もみもみ、ともいえるでしょう、あの愛くるしい動作。
お母ちゃんのおっぱいをもみもみして、お乳の出をよくするための行動だと言われているようです。
しかし、乳離が早過ぎるとその行為だけが大人になっても残るとか、なんとか。
うっとりした目つきでひなたにちょこんと座り、のどを鳴らしながらその前脚は、乙女がもじもじするかのように、ふみふみ。
わたしが食後のコーヒーを楽しみながら、「山と渓谷」のページをめくり、槍ヶ岳の写真を眺め溜息をつくひととき、ひざの上で眠っているねこはごろんと寝返りをうち、もみもみ。
この仕草を見るだけでだけで、毎回のたうちまわるほどの幸せを感じます。
しかし。
このふみふみ、もみもみも、ねこの爪が鋭く尖っているときは、別問題。
眠っているわたしを起こそうと、枕に飛びのり、わたしの頬をもみもみするとき。
それは、拷問。愛の拷問。
その愛のもみもみを拒否することもできず、尖った爪が頬に食い込むのをがまんし、ねこの気が済むまで耐え忍ぶことになるのです。
そのときばかりは、貴様、そんなに揉んだところで乳は出ないぞ、このやろうと思いつつ、涙をにじませ耐え忍ぶのです。
ですので、週に一度は爪切りデー。
しかし、ねことは自由でわがままな生き物。
人様に押さえつけられ、腕を掴まれ、爪を切られるなんてプライドが許さないのです。
とは言え、わたしだって、愛するねこに思う存分もみもみされたい!
ここは意地のぶつかり合いですが、ねこの攻撃力といったら、それはもう……
毎回、おそろしい形相で噛み付かれながら、なんとかかんとか、両手、両足×2頭、計40本の爪を切り、終わる頃にはわたしの両手はみみずばれ。
そんなとき、ひらめいたのが、手袋すればいいんじゃね?ってこと。
そう。
伊豆ヶ岳での落石事件後購入した、指なしのトレッキンググローブ。
指がないから繊細なねこの手を優しくつかめて、革製なのでがっちり牙もガード!
こいつを使うようになってからは、余裕の爪切りタイムです。
でも、ねこって賢いもので、わたしが山道具箱からグローブを取り出すと、びくってなるのよね。
やるのか?やるのか?爪切りやるのか?って。
大丈夫、母さんはこれから山に遊びに行くだけよって、涼しい顔でねこを抱き上げて。
なーんちゃって、うそだよーん。
爪、切っちゃうんだよーん。
って。
毎回、こんな風に爪を切るもんだから、ほんとに山の支度を整えるときも、ねこたちは逃げ回る始末。
ああ、母さんはあなたたちと暮らせて幸せです。
もちろん、山での岩登りやクサリ場でも大活躍!
普段の山行では、素手派のわたしですが、落石流血はもうこりごりですので、岩場やクサリ場ではめんどうでも、ザックから取り出し装着します。
ほんとは日々の山行でもUVカットのグローブとかしたほうが日焼けも防げて、女子的にはマストなんでしょうが、波乗り時代にすでにおそろしく日焼けしてましたので手の甲はシミだらけ。
自然と遊んだ勲章よ!と、ばかりに放置です。
とほほ。
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