新型コロナウイルス感染症を巡る状況は時々刻々変化している。
2月・・・中国での感染拡大と中国依存度の高い国内観光地への打撃
3月・・・北海道における感染者多発と欧州での爆発的感染拡大
4月・・・大都市圏での感染者急増と日本全国への感染拡大
状況に応じて対処の仕方を変えていくのは当然だが、行政府による「自粛要請」という漠々然々としたものに、不要不急って何?どこまで?と、多くの国民が戸惑うのも無理はない。
しかし、これは、想像上の「戦前回帰」を忌避しているのだか、軍靴の足音が幻聴で聞こえてくるのだか、何だか知らないが、有事について国民(の代表者)が考えることを放棄してきたツケでもある。東日本大震災を経験してもなおこの有様だ。
政府は今回のような緊急事態においても私権制限等の強力な措置は取れないので、最終的な判断は国民各自の責任においてやってくれということになる。一方で、主権者意識の薄い、政府=お上といった意識の人からすると、今まで成り行きのまま、決められたままに生活してきたけれども、急に責任を求められて、え?そんなこと、お上の方で決めろよ、となるわけだ。
この未曾有の危機にある状況下、主権者、社会人としての自らの責任を自覚すべき時なのではないか。
以前、私が3月中の東京都の「自粛要請」を批判したのは、外出自粛は求めながらも営業自粛は求めない、都営交通機関を減便しない、外出抑制のための支援策を合わせてアナウンスしないなど、口だけ感が強かったからだが、今月に入ってからの「自粛要請」は緊迫度が異なるように思う。
国が、日本人の国民性に信倚して、国民の自由や権利を制限する立法措置等を講ずるつもりがないのであれば、主権者としては、じゃあ、自粛要請に応えようかという気持ちにもなる。いずれにせよ、政府の説明が足らんような気はするが、多くの人々は要請に応えているようだ。
「自粛」は好かない。大都市圏在住者が皆ウイルス保持者みたいに言われるのも、小学生のイジメみたいで非常に不愉快だ。
しかし、「自粛」をせずに、大都市圏から地方に遊びに行って、現地にウイルスを持ち込む者が続出しているのもまた事実。そういうのと同類と思われるのも癪だ。
幸い、今の私は、毎日、3〜4時間睡眠の18時間労働といった状況で、「自粛」すべき余暇すらない。土日は「自粛」と関係なく専ら静養だ。「自粛」嫌いの天邪鬼にとって、「自粛」をしていないということは、いささか心の慰めとなる。
さて、このような状況下、繁華街は閑散としているのかもしれないが、近場の緑地公園内では大勢の人が行き来している。「散歩はOK」といった、ただの例示が、独り歩きしている感があるが、本来の自粛要請の趣旨は何なのかを踏まえ、散歩は良くて山行はダメなのか、屋外活動は何でも全くダメなのかどうか、といったことを、余裕があれば、別途考察してみたいと思う。
〜いつの間にか、木々がフレッシュな緑に彩られているのを見て思わず涙が…〜
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