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2025年04月21日 00:01雑感全体に公開

峠という言葉
知ったのはいつのころか

幼いころ、学校教育の一環だろうか。あゝ野麦峠という映画を観た記憶がある。内容は忘れた。それが最初だろう。

他には、テレビ番組で「今晩が峠です。」というセリフの乱用。患者の容態が非常に悪く回復が厳しい
今夜を越えれば助かるかもみたいな。運命の分かれ道

何かしら「峠」=「厳しい」というイメージがある。
でも、自身にあまり感覚として無いのである。それは、道としての峠を越えた経験が、僕に無いからだろうと思う。

なぜ、峠のことを突然書こうと思ったのか。
それは、先日、ふと思い立って、岐阜県揖斐川町と滋賀県の境にある「国見峠」に行ったから。

峠に書かれた碑を読んだ。流通のための道だという。
美濃と近江を結ぶ歴史的な間道。村人の暮らしの道としても重要だったらしい。

なんという困難だろう
僕は時間があっても、とても麓から登って岐阜から滋賀県へ行こうとは思えない。

素人目線で、関ヶ原を回って行った方が楽で近いのでは、とも思ったが、よくよく地図を拡大してみると、
足腰が頑健ならば、きっと峠越えの方が速い気がしてくる。

国見峠。歴史上では、関ケ原合戦の時
石田三成に目をつけられた、教如上人を岐阜県側の春日村の人たちが峠近くの鉈ケ岩屋にかくまったという言い伝えがある。

なぜ僕が国見峠に行く気になったか
それは、岐阜の百山(上)を挑戦中で
○地図を浅く調べたら
・国見峠に駐車場がある
・国見岳→大禿山→御座峰 3座いけるかも
・国見峠の標高が高いから山頂までは高さ稼げる
・伊吹山へも行ける可能性を図れる

だけど、全て思惑が外れた

・峠の南側の十数メートルにまだ積雪があり駐車場までたどり着けなかった
・どこでも、3座のクリアには体力が必要だし、午後からの登山では、帰りが日暮れ、無理
・山頂と峠の高低差は、それなりにある
・伊吹山山頂へは、ドライブコースをまたぎ、ドライブコースは自動車専用道路だし、そもそも伊吹山は通行止め。

という。苦笑。

きっと国見峠にたどり着けた昔の人は、伊吹山を仰ぎみて、やっと着いたと思ったに違いない。それにどう頑張っても当時、野宿は必須。温かい時期でないと峠越えは困難。

いろいろ考えてしまった、峠越えは、昔は生活の一部。今は、趣味。昔の人の困難さに比較したら、ずいぶん楽にいっていると思う。

でも自動車やバイクを使ってでも、山の登山口へ行き
森や林、山道や伴ってある道祖神、路傍の地蔵に魅せられるのは、なぜだろう。

目に見えない、言葉にできない、けれど確かにそこにあるもの、そんなものに突き動かされている。だからふと、予想もしない花に出会い、巨石や、雲の動き、山の景観ですら感動を覚えるのだろうと想う。

峠の漢字。よく出来ている。
人生の峠、いつかわからない。
あ、峠は、
越えてから初めて
峠を越えたことに気づくのか!
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コメント

おはようございます。

かつて、パスハンター乗りでしたので、学生時代は特に京都北山のあらゆる峠へ、講義をサボっては走りに行っていました。

私にとって初めての峠は中山道鳥居峠ですが、列車で通過なので、これは除外。
やはり旧周山街道の京都口となる京見峠が印象深いです。
そして人生の峠はまだ登坂中に感じています。
私の場合は、ともすれば登りきった先は、あたかも、紀伊山地の伯母谷覗の様に断崖絶壁の天頂かも知れませんね(^_^)b 後は奈落の底かと。
これは峠とは言いませんね。

美濃と近江を界する国見峠。
お話を伺っているうちに見てみたくなってきました。
もちろんその時はクルマでσ(^◇^;)
伊吹山の夕陽を見て育ったgeo_でございましたm(_ _)m
2025/4/21 4:51
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6
geo_surveyorさん こんにちは
コメントありがとうございます。

道祖神は
峠にあって、悪霊や疫病などを防ぐ
石像などを神体とするそう。
悪霊や疫病を払い、旅の安全を守る。
国の境にある。

神社の鳥居が
俗界と神聖な場所を分ける境目
を示すことを考えると
何かしら峠は
境界を示すものなのか

そういえば
この国見峠も
滋賀県と岐阜県の境目にあります。

異世界ものの
アニメが流行っていますが
現実にある異世界との境が
峠や鳥居なのかもしれません。

断崖絶壁も
広義で、きっと
異世界との境なのだと。


2025/4/21 21:31
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4
こんにちは。

私はハイキングをするようになって、ちょっと見方が変わりました。

「峠を越える」には、確かに坂を登らなくてはならないし下りも大変な所が多いです。

しかし、いちばん楽な所ではないでしょうか。だから越えられる。

峠の先にまた峠。それも一興。
2025/4/21 6:22
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5
ドクトル・マモーさん こんにちは
コメントありがとうございます

峠を越えるのは
あたかも人生という道を
歩くことそのものと感じます。
楽に感じたときは
何かしらのひと区切り。

登りも下りも峠ごえも
繰り返し

空中に投げられた石にとって
落ちるのが悪いことでもなければ
昇るのが善いことでもない

峠を越えたら
新しい何か、期待する何かがある。
パンドラの箱を開けて、箱の底に残った
「希望」のような
目に見えないそれでいて
何かしらを期待させるものが
そこにある。
2025/4/21 21:36
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3
こんにちは。

生活に欠かせなかった峠道。
私は 山頂より 峠に惹かれます。何かしらの石仏があり、皆がここで一休みしたのだと思うと 感慨深いです。

「峠」確かに よく出来た漢字ですよね。
2025/4/21 7:51
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5
marin412さん こんにちは
コメントありがとうございます

実は私の実家は
山の中腹にあって
幼少のころの日常は峠を越える訳でなく
坂を登る途中がゴールだったのです。

麓へ友人の家に遊びに行った
その帰り道は
トドメの坂道。

それでも、友人の家に行かず
一人のときは
更に上へ行き
峠から市内の夕日を
体操座りして眺める少年でした。
母子家庭で育ち
鍵っ子だった僕

あの時の純粋経験
主観と客観が分かれる前の
より直接的な体験
主客未分はどこへ行ってしまったのか。

今回の峠で、俗世間にケガれた自分を
垣間見てしまったのです。
戻れない少年のころの記憶。
2025/4/21 21:50
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1
淮南子説山訓さん

お母さんの帰りを待ちながら 夕日を眺めておられたのですね。ちょっと羨ましくも思います。

ランナー時代、ゾーンに入る という体験が何度かありました。主客未分と似ているかもしれません。

何故 峠で、ケガれた自分だと思われたのでしょう。
峠にあるパワーに圧倒されただけでは無いですか。

子供の頃の健脚を 取り戻して下さいね。
2025/4/21 22:55
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1
marin412さん

少し感傷的になりました。
ごめんなさい。

追憶という映画
ご存じでしょうか。
ビデオかDVDか
若い時に観ても何も感じなかったのに
今、観ると、なにか感じる
バーブラ・ストライサンド
の歌とともに。

原題は
The Way We Were
だけど、私の場合
The way I was



2025/4/21 23:11
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1
淮南子説山訓さん こんばんは🌃

 私の「峠」の稚拙で勝手なイメージ。

 山を歩くようになって、下りが楽という
先入観がなくなりました。上りとは違う
筋肉を使い、重力を自分の体で受け止め
ながら、適度な速度に減速して下っていく。
上りよりも慎重さを要求されると思いました。
実際、右足首は下りでやっちゃいましたし。

 そんな上り、下りの切り返し点である峠。
「峠を越える」とは、文字通り峠を上り、
下って、ある程度の距離を進み、振り向い
たときに、峠を見上げるなり、見下ろす
なりして、峠を俯瞰できた時に初めて使う
言葉なのかなと思います。

それを人生で言うなら、かなりの距離(時
間)を生きてみないとそれが峠だったと
気づくことができないので、今の私には
振り返って、せいぜい40代くらいまでに
越えた峠しか見えないです。

 いまは、上りでも下りでも進んでみて、
もう少し後になってみてから、振り返えら
ないと峠の全容はわからないんじゃないか
なぁと思いました。

 長々と申し訳ありませんが、私に「峠」に
ついて考えさせてもらってありがとうござ
いました。
2025/4/21 22:24
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5
ごっでぃさん こんにちは
いつも ありがとうございます。

本当の峠は
きっと、やっぱり
今晩が峠です、の峠なんでしょうね

小さな峠は毎日、みんな越えている

越えられない峠を越えようとした
その瞬間に
走馬灯のように
越えてきた峠を振り返る。

走馬灯、実家にありました。
いつまでも、みていられた。
感動というか
静かな美しさのイメージ。

ある時、中の電球に触れ
少し火傷を負いましたが。
2025/4/21 22:34
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3
淮南子説山訓さん 再度。

本当の峠とは
越えられるか越えられないかという峠。

そんな本当の峠でも、
私は体力と知恵で越えられると思って
峠に向かいます。

なんか、今まで超えてきたきたのが、
峠じゃないような気がして、とても癪だけど、
その通りの気がして、さらに癪です。🤣


2025/4/21 22:45
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