残雪のツブカル (Toubkal)
- GPS
- 13:57
- 距離
- 25.2km
- 登り
- 2,412m
- 下り
- 2,415m
コースタイム
- 山行
- 4:18
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:18
- 山行
- 8:55
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 9:40
天候 | 2日とも午前:快晴、午後:曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス | 乗り合いタクシー(マラケシュからアスニー経由、Imlilへ) |
コース状況/ 危険箇所等 |
小屋から上部は残雪歩き |
その他周辺情報 | Imlilには宿複数あり |
写真
感想
4/27(木) 会社→京都→関空→成田→ドバイ
28(金) ドバイ→カサブランカ→マラケシュ
29(土) ツブカル山
30(日) ツブカル山
5/1(月) マラケシュ
2(火) タンジェ、シャウエン
3(水) シャウエン、フェズ
4(木) メクネス
5(金) ラバト、カサブランカ
6(土) カサブランカ→ドバイ
7(日) ドバイ→成田→東京→京都
今年のGWはモロッコへ。
白く雪を冠したアトラスの山々と麓に広がる緑、海と砂漠。
ここアフリカだよね??と思ってしまう風景も多々あり、自然と街の個性が多彩な国でした。
山行だけでなく、それぞれ個性ある街々で、たくさんの猫たちに出会う旅になりました。
前半にいろいろありすぎて早々に日本帰りたくなってしまったけれど、今ではもう一度行きたい、そんなモロッコです。
これまでのニュージーランドやスウェーデンとは違い、今回はトレッキングメインではなく、街歩きがメイン。
なので、ノースのダッフルバックに45Lザックという組み合わせで、山行中はダッフルバックは宿にデポすることに。
スウェーデンの記録→https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1074747.html
ニュージーランドの記録→https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-955663.html
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この時期にツブカルへ登った日本語の記録は見つからなかった。
でも、残雪歩きになるらしい。
インスタで検索すると外人さんは結構登っているようで、写真に映っている装備もそんなに重装備でもない。
ストック+チェーンスパイクの装備で臨んでみることにした。
山行の参考資料
ヤマレコ:https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-662114.html
ガイドブック(英語) "Moroccan Atlas -The Trekking Guide"
4/27(木) 会社→京都→関空→成田→ドバイ
28(金) ドバイ→カサブランカ→マラケシュ
会社をお昼で切り上げ、早めのGW休暇に突入。
関空からジェットスターで成田へ。
成田からエミレーツでドバイ経由、カサブランカ・ムハンマド5世空港へ。
エミレーツの機体はエアバスA380、2階建ての超大型機。
"君の名は"、"この世界の片隅に"、"メッセージ"、"何者"などなど、最新の映画を見られた。
空港からは14時発の電車に乗れればいいな、と思っていたら、1時間遅れで電車がやってきた。
カサ・ヴォヤジャー駅に到着。マラケシュ行きの電車に乗り換えるつもりが、電車がなかなか来ない。
この日はかなりの強風が吹き荒れていたためらしい。
結局2時間遅れでやってきたものの、到着時点で超満員。
無理やり乗り込むも、しばらくドアが開いたまま電車は走る。ちょっとワイルドすぎるだろ。。
結局この日はこれ以降マラケシュへ到着できた列車はなかったようで、無理やりにでも乗って正解だった。
20時を過ぎ、陽が落ちる。
しかし、電灯は車内の前半分しか点かず、自分のいるあたりは真っ暗。
前回のスウェーデンの電車が快適すぎた分、途上国の鉄道事情に驚いた。
でもここまで悪い状況は、この日だけだった。
今回の旅は全般的に悪い内容は前半に固まっていて、後半になるにつれて解消。
結果、いろいろあったものの後味は悪くない旅となった。
22時過ぎに宿に到着。
遅れる旨連絡していなかったので、宿の人に怒られた。
4/29(土) ツブカル山
朝、快晴。
宿で朝食をいただき、登山口へ向かう乗り合いタクシー乗り場へ向かう。
乗り場はロブ門近くのRue Ibn Rachid。
ロブ門近く、としか情報を持っていなかったので、警備の軍人さん(銃持ってた)などに聞いたりして到着。
運転手らと価格交渉。
ガイドブックには17DHとあるけれど、最初に提示されたのは70DH(!)
"ふざけんなガイドブックには17Dhと書いてあるだろ"と片言英語と筆談で交渉の末、25DHで決着。
現地人は自分とは別で集金されていたので、25DHでもまだまだ高いんだろう。
バンに18人くらい乗せて出発。
アスニーの街でバンを乗り換え、登山口のImlilへ。
途中、突然落石で窓ガラスが割れたり、対向車にぶつかりそうになりながらイミリルへ到着。
マラケシュの街からは1時間半ほど。
マラケシュの街は乾燥地帯の手前、という感じだったけれど、Imlilはアトラス山脈の麓だけあって緑豊か。
隣町のアラムドと併せて日帰り散策目的で訪れる欧米人も結構いるようだった。
ここからツブカル山トレッキング開始。
急登でトラバースの車道へ出て、しばらく車道を歩いて最後の集落を過ぎると広い河原へ。
分流した川をいくつか渡り、対岸へ達すると登山道が始まる。
登山道はiPhoneアプリ"maps"にも出ていて、途中の茶屋や売店もmaps上に表示される通りの場所にあった。
Sidi Chamaroughまでは大半が傾斜のほぼないトラバース道となる。
Sidi Chamaroughには茶屋が点在。
この日の行程の1/3〜1/2くらいなので、ちょうどいい休憩スポット。
川を橋で対岸へ渡り、急登で高度を稼ぐ。
急登のあとは、山小屋までずっとゆるゆる登っていく感じになる。
この日は朝は快晴だったものの、歩き始めたころから雲が湧き出し、Sidi Chamaroughを過ぎるくらいまではずっと雲の下だった。
しかし、山小屋が遠くに見え始めるころに少しずつ雲が切れ始め、晴れ間も多くなっていった。
日本の山でもあるように、お昼くらいに雲が湧きやすいらしい。翌日も同じような天気の変化だった。
徐々に雪渓が現れ始め、雪解け水で喉を潤しつつ標高3,207mの山小屋"Refuge du Toubkal"へ到着。
2食付きで宿泊申し込み。
しかし、ベッドがすべていっぱいで(予約してたんだけど..)、談話室のソファーで寝てくれとのこと。
消灯まで寝れないじゃん。。
普段からこんなに混むのかはわからないけれど、土曜だから特に登山者が多いのかも。
それに登っている途中から高山病の症状が出始め、頭痛がひどい。。
頭痛で誰とも話す気分にならず、ぐったりしたまま夕食を摂り、談話室にいたら小屋の人が"一つベッドが空いたから使っていいよ"と言ってくれた。
誰かが見かねたのか、それとももともと空いていたのかはわからなかったけれど、ありがたく使わせていただいた。
4/30(日) ツブカル山
頭痛が収まらず、あまり寝られなかった。
朝食をいただき、外で雪装備を準備。
小屋から上は残雪歩きになる。
この時点でアイゼン(12本刃!)を付けている人も多かったけれど、すぐに徒渉があったのでまだ付けないほうがよかった。
準備中にロキソニンを持っていたことを思い出し、服用。
すると、みるみるうちに頭痛が消えていき、高山病が収まった。(表面上は)
高山病がこれ以上ひどくなれば引き返そうかなぁ..と思っていたので、これなら山頂まで行ける!と判断。
山頂へ向けて出発。
ヘッデンの隊列を追い、小屋から見えていた鞍部のテラス状になった場所に着いたあたりで空が白んでくる。
背後の雪の着いた山が朝日に染まるを眺めつつ、カール状の谷を登っていく。
緩やかなため進んだ感覚が無く、高所で息は切れ気味でちょっと焦る。
それでも、周りの登山者よりはペースは早かった。
谷を上り詰めると主稜線へ。
一気に反対側の景色が広がった。
サハラ砂漠に繋がる乾燥地帯が広がり、そちらへ向けて山脈は大きく切れ落ちている。
主稜線の多くはまだ雪を纏い、白く輝いていた。
彼方にアンチ・アトラス山脈も見える。こちらには雪は無いようだ。
岩稜帯をトラバースを交えながら山頂を目指していく。
トラバースの部分はしっかりトレースができていて、怖いところはない。
最後は気持ち良い雪原を歩いて山頂へ。
三角錐のモニュメントのそばで写真を撮りつつ、なんとか登頂できた喜びにしばし浸る。
北アフリカ最高峰、初の4,000峰。
やはり自分は高所に弱いなと思いつつも、ロキソニンあればなんとかなるのでは??という希望も持てた。(←ドーピング?)
北東へ続くアトラスの山々と、マラケシュ方面の平坦地の対称的な景色を眺めながら、下山を開始。
登りと同じルート。
いつも通り、下りはサクサク進む。
しかし雪がグザグザになってきていて、少し歩きにくかった。
直下降で歩き、あっという間に山小屋へ。
雪装備を解き、軽く休憩の後イミリルへ向けて下降。
荷上げのロバ隊とよくすれ違いながら歩いていく。
Sidi Chamaroughまで来た頃に前日と同じように雲の下へ。
この日はここまでずっと快晴だった。
オレンジジュースをいただいたりしながら歩き歩き、Imlilへ到着。
一時は高山病により登頂を諦めようかと思ったけれど、なんとか登頂し無事下山。
ほっとしたものの、帰りの乗り合いタクシーに同乗者が集まらず、1時間ほど待ちぼうけ。
同乗のフランス人の姉さんがずっと舌打ちしてた笑
行きのバンとは違い、日産セレナで6人乗りなため、一人60DH。
1時間ちょっとでマラケシュへ到着。
宿へ戻って荷物を置いた後はフナ広場など街を散策。
ここからは山行ではないのでさらっと。
5/1(月) マラケシュ
赤茶色の街を散策。
旧市街の迷路をぐるぐる、メナラ庭園。
スークやフナ広場の盛り上がりっぷりは異国情緒あってよかった。
乾燥していて、路地は狭く日除けのために空気がこもりやすい上にバイクが多く、喉が痛くなった。
夜行列車で地中海沿いの街、タンジェへ。
5/2(火) タンジェ、シャウエン
夜行列車で到着。
12時過ぎのバスまで街を散策。
海と空の青さに映える、白い街並みがきれいだった。
タンジェはモロッコの主要観光地からは外れるけれど、
ボーン・アルティメイタムのロケ地になったカフェ・ド・パリや対岸のスペインを臨める展望スポットへ行ってみたかったのでチョイス。
バスターミナルからシャウエン行きのバスに乗ろうとしたら、別のターミナルと間違えていたことがわかり、予約していたCTMのバスを乗り逃した。
そのため、同じ行程の民営バスでシャウエンへ向かった。
モロッコではバスの住み分けは以下の通り。
CTMのバス:観光客向けで少々値は上がるものの、快適
民営バス:地元の人向けで設備に難ありな会社も
今回乗ったバスはちょっと酷く、冷房が効かないので天井の窓(?)を開けて走り、車内塵まみれ。。
隣席は乗り物酔いなのか前席の間にずっと顔をのせてぐったりしたおじさん。さらに噛んでいたガムを座席になすりつけ。。。
途中でおじさんは降車、代わって乗ってきたお母さんに連れられた赤ちゃん。
ヨーグルトのついた手でそこら中触りまくり、車内に異臭漂う。。。
バスターミナルを間違えたことを激しく後悔した。
青い街として有名なシャウエンは、写真で見ていたとおりの青い街。
外国人旅行者であふれているかと思いきや、意外と多くなく、ゆったりと散策できた。
街を見下ろす高台にあるモスクからは山麓にコンパクトにまとまったシャウエンの街並みが一望できる。
青い街並みももちろんだけど、周囲の高原地帯の景色もいいものだった。
5/3(水) シャウエン、フェズ
朝から再び街を散策し、11時前のバスでフェズへ。
同宿だった日本人Uさんに休憩地でお肉をご馳走になり、せっかくなのでこの日一緒にフェズの街をまわることに。
自分と同じように長期休暇の時期だけ海外へ行く方で、今まで行った国々やモロッコの情報交換で盛り上がった。
タンネリやモスクを見下ろすカフェ、工房を覗いたりしながら街歩き。
フェズの街並みは黄色。
夜行バスでマラケシュへ向かうUさんを見送り、宿へ。
5/4(木) メクネス
鉄道でメクネスへ。
メクネスの街並みは黄色と赤茶色。
古都という位置付けで、緑が多くほかの街よりも落ち着いた感じがする。
ムーレイ・イスマイル廟は工事中だった。
地下牢はお昼休み開けでほかの誰もいない状態で見学できた。
イスラム教の国だけど、メクネスはワインの産地。
なので、街のレストランにもアルコールを置いてあるお店があった。
ワインはボトルでしかないそうなので、ビールをいただく。
モロッコ入国以来、初のお酒。なんだかすごくおいしく感じた。
5/5(金) ラバト、カサブランカ
鉄道でラバトへ。
首都だけあり、トラムや官庁街が広がる今風の街。
しかし旧市街はまだ残されていて、大西洋を臨む展望スポット周辺は白と青の街並み。
海沿いだからか、これまでの街よりも暑くなくて快適だった。
ウダイヤのカスバ、シェラ、霊廟をまわった。
特に何かがよかったわけではないけれど、かなり気に入った街だった。
鉄道で旅の最後の街、カサブランカへ。
"モロッコ"の国名は"日 没する国"の意味があると聞いていたので、海沿いに建つ世界有数のモスク、ハッサン二世モスクとともにモロッコ滞在最後の夕陽を眺めた。
この日の夕食に食べた海鮮のタジンが原因らしく、この後数週間おなかの調子が悪かった。
5/6(土) カサブランカ→ドバイ
5/7(日) ドバイ→成田→東京→京都
朝起きると両足蚊に刺されまくり。強烈な痒さが1週間ほど続いた。
鉄道で空港へ。
この日の電車は時間通りで到着。
ドバイまでの飛行機は定刻通りだったものの、ドバイ→成田の飛行機は1時間半遅れ。
この結果、最寄り駅に着いたのは終電1本前。
去年のニュージーランドもそうだったけれど、GW最終日は日本発着便は結構遅れるようだ。。
ともあれ、無事帰国。
特に時差ボケもなく、翌日から元気に会社へ向かいましたとさ。
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