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Yamareco

記録ID: 157870
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

紅葉の越後三山;越後駒が岳から中の岳、丹後山へと縦走

2002年10月17日(木) 〜 2002年10月19日(土)
 - 拍手
GPS
51:00
距離
23.6km
登り
1,811m
下り
2,431m

コースタイム

10/17;10:00枝折峠-12:00道行山-13:20小倉山-16:00駒の小屋(泊)
10/18;7:20駒の小屋-9:50檜廊下のコル-12:30-50中の岳-15:00小兎岳-
    15:30兎岳-16:10大水上山-16:40丹後山(泊)
10/19;6:40丹後山-8:00ジャコの峰(四合目)-10:00杤の木橋-10:50十字峡着
天候 10/17 晴れ
10/18 晴れ時々曇り
10/19 曇り
過去天気図(気象庁) 2002年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー
行き;四国ー(JR)-東京―(JR)-浦佐駅ー(タクシー)-枝折峠
   枝折峠までのタクシー代;9700円
帰り;十字峡ー(タクシー)-六日町駅ー(JR)-東京ー(JR)-四国
   十字峡から六日町までタクシー代;5700円
コース状況/
危険箇所等
・駒ヶ岳から中の岳まで、道がかなり笹に覆われている箇所が多く、歩きにくかった。小さなアップダウンも多い。
・中の岳から兎岳までも、笹がかなり多く、アップダウンがあり、結構時間を要した。
・兎岳から丹後山までは、笹は低く歩きやすい。踏み跡も明瞭。
・丹後山の避難小屋は、この時期、水場が枯れていた。屋根の雨水をためた水タンクの水を、煮沸して使用した。トイレは屋外。
・丹後山から十字峡への下りは、急ではあるが、割と道は良好。
枝折峠より歩き出す。目指す越後駒は遠い
2011年12月18日 11:21撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:21
枝折峠より歩き出す。目指す越後駒は遠い
枝折峠付近より、紅葉の森と、遠景は越後駒(右)と、中の岳(左奥)
2011年12月18日 11:21撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:21
枝折峠付近より、紅葉の森と、遠景は越後駒(右)と、中の岳(左奥)
登りより枝折峠方向を振り返る。遠景は荒沢岳
2011年12月18日 11:21撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:21
登りより枝折峠方向を振り返る。遠景は荒沢岳
枝折峠からの登りより、銀山平を下に見る
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
枝折峠からの登りより、銀山平を下に見る
道標が建っていた。「銀の道」と書いてある
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
道標が建っていた。「銀の道」と書いてある
紅葉の木々の向こうに、逆光にかすむ越後駒が岳
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
紅葉の木々の向こうに、逆光にかすむ越後駒が岳
(同じく)紅葉と越後駒ヶ岳
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
(同じく)紅葉と越後駒ヶ岳
小倉山への登りの稜線、全山がオレンジ色に染まっていた、遠景は右奥に未丈が岳、左奥に守門山
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
小倉山への登りの稜線、全山がオレンジ色に染まっていた、遠景は右奥に未丈が岳、左奥に守門山
散り残った黄葉、青空とのコントラストが美しい
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
散り残った黄葉、青空とのコントラストが美しい
百草の池にて
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
百草の池にて
百草の池より、まだまだ越後駒が岳は遠い
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
百草の池より、まだまだ越後駒が岳は遠い
百草の池から急登となる、下に小さく百草の池が見える
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
百草の池から急登となる、下に小さく百草の池が見える
登ってきた枝折峠からの稜線を見下ろす、遠景は荒沢岳
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
登ってきた枝折峠からの稜線を見下ろす、遠景は荒沢岳
(構図を変えて)枝折峠からの稜線と荒沢岳
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
(構図を変えて)枝折峠からの稜線と荒沢岳
中の岳(中央やや右)と、左に長く伸びる稜線の先に、小さく兎岳
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
中の岳(中央やや右)と、左に長く伸びる稜線の先に、小さく兎岳
夕暮れの越後駒ヶ岳山頂にて
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
夕暮れの越後駒ヶ岳山頂にて
越後駒が岳山頂より、暮れゆく荒沢岳を望む、上空には夕月
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
越後駒が岳山頂より、暮れゆく荒沢岳を望む、上空には夕月
10/18の朝、駒の小屋より、日の出をじっと見る
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
10/18の朝、駒の小屋より、日の出をじっと見る
太陽が顔を出した
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
太陽が顔を出した
まぶしい朝日、今日も良い天気のようだ
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
まぶしい朝日、今日も良い天気のようだ
駒の小屋を出発。(中央に小さく駒の小屋が見える)
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
駒の小屋を出発。(中央に小さく駒の小屋が見える)
越後駒ヶ岳山頂より、朝日にぼんやりとした八海山
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
越後駒ヶ岳山頂より、朝日にぼんやりとした八海山
八海山のズームアップ
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
八海山のズームアップ
越後駒から、縦走路に入る
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
越後駒から、縦走路に入る
越後駒からの縦走路より、目指す中の岳は意外と遠く見える
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
越後駒からの縦走路より、目指す中の岳は意外と遠く見える
縦走路より、「オカメノゾキ」の切り立った稜線を眺める
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
縦走路より、「オカメノゾキ」の切り立った稜線を眺める
越後駒ヶ岳の水無川斜面
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
越後駒ヶ岳の水無川斜面
縦走路は笹だらけだったが、一部にはこのような見晴の良い場所もあった。
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
縦走路は笹だらけだったが、一部にはこのような見晴の良い場所もあった。
縦走路より東の北の又沢をのぞく、谷底には、10月というのに雪渓が残っているのが見えた
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
縦走路より東の北の又沢をのぞく、谷底には、10月というのに雪渓が残っているのが見えた
秋空、さわやか
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
秋空、さわやか
縦走路より、荒沢岳を眺めながら進む
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
縦走路より、荒沢岳を眺めながら進む
ようやくたどり着いた中の岳より、檜廊下の尾根と遠く越後駒ヶ岳
2011年12月18日 11:22撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:22
ようやくたどり着いた中の岳より、檜廊下の尾根と遠く越後駒ヶ岳
中の岳付近、岩が露出している
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
中の岳付近、岩が露出している
中の岳頂上の祠
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
中の岳頂上の祠
中の岳頂上より、はるかに遠く越後駒ヶ岳
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
中の岳頂上より、はるかに遠く越後駒ヶ岳
中の岳から兎岳への縦走路より、東の深い谷を覗き込む
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
中の岳から兎岳への縦走路より、東の深い谷を覗き込む
中の岳から兎岳への縦走路、ちっちゃな池塘があった
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
中の岳から兎岳への縦走路、ちっちゃな池塘があった
ようやく大水上山にたどり着いた。兎岳(右手前)から中の岳(左遠方)までの稜線を振り返る
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
ようやく大水上山にたどり着いた。兎岳(右手前)から中の岳(左遠方)までの稜線を振り返る
丹後山山頂より、大水上山(右手前)から兎岳への稜線を振り返る。この付近は低い笹原の道で感じが良い。
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
丹後山山頂より、大水上山(右手前)から兎岳への稜線を振り返る。この付近は低い笹原の道で感じが良い。
丹後山の山頂部には、ちっちゃな丹後山避難小屋が、ポツンと建っていた。宿泊者は自分ひとりきり
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
丹後山の山頂部には、ちっちゃな丹後山避難小屋が、ポツンと建っていた。宿泊者は自分ひとりきり
10/19 天気は下り坂、下山開始
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
10/19 天気は下り坂、下山開始
十字峡への下山道、草紅葉
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
十字峡への下山道、草紅葉
ブナの、オレンジ色の紅葉
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
ブナの、オレンジ色の紅葉
ブナの森を下ってゆく
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
ブナの森を下ってゆく
ブナの紅葉と、山稜
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
ブナの紅葉と、山稜
下山道より、対岸の中の岳の急峻な谷を望む
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
下山道より、対岸の中の岳の急峻な谷を望む
三国川の渓谷
2011年12月18日 11:23撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
12/18 11:23
三国川の渓谷

感想

【山行No 304】

※ 越後駒ヶ岳は一度登っているが、中の岳への縦走は一度はしてみたかったので、計画してみた。
  中の岳から八海山方面への縦走路は、オカメノゾキの難所があり、厳しそうなので、丹後山の避難小屋泊まりの計画。
 無人小屋泊まりなので久々にシュラフなど入れ、結構な荷物となった。

10月17日(木)
 ・前日夜に、四国(新居浜)を夜行バスで出発、一路東京へ。
  朝6時に東京につくと、東京駅より、上越新幹線で新潟に向かう。

8:40-50 浦佐駅
 ・小出からタクシーに乗るのが良いが、浦佐から小出までの在来線の待ち時間は1時間もある。
  時間がもったいないので、浦佐からタクシーにのった。
 ・駒の湯を越え、枝折峠への道に入ると、谷を隔てて、駒ヶ岳が大きい。
  今日は快晴の上天気で、青空の下、素晴らしい迫力だ。

9:40-10:00 枝折峠(しおりとうげ) (標高=1080m、気温=15℃)
 ・タクシー代、9700円はさすがにこたえたが、今日中に駒の小屋に入るためには
  「時は金なり」ということで惜しんではいられない。
  枝折峠には、水場はなかったが、トイレはあった。登山届をだし、さっそく出発。

 ・登山道を歩き始めると、最初から素晴らしい紅葉の森が始まっている。
  天気も良いし、人は少ないしで、なんともいい感じで登山が始まった。
  目指す駒ヶ岳は、途中の小ピークあたりから見えだした。中の岳や、東側には荒沢岳も見え、なかなかいい感じの道だ。
11:00 明神峠
 ・この峠の少し手前に、明神堂という小さいお堂と、「銀の道」と書いてある稜線を乗越す道が横切っていた。
 ・相変わらず紅葉の林が続く。
  それにしても紅葉のこの香りはどうだろう。甘酸っぱい秋の香りが鼻をくすぐる。
  思わず駄句が浮かんだ。
 「もみじ葉を踏みこえ行かん秋の山 見上げる空は蒼く風なし」
12:00-20 道行山(標高=1298m)
 ・ここで軽く昼食休憩とし、パンを食べる。
  このピークも展望が良く、紅葉、青空、山やまの姿、いずれも100点満点。
13:20-30 小倉山(標高=1378m、気温=18℃)
 ・風がなく、だんだんと暑くなってきたので、Tシャツ一枚になって登る。
  秋の新潟の山ということで用心し、寒さ対策として毛のズボンをはいてきたので、よけいに暑いが、さすがにズボンは脱げないし..
 ・紅葉は標高=約1500m付近で終わりとなり、その先は冬枯れの景色に変わった。
14:20-40 百草の池
 ・地図上では立ち入り禁止となっているが、実際は近くまで踏み跡が続いている。
  ちょうどいた人によると、山頂小屋の管理人(米山氏)が池を復元して、刈り払いをしたとのこと。
 ・百草の池を越えると道は急登となった。幸い、日が傾いて、暑さも少し和らいできたので助かる。
  中段まで上ると、景色は一層素晴らしくなってきた。
  東の荒沢岳、南の中の岳から兎山への青い稜線など。

16:00 駒の小屋 着
 ・この小屋には、2000年初夏に一度泊っているが、いつのまにか小屋は新築になっていた。
  しかし大きさは以前と同じくらいで、収容40人くらいか?
 ・小屋で一休みしてから、空身で越後駒の山頂へ出かける。

16:50-17:10 越後駒ヶ岳山頂
 ・ちょうど夕日が八海山のほうに沈みかけるときに山頂についた。
  大きな赤い夕陽が、遠く妙高山のあたりに沈んでゆくのをじっと見つめる。
  山頂からは、携帯(AU)がなんとか通じた。

17:20 駒の小屋
 ・小屋に戻るとさっそく夕食の準備にかかる。水場は、小屋から北側に2分ほどいったところにあり、秋なのに、冷たくて美味しい水が流れていた。
 ・今日の泊り客は、合計10名ほどでゆったりしている。
 ・寝る前に外に出てみると、上空には12夜の月がこうこうと光り、はるかに遠く、尾瀬の燧ケ岳あたりも、影絵のようにくっきり見えていた。
  なんだか「神々の夜」といった神秘的な雰囲気だった。
 ・小屋の2階の窓からは、ぼんやりと駒ヶ岳山頂部の影と、遠く、長岡あたりだろうか?街の灯りが良く見えた。

10月18日(金)
 ・シュラフに小屋にある毛布を一枚かけただけだったが、温かく、よく眠れた。(朝方の小屋内の気温=10℃)
 ・外に出ると、今日も快晴でいい天気だ。日の出の姿をじっと眺めていた。(日の出=6:10)

7:00 駒の小屋 発
 ・予定通り中の岳への縦走に向かうが、昨夜の泊り客のうち縦走するのは結局自分ひとりみたい。後は皆、さっさと下山していった。
 途中には水場がないので、とりあえず水は2L持ってゆく。
7:20 越後駒ヶ岳山頂(気温=10℃)
 ・ここからいよいよ縦走路に入る。最初は緩やかな下りだったが、のち、急な下りとなり、標高差=300mを下ったことになる。
8:20-30 天狗平のコル(標高=約1700m)
 ・ここまでは順調だったが、コルを越えると急に笹薮の道になった。深いところは胸まである。
  しかも朝露で笹が濡れているので大変。下はゴアの雨具を着用して進むも、
  足元は、よく見えないうえに濡れて滑りやすいので、厳しい。
9:00-10 小ピーク(標高=1760m)
 ・ここからは道が若干良くなり、尾根状の岩稜歩きとなって笹も少なく、快適になった。
  岩は上越変成岩だろうか?青黒い色をしていて、いかにも堅そうな感じ。
 ・このあとは小ピークを2つ3つ越えてゆく。
  左側(東側)は、北の又の谷が、下まで切れ落ちており、沢沿いの紅葉が良く見える。
  よく見ると、切れ落ちた沢の中には、秋だというのに残雪が残っていて、さすがに驚かされる。
9:50-10:00 檜廊下のコル(標高=1760m)
 ・やれやれ!、中の岳への道のようやく半分、ということは全行程の1/4がようやく過ぎた計算になる。目指す中の岳はまだまだ遠い。
  コルは休むほどの広さはなかったが、取り合あえず小休止してパンを食べる。
 ・次のピークまでは、再び、木の根と岩をよじ登るような道だった。
10:30 檜廊下のピーク(標高=1866m)
 ・ここから、しばらくは平坦な道が続くが、中の岳の前衛峰に取りつくと、再び急登となった。
 ・標高=約1900mの中の岳の前衛峰を過ぎても、急登は続く。この付近は道はまずまず。

12:30-50 中の岳山頂(標高=2070m、気温=18℃)
 ・ふー.... やっと着いたゾ。
  ここまでの縦走路にも人はいなかったが、この山頂にも人影はまったくなく、
  静かな山頂。静かすぎるくらい。
  このピークは今回の山行のハイライトのはずだが、
  疲れているのと、積雲が湧いてきて遠望があまり利かないこともあり、思いのほか感動が少ない。
 ・とりあえず昼食休憩ということでパンを食べて少し休んだ。
  今日も秋とは思えない暑さで、しかも毛のズボンなので、よけいに暑い。
  持ってきた2Lの水もだいぶ飲んでしまった。

 ・目指す兎岳から丹後山までの稜線も、思っていた以上に遠く見え、前途多難だ。ともかく後半戦に向かおう。
 ・ここから先、道がどうかな?と気になっていたが、十字峡への下山道の分岐を過ぎても、一応、道形ははっきりしていて、ちょっと安心。
  しかし、道は結構急な笹原の下りで、下りなのに体力を消耗する。
13:50-14:00 コル(標高=1730m)
 ・一気に約300mを下った。コルの東側に、小さな池があった。
 ・ここから先も、ずっと笹原の道が続く。
  兎岳までは、小兎岳を含め、合計3つの小ピークがあり、一つ一つなんとかクリアしてゆく感じだ。
 ・途中で、本日初めての対向者と出会った。十字峡を起点に丹後山ー>中の岳泊の周遊コースとのこと。
15:00 小兎岳(標高=1858m)
 ・小ピークなので休みなしで進む。

15:30-40 兎岳(標高=1925m)
 ・ここでようやく縦走の3/4が過ぎた。
  なんとかここまでこれたな、という感じだが、時間はすでに夕方に近くなっており、目指す丹後山は、ずいぶん遠くに見える。
 ・このピークより、荒沢岳へのルートが分岐しているが、あまり歩かれてないようで、薄い踏み跡があった。
 ・上空は、先ほどまでの積雲はいつのまにか消えたが、代わりに下り坂の兆しの、巻層雲になってきた。少し焦りを感じる。急ごう。

 ・兎岳からは少し下り、再び少し登る。最後の急登を踏ん張る。
16:10 大水上山(標高=1830m)
 ・時間が押しているので、休まず通り過ぎる。
 ・ここからは、平が岳への縦走路が分岐しているが、先ほどと同様、あまり歩かれて無いような、薄い踏み跡だった。

 ・大水上山を過ぎると、ようやく、当初期待していたような、低い笹原の続く緩やかな稜線となった。
  
16:40 丹後山 山頂(避難小屋)着 (標高=1803m)
 ・日没直前になんとか到着できて、ともかくほっとした。
 ・丹後山自体はべったりと平たい山頂で、そこに避難小屋がポツンと立っている。笹原に浮かぶ小舟のような、小さい小屋だ。
 ・さっそく小屋の中に入るが、予想していたとおり、誰もいない。
  30人ほど泊まれそうな小屋だが、さすがに一人きりだと、侘しいというか、ちょと不気味な感じでもある。
 ・ともかく日が暮れそうなので、急いで夕食の準備をする。
  ガイドブックでは、近くに水場があることになっているが、この時期は水場も枯れていて、
  駒の小屋で聞いていた通り、天水(屋根の雨水をトイで大きなポリタンに蓄えている)だった。
  まあしかし、今日は2Lのうち、1.5Lは飲みきっているので、水があるだけまし。
  雨水なので、コンロで沸かしてから夕食に使う。水はプラスチックくさい。
  夕食はカップラーメンとおかず少々。
 ・夕食が終わったころには、周りは真っ暗となった。ちょっと不気味な感じもするので、シュラフに潜り込み、ラジオを聞いて気をまぎらわせる。
  自分の周辺、半径5kmくらいには人はだれもいない、、、独りきりの山の夜。
 ・20時ころには、今日も月が出てきてくれた。小屋の中にも月の青い光が差し込み、心を和らげてくれる。
  外に出てみると、笹原が月の光を浴びて白く静まり返っており、怖さも忘れるような幻想的な夜の景色だった。


10月19日(土)
 ・夜半より風が出てきて、避難小屋の窓をガタガタと揺らし始めた。
  浅い眠りだが、さすがに昨日の疲れもあって、10時間ほど寝た。
  小屋の中に一人だけのせいか、シュラフ+シュラフカバーでも明け方は少し寒かった。(朝の室内=10℃)

 ・朝6時前に起きて外を見ると、周りはすっかり霧となっている。
  これはもう、さっさと降りることにしよう。
6:40 丹後山 発(気温=10℃)
 ・十字峡への下山道を行く。標高=1700m付近で、雲の下にでて、視界が出ていた。
 ・道はよく整備されている感じで、道形もはっきりしているし、歩きやすい。
7:30 ジャコの平(標高=1470m)
 ・標高=1600付近から周辺は紅葉の森となり、この付近は紅葉の中を下ってゆく。
8:00-10 ジャコの頭(標高=1280m)
 ・ここまで下ってくると、また少し暑く感じるようになり、Tシャツで下る。
 ・この先からは、樹相はブナ林となった。曇天の下なので、色はあまり冴えないが、紅葉(黄葉)はまずまず。
 ・途中、登りの対向者、2組、計7名に出会う。今日の登りはこれだけだった。
 ・標高=1000m付近で紅葉は終わり、緑の森となった。
  地図上の「カモエダズンネ」から先は、転げ落ちるような急な坂となっている。

10:00-10 栃ノ木橋(登山口) (標高=530m)
 ・ようやく急な下りは終わり、あとは林道をのんびり下るだけ。
  ここでとっておきのナタデココを食べ、一息ついた。
 ・十字峡までは林道を下る。並行する三国川は、青い水がとうとうと流れており、林道歩きだが退屈しない。
  この付近の岩も上越変成岩だろうか?青黒い色をしている。

10:50-11:20 十字峡(標高=450m)
 ・やれやれ、これで登山終了。雨に降られずに済んでよかった。
  小屋によって、タクシーを呼んでもらい、タクシーを待つ間にビールを飲む。
  小屋のおばさんがサービスで枝豆をくれた。
 ・六日町までタクシーは、5700円。

11:50 六日町着
 ・休みは明日まであるので、ここで一泊し、明日、近くの手ごろな山に登っても良いか?と思っていたが、
  天気予報では明日も雨のようなので、そのまま帰宅することに決めた。

 ・六日町からJR在来線で越後湯沢まで行き、そこから新幹線で東京へ、
  東京で新幹線を乗り換え、結局、四国の自宅に着いたのは、夜の8時。

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