いい加減なプラン故の妙高山撤退と火打山(反省しきりの幕営山行)


- GPS
- 32:41
- 距離
- 24.4km
- 登り
- 1,821m
- 下り
- 1,812m
コースタイム
2日目 6:45高谷池-7:12天狗の庭‐7:47雷鳥平7:55-8:38火打山8:50-9:15雷鳥平-9:39天狗の庭9:45-10:00高谷池11:00-12:05富士見平12:10-13:24十二曲がり上13:30-13:47十二曲がり下-14:00黒沢14:13-14:53笹ヶ峰
天候 | 1日目 午前中雨又は曇り午後は晴れ 2日目 午前中は晴れ、午後は曇り時々雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
妙高高原ICをおりると目の前が妙高野尻バイパス。これを右折し、最初の交差点(妙高温泉入口)を右折すると39号線で登山口の笹ヶ峰まで1本。妙高温泉入口を右折すること無く妙高野尻バイパスを100m程直進すると右側にセブンイレブン。IC周辺のコンビニはここのみの模様。 39号線は往路も復路も霧が深かった。深夜着の場合は特に運転注意。 駐車場は数十台分は有る模様。トイレはキャンプ場側にある。ソフトドリンクの自販機もあった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
笹ヶ峰を出ると黒沢までは落葉の中の平坦な木道。雨天ということもあり、落葉の中に数匹の蛭を発見、馬鹿面をしていると吸血される危険あり。 12曲がりを過ぎるとロープのかかった急登が数か所。下山時注意のこと。 高谷池から大倉乗越までは土壌が粘土質なのか雨後はヌルヌルグチャグチャで思いの外時間を要した。 長助池分岐を過ぎると見上げる様な急登。 |
写真
感想
妙高火打は以前から行ってみたかった。当初は燕温泉から北地獄谷経由で妙高山を越えて黒沢池か高谷池に至るルートを歩きたかったが、テント装備を担いでだと幕場までタップリ8時間や9時間はかかることは明らかで、笹ヶ峰からの入山者に幕場争いで絶対にかなわない。池の傍の幕場では幕場争いに敗れると悲惨な場所に幕営する虞もあるので、笹ヶ峰からの入山に変更した。
笹ヶ峰からの入山なれば幕場までの距離も短いので装備も大して厳選すること無く構わずザックに放り込んだ。たった一泊の幕営にも関わらず20Kgを越す装備を拵えてしまった。この時点で山を舐めきっていた。
前夜は比較的に暖かく車中泊は半そでTの上に薄手のソフトシェルで十分に寝ることができた。
前夜中に登山口に着いているのだからもう少し早くスタートすれば良いものを、遅ればせながら6:12に笹ヶ峰を後にする。
たった一泊の幕営なのだから少し考えれば15Kg以内に収まるものを、無意味な大荷物を担ぐことになり、とにかく身体が動かない。
年代的にアラカン(アラ還)の人間にとっては震災後半年余りのブランクは余りに大きく、一度や二度の山行ではコンスタンスに歩いていた頃の体力には到底戻っていない。
おまけに元来木道歩きは苦手で、しかも雨の中と在っては滑るのが怖くて、更に足が遅くなる。
荷の重さに漸く身体が慣れてきたのが富士見台当たり。ダブルストックをフル動員して黒沢からの急登をやっと登り切ったものだから、左手首がやたらと痛い。後日外科に掛ったら腱鞘炎だとか。一般ルートの登山で手首に腱鞘炎とは何とも情け無い話だ。
やっとの思いで高谷池に到着して本日の宿を設営したら、ホッとして1時間もの大休止を取ってっしまった。それだけ此処までの登りがしんどかったということでもある。
さて、本日は妙高に行くか火打に行くか?
火打の方が時間が短いことは判っていた。火打を明日に回せば東京に早く帰れるし、月曜日の影響も少ない。それだけの考えで火打を明日に回してしまった。
この時、地図を見ていれば初日に妙高に回るという選択肢はあり得ないものだった。
高谷池から妙高までのピストンは5時間半の行程ではないか。
テントを設営し、いくら荷物が軽くなったとは言えど、ここまでテントを担ぎあげて体力は消耗しきっている。仮に地図の時間で歩いたとしてもテント場着は5時半になる。当然タイムリミットは過ぎている。しかも朝から降ったり止んだりで路面状況は悪い。
それを明日楽になるという理由だけで、ろくに計算もせずに妙高へ向かって歩を進めてしまった。それもノンビリと休みをとりながら。
高谷池から大倉乗越までは粘土質らしく雨の影響でズルズルヌルヌルして非常に歩き憎かった。
大倉乗越を越えた直後の下りもロープが何箇所か下がっており、濡れた路面は歩き憎かった。
長助池分岐に到達して妙高山を見ると思わず「ナンジャコリャ」という様な急登の塊。まるで巨大なツリガネを伏せた様なプロポーションだ。
今日の調子では登って下りて3時間位はかかりそうだ。だとするとここに戻るのはどう考えても5時を過ぎる。テントに戻る頃には真っ暗だ。
1ヶ月早ければ行っていただろう。仮に今日でもここまでの道が糠っていなければ行っていたかもしれない。あのズルズル滑る道をヘッデンで戻るのは如何にも危険だ。ビバークするにも、使えそうな装備はオールウェザーブランケットとゴアの上下しかない。おまけに今日は0度位まで冷え込むそうだ。雨なんぞ降ろうものなら命にかかわる。しゃーない撤退するか。
撤退を決めたら時間に余裕ができた。第一やる気も無くなり完全なブラブラモード。
長助池分岐から折り返すと直ぐ水場となっている沢がある。プラティパスを満たすことにした。高谷池の要煮沸の水なんぞ飲みたくも無い。途中黒沢池でビールを購入。しょうがない野郎だとは思いつつも酒でも飲まなきゃやってられない気分だった。
テントに戻っても未練タラタラだった。明日はヘッデンスタートで両方のピークを踏んでやろうかという考えが頭をもたげる。
止めておこう。今の体調では火打ピストンと妙高ピストンの地図上で8時間の行程をこなした後でテント装備を笹ヶ峰まで下すのは十二曲がり手前の急降下が危険だ。夜間にテント場周辺を歩くのにヘッデンを使うとやけに暗い。LEDはなまじ長寿命であるため前回の電池交換をしたのが何時か記憶にないくらいだ。こんな薄暗いヘッデンでカモシカ山行をしなくて良かった。
翌朝は3時過ぎには目が覚めたが、余り早く起きると又無理をしたくなるので、シュラフの中でわざとグズグズする。
さて今日はどっちのピークを踏もうか?
若し今日妙高に行くと今度火打に登ろうとする時に今回と同じルートを歩くことになる。妙高を残しておけば元々歩いてみたかった北地獄谷ルートで日帰りもできるので、今回は火打に向かうことにした。
実際に歩いてみると、火打ピストンは容易なルートだった。
昨日火打に回っていれば何の問題も無く妙高も踏むことができたものを惜しいことをしたが、妙高は当初の希望通り北地獄谷コースとしてとっておこう。
火打だけならノンビりルートなので、高谷池に戻ってから池を見ながらのビールでノンビリと時間を過ごした。下山途中の黒沢でテルモスとプラティパスに合計3リットルの水を水割り用に汲んだ。さすがに3kgの増量は急にザックを重たくするが、未だ水を汲むだけのエネルギーは残っていたようだ。
山に登るときはコースタイムをしっかり確認しよう。当たり前の話だが。
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