いまでは、山靴といえば、布製のゴアテックスが主流です。昔のキャラバンシューズとは違い、防水も完璧、何より軽い。元祖キャラバンシューズを半年で卒業して、47年前に初めて買った革靴は、IBS石井スポーツの、カンチDXというVibramソールのとても頑丈な靴でした。片足2kg、両足で4kgの代物で、これ1足でほぼオールシーズン乗り切りましたが、厳冬期のアルプスなどでは、さらにナイロン製の編み上げオーバーシューズをつけて、さらにアイゼンをつけていましたから、両足で8kg近くになったと思います。ヤッケはダブルのナイロンの上下が一般的で、今でいうゴアテックスのハードシェルは、高嶺の花でした。やがて大学にはいり、バイトで稼いだ資金で、LOWAのチベッタをかいました。当時で7万もしたチベッタはヤマケイの広告で、「7000メートルの高所で使えるシングルシューズ」と絶賛されていました。シングルシューズとは、いまの冬靴と同じく革で作られた山靴です。では、それ以外に何があったのかというと、革靴の中にもう一つ、薄い革で作られたインナーシューズのある二重靴です。高所靴とも呼ばれ、7000メートルオーバーのヒマラヤ遠征等に使われでいました。革靴は、防水性能が重視され、より高い品質の革を使ったものが、厳冬期に凍傷から足を守るものだったのです。また、スキー靴のようなプラスチック樹脂製の靴の中に、革製のインナーのある靴もありました。樹脂製ならば、防水は完璧でしたが、蒸れと履き心地に難がありました。
45年ぶりにガチに登山へ戻ってきて、目下の悩みは、冬靴はどうしたら良いのだろうという疑問です。実家の倉庫から往年のチベッタを掘り出すか、いや、もっと進化した軽い冬靴があるはず、、、ベテラン面した私は、いまさら恥ずかしくて店員さんに聞けないのであります。初心者扱いされる屈辱に耐えかねて、ついつい虚勢をはり、昔話でマウントをとりたくなるのは、私だけでしょうか? あー、悩ましい。
(写真はオークションサイトのLOWAチベッタ、写真主のかたお許しを)
★当日記は、おじさんの昔話を集めて「懐古録」と名付けて全体公開しています。同年代の方は共に懐かしんでいただき、若い世代の方は、年寄りの自慢話だと読んでみてください
こんばんは。群馬が誇る登山家である山田昇さんの遺品の冬靴(二重登山靴)を持ったことがあります。激重でした。
昔の靴は重かったですね。力を抜くだけで、靴の重みで足が勝手にブラ〜っと前に出ました。
貴重な経験ですね。靴は登山家の相棒で、数々の喜びや苦労を表していますから、さぞ、ずっしりとしていたでしょうね。確かに重い靴は上手く使えば振子のように、楽に歩けるんですよね。
私も小学校か、中学のときの遠足で、先生数人がキャラバンを履いてるのを見て、憧れた思い出があります。それが、山に向かわせた、最初の動機かも知れません、
30年ほど前に都内の高田馬場にあったトップ靴店でオーダーしてもらった革靴を今でも履いて山に登ってます。
ビブラム底をすでに5回は張り替えていますが、今でも現役バリバリです。
足にピタリとフィットしてとても歩きやすく、重さは全然気になりません。
この靴がへたる時は私の身体もへたる時だと思ってます。
多分、私の身体が先にへたると思いますが😅
トップ靴店、覚えてます。では、わたしもvt250zさんにならって、チベッタを倉庫から発掘してみます。
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