八ヶ岳
- GPS
- 28:55
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,411m
- 下り
- 1,211m
天候 | 1日目 晴 2日目 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
アプローチは全く問題なし。 しかし赤岳山荘までの車道は、凍結箇所多く対応車両のみ 行けるでしょう。 自分は4駆・スタッドレスでしたが、腹が擦ったので途中で 引き返しました。 行者小屋までの登山道は良く踏まれ歩きやすいです。 地蔵尾根は後半狭くなる箇所、足場は20cmくらいしかなく ピッケルで姿勢整えながら通過しました。 赤岳山頂より文三郎尾根への下り、東斜面のハシゴが完全に 雪に埋まっておりピッケルを深く刺し、アイゼンを蹴りこんで慎重に下りました。 ハシゴ場だけに斜度は50度以上あり、雪はサラサラ、後ろはそのまま崖なので本気で怖かったので、十分確保が必要かと。 また、文三郎尾根の鉄階段場 中間にある岩場急登巻道ですが、ここも 手がかりになりそうなのは雪に埋まってしまっていて、同じくビビリながら 下りましたので、こちらもピッケル等駆使し十分注意を。 |
写真
感想
赤岳鉱泉・行者小屋までの道のりは非常に軽快に進む。
最近積雪が増してきている八ヶ岳も、人気のおかげで
トレースが埋まることは無い。
景色だけが深く染まっていくので贅沢なもんだ。
赤岳鉱泉より休みもとらず地蔵尾根を登るため行者小屋を
目指す。
地蔵尾根を行くのなら南沢を上がれば一本なのだが
北沢の沢伝いに歩き、主峰を望むのが楽しみの一つであるので、外す
事は考えもしない。
行者小屋にて小休止。
ここで初めてヘルメットを装着。
登攀する訳でもないので大げさかもしれないが、ショップ店員
より落石(小さいやつや雪の塊)の情報をもらってビビッてしまった
わけだ。
まぁ備えあれば ってやつだ(笑)
地蔵尾根は初っ端樹林帯で、抜ける頃には傾斜が一段階上がる。
この時点で自分の体力がそこを付き始めたらしい。(笑)
前日までの疲れがこんなに早く出るなんて…(泣)
地蔵尾根の階段は雪に埋まっており機能していない。
その代わり鎖は健在なので思う存分利用する。
ここからはもう永遠の急坂だ。
景色が変化が早く面白い。
途中何箇所か道幅の狭い斜面に出るが、ピッケルが刺さるので
辛くは無い。
しかし地蔵の頭手間への細道は一瞬でも滑れば谷底な渡りを
しなければならないので、さすがに抵抗があった。
トレース無ければ引き返していたかもしれない。
稜線(地蔵の頭)に出た。
地蔵様は半分も埋まっておらず顔から突き出る形で海老が
生えていた。
天下の地蔵様でも風雪を直接顔面で受けるのはダメな様だ。
頭より本日の宿、展望荘は目と鼻の先で5分とかからず
着く。
目の前に主峰赤岳という何とも素晴らしい立地条件。夏に登って
よって以来絶対停まりたい場所であっただけに嬉しい。
ただ名物の入浴設備は雪解けを待ってからの再開と、ちと残念
である。
山荘の談話室で休んでいたところ、一人の男性に会う。
話しをしているうちに山岳ガイドの人と言うのが分かり
自分の知らない山の上り方や歴史等、知識を話をしてくれ
たので大いにためになった。
偶然に感謝。
夕食後、強風の中星を見に外へ。
展望荘が明るいため星の数はあまり見えなくちと残念。
みるみるうちに体が冷えていく、残念がってる暇もないもんだ。
前日までの疲れもあるわけで、とっとと寝ることに。
夕食はカイドの先生と同席で、一緒に山頂を目指すことを約束した。
プロなわけだから、自分みたいなへタレが付いて行けるか心配だ。
少しでも多く寝て体力戻しておかないと申し訳ないと、
部屋へ、 さみー・・・(寒)
寝る時は布団に包まるから必要ないと思っていたダウンを着込み
頭から被って縮こまる。
テン泊ですか(笑)
朝6時起床。ゴーゴー音がうるさい。
風が結構強いっぽいなぁ…
ご来光を望むため着替えて外へ向かう。
窓から見ると見事なまでの快晴。
最高なんだが、風が豪いことになって吹き荒れている(強)
外へ出たとたん体を持ってかれる程に押される押される。
こんな中山頂目指すのかよ…(汗)
朝食をしっかり食べ、甘いたまご焼きなんか2個も食べちゃった うめ〜
身支度をすませ山頂へ。
今までに経験したことの無い強風にひたすら耐えながら先生の後を追った。
もう普通に写真撮りながら何て無理である(笑)
もう、必死。
ほんと必死。(笑)
とりあえず直接風の当たるところは疲れていても抜けてしまい、岩陰
とか風の当たらない場所があったら休むというスタイルが良いとの事。
突風のありえる風の通り道で休んでいるものなら体温は奪われるわ、危険
やらでとてもまずい。
展望荘より赤岳山頂までは距離にして大したことはないのだが、今回は
まったくの別次元。
とにかく風が怖い。
普通西からの風が吹き抜けるが、雪の舞い方を見ると渦を巻くように
一方向ではなかったので、どっちかの風上に踏ん張りながら登って
いてもいきなり逆になったらそのまま崖下に落ちるとか、そんな状況箇所が
沢山あった。
時間をかけてゆっくり慎重に一歩一歩前進をする。
ちとワタクシ、来る時期をマチガッタミタイ…
1度だけ細道で体を持ってかれそうになりヒヤッとしたが
どうにか赤岳頂上山荘へ到着。
バラグラバが息苦しいのと酸欠と吹雪かれる3重苦で、一瞬
気が動転した。(汗)
ふ、冬山、本気でこわい(恐)
それでも何とか自分の足で山頂に立てた喜びは大きく
万歳(笑) パシャリ(写真)
アルプス群・奥秩父・富士等申し分ない展望に、感激の
一言です。(喜)
山頂での休憩中写真を必死にとってたおっちゃんと
話す機会があり、一緒に下ることになった。
仲間が増えるのは嬉しいものだ(嬉)
先生は当初キレットを越えて天女山へ降りる縦走予定だったが
この強風に一人で歩くのは危険とみて一緒に美濃戸口へ
下りることになった。
すげえ心強い(激)
早速後を付いていき次は文三郎尾根へ向かう。
ハシゴがない。
下り始めの、谷に突き出たところに設置されている
ハシゴがない(汗)
っていうか埋まっていた。
ここを下りないと帰れない。
でも傾斜がハンパない…下は谷っていうか崖?
滑ったら終わりです。
停まりません。
多分死にます。ほぼ死にます。
どどんすんのよーーー!!(泣)
先生のピッケル使いと足捌きを見ながら下りる。
ピッケルを正面の雪に深く刺し、アイゼンの前爪を
サラサラの雪に何度も蹴りこみステップを作り
めっちゃ時間をかけ一歩ずつ降りる。
雪質がサラッサラ過ぎて本当に食いついてるのかかなり怖かったが
冷や汗かきながらどうにか下の足場まで降りることが出来た。
上を見ると2グループほど停滞していた…
待たせてすんません…(汗)
残りの下り相変わらずの強風で油断は禁物だが、岩が摑めたり
山頂部より状況は良いので若干の余裕ができた。
ただ、突風だけは勘弁願いたい…
文三郎尾根を下ればもう別世界である。
風がないってほんと素晴らしいよ!
生き返りました。(笑)
ホッとすると腹が減るもんだ。
行者小屋にて昼食。ザックに入れっぱなしだったおにぎりが硬てぇ。
でもジャリジャリ食ってやる。
アイゼンをしまいピッケルをダブルストックに変えて一気に
赤岳山荘まで降りる。
先月同様雪道となった南沢は、快適である。
美濃戸山荘にて一緒に下っていたおっちゃんが軽トラックで
美濃戸口まで乗っけてくとの事で、しんどい車道を歩かずに
すんだ。(喜)
他に数名乗っけて荷台に揺られながら、他の登山者に挨拶を投げかけつつ
八ヶ岳を後にする。
今月もまた八ヶ岳に来るけども、今度はのんびり北八山行と参りますよ(笑)
帰りはお世話になった先生と一緒に温泉へ行き、小淵沢駅へ送った。
夏は穂高で仕事をするらしくいつでもコイと笑顔の握手!
こいつぁ行かなきゃバチが当たるってモンですね!
山登りを始めて色々な人とであったわけであり、こんな体験が
できることを心から感謝しないといけないだろうに自分・・・
これがまた山登りの魅力でもあるのだろうなぁ〜。
八ヶ岳人気ですね。
冬山の本当の怖さを知らないのですが、写真や文章からでも厳しさが伝わってきます。
方向の定まらない稜線上での強風は怖そう。
その山を良く知るガイドの人と一緒に歩かれたとは心強い。
厳しい条件で、無事に登頂、下山はやっぱりうれしいですね。
お疲れ様です。
こんばんは、todokitiさん。
稜線のほそ〜い部分は膝ついてピッケル食い込ませながら渡った部分もありました。
風の恐ろしさを改めて考えさせられましたね(汗)
にしても、そんな命がけで渡った箇所をクライマーの
方たちが普通にスタスタ歩いてるのを見ると神経を疑って し ま う…(畏)
今度は一人でも雪山山行を行えるよう技術を上げたい
もんです。
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