南アルプス 三伏峠〜赤石岳〜聖岳


- GPS
- 128:00
- 距離
- 46.9km
- 登り
- 4,892m
- 下り
- 5,800m
コースタイム
8月10日 三伏峠〜烏帽子岳〜高山裏避難小屋テント泊
8月11日 高山裏〜荒川前岳〜荒川小屋〜赤石岳〜百軒洞山の家泊
8月12日 百軒洞山の家〜兎岳〜聖岳〜聖平小屋テント泊
8月13日 聖平小屋〜上河内岳〜茶臼小屋テント泊
8月14日 茶臼小屋〜茶臼岳〜仁田岳〜易老岳〜易老渡
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
|
感想
8月9日 鳥倉登山口〜三伏自炊者用小屋泊 晴のち雨
バスで鳥倉登山口に2時ごろ到着。まあ、初日だしテント装備だし、3時間ほど掛かって三伏小屋に到着。自炊なので、本館とは別棟の自炊小屋に入った。20-30人泊まれそうだが、私以外だーれもいない。
しばらくして雨!かなりきつい。今日は小屋泊にして良かったぁ、テントならびしょびしょだ。
ところで真っ暗になった7時ごろ、合羽を着てビショビショになった人達数人が玄関に入って来た。「遅くなり申し訳ありません!」ーどうも宿泊棟を間違えたようだ。でも本館の方が明るいし目立つと思うのに…。
8時ごろ、ほとんど裸ーパンツ1枚の金時さんみたいな人が、バタバタと入って来てピシャッと個室のドアを閉めて…一体何?!小屋のアルバイトの人なのかな。これにはちょっとびっくりしたよ。
8月10日 三伏峠〜烏帽子岳〜高山裏避難小屋テント泊 晴
朝は天気回復。ルンルンで烏帽子岳、小河内岳へ向かう。高山裏の管理人のおじさん、年で引退と聞いてたのだが、いやいやまた復帰した、というから会うのが楽しみだ。
小河内岳下ると樹林帯入る。見晴らしない、そして北アルプスだったら考えられないような薮の茂る道。
板屋岳手前の鞍部で唯一、眺望がある。鋭いガレた尾根が西に延々、延びている。あすこには行かない、登山道ない、良かった。
装備重いので枝や大きな段差とちょい格闘、いきなり森の中の高山裏小屋着いた。「おじさん、会いに来たよ」って言うと、おじさんはフンフンと、覚えているのか忘れてしまってるのか…。この前と同じ場所、小屋の横にテント張る。
8月11日 高山裏〜荒川前岳〜荒川小屋〜赤石岳〜百軒洞山の家泊 晴
朝、小雨みたい…。顔出すと晴れてる。しかしテントびっしょり。タオルでフライを拭きまくって出発準備。
今日はコースタイム9時間の長丁場。まずは前岳北西斜面・ガレ場の急登だ。景色変わらず道がジグザグについているので我慢の一文字の登り、約1時間。
やがて尾根に出ると地獄のような荒川大崩壊地が真下、目の当たりに!!だけど足元注意、なのでのんびりできない。
荒川小屋へ下る。途中、ライチョウ親子が私に前後してついて来る。いや、私がライチョウさんについて行った。
途中の水場は枯れてたので小屋で水を補給(購入)。今から思えば高山裏から水をもっとたくさん持っていけばよかった。
広い大聖寺平に到着。ハイマツが斜面を覆っている。赤石岳へ長い登りの始まりだ。
ところで南アルプスは一人歩きの人が多い。この登りでも一人歩きのお兄さん、おじさん、話ししながら、全然さびしくない。
ガスが出てきて、あの岩峰は赤石岳、思ったら小赤石だった。へろへろなりながら赤石岳到着。ガスで何も見えない。これで2回空振り。
百軒洞の方へ下る。誰も歩く人いない、草木一本生えてない、荒涼としたガラガラの砂礫帯。道はしっかりしてるし枝道はないが、次の道標のある所まで心細かった。
やがて前方、ガスが晴れてきた。大沢岳がくっきり見える。その横に紅白饅頭のような中盛丸山。ジグザグの急斜面下って鞍部に出ると百軒洞のテント場。その少し下にきれいな小屋があった。
今日はチカレタし小屋泊夕食付にする。ここの晩御飯が豚カツ定食だから、だ!(ホントおいしかった、体調悪いのか残してる人がいたが、その分も食べたかった)
小屋の横からは聖岳がよく見える、そして赤石の斜面が…。
゛
8月12日 百軒洞山の家〜兎岳〜聖岳〜聖平小屋テント泊 晴
百軒洞からは、斜面をトラバースするような感じで樹林帯を歩き、最後、大沢岳と中盛丸山の鞍部に登り詰める。
その時、それは、それは…!!…!!
表現できない、その時の景色、感動…。
シラビソ高原まで南アルプス南部の山々がすべて見渡され、快晴!夢のような縦走路…!
小屋から数人の人が上がってきた。すごい景色を分かち合う。その人たちとは兎岳まで一緒に歩いた。
兎岳で少しのんびりする。標柱の下に白い花が咲いているのだ、何年か前、ガスガスの中到着した時も咲いていた、多分その花達だろうか。
そして嫌になるくらい景色を堪能する。
聖基部から聖山頂まで約1時間半。山頂にガスが掛ってきた。到着したらもう完全にガスの中。先着のお兄さん、出発するが私はもうちょっとグズグズする、手ごろな岩に座る、奥聖、小聖方面確認する、そして何か…ガスが流れてるような…薄くなって…。
突然、ドーンと目の前に赤石岳だ!!ウワア!!と叫びたくなる、誰でも捕まえて抱きつきたくなる!!奥聖、小聖も見えてきた、来し方もよく見える!
十分すぎるくらい景色堪能して聖平小屋だ。テント張ってる時にスイカ割りが始まった。そして割ったスイカ、配ってくれてる。私、テント泊やけどいいのかな、でもスイカほしい、配給の列に並んでゲットーおいしかった。
8月13日 聖平小屋〜上河内岳〜茶臼小屋テント泊 晴
光岳まで行く人々は朝早くから出発した。私は茶臼までだからのんびりだ。
快晴、快晴ー聖を撮りまくる。しかし上河内岳基部に来る頃、すっかりガスに覆われた。もちろん、上河内岳も。
ところで本日、会った人は
●テン場で一緒の自然保護何とかの腕章付けたおじさん。光まで行くのだが、シニアはのんびり行かなくては、と。
●上河内岳山頂へ長靴であがってきた女の人。聖小屋でアルバイトしてるそうだ。空身とはいえコースタイムの半分で歩いてる。
●広河内岳から転付峠まで縦走してきて(水場ないし道不明瞭ありだし常人はできません)、家へ帰るために聖平に登り直した、というお兄さん。脱帽です。
ガスってるし明日、茶臼岳上がるつもりで茶臼小屋、急行。小屋もテン場もお花畑の中にある。小じんまりしてるがステキな所だ。
私が三伏峠から来た、と言うと小屋のご主人、ミニようかんくれた。ラーメン注文すると、すごい分厚い叉焼、入ってた。
8月14日 茶臼小屋〜茶臼岳〜仁田岳〜易老岳〜易老渡 晴
朝、薄くガスがかかってる、だけど晴れそう。小屋のテラスから朝日が昇る。ガスが光を反射して周りを全部、黄金色に包んでいる。光の届かないところに山道がある。黒い森とそこから延びる一本の道は黄金の光の世界に飛び出す、正に「南アルプスへの道」だ。
やがてますますガスは薄くなりご来光。晴れてたら富士山の横から出てくるのだそうだ。
もうルンルンで茶臼岳上がり、仁田岳も寄る。仁田岳からは光岳がよく見えた。ベレー帽のような雲を被っている。そして幾重にも折り重なった深南部の山々。まあ、私には無理か。
ところで展望がいいのはそこまでで、その後ずっと樹林帯を行く。易老岳、といってもただの小ピークのようなこぶ、そこから易老渡へ長い長い下りの始まりだ。
途中、大倒木地帯があった。何十メートルもの高さの巨木が折り重なって倒れている。台風の風の通り道だったんだろうか。
やがて面平を過ぎ植林地をジグザグに下る。もうすぐ下山口だな、わかっててもなかなか着かない。足がすごく疲れてたんだろう。すごく時間かかったように思えた。
易老渡の林の中、サリーとモーリー(ハズバンド)、待っていた。約束通り、車で迎えに来てくれてた。ありがとうございます!!
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