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「神奈川県有林において、一般者の立入を許可しているのは、登山道と林道のみ」
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つまり以下が禁止:県有林の管理道の通行。登山道や林道を外れた林への立入。
問い合わせに至る経緯は以下の通りです。興味や関心のある方はどうぞ。
自宅で丹沢山付近の地形図を眺めていると、等高線間隔が詰まった急峻な地形ばかりの中、等高線間隔が開いた平坦な地形が2箇所あることに気づき、訪ねてみたくなった。守屋二郎氏の東丹沢登山詳細図ではルート記載はないが、それぞれを「上堂平」「下堂平」と呼ぶことがわかった。一方、ヤマレコの計画ルート作成機能「らくルート」にもないが、「みんなの足跡」のオレンジ色ドットは濃く太く打たれており、何らかの道らしき存在を匂わせる。そこで、この足跡を中心に左右自在に彷徨ってみる計画とした。さらなる情報収集を、とヤマレコ山行記録を検索したが、検索の仕方がヘタなのか全くヒットせず、モノレールに沿って安全にくだれた、とする2017年の古い記録が唯一見つかっただけ。
当日は中峰〜西峰を経て丹沢三峰縦走コースを南下し、登山道から外れる箇所が予想通り踏み分け道っぽく分岐しており、ついにここから!と期待が膨らんだが、少し降った図の赤★地点で「県有林管理道につき立入禁止」という看板と、丸太階段をふさぐ通行止ロープに阻まれた。
さて看板の文言、県有林そのものの立入可否と管理道の立入可否がまぜこぜの難解な日本語のため現場でしばし考えさせられた。正確に解釈すればどういう意味だろう?
・県有林内を彷徨うのは良いが管理道の通行だけ禁止?
・県有林内を彷徨うのも管理道の通行も禁止?
さてどっち?とこの場で頭をひねっても結論は出ないため、泣く泣く撤退の判断とし、中峰まで戻って弁天尾根を下った。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7725837.html
帰宅後、看板の文言の意図を正確に理解し、林内を彷徨えるなら再度行ってみたい、と思って看板の設置者に直接尋ねることにした。神奈川県自然環境保全センターWEBサイトのリンク先の神奈川県のWEBサイトのフォームから「回答希望あり」として問い合わせできた。
さっそく翌日に電話があり、看板とロープに阻まれ堂平に入れず、とは「塩水林道・堂平コース」の登山道が封鎖され通行できなかったという意味か確認したいとのこと。どうやら一般的に「堂平を通る」とは、塩水林道〜天王寺尾根分岐を結ぶ登山道の通行を指し、私が計画した、登山道から外れて林内を彷徨うマニアックな行為を指さないようだ。そこで、私の変態趣味と意図を伝えると無事に誤解が解けた。後日、正式回答をメールするが、上堂平と下堂平の管理道とそれを外れた林内は調査や研究目的には許可を出す場合もあるが、一般は通行禁止とのことだった。余談だが、東丹沢登山詳細図の編者守屋氏とも直接話をしたことがあるそうで、守屋氏には「地図に管理道を記載しない」「その入口に短い矢印と×を赤色表示」を依頼しているとのこと。
さて、ヤマレコ地図にかなり濃く打たれた「みんなの足跡」のオレンジ色ドットの正体は、立入禁止の看板が立つ前、規制がなかった古い時代の記録なのか、あるいは看板を無視して侵入しつつ山行記録として公開せず、あたりだろうか。
禁止の理由に踏み込んだ追い質問は遠慮したが、「登山道や林道を外れた県有林への立入禁止」というお役所判断は残念なかぎり。表土や植生など自然保護が目的なら納得できるが。メール文中にはその言及がないかわりに、禁止理由のひとつと解釈できる
「一般の方が道迷いにならないためにも通行禁止としています」
という表現があった。もしこれが主たる理由だとしたら、こちとらコンパス、読図、GPSのダブル装備に加えて、それらの扱いも習熟しており、道なき尾根辿りの際、違う尾根に入り込まない程度のスキルは持ち合わせているため心配御無用と食い下がってみたいところではある。
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