモンベルにならんでいました。原作は名前だけ知っていましたが読んだことはなく、ヤマケイの6月号で特集記事があって、立山の大汝休憩所がロケに使われたってことで注目していました。
■実際にみての感想。
・雪の立山のきれいな風景が楽しめます。さすが、360度どこをみても絵になる風景。
・いろんな遭難エピソードがてんこ盛りのストーリー展開。
・モンベルが衣装協力しているせいか、出演者みんながモンベルのアパレル+ギア。
・前作の劔岳点の記と同じシーンがときたまでてきます。
・シーズンの山小屋を3人で切り盛りって?
・今時の立山で歩荷とは…?…理由はわかりました。
・市毛さんがでてきます。登山好きだけあって演技が自然です。
・春を背負って?…何かを常に背負ってます。
・KIKIさんが遭難者役ででています。可愛いです。
・山小屋ってこんなとこだってのは従業員や常連さん、一見さんともにわかりやすいです。でも従業員3人は無理でしょうね。
・ラストシーンはとってもいいけど、なぜそうなるのか意味不明…。
■突っ込みどころは満載です
原作は奥秩父が舞台らしいので立山と奥秩父をあわせているからでしょうか。ロケに使われたのは大汝休憩所です。映画では「雷鳥荘にまかせようと考えている」とおっしゃってますが実際には雷鳥荘の系列です。なお、宿泊は緊急時のみで休憩のみになります。私は前を通っただけですが、紅葉シーズンは結構賑わっていたように思えました。映画では槍と奥穂がよく出てきていますが、ちょっと見えなかったと思います。最後のエンディングで大きな富士山も出てきますけど、八ヶ岳からでも富士山は小さかったですが…。大汝山からの眺望も素敵ですが、私的には別山からの劔岳がとっても素敵でした。エンディングのテロップをみてモンベルとヤマケイが協力しているみたいです。エンディングですが、バックに映し出される北アルプスの峰峰がとってもきれいです(*^▽^*) やっぱり北アルプス最高!
■原作の“春を背負って"
Amazonでぽちって押した文庫本が届きました。
原作は6編構成で1編ごとのエピソード完結です。映画は若干登場人物に脚色を加えていますがほぼ同じ。読んだら感想を。
春を背負って
花泥棒
野晒し
小屋仕舞い
疑似好天
荷揚げ日和
■山の天気
で、話の内容で常に出てくるのが山の天気に関する話題です。登山をするときは必ずチェックするのが天気予報。天気予報なくして登山は始まりません。降水確率と3時間おきの天気と天気図は必ずチェックしますよね。特に知識はいらず、中学校の理科で習う程度で十分です。あとは経験。原作にある疑似晴天とか、「低気圧ははやいのですぐに晴れる」「きっとすぐに天気が崩れる」など。今年はクリスマス寒波より1週間はやく2つ目の低気圧がやってきました。もっともクリスマス寒波は1ヶ月おきにやってくる寒波で11月下旬から12月上旬にやってきた寒波がちょうどクリスマスの時期にタイミングが重なること。疑似晴天は、いうまでもなく本当にこわく、私はまだあったことがないですが、過去の重大な遭難事故を引き起こしてます。
で、気になる天気はネットの数時間おきのポイント予報でチェックしてますが、山をはじめたときにこれだけはおぼえておいたほうがいいよといわれた知識。詳しい天気図などの見方はヤマケイ9月号の特集にあります。
▼クリスマス寒波
発達した低気圧が日本付近を通過する時、天気が大きく崩れる現象。約1ケ月の周期で出現します。クリスマスから年末に掛けて発生することが多いので、クリスマス寒波と呼ばれています。
【クリスマス寒波/はてなダイアリー】http://d.hatena.ne.jp/keywordtouch/%A5%AF%A5%EA%A5%B9%A5%DE%A5%B9%B4%A8%C7%C8
▼二つ玉低気圧
今年の12月中旬にニュースを賑わせたのでまさに瞬の話題です。降雪は湿雪で一度に大量の降雪があります。二つ玉低気圧は、接近した低気圧の速度が遅くなった場合に、内陸部で二つに割れて発生するケースが多い。天気図でチェックする前にニュースで報道されます。天気図はまさに2つの低気圧が重なり、大陸に大きな高気圧がおられます。低気圧が通過してもしばらくはこの高気圧=寒波が本州に停滞するので、強い冬型気圧配置となり荒れる期間が長引きます。
【二つ玉低気圧/Yahooニュース】http://bylines.news.yahoo.co.jp/sugieyuji/20131209-00030498/
▼擬似晴天
風雪中の束の間の晴天が擬似晴天です。疑似好天ともいうそうです。冬型の気圧配置が緩んだ後、そこに弱い低気圧が発生し、この低気圧が更に発達し、再び冬型配置をもたらすまでの僅かな時間に現れる晴天が擬似晴天と呼ばれるようです。晴天は数十分から長くても数時間しかもたないようです。冬山だけでなく、一年間を通して起こる可能性はあるので、天気図はチェックしておく必要があります。
【疑似好天/NHK】http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2012/07/0713.html
【ドキュメント気象遭難/Amazon】http://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E6%B0%97%E8%B1%A1%E9%81%AD%E9%9B%A3-%E7%BE%BD%E6%A0%B9%E7%94%B0-%E6%B2%BB/dp/4635140040
こういう場合、最初から山に行きませんが、もし運悪く遭遇すれば、すぐに下山か近くの山小屋に避難する方が賢明です。冬山の技術は特に勉強するものではなく、ちょっと通えばすぐに習得できますが、天気は経験と地域の気候を知ってることが必要です。出発前から天気図と1週間の長期予報はチェックすべきでしょうね。低気圧が縞模様になってるときに気圧の谷が通過するときは山では結構荒れるとか、地域の季節風とかいろいろ。
■で…。
春を背負ってをみて、なかなか読む機会がないので、原作を年末年始の山行で読もうかと思案中。原作をAmazonでぽちって押しちゃいました(笑)。年末年始にチェックしてはいかがですか?
春を背負って 予告編
edusさん
こんばんは
私はしっかり原作読みましたよ。
原作は奥秩父の山小屋の設定で色々な事件に
巻き込まれながらも山小屋の主を勤めるというような
感じでした。映画見ておりませんのでわかりませんが
かなり違ったものなのでしょう
この原作を読んで小屋番もいいななんて
思ってはみたものの現実には無理ですよね
kazuさん、こんばんは。
原作は名前だけで、ヤマケイの特集記事もあああそこでロケかあと思っただけでスルーしましたが、DVDに見入ってしまいました。
私は、山小屋に蒼井優がいるなら小屋番を喜んでやります(笑)
やっぱり原作は奥秩父が舞台だったんですね。奥秩父はいったことがないですが…。
映画は原作とはみんなちがいますからねえ。劔岳点の記や岳とか。八甲田山はだいぶ忠実だったような気がします。
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