もう半年近く経ってしまったけど、今年6月のペテガリ岳〜神威岳の縦走をもって19回に分割して繋いできた日高主稜線のトレースが完結したので、今更ながらこれまでの記録をまとめてみた。
日高山脈の主稜線全山縦走の定義は人それぞれ違っているようで、狭義では芽室岳〜楽古岳を指すこともあるらしい。しかし、芽室岳の北や楽古岳の南にもまだまだ山脈は続いている。どうせやるなら北端から南端まできっちり繋げたかったので、佐幌岳の北にある稚空知山から襟裳岬の突端まで、なるべく稜線を忠実にトレースして繋いでみた。
片道縦走を一人でやるには車の回収が問題になる。公共交通は無いし電波が入る所は限られるのでタクシーは使いづらい。そこで自転車やバイクを下山地点にデポする方法を何度もやった。ピークハントを繰り返す「点」の山行も良いけど、「線」の山行はやっぱり面白い。
※歩いた方向を問わず山名は全て北から順に記載。()は地形図に記載が無い通称の山など
2022年3月1日〜2日
稚空知山〜(奥佐幌岳)〜佐幌岳〜(桜山)〜狩勝峠
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4047472.html
狩勝峠から出発し、佐幌小屋に1泊して稚空知山まで往復。佐幌小屋はストーブの煙突が詰まっていて?使えず寒かった。稜線上はまだまだ厳冬期の景色で、樹氷と佐幌岳から昇る朝日が印象的だった。
2022年3月17日〜18日
狩勝峠〜(臥牛山)〜オダッシュ山〜(労山熊見山)〜熊見山〜日勝峠
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4089753.html
日勝峠から狩勝峠へ。熊見山周辺を除いて標高は1000mに満たない区間が多く、残雪期の穏やかな気候も相まってまったり平和な感じの縦走だった。縦走後に車の回収のために自転車で日勝峠を登ったのが核心部だったかも。
2022年3月29日〜30日
日勝峠〜ペケレベツ岳〜(ウエンザル岳)〜(パンケヌーシ岳)〜芽室岳の手前
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4126605.html
好天と締まった雪質に恵まれた。初日にパンケヌーシ岳を越えたところでテン泊したが、夜から風速20m以上の強風が吹き荒れてくる。ブロックを積み上げてもテントが吹き飛びそうでほとんど眠れなかった。これを機に雪洞泊を始めるようになった。
2022年4月22日〜24日
芽室岳〜(雪盛山)〜ピパイロ岳西峰の肩〜1967峰
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4207819.html
芽室岳からピパイロ岳、1967峰をピストンして伏美岳へ。悪天候で途中のルベシベ山をパスしたのは惜しかったけど、2泊目のテン場から眺める朝焼けのピパイロ岳は素晴らしかった。
2019年7月3日〜4日
ピパイロ岳〜1967峰〜北戸蔦別岳〜戸蔦別岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3506047.html
初めて歩いた日高の稜線。北戸蔦別岳の下にテン泊して幌尻岳とピパイロ岳をピストンした。この山行と、同年10月の1839峰をきっかけに日高の縦走にハマる。
2023年4月1日〜2日
戸蔦別岳〜1790mP
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5336138.html
2月の縦走で撤退した部分をリベンジしに行った。季節外れの大雪が降った後で、4月なのに稜線までは深いラッセルを強いられるも、何とか稜線までテントを担ぎ上げる。戸蔦別岳から眺める朝焼けの稜線はとてもきれいで、印象に残る山行だった。
2023年2月14日〜17日
1790mP〜神威岳〜神威岳北東尾根分岐
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5185097.html
神威岳から戸蔦別岳、さらに幌尻岳への縦走を目論むも、激深ラッセル&悪天候で途中までしか行けず、厳冬期の主稜線の厳しさを痛感。
2022年4月17日〜18日
神威岳北東尾根分岐〜エサオマントッタベツ岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4188613.html
神威〜エサオマン〜カチポロの周回縦走。稜線上の雪庇はいたるところにクラックが入っていて、山と谷に書いてある「落ちる人が後を絶たない」とはこういうことかと思った。
2021年7月20日〜22日
エサオマントッタベツ岳〜(シュンベツ岳)〜(1917峰)〜カムイエクウチカウシ山
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3375902.html
沢から尾根へ・・・日高の良さが詰まった良いルートだが意外と濃密なハイマツと猛暑でかなり消耗した。この区間は季節を変えてまた歩いてみたい。
2021年6月22日〜24日
カムイエクウチカウシ山〜(ピラミッド峰)〜(1823峰)〜コイカクシュサツナイ岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3300579.html
まだ残雪の多い八ノ沢を登ってカムエク頂上でテン泊し、コイカクへ。快晴、無風の誰もいないカムエクで過ごす時間は夢のようだった。
2021年9月6日〜9日
コイカクシュサツナイ岳〜ヤオロマップ岳〜(1599峰)〜ルベツネ山〜ペテガリ岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3501532.html
ヤオロ〜1599の激藪、意外と踏み跡のある”リンゴ畑”、静かなCカールの夜、ジャングルのようにどこまでも続くペテガリ東尾根。奥深さを満喫できるルートだった。
2023年6月19日〜22日
ペテガリ岳〜中ノ岳〜(ニシュオマナイ岳)〜神威岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5637136.html
夏に縦走する人はほとんどいないこの区間、行ってみたら濃密な笹藪はあれど、意外と歩ける所も多かった。主稜線縦走のラストを締めくくるに相応しい山行だった。
2020年10月2日〜5日
神威岳〜(靴幅山)〜ソエマツ岳〜ピリカヌプリ〜(幌別岳)〜トヨニ岳〜1151mP
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2630535.html
天候に恵まれず、稜線上では風雨に打たれて低体温症になりそうな状態で藪を漕ぎ続けた。過去一番過酷な山行だったかもしれない。
2021年5月4日
1151mP〜野塚岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3163743.html
野塚トンネルの周辺で繋いていなかった部分を残雪期にサクッと周回。5月に入っても稜線上はしっかり雪が繋がっていて歩きやすかった。
2021年9月1日
野塚岳〜オムシャヌプリ〜十勝岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3484230.html
上二股の沢から十勝岳へ登り、野塚岳まで縦走。十勝〜オムシャの間は藪が薄くて登山道並みに快適な区間もあった。
2020年10月18日
十勝岳〜楽古岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2660897.html
コイボクシュメナシュンベツ川から十勝岳に登り、楽古岳の夏道を下る周回ルート。稜線の藪は濃かったが、軽装で涼しい時期なので意外と順調に歩けた。
2022年7月3日〜4日
楽古岳〜(小楽古岳)〜(ピロロ岳)〜1186mP
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4463285.html
楽古岳からマイナー峰をいくつか繋いで広尾岳へ。部分的に濃密な笹藪が多くて苦戦した。
2023年3月14日〜17日
1186mP〜(本二観別岳)〜(二観別岳)〜豊似岳〜追分峠
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5275272.html
追分峠から日高の最南端の1000m峰を繋いで広尾岳へ。この辺りは日高の主稜線と言えるのかも分からない微妙な区間。距離は長くても、締まった雪と好天に恵まれて快適な縦走だった。
2022年11月7日
追分峠〜襟裳岬
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4897102.html
この辺りは丘のような地形で稜線という感じではないけど、ルチシ山を登ったついでに、林道と道路を歩いて襟裳岬までのトレースを繋いでおいた。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する