快晴の西穂へ(西穂高口ピストン)
- GPS
- 15:17
- 距離
- 21.1km
- 登り
- 2,151m
- 下り
- 2,154m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 8:15
天候 | 16:雨,17:台風の嵐,18:雨後曇,19:快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
大阪7:35-(高速バス4700円)-12:52高山15:40-(路線バス1570円)-16:38平湯温泉 移動(2日目): 平湯温泉9:30-(路線バス)-10:31高山15:40-(路線バス)-16:38平湯温泉 移動(3日目): 平湯温泉7:50-(路線バス)-8:21新穂高温泉8:30-(RW)-9:00西穂高口 復路(4日目): 西穂高口12:45-(RW)-13:15新穂高温泉13:46-(路線バス)-15:31高山16:50-(高速バス4700円)-22:10大阪 ※新穂高ロープウェイセット切符(高山~新穂高3日間フリー乗車券付)6690円を利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース状況: 西穂山荘~焼小屋 木の根と泥のミックス、スリップ注意。 独標~西穂 険しい岩稜帯を進む。落石注意。 |
その他周辺情報 | 宿泊: 平湯キャンプ場 700円(水無料、水洗トイレ有、電灯有) ※平湯温泉バス停まで徒歩10分 ※レストラン「あんき屋(営業時間11:00〜23:00)」まで徒歩5分 西穂山荘 テン場1000円(水200円/L) 温泉: ひらゆの森 500円(営業時間10:00〜21:00) ※平湯キャンプ場でチケット購入で400円 中崎山荘奥飛騨の湯800円(営業時間8:00〜20:00) |
写真
感想
さぁ、今年最後の北ア遠征は、西穂を目指します。強烈な勢いを保ったまま、やってくる台風18号を如何にやり過ごすのか?以下、道中記録です。
◆1日目:大阪~(高速バス)~高山~(路線バス)~平湯温泉キャンプ場(テン泊)
台風接近!ニュースが宮古島上陸を伝えている。前線を伴い、強烈な雨が予想される、でっかい台風が日本列島を総なめにして、やって来る。よりによって、3連休に、何故?それも、あんなに、急カーブして。。。
当初は、西穂・焼岳・乗鞍の三座を登る予定でした。お呼びでない台風のお陰で、乗鞍は早々に諦めた。なんとしてもメインの西穂だけは登りたい。それには、お天気の良いことが絶対条件だ。台風一過で、お天気が回復することに、一縷の望みを掛けた。
稜線上で台風をやり過ごすのは、危険と判断して、北アの麓の平湯キャンプ場での停滞を決める。普段の山行では素通りの高山で、ゆっくりランチを取ることにした。
まずは、「旬亭なか川」さんへ。落ち着いた雰囲気のお店に13時過ぎに到着。カウンター席に座り、飛騨牛ハンバーグ定食を注文した。
カウンターからは、良く整理・整頓されたキッチンが見える。ご主人の仕事ぶりが伺える。ディナーの準備だろうか?魚料理の下準備を進めていた。小骨を丁寧に取る。魚料理も食べてみたいと思った。
1品目のサラダは芸術的だった。形を見ているだけで幸せになる。なんか食べるのが勿体無い。2品目のすくなカボチャのスープも、ほんのり甘くて美味い。メインの飛騨牛ハンバーグも、ゆっくり堪能した。締めはホットコーヒ。すっかり満足して、お店を出た。高山って、こんなにグルメの街だったんですね。知りませんでした。
古い町並みの残る通りを歩いて、トランブルーさんに移動。雨にも拘らず、長い行列ができていた。あいにくのお天気に傘を差しつつも、ワクワクしながら、入店を待つ。パン屋さんなのに、ワクワク感が止まらない。
しばらく待って、中に入る。どれも美味しそう。パイ生地が見た目でサクサクなのが判る。早く食べたいが、お腹が満腹で入る余地無し。夕食まで我慢した。
平湯温泉にバスで移動して、テントを設営。水洗トイレに、電気まで完備したホテル並のキャンプ場に、なんだか拍子抜けした。稜線上で台風をやり過ごすのは危険だが、ここなら大丈夫だと、安心した。
トランブルーさんのパンを食べて、最後にビールを飲んで、高山観光の初日を終えた。(焦るな、今はじっと待つべし。そう自分に言い聞かせた)
◆2日目:平湯温泉キャンプ場~(路線バス)~高山~(レンタカー)~ホワイトロード~白山公園・白水の滝~高山~(路線バス)~平湯温泉キャンプ場(テン泊)
平湯BSで高山行きのバスを待つ間、おっちゃんに話しかけられる。西穂ロープウェイに乗るつもりだったが、ガスガスなので止めて、ホワイトロード(白山の麓)にある滝を見に行く、とのこと。一緒に行かないかと誘われ、特に予定もない私は、おっちゃんと同行することに決めた。珍道中の始まり、始まり。
おっちゃんは66才で、まだ警備員をしており、滝マニアで、良く滝を見に行くとのこと。でも、歩くのは苦手で、徒歩1時間以内の近場を回っているとのこと。
「いざという時に備えて、行動時間12時間くらいは歩けないと、あかんで。」とか話しながら、レンタカーを走らせ、ホワイトロードを目指す。高速で行けば、結構近かった。
有料道路の入り口に到着するも、通行止め!雨量が規制値を越えているとのこと。これを聞いて、おっちゃん、目が点になっていた。(台風直撃の明日なら分かるが、今日は大丈夫じゃないのか?と、私も思った)。
しょうがないので、気を取り直して、近くの滝に行く。滝100選には選ばれていないものの、近くに「白水の滝」を見つけ、そこに行くことにした。
細い林道を走って、大白川(白山国立公園)の「白水の滝」へ辿り着いた。ここから徒歩5分で滝の展望台に到着。滝は落差40m以上もあり、水量も多く、迫力があった。滝を堪能し、高山に戻る。おっちゃんにお礼を言って、そこで別れた。
再び、高山観光。「こって牛」さんで飛騨牛にぎりを頂く。量も程よく、ウマウマでした。今夜は、いよいよ台風がやってくる。台風に備えて、早めに就寝。
◆3日目:平湯温泉キャンプ場~(路線バス)~新穂高温泉駅~(RW)~西穂高口駅~西穂山荘~焼岳ピストン(テン泊)
3時半起床。この時、台風が通過中で猛烈な雨風に、ちょっと怯む。なんとかテントから出て、トイレに行き、いつものようにアルファ米雑炊で身体を温めた。直に、嵐は治まることを信じて、傘を差しながら、平湯バス停に向かう。5時30分の上高地行き始発に乗るはずだった。
しかし、無情にもバスは運休!バスの運転手に尋ねてみると、倒木が道を塞いだらしい。前日に、上高地まで入るべきだったのか?こればっかりは仕方がない。おとなしく待つこと2時間。お腹がすいたので、足湯スペースのテーブルをお借りして、アルファ米雑炊を頂く。
丁度、その時、濃飛バスの方が、「上高地行きの第一便が7:30に出ますよ。」と知らせに来てくれた。あちゃ~。雑炊はそんなに早く食べられない。仕方なく、次のバスに乗ることにする。
今日はロープウェイが動くとの情報が入り、購入した「上高地行きの切符」を払い戻して、新穂高行きバスに乗る。ロープウェイは、風速15mで運休することを確認していたので、当てにしていなかったが、ラッキーだった。
快速ロープウェイで、西穂高口へ。そこから歩き始めた。歩きたくてウズウズしていたので、どんどん歩く。直に西穂山荘に到着。
テン場の受付後、速攻テントを立てて、焼岳ピークハントに向かう。余り時間がないので、行程を急いだ。焼岳への道は悪かった。高低差は無いものの、木の根と泥のミックスでいやらしい。所々、水たまりが池の様になっていて、土砂降りの雨の中あるいた北八ヶ岳を思い出しました。
長い稜線を詰めて、焼小屋に到着。ザックをデポして、焼岳へと向かう。途中、黄緑の岩の箇所があり、硫黄の匂いが立ち込めていた。火山の焼岳は、所々で荒々しい側面を見せる。
焼岳山頂は、ガッスガスで視界無し。スティックはちみつで気合を入れて、下山開始。焼小屋手前で、ようやくガスが晴れて、上高地の小屋が見えた。対岸の霞沢岳も初めて全貌を確認。いつか登ってみたい、かっこいいお山でした。
西穂山荘のテン場に戻り、疲れたのでテントで一休み。その後、夕食を頂き、小屋でビールを飲んだ。夜になると急に冷え込み、R2ジャケットとジャンパーを着込んだ。アルプスの稜線は、もう秋ですね。小屋前で満天の星を見上げ、久々の天の川を拝んだ。明日、晴れることを願って、眠りに就いた。
◆4日目:西穂山荘~西穂ピストン~西穂高口駅~(RW)~新穂高温泉駅~(路線バス)~高山~(高速バス)~大阪
5時発の予定で、目覚ましを掛けていたが、起きたら5時。すっかり寝過ごしてしまった。あたふた準備してもロクなことは無いので、しっかり朝食を食べてから、出発することにした。結局、6時前に出発できた。
空は雲一つない快晴。気持ちよく歩き始めた。独標にて一休み。ソロの男性とお話させて頂くと、「今日は3度目のチャレンジで、今回初めて奥穂まで行く予定。」とのこと。すっげー。
独標にて休憩後、先行させて頂いた。ペースを上げて、3人組パーティと台湾からの11人組パーティを途中で追い抜き、西穂高山頂に到着。ここは見晴らし抜群!今日は最高に気持ち良い。昨日までの嵐が嘘のように晴れた。
湯を沸かしコーヒーを頂いた。山頂では多くの方が休憩されていた。3人組のパーティ、11人組のパーティは奥穂まで行くそうです。ここから先は、北ア屈指のバリエーションコース。ベテラン揃いの台湾人パーティに「加油!(ジャオユゥ)」とエールを送り、これから難コースにチャレンジされる皆さんの無事を祈った。
1時間ほど山頂に滞在し、周囲の光景を思う存分堪能した。槍穂の絶景を眼に焼き付けて、名残惜しくも、下山開始。西穂直下の下りでは、スタンスが確認しづらく、慎重に下りた。
西穂山荘に戻り、名物西穂ラーメンを頂いた後、テントを撤収。西穂高口からロープウェイで下りた。中崎山荘でお風呂で汗を流した後、バスで高山に移動し、大阪行きのバスへ乗り継いだ。
西穂は、台風一過の快晴となり、絶好の山日和となった。西穂山頂では絶景を心ゆくまで堪能できた。また機会があれば、行って見たい。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水1L、燃料80ml(夜30ml+朝30ml+昼20ml)
荷重15kg、アルファ米 4/8食、行動食 500ml×0.2本)
はじめまして。
食レポ、山レポ、楽しく読ませていただきました(^o^)
特に、滝好きのオッチャンとの下りは「旅の出会い」そのもので良い想い出じゃないでしょうか。
あまりないことだと思うので、声を掛けやすい人柄が出ていたんじゃないかなーって思いました。
西穂も大快晴の中歩けて本当に良かったですね!!
想い出が何倍も違うと思います。
お疲れ様でした〜
maroeriさん、はじめまして。
滝マニアのおっちゃんは、はるばる島根の浜田から旅行に来ており、運転は大丈夫なんだけど、機械モノがからっきし駄目みたいで、目的地の滝を、ナビで設定をしたら、えらく感謝されました。北アに行ったのに、なぜか白山の麓までドライブして滝見物。これはこれで面白かったです。おっちゃんは、「平湯大滝と白水の滝を見れたけど、西穂ロープウェイからの槍穂の絶景を見逃した」とのことで、将来また来るって仰ってました。
序盤は台風に翻弄されましたが、大快晴の西穂は、最高でした。山頂でコーヒーを入れて、至福の時間を過ごしました。終わりよければ、全て良し!ですね。
kickeyさん、こんばんは
最初、レコを見た時、やたらと高山と平湯を二往復もしているし、面白い動きだなあと思ってたんですが、結局、台風のせいだったのですね。
実は、私も本当は快晴だった9/9〜10の週末を使って焼岳から西穂山荘、西穂高岳ピストンを計画していたのですが、体調不良で一週間延期、そしたら台風直撃で結局今年は断念してしまったのです。
もし、決行していたら大雨の中、西穂山荘辺りで今年二度目の偶然の出会いになっていたかもしれませんね。
それにしても西穂高岳は最高の天気でしたね。いろいろと美味しいものを食べながらとは言え、待った甲斐が有ったものですよ。すごく羨ましいです。
自分の方は、来週は今年最後の北アルプス遠征(大キレット越え)を控え、西穂高岳は来年に持ち越しにするつもりです。身体がもてばですけど...
そのためにも今度会ったときにコースの様子など教えてくださいね。。
cham
chamchanさん、おはようございます。
いつもはバスの乗り継ぎだけで素通りの高山ですが、今回は時間があったので、散策しました。あんなグルメな街だったとは知りませんでした。「旬亭なか川」さんで頂いた飛騨牛ハンバーグは、めっちゃ美味しかった。フレンチの名店で腕を磨いてきたシェフ中川さんのメニューは、みな絶品。また機会があれば、訪れたいと思います。
滝巡りにドライブした、ホワイトロード馬狩料金所には、白山の登山口がありました。「ここまで縦走できるんだ。でもバスがないな〜。」と頭の中では、既に白山縦走計画を練っていました。
西穂は、晴れて岩が乾いた状態でアタックすれば、大丈夫だと思います。西穂までは、よく踏まれており、浮石は少なかったです。石を落とさないように注意ですね。(一度、「ラク!」の声と共に、人の頭ほどの石が落ちてきて、びっくりしました)
お〜。次は、いよいよ大キレットですか。今年はチャレンジの年ですね。楽しんできてくださいね。
kickeyさん、こんばんは!
台風が来る中の遠征で大変でしたでしょうね!
それにしても時間やグルメも私には真似のできないリッチな内容ですね!
最後の最後で快晴の西穂登頂の満足された様子が良く判ります。
私も3連休は遠征したいと思ってましたが台風で早々に諦めたのでちょっとフラストレーションが溜まってます。kickeyさんのレコで刺激を受けたのでどこか小遠征ぐらいは思い付きで行くかも・・
yoshimaiさん、おはようございます。
台風来襲で、当初予定した3泊4日の山行計画を大幅に変更し、稜線上でテン泊で台風をやり過ごすのは危険と考え、麓に留まりました。2日間停滞した平湯キャンプ場では、スマホの電波が入り、台風情報を確認することができました。日本列島の広範囲に強い雨を降らし、勢力を保ったまま、迫りくる台風18号。天気図では、台風の後方から高気圧が追っかけてきており、台風が雨雲を持ち去り、天気が回復することに望みを託しました。
西穂への道は険しく、岩が濡れた状態での山頂アタックは危険。(雨の場合は、独標までと決めていた)。
お陰様で、なんとか最終日は快晴となり、私にとって記憶に残る山行となりました。
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