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秀麗富嶽二十景で良いのでは？と大半の方が思うであろうが、大月方面から見た場合富士山が十二単衣を纏っているように見えることが由来らしく秀麗富嶽十二景との事。
そのため、1景に同じ山塊の2座含まれていることもある。
特徴の一つとして駅から近い(山が多い)ことがあり、公共交通機関を利用して登山する分にはうってつけ。
先日の登山で無事秀麗富嶽十二景の全座登頂を無事達成したので改めて振り返ってみる。
1番山頂「雁ヶ腹摺山・姥子山」
自家用車(タクシー)の使用可否で難易度が激変する2座。
あれば1時間程度のお手軽登山、なければ片道10�卍�度を歩く羽目になる。
雁ヶ腹摺山は旧500円札の撮影地となっただけあり流石の1番山頂。
大峠からの登山道は短いながらもバリエーションに富んでいて面白い。
姥子山はほぼついでに行くような感じになりがちだが、山頂付近は岩場になっており迫力がある。
ヒルクライムとして自転車でも登れたりするのでそこまで来れば徒歩15分とよりお手軽。
記念すべき一番山頂だが、自分が訪問した時は双方とも雲で富士山は見えなかった。
2番山頂「牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山」
小金沢山連峰の山並み。
大菩薩方面から歩くと基本的に富士山に向かって歩くことになるので景色は秀逸。
標高差があまりなく綺麗な稜線を歩くことになるのでオススメ。
上日川峠〜大菩薩峠〜小金沢山〜牛奥ノ雁ヶ腹摺山〜すずらん昆虫館の縦走ルートなら初めてでも挑戦しやすい。
複数回訪問したが、全て晴れて綺麗な山並みを見せてくれた。
3番山頂「大蔵高丸・ハマイバ」
こちらも自家用車(タクシー)の使用可否で難易度が変化する2座。
湯の沢峠まで走ることが出来れば1時間程度で訪問できる。
なければ前述の牛奥ノ雁ヶ腹摺山方面から縦走するか、湯の沢峠まで荒れている登山道か下道を歩く羽目になる。
大蔵高丸は山頂に出ると正面にドーンと富士山が登場、ハマイバはそこから30分程度だがほぼほぼ平坦なので天空の散歩道といった様相。
ちなみにここまで来たら十二景ではないが反対側の白谷丸まで歩いてもらいたい。
肝心の富士山だがハマイバからはあまりよく見えなかったのだが、大蔵高丸からは正面に見える富士山にテンション上がった。
4番山頂「滝子山・笹子雁ヶ腹摺山」
秀麗富嶽十二景の人気の一つは駅から訪問しやすい点。
その意味でこの二つはやりやすい。
とはいえ滝子山は往復約12kmコースタイム7時間強、笹子雁ヶ腹摺山はその半分程度だが山頂直下はどこも急坂と一筋縄ではいかない。
滝子山は大菩薩から縦走してきたのだが、振り返った山並みが見えるのが気持ちよかった。
逆に笹子雁ヶ腹摺山は登山ルート選択失敗。
このコースのウリは道中の反射板やそこから見える富士山だが、違うコースで登ったこともあり富士山も隠れて残念な結果になった。
5番山頂「奈良倉山」
秀麗富嶽十二景の中では一番遠方にあるが、松姫峠や鶴峠までバスで行けるので意外と交通アクセスが良かったりする。
遠くにあるだけに富士山自体は小さいのだが、広く開けているので展望はばっちり。
帰りは小菅の湯方面に降りると温泉にも入れてちょうどよい。
6番山頂「扇山」
駅から近く山頂も開けていることもありかなり人気の高い山。
後述の百蔵山と一緒に縦走できるのも魅力だが、その場合山頂直下はかなりの急坂。
個人的には犬目丸からの景観がおすすめ。
注意点として梁川駅方面に下山すると道が荒れているうえに分かりにくい点。
7番山頂「百蔵山」
秀麗富嶽十二景巡りをしようと考えて始めて登った山。
(その前に牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山などは登っている)
本数は少ないが登山口までバスも出ており、その場合3時間程度で往復できる。
道中にあるトトロの飾りや猿橋への観光もできる初心者にもやさしい山。
扇山共々良い山なのだが、人が多くて山頂でまったりしにくいのが難点か。
8番山頂「岩殿山・お伊勢山」
大月市のシンボル岩殿山ももちろんランクイン。
以前は大月駅側から直接登れたらしいが、現在は登山道崩落によりバスか３０分程度歩いて反対側に回る必要がある。
とはいえ、エンタメ性という意味ではこちらの方が高く迫力のある鬼の岩屋や桜などの花を愛でながら歩くことが出来る。
それだけでは物足りない場合、稚児落としまで足を延ばすと低山ながらもがっつり登山を楽しめる。
お伊勢山は最寄りのバス停から徒歩１０分程度で山頂到着。
登山というより散歩だが、ここのウリは桜と富士山。
季節が合えば、満開の桜並木の中に富士山を眺める構図が出来て何とも写真映えしそうである。
が、訪問時は見事に曇天な上に若干季節が早く拝むことが出来なかった。
9番山頂「高畑山・倉岳山」
こちらも駅から行けるコース。
猿橋〜梁川間で縦走してもよいし、バスは少ないが反対に抜ける選択肢もある。
景観自体はそこそこだが、秀麗富岳の制定が20年以上前ということもあり山頂付近は結構木々に覆われていて見にくくなっている。
訪問時も一応見える程度だったので秀麗富嶽十二景の中では少々玄人向けかも。
10番山頂「九鬼山・御前山」
同じ山頂扱いで唯一別々の日に登った秀麗富嶽十二景。
九鬼山から見える富士山はちょうど木々の間に挟まったフォトフレーム状態で面白いがよく見えるのは反対の北側方面。
富士山だけなら近くにある天狗岩から見るのがおすすめ。
御前山は後述の高川山との縦走登山。
同じ山頂扱いなので九鬼山からも縦走可能。
山頂付近はそこそこの岩場になっており、松も生えているので低山ながら眺望は良い。
訪問時九鬼山からは全く見えず、御前山からは良い景観だった。
11番山頂「高川山」
「初心者に一番おすすめの秀麗富嶽十二景は？」と言われたら高川山と答える。
初狩駅から往復でも３時間程度、少し距離は伸びるがそのまま大月方面に下れば麓の資料館などが見学できる。
山頂は３６０度開けているうえ、富士山の展望も良く結構広い。
訪問時は曇天ということで富士山が見えづらいかと思いきや灰色に染まった背景に移る富士山は見事だった。
12番山頂「本社ヶ丸・清八山」
こちらも双方駅チカの山だが難易度は高め。
標高差1000m以上を駆け上がる上に全体的に急坂が続く。
本社ヶ丸方面から登ると山頂につくまで富士山がほぼ見えない状態だが、その分正面に現れた時の迫力は凄まじい。
清八山は富士山から一番近い秀麗富嶽十二景というだけのことはありこちらも見事な景観。
特に手前に生えている松と岩場のコラボは一見の価値あり。
本社ヶ丸〜清八山間は1km弱の道のりだが、とても標高1000mクラスの山とは言えない素晴らしい稜線歩き。
秀麗富嶽十二景が好きになった理由の一つ。
しかしこの素晴らしい秀麗富嶽十二景だが、一つ大きな問題がある。
大月市内に温泉(銭湯)が少ないことである。
やっぱり登山後にはひと風呂浴びて帰宅したいのだが何せ数がない。
結局駅近くですぐに帰れる所ということで都留市、八王子、石和温泉など他地域に足を延ばして入浴しその近くで食事。
これでは大月市にお金を落とせない。
実際、電車やバス代以外で大月市に落としたお金はタクシー代と岩殿山・お伊勢山帰りのラーメン位。
大月市にはぜひとも駅に近い温浴施設の建設を検討いただきたい。
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