GW黒部横断 鹿島槍〜十字峡〜黒部別山北尾根〜八峰〜剱岳



- GPS
- 152:00
- 距離
- 33.4km
- 登り
- 4,951m
- 下り
- 5,280m
天候 | おおむね晴れ、1日雨天停滞 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
十字峡にスノーブリッジは残っていなかった |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
タイツ
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
行動食
非常食
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ナイフ
カメラ
シェラフ
ヘルメット
|
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共同装備 |
スコップ
水筒(保温性)
ポール
テント
|
感想
4/29 晴れのち雪
6:30大谷原〜13:40白樺平
昼頃から荒れる予報だったので行けるところまで行くことにしたがトレースが薄くやや苦戦。
だが意外と高千穂平を越えても天気はもち、稜線雪壁手前の白樺平で雪が降り始めたので行動を打ち切る。
雷鳴轟き、あられが降る中、まっぴるまから入山祝い。
4/30 快晴
C1 5:00〜6:00冷池山荘6:20〜9:00鹿島槍南峰〜牛首山〜16:00牛首尾根1470ピーク(C2)
狭いテント生活に不慣れなためか?少し出遅れる。
昨日は大して降らなかったようでトレースを追いながら冷池山荘へ。
山荘へは昨日、我々が飲んでる間にも頑張って上がった人がそれなりにいたようで山荘から上はばっちりトレースだった。
やや風の強い鹿島槍南峰はすぐに通り過ぎて牛首尾根へ。トレースはない。
暑い、そして重いラッセルとなり以降ほとんどワカンで行動。
下降の難しい尾根ということで慎重に地形図と高度計、コンパスとにらめっこしながら下る。
S字峡へ向かう尾根から左に折れて1849mくらいから尾根の雪付きが悪くなり、アイゼンに変えて尾根側壁の雪を繋ぎながら降りるも時間がかかる。
1450mあたりはほぼ藪。だが黒部川にスノーブリッジが見える。
ここからルンゼを下って十字峡よりだいぶ下流のブリッジを渡る計画で明日は雨なのでどーにか本日中に渡りたいところだったが、時間が遅く日没までに安全地帯へたどり着ける確信が持てなかったので尾根上で行動打ち切る。
コルからすぐ先の1476ピークに残雪があってその上にテントを張る。
暖かくて外で水作りをした。平らで2泊快適に泊まれる場所だった。
5/1 雨
停滞
日が暮れても降ったりやんだりの一日。
暇なので昼酒。寒くはないがいろんなものがビチャビチャ。
19時の無線は通じず。ガスの減りが思ったより早い。
5/2 快晴
4:20 C2〜9:30黒部川〜12:10十字峡12:40〜15:30 1470m(C3)
夜明け前に準備を済ませ、コルまで戻ってルンゼをひたすらバックステップで下る。
本流に出るとやや傾斜はマシとなり一息。
その後樹林を繋いで下り、最後黒部川に向かい懸垂2回…だが2回目の50m懸垂で見事に引っ掛かり、登り返し。
8mmロープと6mm細引きを環付きカラビナで繋いで8mm1本で降りるシステムだが、どうも岩角にすぐ引っかかる。
支点を変えて何とか回収成功、最後は樹林を伝って黒部川の雪渓上へ降り立つ。
川の中州で今晩の水を汲んだ(残ガス欠乏気味)のちブリッジで渡渉して水平歩道へ…だがなぜか水平歩道を見落として登りすぎてしまい、小一時間ロス。
かなり時間がかかったがなんとか十字峡へ到着。ちなみに十字峡付近にブリッジは…残ってなかった。
藪時々雪の様相の黒部別山北尾根を登って行き、1470m付近の台地上で幕。後立の眺めがよい、いいテンバ。
すぐ上の急雪壁にFIXを張っておく。
19時過ぎに同じ会で八峰滝ノ稜を登ってるAさんと無線。あと1ピッチ残してまだ行動中だという。僕らは毎日早仕舞いで申し訳ないくらい。
5/3 曇り時々晴れ
C3 4:20〜壁尾根JC〜11:20別山コル〜13:05黒部別山北峰〜16:00剱沢真砂手前(C4)
今朝も早立ち。藪はほぼなくなりひたすら雪を繋ぐ。
雪質は悪くないが、落ちたら終わりの急雪壁とグライドクラックを越えていく。
左から壁尾根が入ってきたあとは傾斜はマシになるが細くてヤバそうな雪となるので念のため3ピッチほどロープを出す。
気持ち悪いキノコ雪の上から土嚢懸垂25mで別山コル。
再び急雪壁を登ると傾斜は緩み、嫋やかな尾根へと飛び出した。
あとはスキー場と見紛うような広大な雪面をひたすら歩いて北峰山頂へ。
下りは梯子谷ではなく手前の尾根をショートカットで下る、途中から樹林で歩きにくくなったので左手の沢へ下った。
剱沢を真砂へ向けて登ろうとすると梯子谷方面から遠くに人影、何日ぶりやろか。
彼らは真砂でテントを張っていた、我々は時間が遅くなってきたのもあるので真砂まで行くのをやめて、手前の右岸からくる尾根上で幕。
19時の交信でAさんパーティも真砂にいるらしい!行けばよかったなぁ。
いずれにしても秘境探検は終わって人臭くなってきた。消化試合的。モチベーションは上がらないが頑張ろう。
5/4 快晴のち晴れ
C4 4:50〜5:10真砂小屋〜6:20八峰1-2コル取付き〜10:20 3-4コル〜5-6コル16:00〜17:00 6峰肩(C5)
朝、真砂のテンバでAさんたちに八峰の情報(と半端ガス)をもらったのち長次郎谷へ。(ここで先行パーティの滑落事故があり、救助搬出に参加)
当初1-2コルへ向かう予定だったが時間のロスもあったし、なんとなく気持ち悪いのでより緩やかな3-4コルへ向かうことにする。
汗だくで登っていると後ろで県警ヘリが長いことホバリングしていた。
稜線はトレースばっちりだが高度感はすごい。景色はいいのに先ほどの出来事のおかげか心は晴れない。黒部横断という義務感だけで進む。
4峰は残置支点が出ていたので25m懸垂。
5峰からコルへの懸垂で何を思ったか反対側へ下りたりロープがスタックしたりですごーく時間を浪費。(ヒヤリハット)
気合いだけで6峰へ向かうが、急雪壁で先行トレースが消えており、ノーロープではかなり怖かった。
上がったところの6峰ノ頭?肩?で平坦地が得られたので幕。
長い一日だったがようやく景色を楽しむ余裕が出てきた。
19時の無線は誰も取れず、NHKラジオのミスチル特集聞きながら最後の夜を楽しむ。
5/5 朝方一時ガス、のち快晴
C5 5:00〜7:00八峰ノ頭〜9:00剱岳〜14:00馬場島
朝から6峰、7峰と越える、トレースは適度に残っているし雪は締まっていて快適。
7峰はたしか残置ボラートで下降。綺麗に慣らしてあげないとロープが抜けにくいようだ。
8峰はガスが出てきたが隣のチンネやクレオパトラニードルを眺めながら登攀、やっと八峰終了!
と思ったら池ノ谷乗越へも残置でもう一度懸垂。ここもなかなかロープが抜けなくて難儀する。
けっきょく八峰尾根上では誰とも会わなかったなぁ。
池ノ谷からは赤谷やらブナクラ沢から上がってきたパーティ多数で賑やか。
剱山頂でようやくガスが取れ、360°のパノラマの景色が拝めた。
あとはひたすら下るだけ、途中1か所懸垂した以外は黙々と歩き、下山。
連休で人溢れ返る富山駅界隈を右往左往しつつ、かろうじて座れた居酒屋で魚介を満喫したのち、ほぼ最終の新幹線で帰京。
指定席は取れなかったがザックに座れてよかったなーと。
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