今でも刊行され続けている雑誌「岳人」の表紙を飾った57枚の絵と、その絵とは特に脈絡の無い(とはいえ全て山に関する)エッセイで構成された本の文庫版化である。
56と57の絵と文は病床で作られたとある。
また、没後、1972.8月号に使われた絵は没後のため対となる文が無い。
そのピッケルとアイゼンが描かれた一枚が秀逸なのだ。
波乱に満ちた辻まことの人生を知り、漫画チックな油絵の奥底にある自由人辻まことの姿を初めて垣間見たような気がした。
一日で読了できる一冊である。
そして解説にある通り、登山をする我々にとって日頃のストレスを溶解してくれる極上の読み薬だった。
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