2018/07/08
参考：山行き記録：比良山系地蔵山・5/17の遭難者発見に関して・コメカイ道-朽木村井 登山日：2018/06/30
以下に、箇条書きに、記述して行きます。
� 峪街圓�記録：2018-05-10の蛇谷ヶ峰・桑野橋-朽木栃生」で、地元の方より、未発見の遭難者の件を教えて頂いています。
�◆〜�難された大阪の御夫婦が、2018/05/17に、猪（シシ）谷第二ゴルジュで、発見されました。
�� コメカイ道の、ヒジキ滝より北の滑落し易い箇所と、猪（シシ）谷の第二ゴルジュは、少し離れていて、コメカイ道で滑落されたと仮定すると、第二ゴルジュまで、お二人の遺体が、御一緒に、どの様に移動したのか？疑問を持ちました。（レスキュー比良のブログに書かれています。）
�ぁ�SawaNabi 2016/09/04の猪（シシ）谷遡行」では、 遡行後、朽木村井に戻る為に、猪（シシ）谷の源流部を登っている途中で、「コメカイ道の標識を見る。」と記述してあり、その後、「最初の支谷（左側）に入り、その支谷を登っていて、古い作業道に出た。」と記述してあります。ある意味で、自然に、古い作業道に入って行く様子が記述してありました。しかも、その古い作業道には、途中に、危険な崩落箇所が二カ所あり、その時は、カッティングしながら、危険な崩落面を通過したと記述してあります。図版もあり、帰途のルートのログも載っていました。この一連の記述・図版が、大変参考になりました。
�ァ，海隆躙韻筏�述されている崩落面で、もしも、滑落すれば、丁度、猪（シシ）谷第二ゴルジュに、落ちる事になると考えました。
�Α�Google マップの航空写真3Dで、シシ谷の北斜面を、見ると、新しい崩落面が1カ所、少し古い崩落面が2カ所確認出来ました。
�А�2017年の台風21号では、比良山系には、大きな被害が出ています。「SawaNabi 2016/09/04の猪（シシ）谷遡行」以後に、稜線ルートのヘアピン部分から、2017年の台風21号で大崩落面が出来たと仮定し、この新しい崩落面から、大阪の御夫婦が、滑落されたと仮定すると、御遺体が第二ゴルジュで、御一緒に発見された事実と、整合性がとれます。（「SawaNabi 2016/09/04の猪（シシ）谷遡行」では、崩落面にカッティングでステップを作り、通過されています。もし、この以前の崩落箇所から、滑落されたとしても、矢張り、同じ猪（シシ）谷第二ゴルジュに滑落する事になる筈です。）
�─，海慮鼎ず邏汎擦諒�断箇所から観察すると、新しい崩落面は、非常に危険に見えました。携行している30ｍ・20ｍのザイルや他の装備を使用して、この崩落面の通過を、絶対に試みてはならないと考えました。上方に、安全な稜線ルートを利用するべきで、危険は冒すべきでないと判断致しました。
�� もし、大阪の御夫婦が、上方に、安全な稜線ルートが存在する事を、御存知であったならば、当然、小生が、崩落箇所より、Uターンして、上方の稜線ルートに戻った様に、御夫婦も、登り易い緩斜面を選んで、上方の稜線ルートに登られた筈です。
�� 御夫婦が、上方の安全な稜線ルートに登られ無かった理由を考え、記述致します。
A 猪（シシ）谷源流部で、コメカイ道から外れて、一つ手前（下流側）の支谷に入られたとしたら、その時点で、「道迷い状態」になってしまっていたと云う事になります。そして、御自分達の想定ルートから外れたまま、シシ谷の北側の断崖の中に迷い込んだ事になります。
B この事から推論をすると、GPS機能を持つ、機器（ガーミンの様なGPS専用機、或いは、GPSアプリのインストールされているスマートフォン）を携行されていなかった可能性が高いと考えています。
C 或いは、バッテリー切れ・故障・誤操作の可能性も考えられます。
D 地図とコンパスを携行されていたとしても、先ず、自身の位置確認が出来なければ、安全な脱出ルートを、探し出す事は、かなり困難です。
�� 更に推論をして行くと、大阪の御夫婦は、コメカイ道をシシ谷源流部まで、抜けられ、「SawaNabi 2016/09/04の猪（シシ）谷遡行」と同じ支谷に入られ、同じ古い作業道に入られ、同じ崩落箇所に直面されたと推察されます。
�� 「SawaNabi 2016/09/04の猪（シシ）谷遡行」と大きく異なるところは、【登山靴やストック等で、ステップを作っても、通過出来ない程の、新しい大崩落面が2017年の台風21号に依って、出来ていた可能性が高い】と云う事です。
�� 結果論になりますが、大阪の御夫婦が、GPS機能を持つ機器を持たれいて、御二人が直面した崩落面に於いて、GPS機能を使って、ルートファインディングをされていれば、ほゞ、確実に、安全な上方の稜線ルートを探し出す事が出来たと考えられます。そして、地蔵峠に戻り、蛇谷ヶ峰へ登る、或いは、イクワタ峠経由で、朽木栃生に戻る事が出来たと、推論出来ます。
�� 山登りに於いて、GPS機能を持つ機器を携行する事が、どれほど、生命に関わる重要な事であるか。 猪（シシ）谷第二ゴルジュでの、大阪の御夫妻の御遺体発見と云う、痛ましい遭難事故を、自分なりに調査して、改めて学ばせて頂き、この日記を記述致しました。
※ この日記に、記述致しました「大阪の御夫妻が、コメカイ道から、猪（シシ）谷北側の断崖にある古い作業道に入られたのでは？」と云う事は、状況証拠を積み重ねたもので、真実は、別にある可能性があります。いつの日か、真実が明らかになる事を、願っております。
最後に、亡くなられた御夫妻の、御冥福を、一登山者として、心よりお祈り致します。
登山道の荒廃 登山道の整備 登山装備の進歩 過信 無謀 過労 加齢 色々と考えます。せめて比良で悲しむ人が無いようにしたいです。
tarbou3さん、コメント有難う御座います。山登りでは、予想外の事が起きる事が、時々あります。ある意味で、楽しく、別の意味で、怖い事がおきます。山中では、自分自身の登山経験で培ってきた知恵と装備で切り抜ける事が、求められます。装備に重点をおくと、荷物が重くなり、行程に時間が掛かり、疲労もより酷くなります。登る山・ルートで、装備を選択していますが、「軽量化 Vs 安全」の比率で、いつも悩んでいます。この悩みは果てしなく続きそうです。小生自身は、出来るだけ安全の方に、重心をおいて選択をしているつもりですが、危険度の高いルートを通過した後では、あれもこれも持ってくれば良かったと、悔やむ事が、度々あります。この繰り返しが、山登りが出来なくなるまで続きそうです。お互いに、安全に気を付けながら、健康の為に、比良山系登山を、楽しみながら続けましょう。
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