【南アルプス前衛峰】大鹿村 笹山、入山 + パラグライダー体験


- GPS
- 05:37
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 387m
- 下り
- 993m
コースタイム
◎協力:飯田パラグライダークラブ
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●北、中央、南の3アルプスが望めます。 ●コースはゆるやかでで危険箇所は無い。入門コース。 ●登山ポストは無い。 ●黒川牧場の2,023m地点まで車で行けます。駐車台数 10台位 ●熊が出没するので単独行動は避けること。歩行にあたってはラジオ、熊除け鈴を携帯しこちらの存在を熊に気付かせること。 ●コース全般に水場、トイレは無いので注意。 ●火気は焚き火をはじめコンロも禁止されている。 ●下山後の温泉は「鹿塩の湯」「赤石温泉」があるが入浴時間については電話で確認のこと。 【パラグライダーを楽しみたい方は】 ●◎飯田パラグライダークラブ http://topout.main.jp/para/school/school.htm |
ファイル |
レストハウス「おい菜」リーフレット 今年は11月6日(日)まで営業。
(更新時刻:2011/10/12 21:01)
映画「大鹿村騒動記」ロケ地を巡る旅 リーフレット
(更新時刻:2011/10/15 19:33)
大鹿歌舞伎 リーフレット
(更新時刻:2011/10/15 19:50) |
写真
映画「大鹿村騒動記」の舞台。原田芳雄扮する主人公の経営する居酒屋。現在は内部開放されており鹿肉カレーなど軽食がいただけます。正面に駐車場有。
「大鹿村騒動記」のロケ地パンフレットは「ビガーハウス(観光案内所)」で入手可。(e)
感想
※※※ この下にJJ0JVLさんの記録有。長文はすっ飛ばしてスクロールしてGo!!! ※※※
個人日記です。長文注意!
【10/8/2011(1日目):駒ヶ根駅→味処越百→宿】
JR駒ヶ根駅の改札を出ると、右手の背の高い男性が笑顔をこちらに向けている。
「Jさんですか?」「はい、はじめまして」左手からMr.Kもあらわれる。あっけなく合流した我々は、
初対面とは思えぬ和やかな雰囲気で自己紹介もそこそこに歩き始める。なぜか鮨桶を手に持つJさん。
これから居酒屋に行くのに鮨桶???
今日は朝からマツタケ狩りに行くときいていたので、戦績はどうでしたか?と訊くと「雑キノコが・・・」
雑キノコ?なんでも、世の中のキノコは『マツタケ』と『その他=雑キノコ』の二種類に分類されるとの由。
(この後、山道や店先でキノコを目にするたびに「これも雑キノコか・・・」と小さな溜息をつくことに)
駒ヶ根駅前の商店街を横切り、小さな居酒屋へ向かっていく。「味処 越百」だ。
店主をコの字に囲むカウンターの奥に通される。さっそくJさんの手土産ご開帳。
直径40cmの鮨桶にはなんと、隙間なくびっしりと松茸の握り鮨が!!!
そしてコンビニ袋から無造作にゴロリと本日の戦績登場。2本。で、、、デカい!!!!
Mr.Kからは大きなビンにぎっしりの蜂の子。
ひとまずJさんはノンアルコール、Mr.Kと自分は生ビールで、はじめまして!乾杯!
まず先にどうぞ、と薦められ、松茸の握りをいただく。贅沢に肉厚なマツタケはしんなりと
シャリのRに沿うようなことはなく、張りのある身をシャリの上にどっしりと横たえている。
店主の薦めで醤油でなく塩をうっすら振っていただく。さっきからもうマツタケの芳醇な香りに
むせ返っているが、口に含むとマツタケ風味が一気に口から鼻へ、頭蓋骨内いっぱいに拡散し
脳みそもマツタケ一色、マツタケに酔いしれる。シャクシャクとした食感は年に一度食べるか
食べないかの薄っぺらい小片とは大違いで天然のキノコ感にあふれる。
うーーーなんて美味しいんだ・・・・・鮨桶はJさんへの感謝の言葉とともにカウンターを囲む
お客の手から手へ渡り、店内の皆で松茸の握りを楽しむ。
コンビニ袋から飛び出した2本のマツタケは、「マツタケってこんなにデカいの?」と
素朴に疑問を感じるくらい、想像外の大きさ。太さといい長さといい、思わず握って
昴でも歌いだしたくなるような、カラオケ屋の大きめのマイクのようで、さらに
直径10cmはあろうかという傘が乗っている。もちろんマツタケ特有の膜も張っている。
Jさんはこれよりもさらにずっと大きなものを掘り当てたこともあるそうだ。
カラオケマイク松茸は店主に引き取られ、調理してあとで振舞っていただくことに。
さて、蜂の子。Jさんの日記にもあるが、色の違う個体が混ざっており、
「サナギだよ」という黒っぽいものはすでに羽も生え大人の蜂の形をしている。
不思議と「蟲っぽさ」を感じず、抵抗なく口に運んでみる。Mr.Kのお母上が煮付けた
蜂の子は、薄味でやわらかく、かといってナマナマしい感じではなく、Jさんの日記にも
あったように「堅めに焼いた目玉焼きの黄身の部分のような食感と味」という感じ。
幼虫〜サナギの色と堅さのバリエーションが複雑な味と食感を生み出しているような気がする。
※実は20年ほど前に某バイク雑誌の企画で伊那ツーリングに読者参加したことがある。
よく覚えていないのだが伊那のどこかの居酒屋で蜂の子・ザザムシ・蚕のサナギを食べ、
このときの蜂の子の印象は「濃い味付けのおかげで佃煮っぽく食べることができた」
というもので、蜂の子の旨さを味わったわけではなかった。※
Mr.Kの蜂の子もお客の手から手へ渡る。絶賛の声。「こんなうめぇのは本当に喰った
ことがねぇ!」と叫ぶ妙齢の女性。ハチ捕り名人Mr.Kによれば、捕ってきた蜂の巣から
蜂の子を取り出すのも手間のかかる作業で、煮るのもコツが要るらしい。それほどの
情熱を注ぐほどに慕われている郷土食なんだなぁ。
ジョッキビールはあっという間に終わり、日本酒をいただく。やはり地酒だろう、
てことで、信濃鶴の無濾過生をお願いする。店主曰く、地元でも手に入れるのが困難で
わざわざ仙台で購入してきたとのこと。無濾過特有な力強さと米の味が感じられ、
蜂の子との相性も抜群だ。Jさんお薦めの「そば餃子」は、餃子の皮にそば粉が使われた
店主手作りのもので、蕎麦の「ひねり」のような堅めのムッチリした食感と風味の耳に、
餡がマッチした絶品だ。焼き鳥も歯ごたえと味があってウマい。
JさんMr.Kと取り留めのない話をしながら、お客さんと他愛のないやりとりも交えつつ、
旨い酒とアテがすすむ。
やがて、Jさんマツタケ第二段、松茸のホイル焼きが供される。もちろん他のお客さん
にも振舞われる。ホイルを開けると猛烈なマツタケの芳香が放たれ、中には
「でかいエリンギ?」みたいなマツタケを裂いた大きな身がゴロゴロ。蒸し焼きだからか、
コリコリの食感は松茸鮨よりもなおいっそう強い。これがまた日本酒とあう・・・
楽しい会話と旨い酒、郷土の味。一見の旅行者にもあたたかい越百のひとたち。
幸せな前夜祭を終え、Jさんに宿へ送っていただいた。
【10/9/2011(2日目):宿→大鹿村→黒川牧場→笹山→入山→黒川牧場→パラグライダー体験→宿】
朝から気持ちのよい青空。宿泊している料理旅館にJさんのお迎え。大鹿村の登山口へと向かう。
広域農道を南に走ると、右手に中央アルプス、左手に南アルプスの眺め。澄んだ空気を太陽光線が
強く射す秋の快晴と思っていたが、Jさんは運転しながら「霞んでいる」という。いわれてみれば・・・
気温の低い伊那谷に流れる天竜川からたちのぼる湿気が水蒸気となって谷間に滞留するのだそうだ。
そして霧の多い気候はりんごの実をより赤くするのだと。紅い信州りんご。
天竜川を左岸に渡り、やがて車は小渋川沿いの山間部を走る。小渋湖から霧が湧いている。
トンネルを抜けると秋葉街道へぶつかり、そのまま鹿塩方向へ直進、大池公園へ向かう小道に入り
Mr.Kと待ち合わせ。ここからMr.Kのアトラクションンカー(キャブ仕様)で進む。
Jさんから、本日の山行のコースガイドと、南アルプスジオパークに関する資料をいただく。
ジオパークガイドJのオリジナルpptと、伊那谷の地質図及び断面図。
蜂の巣がたくさん備え付けられたベースキャンプ(Mr.Kのご実家)へ立ち寄りつつも、
狭い山間の道路をアトラクションカーは唸りをあげて苦しそうに2速でのぼりつづける。
塩水の湧き出る堤防は蛇口をひねると塩水が出るように利便性よく整備されていて、飲んでみると
「たしかに、しょっぱい!」Jさん曰く、ただの塩水ではなく、海水の成分にかなり近いとのこと
(興味ある人は詳細をJさんから直接解説されたし)。因みに鹿塩の塩水を製塩してつくった塩は
にがり成分の少ない美味しい塩で、大鹿村で購入できます。
つぎは逆さイチョウへ。高さ12m、周囲8.3m、樹齢約900年のイチョウの木は弘法大師にゆかりの
伝説があり、樹皮を煎じて飲むと乳の出がよくなるといわれている。
逆さイチョウの小さな集落を抜け、アトラクションカーはどんどん高度を上げていく。やがて展望が
ひらけてくる。谷を見下ろす場所で下車。中央構造線はあれだよ、とJさん。領家変成帯と
三波川変成帯の境目が眼下の谷底を一直線にはしっているのがこの目で確認できる。
中央構造線博物館の立派な模型にもビックリしたが、直接この目で確認できるってすごい!
そして、双児山が正面にみえる場所へ移動。双耳峰はよく見かけるが、双児山が何故そうなって
いるのか、Jさんにいただいた資料を見ながら地質学的な理由を教わると「へぇ〜なるほどね!」と納得。
(興味ある人は・・・以下同文)
今目の前にある岩石や地形が、永い地球の歴史の中で理由があってこうなっている、てことを
考えながら山を眺め山道を歩くと本当におもしろい。
いよいよ黒川牧場に到着。険しい南アルプスの標高2千メートルに突然、長閑で広々した牧場が出現する。
最近牛を引き上げたらしく、人も牛も居ず静寂な雰囲気。最初はただのじゃり道が、どんどん荒れてきて
ガレガレの道になり、軽自動車の車幅ぎりぎりの曲がりくねった大石ゴロゴロの登坂路となり、Mr.Kご自慢の
アトラクションカーはローギアでエンジン音を唸らせながら、激しい縦揺れ・横揺れを繰り返し
岩にぶつかりそうになりながらギリギリを進み、浦安遊園地の出し物など比較にならないほどの
派手なアドベンチャーを演出する。農耕用タイヤを履いているのでパンクには強いそうだ。
暫く進んだところで停車、ここから登山開始。Jさんから豪華3連熊鈴を渡され、ザックに取り付ける。
Jさん、Mr.K、自分と音色の異なる熊鈴を着ける。
尾根に上がるとすぐにチャートの褶曲露頭。チャートは主にSiO2成分で、生成過程でFeが加われば赤色に、
Mnが加われば黒色になるとのこと。海底で移動しながら積層ののちに強い力が加わって褶曲したものが
長年かけて標高2千メートルまで隆起してきた。
尾根に沿って南に向かって進む。微妙に踏み跡があるかないか、という感じ。少し行くと笹山山頂の
小さな標識。広々していてここがいちばん高い、という感じではない。少し進むと展望がひらけ、
笹の原っぱが広がる。左手には北岳に連なる山並み、左の肩のところに光る点は位置的に肩の小屋だろう。
左手には三峰川の深い谷を挟んで北岳〜農鳥〜広河内岳の稜線、右手には大鹿村の谷から陣馬形山の稜線の
向こうに中央アルプスと恵那山、右後方に振り返ると遥か彼方に北アルプスと槍ヶ岳のとんがりまで見える。
抜けるような青空の下、笹の海を渡りながら、大展望の中、微妙にアップダウンしつつ進む。
写真で見る南ア南部の鹿道のはしる笹原はずっと憧れだった。乾いた空気を射る強い太陽をキラキラと
反射する笹の海を、鹿道を辿りながら進む。憧れが叶った瞬間だ。・・・だが実際は、笹に覆われた鹿道は
足元の倒木や石ころが全然見えず、前触れなくけつまづく。一般道専門家の自分は散々よろめきながら
進むが、JさんやMr.Kはスイスイとどんどん行ってしまう(ときどき振り返ってペースダウンして
いただいてありがとうございました)。蜂追いやマツタケ狩りなど、「趣味道楽の登山用の道」ではない
本当の山の中をいつも歩いておられる方々なんだなぁ、と心の底から実感する。
少し進んで入山の手前で小休止。穏やかな笹原の稜線に立ち枯れの木がポツンポツンと見える。
風が稜線を渡る。感無量。一日中ここにこうして居れたら幸せだろうな。
今日の目標地点の入山へと進む。笹原を抜け立ち枯れの林を抜けると少し険しい登りとなり、最後は
大岩の急斜面を手足で登る。ようやく入山山頂到着!「それなりに『山登りした』って達成感あるでしょ」
とMr.K。たしかに!展望はないけど、標高2185m。三角点も接地された、紛れもない山頂だ。
記念写真を撮って早々に下山、展望のよい場所まで戻ってお昼。一本だけ黄色く色付いたカエデの木。
稜線西側には、大鹿村入沢井の集落や黒川牧場など、険しい山腹の所々に平らな場所があって
人が住み着いたり牧場として利用したりしている。Jさん曰く、地滑りで平らになったのでは、と。
このあたりは地滑りの起こりやすい地質だそうだ。
途中にバキバキに破壊されて間もない雰囲気の倒木があり、Mr.K曰く「熊が蟻の巣を探した跡」とのこと。
熊鈴が本当に必要な場所に来ているんだなぁ〜と実感。生えている樹も熊や鹿が樹皮を食い荒らして
枯れてしまうらしく、下の方(熊や鹿の身長)が丸裸の樹がたくさんあった。
パラグライダーが上方を飛んでいる。気持ちよさそうだな〜。今いるここを上空から眺めるって
本当に素敵だろうな。そういえば昨日、やってみるとかいう話があったな・・・「本当に飛びたい?」
とMr.Kに何度か訊ねられたけど、そんな簡単に飛べるものなんだろうか?
黒川牧場に戻ってきた。夢のような山だったなぁ^^。記念に黒色チャートの石を持ちかえる。
再びアトラクションカーに乗り込み、池と駐車場の鹿の頭蓋骨を観察し、レストハウスおい菜に移動。
Web検索すると、おい菜の山菜そばが絶品とあちこちに書いてあり、これを頼もうとすると、
「ここで採れる山菜を使っていて、夏以降は山菜が採れないので、普通の冷たい蕎麦になります」と
いわれる。そうか本物の山菜そばなんだな!寒いので温かいきのこ蕎麦を頼むことにして、また
別の機会に山菜そばを食べにこよう!レストハウスおい菜の(自称)都会派の御姉様は物凄く
面白い人で話をきいていて飽きない。暫くしてきのこそば登場。ムチムチの太さ不揃いのいかにも
手打ちの蕎麦と、この近所で採れた天然のキノコがどっさり入ったきのこ蕎麦は本当に美味しい!!
Mr.Kがパラクライダー関係者と連絡を取り、「体験飛行を待っている」とのことで素早く移動。
酒の席での「やってみる?」「やるやる〜〜!」のやりとりで、本当に実現するときがやってきた。
パラグライダー。山に行けばプカプカ飛んでいるのをよく目にする。気持ちよさそう〜とは思うが
ピンポイントに着陸できる理屈が理解できずにいた。同乗飛行ならシロウトでも大丈夫かな?と、
生身で空を飛べる機会が目の前にあるなら逃す理由はどこにもないし、大好きな伊那の谷間を空から
眺められるなんて最高じゃないの!
飯田パラグライダークラブのYさんがタンデム機で体験飛行させてくださるとのこと。
実際に飛び立つ様子を見ていると、ぱっと見簡単そうだが、フワリと浮いても徐々に降りてきて
再度走っていたりして意外と難しそう。ハーネスを取り付けられ、「とにかく全力で前方に走り
続けること。浮いても足は動かし続けること。」と教えられる。翼と自分を繋ぐ綱(正式名は?)は
離陸前は自分の座った椅子(正式名は?)から後方に延びていて、その後ろ側に両腕を置くように
いわれる。つまり両手を後ろに拘束された状態で前方に全力で走る、ということ。
じゃあ風がきたら行きます、といわれ、緊張が一気に高まる。
スタート!の声がかかり、緩やかに下っている草むらを全力で走りはじめる。すぐに強い力で
背中方向に引っぱられ、ベクトルは徐々にhorizontalからvertical成分が混じってきて
(多分、翼が立ち上がり揚力が加わってきているのだろう?)足が全然前に進まない。
「走って!走って!」と言われるけど全然進まないよ〜!!!背中から吊されて足が空中でバタバタ
している懐かしギャグみたいな図が頭をよぎる。それでも必死に走り続けていると、右に左に引っ張られ、
接地感が薄いので修正することもできず、ついに耐えきれなくなって前方に顔面から大転倒。
両手が拘束されているので受け身も取れず、アゴで大地を受けとめる。
すみません、ごめんなさい・・・・・
Yさん、パラグライダークラブの数名の方々に手伝っていただいて元の位置に戻る。
失敗したにもかかわらず、「難しいよね、今度は大丈夫」と皆さん優しく声をかけて下さる。
しかし、2回目も同様に失敗。
3回目は「3度目の正直だから!」といいつつ、やはり失敗。
何度も何度も失敗して、そのたびに皆さんにご迷惑をかけ、カメラマンJさんを待たせ、本当に
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。が、ここでメゲてはいけない。失敗から学び頑張るのみ!!
午後3時半をまわり、風が止んできた。暫く風待ちとなる。パラグライダークラブのチビッコが
「どうして顔から血が出てるの〜?」と話しかけてくる。血?どうやらアゴから流血しているようだ。
まあいいわ・・・風よ吹け!!
4回目。パラグライダークラブの方2名が自分の両側でハーネスを掴み一緒に走ってくださる。
力強く引かれ、左右に振られることもない。どんどん前へ進む。浮く。上昇する。
浮いた! 飛んだ! 飛んでる〜〜〜〜〜!!!!!!
斜面の切れ目までは充分な風が得られないので我慢し、切れ目が過ぎたところで姿勢を直す。
本当に飛んでる・・・・・何故か涙がこみ上げ号泣。感無量。
ヒュウヒュウと風切り音が耳元で鳴り、遥かな空と山並みが全方位にひろがる。
あぁ〜〜地球だなぁ。地球を上から眺めているんだなぁ。
高度が下がってくると、高層ビルの屋上から地上を眺めているような恐さが涌いてくる。
「あそこに降りるからね」とYさんが示す着陸地点は遥か先に点のように見えていて、
あそこ?あの点に降りるの?と素朴な疑問。
ジェットコースターは得意?と訊かれ、大好きというほどではないけど普通に好きと答える。
着陸地点が近付いてきた。ぐぅーーーっと旋回。うぅ、これは苦手だ・・・・キモチワルイ。
そのように申告すると、じゃあクルクルは止めておくね、といわれる。
テレビで見るアクロバット飛行?のようなクルクル旋回する技は大きなGがかかるもので、
大好きな人は物凄く喜ぶんだよ、とのこと。
右に左に、緩やかに旋回しながら着陸地点の広場を横切りつつ、高度を下げていく。
地面が近付いてくると「落ちている」感覚がわき恐怖感が増す。
着陸時は尻餅を付くように足を上げて、といわれる。
いよいよ着陸。飛行機の着陸時のように広場の長手方向に低角度で進入する。
足を上げて尻で着地。とっとっと、と前方に進んで立ち上がる。着陸成功!
あー空の旅が終わった。感激と現実感のなさが入り交り、ボーッとしてしまう。
パラグライダーやクラブの話をYさんから色々と伺う。パラグライダー人口の減少で
パラグライダー場の維持管理が金銭的にも手間も大変、大鹿村には2箇所あって、
高度差が大きく人気スポットとのことで、たしかに首都圏ナンバーの車も多くきていた。
Mr.Kのご尽力で今回の体験飛行が実現した。本当にありがたく感謝に尽きる。
そのうちにJさんとMr.Kが到着。Mr.K曰く、自分が4度目の正直で無事離陸したあと、
離陸場の一同拍手喝采だった、とのこと。嬉しくて、嬉しくて、また涙がこみ上げる。
Mr.Kのアトラクションカーで戻り、Mr.Kとお別れ。Jさん号に乗り換え、宿まで送っていただいた。
夢のような、楽しく、心に残る、嬉しい、幸福な2日間でした。
越百の店主やお客のみなさん、飯田パラグライダークラブの皆様、そしてMr.Kと、
きっかけを作ってくださってアレンジしていただいたJさん。本当にありがとうございました。
伊那谷。大好きな土地と人達に会いに、また行こう。
【10月8日(土)】
初対面のためJR駒ヶ根駅でebiさんと待ち合わせ、そのまま「味処 越百(こすも)」へ。
蜂追い名人Mr.K氏が地蜂(クロスズメバチ)の「蜂の子」、JJ0JVLは今朝採った松茸で料理した「松茸の握り寿司」を持参し常連客の中に入り自己紹介もそこそこに焼き鳥、そば餃子、蜂の子、松茸の握り寿司、松茸のホイル焼き、地酒「信濃鶴」、焼酎のそば湯割で宴会。
大池山パラグライダー体験飛行の話をするとebiさんが「やってみたい」とのこと。Mr.kが早速手配。
【10月9日(日)】
標高2,023mの黒川牧場までの途中で、塩水が湧き出る砂防堰堤、逆さイチョウ、中央構造線の位置、双児山の地質につて説明。
予定時間より1時間ほど遅れたため、黒河山を取りやめ駐車場より笹山方面へ作業用道路を車が入れる箇所まで移動。作業道脇のチャートの露頭箇所より尾根のチャート褶曲が見える露頭箇所へ直登し時間を短縮する。
「山行記録」は写真とコメントにとりまとめました。3アルプスが見えるルートです。
●パラグライダー体験飛行
男性でも躊躇するパラグライダー。ebiさんの積極性と勇気にMr.Kと小生は大きな拍手。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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JJさんこんにちわ。
笹山周辺、とっても景色がよくて
広々した場所ですね。
ebiさん、お久しぶりです。
山の後にパラグライダー体験飛行とは
驚きました。私も勇気がありません
JJさんはやらなかったのでしょうか
笹山から入山までの往復約3時間は3アルプスが見える笹原を歩くコースです。人もめったに訪れることがないので鹿道を歩きます。今度、パラグライダー体験飛行とセットでいかがですか。
小生も飛ぶ予定でしたが、風待ちの時間が長く日が暮れたため次の機会となりました。予定はカラ松が紅葉する11月上旬。
ご無沙汰しております。
パラグライダー、楽しかったですよ!
防風防寒着やグローブなど、登山の服装がそのまま流用できたのはラッキーでした。
打撲・擦過跡が全身にできてたのはここだけの話です
カラマツの黄色が楽しめる11月を選択されたJさんがうらやましいです。いいな〜地元!
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