栂池高原から白馬大池を経て白馬岳 暴風雪で敗退
- GPS
- 11:10
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,087m
- 下り
- 1,068m
コースタイム
- 山行
- 2:55
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 3:49
- 山行
- 4:24
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 5:00
- 山行
- 2:11
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 2:12
天候 | 5/4 断続的に吹雪 強風 5/5 晴れ 強風 5/6 晴れ時々曇り 風やや強い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで自然園駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
BCの入山者が多いので、栂池高原から乗鞍岳まではトレース多め |
その他周辺情報 | 栂池高原の日帰り入浴施設、栂の森荘は設備故障で臨時休業 |
写真
感想
お仲間のcrabさんと二人で白馬岳を目指します。
栂池高原からゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで栂池自然園から入山、
初日に白馬大池まで移動して幕営、二日目は白馬大池から白馬岳アタック、
三日目に撤収して下山する二泊三日のプランでした。
5/3夜、新宿から毎日あるぺん号で栂池高原へ、
車内は照明を消してカーテンも閉められるがトンネルの照明や対向車のライトなどで
明るくなる事も有るのでアイマスクと耳栓が有ったほうがベター。
少し寝酒も飲んだのでよく眠れた、定刻6時の少し前に栂池高原に到着、
ゴンドラリフトが動き出す8時まで時間つぶしになる。
雨が降っていたので、栂の湯隣の足湯付近で雨宿り、トイレは駐車場に有るので困りません。
7時を過ぎると徐々に人が増えてくる。
スキー場関係者の方やスキー客、登山者など。
山に入る格好なので遭対協の方からアドバイスと言うか注意点を伺う、
白馬山荘のスタッフさんから送られてきた情報では
白馬岳頂上付近は強風と吹雪でホワイトアウトだそうだ。
曰く「こんな天気なら俺なら行かない」ごもっともです。
5/4の天気予報は強い寒気の影響で断続的に吹雪、
強風で気温も低く、低体温症に注意が必要との事だった。
ゴンドラ・RWを乗り継いで自然園駅で山岳講習の受講、
講習とは言っても遭対協の方から入山の心得と言うか訓示を頂く。
「今日は真冬の気候です、くれぐれも無理をせず、危ないと感じたら勇気ある撤退を」でした。
身が引き締まる思いで9:20行動開始、
自然園駅から北側の尾根に乗り天狗原へと登る、
登山よりもBCスキーヤーが多く、皆さん慣れた感じで登っていく。
寒気が入った割には気温は高く、3度くらいか。
風は強く、雪で時々晴れ間も覗く。
天狗原まで登ってきたところでお腹が空いたので11:10昼食にする。
食べ終わって乗鞍岳へ向かい始めたら風が凶暴さを増して吹き荒れる。
地吹雪で歩くのも困難な状況になってきたので、白馬大池までの進出は諦めて撤退する。
自然園の栂池山荘か栂池ヒュッテに泊まれると良いのだが、
空きが無ければ下界まで降りなければならない。
13時に自然園駅まで降りてきた。
栂池山荘は満室、栂池ヒュッテは個室ならキャンセルが出たので泊まれると言う。
2名1室で一泊二食付き一人13,500円也、痛い出費だが下界に降りるとゴンドラとRWだけで
往復3,300円、下界で宿に泊まれる保証もないのでここに泊まる事にした。
夕食はとても美味しく頂いた。
メインディッシュにローストビーフ ジャーマンポテト添え
ヒュッテという名前だけど実際はリゾートホテルでした。
乾燥室にお風呂も有って山の上とは思えない快適さです。
夕食後、雪が止んで雲間から綺麗な星空が覗いてきたので、
玄関前のテラスで星空撮影に興じる。
山をバックに綺麗な星空を撮れたので満足^^
チェックインの際に朝食をレストランにするかお弁当にするか選択出来たのだが、
どう転んでも融通が利くお弁当にして貰った。
翌日の予報を見ると天気は回復するが強風はまだ収まらず、
午後になると風も少し収まってくる。
なので出発は急がずゆっくりと白馬大池に向かう事にして就寝。
翌朝、起きてみるとガスで視界不良、一晩で降り積もった雪でトレースも消えている、
トレースはともかく、視界不良はもう少し待てば回復するだろうと思いゆっくりと朝飯を食べる。
7時頃からガスが取れてきたので準備をする。
8時、完全にガスが取れていい天気、眩しい青空にサラサラのパウダースノー、
GWにサラサラのパウダーを踏めるなんて嬉しい誤算、気温も5度くらいかな。
BCのスキーヤーとも「絶好のコンディションですね」と挨拶を交わす。
昨日の停滞で白馬岳登頂は難しくなってきたが、
まずは昨日の宿泊予定地である白馬大池を目指す。
天狗原ではやはり強風で地吹雪だったが昨日ほどでは無く、
登れそうだったので急登を登りだす。
既にBCの人が何人か登っていたので迷うところはない、
ただし、登高中も強風で煽られると危険を感じたのでストックからピッケルに持ち替える、
きょうふうは耐風姿勢でやり過ごして乗鞍岳頂上に到着、
頂上まではBCの方や登山者も何人か来ていたが、
その先に進む人は皆無、ここも進退は迷ったけど強風も徐々に収まる予報だったので進むことに。
しばらく進むと雪に埋まった白馬大池山荘の屋根が見えてきた、
屋根の周りにテントも二張り見える。
いまだ強風吹き止まぬがテントがあるなら泊まれない事もないだろうと心強く感じた。
乗鞍岳山頂からは岩と雪のミックスでアイゼンを履いていると歩き難かったので、
外して歩いていたが、岩の間に吹き溜まっていた雪を踏み抜いて膝を強打orz
痛みに耐えながら白馬大池に到着、まずはテントの設営に取り掛かる。
タタミ一畳ほどの掘り下げられた雪洞跡(?)が有ったのでこれを拡張する事にした。
シャベルで歯が立たない氷の層や締まった雪はピッケルで破壊しながら拡張する。
痛恨のミスで防寒テムレスを吹き飛ばされ、ピッケルの石突きでハードシェルに穴を開けてしまった(TT)
当初はテント二張りの予定だったが、掘り進むのが困難だったので二張りは無理と判断、
crabさんのテントが2〜3人用だったので、これを張るだけのスペースを何とか確保した。
掘り下げて何とか場所は確保したが、
暴風の中でスリーブ式のダブルウォールを張るのがいかに困難か思い知らされた。
幕体にポールを通して立ち上げたもののなかなか固定できない。
グランドシートが吹き飛ばされ、これはもう設営不可能かとも思ったが、
一箇所のペグダウンに成功してからこれを足掛かりに何とか設営できた(汗)
風上のペグをピッケルに変えてからは安心できた、やはり雪山ではピッケル最強(笑)
白馬大池到着から設営完了まで約2時間半を要した、一人だったら心が折れていたかも。
休む間もなく水作り、翌日の行動分まで含めて2〜3Lほど作ったら夕食準備。
今日の夕食はパスタ、何度か練習した水戻しパスタを作る。
水戻し用のジップロックから水漏れするというアクシデントを乗り越えて無事に作る事ができた。
茹でたパスタに市販のソースを絡めただけだがとても美味かった。
昨日はたっぷり寝たので今日は眠くならないかと思っていたけど、
テン場の構築と設営でかなり消耗したのか、またもやぐっすり寝てしまった(汗)
夜中に起きて白馬岳アタックも少し考えていたが、昨日の踏み抜き膝強打で痛みが取れないので、
アタックは早々に断念、雪上テント泊を満喫(?)したら翌日は下山する事にした。
雷鳥に会えないかと心残りだったので、朝起きてから雷鳥坂方面に少し散歩に出たが会えずじまい。
自然が相手なので致し方ないか。
順調に撤収を終えて下山開始、昨日はサラサラのパウダーだったが
二日目になるとパウダーの面影も無くグズグズの腐れ雪。
乗鞍岳を過ぎてからは風も収まり暑いくらい。
気温も7度くらいか、風が無くなり随分と汗をかいた。
白馬岳を始めとする白馬三山は言うに及ばす、五竜岳、唐松岳、鹿島槍ヶ岳など
後立山連峰の錚々たる山々を一望して感動、また来年アタックしたいなぁ。
9:40自然園の駅に到着、次の10:00発のRWまでに待合室で荷物を少し整理、
10:00のRWに乗車してゴンドラを乗り継いで10:35栂池高原に戻ってきた。
事前の調べで9:00から営業の栂の森荘に行くと設備故障で臨時休業だってorz
仕方ないので12:00から営業の栂の湯が開くまでにゴンドラ乗り場脇のレストランカウベルで昼食、
ソースかつ丼でお腹を満たし、スーパードライで渇きを癒やす(笑)
栂の湯が開いて速攻で入浴し汗を流してさっぱり。
休憩スペースで荷物の整理などしながら再びスーパードライで渇きを癒やす(汗)
バス乗り場に移動して、バスを待ちながらまたビール飲んで・・・・
バスで白馬駅に移動、特急あずさ26号発車まで1時間弱あるが、
待合室には結構大勢の人が待っていた。
始発の次の停車駅なので何とか座れるとは思っていたが、
改札が始まる前に並んで一番最初にホームへ向かい、
二手に分かれて座席確保作戦発動。
何しろ70L級のザックがあるので、車両一番後ろの席がベスト(背もたれ後ろにスペース有り)
次点で車両一番前の席かな。
二手に分かれる作戦が奏功して何とか次点の最前列を確保、
新宿まで約4時間の列車の旅です。
白馬駅で「松本までは車内販売が無いので飲食物は売店でお買い求め下さい」と案内が有ったので、
松本から先は車内販売を期待していたのだが混雑の為か自由席車両にはとうとう回ってこなかった。
途中、「自由席車両は混雑の状況によっては伺えない場合もございます。」なんて
アナウンスも有ったので、既に布石は打ってあったという事か、ビール1本しか買ってなかったので、
山で飲み切れなかった日本酒を飲むけどそれも無くなる。あと一本飲みたかったなぁ(爆)
余談だがこのアナウンスがめっちゃアニメ声だったのでワゴンが回ってくるのを楽しみにしていたのに残念。
ここから備忘録
クロージング
初日
長袖シャツの上にハードシェル
下はジオラインLWにハードシェル
ヘッドウェアはキャップ
二日目
長袖シャツの上にハードシェル
乗鞍岳で寒くなったのでフリース追加
下はジオラインLWにハードシェル
ヘッドウェアはビーニー
テン場ではハードシェルに変わってダウン上下と象足
三日目
長袖シャツの上にハードシェル
下はジオラインLWにハードシェル
ヘッドウェアはキャップ
マットはプロライトの165cm
シュラフはEL600をチョイス
二日目の夜は冷え込まなかったので(最低で1度くらいか)ちょっと暑かった
ザック重量は初日23キロ程度、ビール4本と日本酒にワイン、多過ぎたかも。
一泊目が小屋だったのでガスの消費は少なかった、水作りと夕食1回で52g。
飲み物は相変わらず少ない、1日で200〜300ml程度しか飲まなかった。
反省
荷物の重さで結構疲れた、ビールは1日1本で十分か。
テントも最初から一張りにしておけば軽く出来た。
スノーペグもピッケルで代用できる分は減らしておくべき。
テムレスを吹き飛ばされたのとハードシェルに穴を開けたのは痛恨のミス、
同じミスは繰り返さないように。
hanyaさん先日はお疲れ様でした(^_^)v
貴重な経験盛りだくさん有り難うございますm(__)mまずは23キロザック(これは酒入れすぎ)(笑)初のアルペン号に、暴風雪(前に歩きたくても風で後ろに行ってしまう)、テン場の穴堀に強風下でのテント設営(グラウンドシートは飛ばされるわ、テントポールは曲がるわ)、雪上でのテント泊、雪からの飲み水作り等々
きついとこも有りましたが、あの景色が見れたのは やはりあの場に行かないと見れないですからね( ´∀`)
白馬岳に登れなかったのと雷鳥見れなかった宿題残りましたのでまた、来年宜しくおねがいしますヽ( ̄▽ ̄)ノ
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