大阪・関西万博の会場でユスリカが大量発生してニュースになっています。
大阪府の吉村知事はアース製薬に駆除の協力を要請したとのこと。殺虫剤の会社に駆除を依頼するということは、殺虫剤で駆除するということなのでしょう。
https://mainichi.jp/articles/20250522/k00/00m/040/163000c
琵琶湖の周辺にも「びわこ虫」と呼ばれる羽虫が大量に発生しますが、あれもユスリカの一種です。滋賀県民にとってはなじみの深い虫ですね。
びわこ虫についてはこの滋賀県のサイトが詳しいです。
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kankyoshizen/biwako/328918.html
長年、琵琶湖のほとりに住んでいますが、不快には思っても駆除しようと思ったことはありません。蚊ではないので刺されることもないですし。
琵琶湖では日常の風景なので、万博でなぜあんなに大騒ぎしているのか理解できません。
成虫の寿命は1〜2日程度なので、仮に殺虫剤を使って駆除してもほとんど意味がありません。
びわこ虫は幼虫の間は水中で有機物を食べ、成虫になって水中から飛び立つので琵琶湖の水質を改善する機能を持っています。成虫は魚類や鳥類の餌になっており、琵琶湖の生態系の一部を担っています。
万博会場のユスリカはウォータープラザの周辺で発生しているようです。大屋根リングで海をせき止めた池であるウォータープラザはまさにユスリカが発生する条件がそろっています。
人間の都合で島や池を作っておきながら、そこに虫がやってくるのはイヤだなんて虫が良すぎます。今ごろになって大騒ぎしていますが、計画段階でユスリカの発生を予測できなかったとすればお粗末というしかありません。
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。1〜2日の寿命しかない虫を殺虫剤で殺したら「いのち輝く…」が聞いて呆れます。
びわこ虫を解説する滋賀県のサイトはこう締めくくっています。
「湖や池などからユスリカの成虫が発生することは、特別なことではありません。どれだけ多くても発生時期が過ぎるといなくなるので、琵琶湖における季節の風物詩だと思って温かく見守ってあげてください」
屋外の閉鎖水域の水質維持にはエアレーションや水の入れ替えが欠かせないはずですが、これだけ大量の水に対してそんなことができるか疑問ですし、こういった虫の大量発生を抑えるために、その幼虫や蛹を食べる魚の導入も欠かせないはずですが、これらのうちどの程度が事前に想定されて準備されていたのでしょうね。
そもそも開催予定地は絶滅危惧種のコアジサシなどの繁殖地であり、それを潰してやってるので計画段階から唾棄すべきお遊びです😮💨
税金をドブに捨てようが構いませんが、失われた命はかえってきません。ほんと鬼のような連中です。
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