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「年内はもう無理かな」と金曜ロードショー『おおかみこどもの雨と雪』を観ていると、半狼の子供たちが雪の上を飛んだり跳ねたりしている。
「ちょっと雪に慣れておくかな?」という気持ちになる。ワタミの創業者も「『無理』というのは嘘つきの言葉」と言っていることだし。
というわけで笹子に降り立った。駅のホームからして結構積雪している。山中は推して知るべし。
凍結した道の終点に沢があり、それを超えると山に入る。道は沢沿いを右に渡渉し左に戻りと要注意ではあるが、一面雪に覆われ音が吸収される空間において、沢の響きのみが轟く趣のある道である。
沢を離れ、いよいよ尾根を上っていく段になると、積雪量が増え、無雪期にはどこが道だったのかわからなくなる。そして、降雪直後にやってくる物好きもいないようで、私が積雪後の第一山行者だ。今までは人が歩いた跡を辿っていくだけだったが、今日は私が道を造るのだと感動する。しかし、私の後から来る人は私の足跡を頼りにするわけだから責任は重大だ。道を誤らないよう前を向いて道をイメージしながら歩く。
積雪量は当初5cm程度だったのが、標高1000m辺りから20〜30cmくらいに増え、一気に歩きにくくなる。稜線直下、ルートは山を巻くと思われるのに対し、ピンクリボンが尾根を直登する形で点々と続いており、どちらに進むべきか悩んでしまったが、いずれにしても稜線付近は積雪が大腿部にまで達しているので、直登は避けた方が良さそうだ。
稜線付近は、その積雪量から強制腿上げ状態となり、雪の重みも手伝って脚の筋肉が悲鳴をあげるので、下りはいちいち雪から脚を抜いて進むのをやめ、ラッセルする。ラッセルは踏み跡よりも道らしい道ができるので、気持ちがいい。
最後に、尾根を直登した所の踏み跡を雪で消し、木の枝で塞いでおしまい。
後に続く人も無事下山しますように。
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