僕が登山を始めた2023年は、熊の出没件数と人身事故件数が統計を始めた2006年以降で最多記録だそうです。
登山を始めるまでは、僕と熊にあった接点は動物園で見る事ぐらいでしたし、熊について考える事など全くありませんでした。
しかし、山を安全に歩く為の対策を調べると、必ず熊に関することが出てきますので、必然的に熊について色々調べるようになりました。
効果的な対策やその理由、熊と遭遇した時にとるべき行動などを調べていたのですが、それに派生して熊の生態から歴史や人間との関係についても調べるようになりました。
あくまで自分に関係がある本州のツキノワグマについてのみですし簡単な事だけですが、それなりに知識を得ることが出来ました。
僕の住む神奈川県ではツキノワグマは2006年に絶滅危惧種に指定された事。
絶滅危惧種の指定は、国ではなく地域や都道府県によるもので、その時期や指定するしないは各々で違う事。九州ではすでに絶滅してる事。
他の絶滅危惧種やすでに絶滅してしまった動物と同様、森林開発による自然破壊や林業の拡大による生息地の減少や、害獣として駆除されたり、食肉や漢方薬として利用する為に捕獲された事が主な原因である事。
その原因を作ってきたのは言うまでもなく我々人間である事。
最近では中山間部の過疎化や高齢化による里山の減少により、熊の生息域が低標高域へと変化している事や、昨年はドングリなどの食料が無くて山を降りてきた事。
そして、昨今の熊と人間の軋轢への対応については難しい問題である事などです。
特に熊と人間との軋轢の問題は意見が分かれるところで、農作物への被害があったり襲撃される危険のある地域の人にとっては死活問題ですので、生活圏に現れた熊は駆除して欲しいでしょうし、安全で何も被害を受けない立場から熊が可哀想だから殺すなと言う人もいるでしょうし、そもそも自分に関係ないのでどちらでも良いと言う人もいます。
僕個人的の意見としては、これまで散々人間の都合で追い詰めてきた熊を殺すのは可哀想だと思いますが、やはり人に危害を加えたり、その可能性があるなら駆除すべきだと思っています。
これまで人間は、地球の資源を搾取し自然を破壊しながら文明を発展させてきた歴史があり、現代に生きる僕は当たり前のようにその文明の利器を享受しながら生活しています。
僕の祖先が自然に対してしてきた事実を無かった事には出来ませんし、昔の人がやった事だから僕には関係無いとも思いません。
人類が何世代も命のバトンを繋ぎながら進化してきて今があるのならば、僕自身が人類にカテゴライズされている以上は、その進化の過程でしてきた事の責任を放棄する事は出来ないと思ってます。
そして、熊たちにとっては悪でしかない人間である僕が、これまで彼らにしてきた事を棚に上げて可哀想だから殺すなと言うのは偽善以外の何者でもないと思います。
「可哀想だけど殺すしかない」と言う方がよっぽど傲慢で傲岸な人間である僕らしい言葉ですし、全ての動物に対して生殺与奪の権利を持っていると勘違いしている人間にとってピッタリな言葉ではないでしょうか。
だから僕は、悪者なら悪者らしく、人間に危害を加える恐れがあるならば潔く駆除するしかないと思っていますし、残念ですがそれが最も人間らしいとも思っています。
今回の日記は登山の熊対策について書き始めたのですが、なんか途中で変なスイッチが入ってしまい、とても面倒くさい感じになってしまいました!
「夜中に書いた恋文を朝読むとスゲー恥ずかしい」のと同じ現象だと察して頂ければ幸いです!
僕は頭が悪いので熊と人間がお互い傷つけ合わずに共存出来る案を持っているわけでもありませんし、正直、国土の狭い日本でそれは不可能だと思ってます。
ただ、登山を楽しむ為には彼らのテリトリーに入らなければなりません。
だから僕は、自分が傲慢で傲岸な人間である事を認めつつ、下界ではもっと熊を知るために勉強し、山では悪者が来た事を熊に知らせる為に鈴を鳴らし笛を吹きながらこれからも山を歩いていこうと思います。
私も人間の生活圏に入り込んだ熊は殺処分やむなしと思っています
その様な苦情を述べる人は実情を知らないというより、知ろうとしないのかもしれません
テレビ報道で熊被害の悲惨な状況は否が応でも目に入ると思います
今日、私はヘッドライト装着で登山しました
普段、明るい中しか歩かないので、少しの物音でも怖かったです
どんな山でも熊はいるから、やはり備えは必要なのでしょうね
熊の生活圏にこちらがお邪魔しているのですから
こんにちは。
秋田のスーパーの件ですが、僕も登山を始めなければ熊について調べる事は無かったはずですし、自分に関係ないからどうでも良いと思っていたはずです。
罪の無い熊が人間の都合で駆除された事実だけを見れば可哀想と思うのは当たり前の事だと思いますが、その背後にあるものや被害者の心情を考えれば、苦情を入れるという行動には少なからず違和感を感じてしまいます。
ですが、様々な事情を考慮した結果として、熊の命を優先すべきと言う人もいるはずです。
どのような道に進んでも納得出来ない人はいると思いますので、正解はないのかもしれませんね。
登山中の話しですが、基本的に、熊は人の気配を感じたら向こうから避けてくれるようですし、怖いのはお互いが気付かずに接近してしまう事との事です。あくまで僕の調べた範囲での意見ですが。
そして、僕は早朝から入山する事が多いので、人のいないマイナーなルート・霧で視界が悪い時・音が聞こえない沢の近くでは笛を吹いて歩くようにしています!
熊スプレーも僕にとっては山岳保険と一緒で、持っていると安心なのでいつも携帯してます!
けど、やっぱりお互い会わないのが一番ですよね😄
コメント有難うございました。
私は安達太良山の麓にある開拓地で子供の頃を過ごしましたけど、その頃も頻繁にクマは出没してましたが住人は敵視してませんでした。
熊に襲われたと言いますが、私が思うにツキノワグマは生きるために自己防衛してるだけだと思います。
よくある車の煽り運転と同じで、煽られる前に気付かず自分が相手の勘に触る行動をしていることで煽られます。
熊も突然至近距離で突然逢えばやられる前に攻撃しますが、距離があれば向かってきません。
小熊が居れば守るためです。
農作物もクマは人が植え育ててるなんてわかりませんから自分の餌の確保のために人を排除してるだけです。
熊を見つけて大声出したり棒を振り回したりする事はクマを威嚇して喧嘩を売ってる事になるので逆効果です。
私は山で毎年クマと遭遇しますが「チラ見してクマか」ぐらいで無視してます。
熊もこちらを見ますけど相手にはせず居なくなります。
人間の都合で悪者にされてるんですよ本当はね。
こんにちは。
仰る通りだと思います。
煽り運転の例も最もな話だと思います。
我々人間同士が相対したときにとる行動と熊が人間にとる行動は同じですよね。
母親が命懸けで子供を守るのも、楽しみにしていた山菜を取られたら怒るのも、お腹が空いたのに食べ物が無ければ危険を承知で他所に取りに行くのも、空腹と睡眠不足が続けば不機嫌になるのも、一度楽を覚えると繰り返したくなるのも当然だと思います。
熊は悪い事をしている訳ではないんですよね…人間が勝手に悪者にしているだけで。
人間と野生動物の共存は難しい問題ではありますが、少しずつでも良い方向に向かっていければ良いですね。
コメント有難うございました。
秋田のスーパーの熊駆除にどこの都道府県から苦情が多いか知ってますが、仮に東京のド真ん中に熊や虎などが現れたらどうなるか考えたら建物内に侵入して食糧確保を覚えた熊の対処はやむなしと理解して貰えると思います。
クマ被害の結果報道だけで判断されても勘違いされるケースもあります。
例えば「熊出没により骨折」とだけ知っても襲撃による骨折なのか熊を見かけてパニック状態で逃げようと転んで骨折という自爆ケースかわかりません。
九州の熊は過去の造林開発の影響から森林生態系が熊にあわなくなったため絶滅となっていますが黒い動物の目撃例がごくごく稀にあるそうです。
熊だったと言う人もいるため本当に熊ならそっとしてあげたい気がします。
こんばんは。
今回の秋田のスーパーの件が書かれた記事の1つに、熊の駆除に対して苦情を言う人は被害者の気持ちが想像できないのだろうか?自分を被害者の立場に置き換える事ができないのだろうか?と言う言葉がありました。
苦情を入れた全員がそうだとは思いたくありませんが、そういう人が少なからずいる事は残念に思います。
少し論点はズレますが、過去の熊被害の結果報道による勘違いと言いますか、認識の違いが僕もありました。
ニュースでは「顔に怪我をしたが命に別状はない」や「腕や足を噛まれたが命に別状はない」などの簡単な言葉しかありませんので、たいした怪我では無いと思っていました。
今回熊について調べて知ったのですが、実際は熊に顔を引っ掻かれる事により眼球が地面に落ちたり、耳や鼻が削がれたりと、その状況は凄惨でその写真はとても正視出来るものではありませんでした。
紗克さんの仰るように東京のド真ん中に熊が現れたらどうなるかを想像することで他人事ではないと考えたり、実際に熊に襲われる事がどれほど恐いかが分かれば、可哀想だと苦情を言うだけでなく、どう対処するのが良いのかを考える人も増えるのではないかと思います。
コメント有難うございました。
熊が一噛みだけして逃げていって軽症のように見えても身体の動作に影響が残ったり、影響が無いように思えてもなにかの拍子に後遺症として苦しむ事があるため表面的な負傷状況だけでは正確な被害判断は難しいと言えます。
精神的被害の回復に触れる人は殆どいないため残念です。
「夜中の恋文、翌朝 恥ずい」で思わずのコメント失礼しました。
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