日本には様々な百山がある。その中で影響力のある百山は全て昭和の産物か、またはその焼き直しで、平成になって三十年、また登山が隆盛になったという割には日本全国を巡る百山を新たに選定、構築するというクリエイティブなムーブメントが無いというのも不思議な話だ。私が寡聞にして知らないだけなのかもしれないが。
一方で、最近では健康増進・観光振興の一環として各地域の百山が整備されつつあるようであり、また、高度情報化の結果、今は多種多様な嗜好の個人が様々に発信する時代だ。どこかの権威が一つの百山を示すというのは古臭いのでどこもやらないのだろう。
私も千山くらい歩く頃には老人になって、山行が間延びする代わりに、マイ百名山の選定をし始めるかもしれない。
とは言いつつも、今まで構築された各種の百山が山行の目安になっていることは間違いない。ただ、地域の百山の中には有名な山を並べて適当に選んだだけというものがあると聞いたことがあるものの、基本的には全国の百山も地域の百山も「総合評価」。
相撲に三賞、野球なら打点王、ホームラン王等々、映画でも主演女優賞やら助演男優賞やら、とにかく部門賞的なものがたくさんあるのであれば、何千とある日本の山でも、そういったものがあっても良いようなものだが、今のところは「花の百名山」(昭和55年)、「日本百低山」(平成13年)と最近できた「しま山百選」(平成29年)くらいか。 沢などに特化した書籍があるにはあるが、趣味の多様化に合わせたものがもっと出てくれば、それが目安となって山行の幅も広がるかもしれない。
例えば、パッと思いついたところでこんな感じ。
雪山百名山・・・雪山山行できる人向け。
緑の百名山・・・苔や木立、新緑の美しい山
沢の百名山・・・沢沿いの心地良い道。沢登りを入れると一般には厳しいか。
夜景百名山・・・夜間山行できる人向け。
紅葉百名山・・・もうあっても良さそうだが。絞り込めないか。
鳥の百名山・・・鳥は花ほどには見られないので難しいか。
草原百名山・・・これはいけそう。
湿原百名山・・・湿原のある山って多いのかしら。
急登百名山・・・マゾ向け。
火山百名山・・・荒々しい感じが好きな人向け
岩山百名山・・・岩とか鎖とか好きな人向け。
信仰百名山・・・日本の山はほとんど該当するから、ほぼ百名山と同じ?
里山百名山・・・母数が多過ぎて絞り込めないだろう。
駅から百名山・・・駅から歩いて行ける山。百山ではないが書籍はある。
深山百名山・・・逆に深部にあってアプローチが難しい山。
ファミリー百名山・・・家族(子連れ)で気軽に歩ける山。
おはようございます
文末の新たな百名山の構想・・・面白い視点ですね
昨今の百名山ブーム!?には少々違和感を感じますが、きっと皆さん「登る山を選ぶ動機付け」として百名山を候補にしているように感じます
TVや雑誌で見た美しい眺望や、変化に富んだ登山道等、他にも山を選ぶ動機付けはあるかと思いますが・・・
・・・で、私はと言うと
百名山は全くと言っていいほど意識していませんね
たまたま登った山が百名山の一山だった・・・なんて感じです
なかなか連休も取りにくい仕事だということもありますし、勇気がなくて新たな山に行くことを躊躇しているってこともあります
・・・と言うことで、何度も同じ山を登ることが習慣になりつつあります
同じ山でも僅かな季節の違いで色々な表情を見せてくれますしね♪
air_4224様
コメントありがとうございます。
昨夜のグレトラ3でも同じ山に1万回以上登っている人が出てきました。
同じ山も歩く時間帯や季節、ルート、天気、気分、出会う人や物によって千変万化すると思いますので、山のいろんな様相、印象を堪能できるというのは素晴らしいことです。
私にも何度でも歩いてみたいと思わせる山との出会いがありますが、まだ「いろんな所を歩いてみたい」派です。
今まで歩いた百名山は素晴らしい山ばかりでしたが、それに勝るとも劣らぬ隠れた名山と出会うと、とても嬉しくなります。また、福島等では現地の人が大切にしている故郷の山を歩くことがありますが、人々の思いを感じながら歩くのも楽しいものです。
百名山を完踏して燃え尽きる人がいるようですが、それは非常にもったいないことです。
私などは風が吹いたり木漏れ日が揺らめいてもおかしく思う年頃ですが、上記のような部門別百名山のようなものがあれば、山の様々な魅力を再発見する助けとなるのではないかと思った次第です。
ただいま遠征先につき乱文乱筆ご容赦ください。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する