奥穂高岳直登ルンゼ第一ルンゼ滑降

2017年05月03日(水) 〜 2017年05月05日(金)

• GPS: 56:00
• 距離: 33.4km
• 登り: 1,741m
• 下り: 1,731m

天候

快晴

アクセス

利用交通機関：

バス

写真

5/4 11:35

山頂の祠手前からエントリーして直登ルンゼ、途中から第一ルンゼにはいりました。
雪崩は第一ルンゼ中間部で発生しました。

5/4 11:36

滑降後の第一ルンゼ出口
途中で発生した雪崩のデブリが出ています。

5/4 5:34

雪崩前の小豆沢

5/4 13:50

雪崩後の小豆沢
3人巻き込まれたらしいが全員無事。

5/4 5:34

北穂高岳

5/4 8:11

奥穂高岳山頂へ行く途中の雪壁
昨年知り合いが滑落者に当たられて大怪我をしたところだが、ダガーポジションがとれる人なら危険は無い。

5/4 11:28

奥穂高岳山頂近くの巨大雪庇。
落ちたら凄まじい雪崩になりそう。

5/4 11:31

5/4 11:34

5/4 11:36

5/4 11:51

すごい雪庇。

5/4 14:45

5/4 14:27

雪崩で出た怪我人を収容しに来た県警ヘリ

5/4 14:29

5/4 14:30

5/4 15:28

今回は二往復

5/4 15:29

5/5 5:03

奥穂高岳モルゲンロート

5/5 5:03

5/5 5:03

北穂高岳モルゲンロート

5/5 5:03

涸沢岳、涸沢槍のモルゲンロート

撮影機器：

α NEX-3N SONY

感想

えのしまん

GW恒例の北アBC。
脱臼から1ヶ月少々でまだ完治とは言えない状態ではありましたが、昨年から狙っていた奥穂山頂からの直登ルンゼ滑降にやってまいりました。
5月4日5:30くらいから小豆沢を直登し、白出のコルから梯子を登り雪壁をダガーポジションで山頂へ。
雪のジャンダルムに気を取られることもなく地獄の底へ吸い込まれるような急斜面と対峙したのでした。
そして奥穂山頂の祠の脇からドロップイン！
アホみたいな急斜面を滑ると言うより落ちてゆきました。
雪質は超腐れ雪で重く雪崩の危険も少なくないコンディションでした。
実際自分の滑りで発生したスラフがガンガン落ちてゆきます。
雪まくりもゴロゴロ落ちます。
このまま直登ルンゼを滑って小豆沢に合流した場合、自分が発生点となって雪崩が起きる可能性が否定できなかったので途中の分岐から第一ルンゼへ進路変更します。
クソ重い雪なので幅が狭い自分の板ではなかなかターンが厄介で、狭いルンゼの途中で何度も立ち止まったのですが、その時雷のようなドーンという音と共に自分がいる反対側の壁上部で雪崩が発生し目の前に大量の雪が落ちてきました。
雪崩は滝のように暫く降り注ぎこれから滑る斜面を流れてゆきました。
もしルンゼの反対側の端で休んでいたら直撃を受けていたことは間違いなく、心底ゾオッとしました。
流れていった出来たてホヤホヤのデブリの上を必死で滑ります。他の壁や第二波の雪崩を警戒しつつ狭いルンゼを右に左にターンしてゆきます。
精神的にも肉体的にも極度の緊張が走ります。
やがて左手の眼下に涸沢のテント村が見えて安全な広い斜面へとルンゼを抜け出すことが出来ました。
色々ヤバイことはやってきましたが、今回はこれまででもMAXだったかもしれません。
当分火遊びは封印してメルヘンに生きようと決心したのでした。
この日の涸沢は小規模の雪崩が頻発し小豆沢で3人、北穂沢で2人が巻き込まれたそうですが1名が脱臼しただけで全員無事でした。

コメント

えのしまん

雪崩遭難
4日奥穂コブ沢でBCスキーヤーの方が雪崩に巻き込まれ頭蓋底部骨折で亡くなられたそうです。
自分に起きていても不思議はなかった事故。
ご冥福をお祈り申し上げます。