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しかし北岳からの間ノ岳は大きく見えるものの縦走尾根の大きな塊にしか私には見えない。北岳山荘と中白根山の中間から中白根山―間ノ岳―三峰岳に向かう稜線が日本では一番、長い3000mを超える稜線(2.5Km)と言われている。逆を言うとそれだけ登り下りのない、比較的なだらかな稜線が続いているということで、際立つピークではないことになる。遠くの山々から白根三山(北岳・間ノ岳・農取岳)を見る機会も多いが真中の間ノ岳は両側の北岳、農鳥岳が猛々しく立ち上がっているのに比べると、だらけた感じを受けてしまう。
間ノ岳が奥穂高岳に続き、日本4番目の標高を有していなかったら、深田久弥もはたして百名山に選んだかどうか疑問である。図体の大きな山として薬師岳や仙丈岳があり、それらは独立した山でそれなりの風格があり百名山として文句がつけようがない。
私は間ノ岳山頂を6回踏んでいるが、北岳を始めての人と行くときは日本4番目だからと説明して、間ノ岳まで足を延ばし連れて行くけれど、単独で北岳を登ったときはわざわざ間ノ岳まで行く気がしない。確かに間ノ岳からの仙丈岳、甲斐駒ケ岳、北岳、八ヶ岳、鳳凰三山、富士山のパノラマは絵葉書的で素晴しいものがある。しかし日本百名山としては白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)で1山としても良いのではないかと考えるのは私だけであろうか。
深田久弥は百名山選出にあたり、山の品格、風格、個性を重んじているけれど、私には残念ながらこの山に品格、個性を見出せない。間ノ岳だけを目的として登る人はおそらく居ないと思う。北岳のついでに、或いは白峰三山縦走か、塩見岳への縦走途中に通るだけではないかと思う。日本百名山はあくまでも深田久弥の考え方・好みで選出した深田久弥の百名山であり、その中身を決して批判しているのではない。上記の意見はあくまでも私個人の偏見であるが、山に登る人にはそれぞれの各人の基準で選んだ百名山があって然るべきある。私の百名山としては、その山を単独でも登りたくなるような山を選びたいと考えている。
写真:竜ヶ岳からの白根三山
ご異論もおありかとは存じますが、深田も書いていますが、能鳥という名前をこの山に冠してほしかったと言うとおり、間ノ岳という日本4位の山にしてはなんと間の抜けた感じのすることでしょう。
私は、深田久弥は、やはり白根三山としてとらえるよりは、笹呉トンネルをぬけて、甲府盆地に入った時のこの山の姿を見ていいっているのですね。私も中央高速から眺めるときにそう思います。
この山は悲哀な山ですね。登るにはこれ単独の道もなく、険しくもない。ただずんぐりとして、そのずんぐり具合から言うと、南の山に共通だと思うのですが、登るにつまらないゆえに、山としての格にかけるといういいかたはできると思います。
北岳とは距離を置いているし、これが北岳との間に200〜300mの登り降りがあれば、五竜と鹿島槍のあいだのキレットのようなものがあれば、もっと大事にされたでしょうね。
深登りがいのある百名山、眺めての百名山なだなど、あるのではないでしょうかね。
私は第4位の高度を持つだけでも資格があるように思うのですが、どんなものでしょう。
hagure1945さん、コメントありがとうございます。
日本に○○三山と呼ばれている山塊がいくつかありますよね。例えば越後三山(魚沼三山)など。
越後三山の場合、宗教的にも、山の面白さでも百名山に挙げてもおかしくない八海山があり、三山の最高峰の中岳を差し置いて駒ヶ岳が三山の代表として選ばれています。駒ヶ岳と八海山は北岳ー間ノ岳ー農鳥岳よりも距離がありますが三山の代表として駒ヶ岳ならば、白根三山の代表として北岳だけで良いのではないかと思ってしまう訳です。
これはあくまでも私の偏見です。
花の百名山や標高百山などもありますから眺めて良しの百名山的な考えもあるとは思います。
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