日本人女性で19歳でエベレスト登頂したニュースが流れていますね。道具の進歩や登り方の違いはあっても、8000メートル以上という高所環境は昔も今も変わらないはずですから賞賛に値します。
7000メートル峰でしたが、自分が初めてネパールヒマラヤの遠征隊に参加したのが30年以上前の19歳の時でした。自分達でルート工作は当たり前ですから、足手まといと言われないように、できるだけトップに立ってルート工作をしたものです。最年少のため荷揚げも競ってやりました。全力を出し切って頂上に立てた時は感激しました。
日本に帰ってからヒマラヤ登山のシンポジウムにパネラーとして出席した時、多くの出席者から非難されました。理由は未成年者がヒマラヤに登った事でした。そんな若年者はまだヒマラヤに行くには早過ぎるという訳です。当時のヒマラヤ遠征はベテランの領域でした。そこにたかだか3〜4年のキャリアのヒヨッコが行ったことに非難が集中しました。自分なりにはそれまで冬季登攀もやったし、ソロで穂高の岩壁を登ったりなど努力はしたつもりです。現地でも遜色のない活躍をしたと自負していました。費用だって夜間のバイトと粗食で貯金したものです。
しかし年齢の事を言われるとなんにも言えず、悔しい思いをしたものです。その時のシンポジウムの結論として、遭難しなかったのは運が良かったで片付けられました。
あれから30年以上経って今では素人でもエベレストに登れる時代です。他人がルート工作をして、高所順応や荷揚げもせず、下山時の酸素ボンベも南峰に荷揚げされている今のエベレスト登山も時代の流れなのでしょう。すでに日本人以外では20歳未満のエベレストサミッターはいるので、未成年者だからといって非難される事もないでしょう。
穂高岳や槍ヶ岳だって昭和の初めは案内人を雇えるほどの一部の裕福な人達しか登れない領域だったのが、今では幼児でも登ってますからね。
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