こちらスネーク廃隧道に潜入した ★廃道旧道探査（網代港ー宇佐美港）

2019年02月17日(日) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 15.9km
• 登り: 430m
• 下り: 423m

コースタイム

網代ー宇佐美間には危険なヤマが多数でねぇ。昔の人々は海運＝新幹線だったのですよ。陸路に自動車道が通じたのが昭和一桁。。
”新道の開設や地震崩壊による廃道多数です”に、同僚は興味しんしんのご様子

JR東・伊東線網代駅
8:00網代駅ー9:00網代（網代さんぽ）
■前半　10:30（網代側の旧道）ー11:15朝日山（160m）
■後半　12:20（宇佐美側の旧道）御石ヶ沢トンネル廃道区間12:50ー新宇佐美トンネル廃道区間13:10
〆区間　13:30離山展望台（宇佐美トンネル上の稜線）
15:20旅乃家 宇佐美温泉 海ホテル入浴16:00ー買い出し（スーパーナガヤ）
16:40 JR東・伊東線宇佐美駅

天候

曇り晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車

行き：JR東・伊東線網代駅から
帰り：JR東・伊東線宇佐美駅まで

全線徒歩

コース状況／危険箇所等

R135　網代緑町BS−御石ヶ沢BS間：裏道なく現国道のみの区間。歩道がない。車道右側を歩きクルマの動きに注意しながら一進一退する
R135　御石ヶ沢トンネル廃道区間：海崖に近寄りすぎると踏み抜き転落の恐れあり

その他周辺情報

帰路・宇佐美で入浴しました
旅乃家 宇佐美温泉 海ホテル　日帰り\1000
https://tabinoya.net/onsen/

写真

同僚と廃道探索〜そして♪

あなたは来ない(^^♪

いくら呼んでも(^^♪

熱海駅にて連絡が。。なんだ寝坊か（w

下車駅の網代が見えてきました（伊豆多賀駅付近）

8:00 網代(^^♪

網代駅から見える廃鉄道トンネル（右）

（右）長さ3キロの大物だが今日は行かないw

網代駅前(^^♪

網代港ではTVチャンピオンの収録

港にあるコンテナの絵画だが。。

実にけしからん絵だ!! (^^♪

正面S44新網代隧道（現道R135）。スルーして左の網代市街（旧R135）へ

S44新網代隧道の宇佐美側坑門。本隧道の供用により網代市街の旧国道は交通戦争から解放された

いまは平和な網代市街（旧国道区間）w

道端でカマスを捌くお母さんが。。本人曰く：昔だったら轢かれた(;'∀')

干物屋さん

網代からお隣の熱海を。断崖の連続

なついたw

宇佐美方面に進むと近代構造物が見えてきました（朝日大橋・H17 供用）

新旧の十字路。直進は旧国道

十字路を旧道に直進し振り返る。左がS44からの新国道（現道）、右がH17からの新国道（現道）

旧国道（S7‐H17）を進みます。左は新国道（H17）

新道の下に網代景物の立岩（たていわ）。

おサカナ<゜)))彡　新道の立岩トンネル（H17）

そしてドン！　旧廃道の網代隧道（S7‐H17）

坑門は石巻＆ピラスター付。　かっけー。。

狭いので擦れ違いに苦心したのだろう。内部上部はバスとかトラックとかが擦った傷跡だらけ。このトンネルは渋滞の元だった。。

すれ違いが困難なばかりではなく歩道もない。地元民曰く”恐ろしかった”（S7‐H17の現国道）

S7供用

宇佐美側（下田側）も石造りのピラスター

H17廃止。。旧国道135線・網代隧道

新道の立岩トンネルは歩道付きw

H17に供用

立岩トンネルから網代を望む・広〜い!!

<゜)))彡

トンネル下は豪快な絶壁空間

10:00ぶじ 同僚と合流。もう一回今のトンネルを歩いたw

現道・立岩トンネルの脇道（T14開通S5廃道）の大正自動車道。S5発生の北伊豆地震により罹災し廃道となる。

名称不明の岩・景物。

なんと。祠発見です!!

ススキをかき別けてw

大正道に最近の電柱が。。

相棒はコース取り大丈夫か？なんか危なっかしいよ(;'∀')

大漁祈願・S6の碑。なおこのT14開通の大正道はS5に廃道になっており、現廃道の網代隧道（S7‐H17）に道が受け継がれた

網代景物の屏風岩

ありゃ。何か最近の建物の跡地です。※検索によれば灯台があったらしいです

大正時代のクルマ止め（ガードレール）か？

電線は続く。完全な廃道でもなさそうだ

135現道に合流したのち、朝日トンネルの上の朝日山登山へ

観音の群れ。手前は柔和な馬頭観音w

もうすぐ朝日山。熱海方面の展望

初島

トンネルの上・朝日山（163m）

三角点あり

国道を避けながら宇佐美方面へ降りて行きます

別荘地に出た

狭い国道に合流（がっかり

大島へ向かうジェット船。速い

山を高巻く国道途中のドライブイン

意外と安い！弁当あるから寄らないけど

狭いよ狭い!!　怖い!!　新トンネル掘らねが!!

御石ヶ沢トンネル（S49・536m）手前から、トンネル供用以前のR135廃道に入ります

Honocaは2回目の訪問で以前はチャリ同伴。始めはラクラクなのw

落石バーがワープしてます。激しい崩壊があったようですが土砂は駆逐されていますね

春寒や土砂を溜め込む土砂ネット。などど洒落ている場合ではない(;'∀')

ネットをくぐっての落石多数。前方は崩壊地か？

常に海が見えている(・∀・)イイ!!

おっとー！片洞門キタ――(゜∀゜)――!!　※過去の新聞記事調査によると”メガネトンネル”と呼ばれていたので以下メガネトンネル(・∀・)

電柱折りキタ――(゜∀゜)――!!

S49まで国道指定のメガネトンネル。片洞門連発のうえこれだけ狭ければ、確かに危険だろうね。

開通碑か？前回は反対から来たので見なかったが。。

文言がなんとなく慰霊的　”むつましく姉妹の鳩や西の空　”

裏面を見ると、珍しく詳細が記してある。普通はお花・地蔵で終りだが遺族が詳細を残してくれていた（感想欄に詳細）▼染谷姉妹の慰霊碑

慰霊碑の背後は崖

裏面の碑文を大声で朗読したら同僚はびっくりして手を合わせていた。※読んでいる自分もびっくりな内容だが

狭い！片洞門連発！（メガネトンネル）

昭和のガードレール

電柱さん。電柱を折った土砂は除去されてますね

S7供用‐S49廃止。連発したメガネトンネルの前面には木が生えている。

現道が近づく

現道合流！次に見えるは新宇佐美トンネル（H5・710m）だぞっ

新トンネルをくぐらず廃旧道（T14供用‐H5廃止）へ

サイコーでーすw

旧道にかぶさる尾根に何かの予感

宇佐美隧道だどーん（T14ーH5）

S52に吹き付け工事だどーんw

宇佐美側坑口。ざけんなよ？

今はだれも見ない廃道の案内板”ようこそ宇佐美温泉へ”　さて裏には何と書いてあるでしょうか？

宇佐美。前写真のクイズに同僚は外れでした。大抵は”またのお越しを宇佐美温泉”と書いてある筈だ!!

んー、たぶん正解ですね(;'∀')　”またのお越しを宇佐美温泉”

現道に合流

13:30 遅刻があったので、山を一つ（ナコウ山）諦めて、離山展望台に向かう登山です

離山石・丁場跡

江戸時代に切った石

運搬機材の跡か？

離山展望台だと思うが

名前と違い展望なし(;'∀')

少し戻ったところの地主のベンチで休息(;'∀')

網代方面の眺望あり

14:20 地主ベンチで遅いお昼に（離山）

国道に入らない谷沿いのルートを見つけ宇佐美へ降る

急斜面の谷戸

河津桜！

路地を降りれば

宇佐美到着！

15:20旅乃家 宇佐美温泉 海ホテルで入浴しましょ。これもアテネ式？

陶器の風呂、これは新しい！

右が登った離山、左がナコウ山への稜線、鞍部が越えてきた宇佐美峠じゃ!!（お風呂から）

水着での入浴はご遠慮ください!!

伊東の手石島（お風呂から）

伊東のサンハトヤ（お風呂から）

当ホテルの屋上看板（お風呂から）

16:40 歩いた伊東線宇佐美駅から撤収です

同僚からのお魚ソーセージ。いいセンスだ('∀')

宇佐美からトンネルを抜けると網代だった（中央に朝日山 今日覚えたw）

3月3日・画像資料追加　S38年1月13日(日) 朝日新聞夕刊（感想欄に詳細）　お二人の益々の天国での活躍をお祈りいたします。

感想

Honoca

■相方の遅刻と網代の先行調査
相方が待ち合わせの電車に乗ってこない。
電話すると寝坊で”今起きた”追いかけさせると1H30Mの遅れだが。。選択肢は三つ
一つ 見捨てるw
一つ 追いかけさせる
一つ 見捨てた上に行先変更（←これはありえないw）
前日に弁当を買っているとのことなので、降車駅の網代の旧道入り口に遅れて来てもらうことにした。条件を出す側は気楽なもんである(゜∀゜)
　▼決定 同僚10:00に後追い待ち合わせ
ただし駅から網代市街地（旧R135）を通り旧トンネル（網代隧道）まで何かを感じながら来てもらおう。という割とアテネ式の教育だw
■二時間の使いよう
同僚と合流までの二時間。。網代の（旧135）の町並み、（旧135）網代トンネルの鑑賞やらを先行してしまおう。
道端で魚を捌いているお母さんと20分
おいら：カマスの干物作りですか
お母さん：家でフライにするのよw
・・実に大らか。おいらはザックを背にしたよそ者だが、サカナは大好きでありコンディションも解っているつもり。そんな理屈を抜きにしてお母さんの持っているサカナは特A・捌きも格別！！　ホウボウと寒サバも混じっていたぞ
　▼その後単独で網代隧道・立岩トンネルなどを鑑賞w

■網代と宇佐美の関係
コースタイムに書いた言葉を再掲します
　▼網代ー宇佐美間には危険なヤマが多数でねぇ。昔の人々は海運＝新幹線だったのですよ。陸路に自動車道が通じたのが昭和一桁。

古くから網代・宇佐美は山で隔離されわずかに東浦道が通じていたが、本格的な車道が機能するのが昭和7年頃。
昔から”江戸ー大阪航路の”風待湊として栄え、また地場産業の海産物や伊豆石の搬出が盛んだった。
なお宇佐美と伊東は間に難所がないお友達状態。網代（及び多賀）は三方を山に囲まれた隔離集落？である。もちろん伊東も大きく見れば船便メインの隔離集落なのであるが。。
・昭和10年 伊東線（熱海ー伊東）の開通
流通革命である。しかも前年の昭和9年に丹那トンネルが開通。伊東から熱海ー東京まで鉄路が繋がったのである。
網代ー宇佐美間は2941mの鉄道新宇佐美トンネルで克服（鉄道廃トンネルあり）
・東浦道と伊豆循環道路

■探索（前半）R135網代側：立岩トンネル・朝日大橋旧道区間
あらゆる新旧・市街地も入り乱れ割と複雑w
　▼地元複数人の証言。S44年以前は観光バスが擦れ違えない大渋滞区間
昭和7年網代隧道供用、そこに接続する形で昭和44年新網代隧道供用。
これによりR135は網代隧道ー網代市街ルートから、網代隧道（狭い）ー新網代隧道に付け替えられ、昭和44年に狭い市街地での交通戦争から解放された訳である。。
本当の意味での解放は、網代隧道の脇に立岩トンネルが供用された平成17年以降である
R135網代区間の変遷
1）T14トンネルなしの車道（狭い）ー網代市街（狭い）ー多賀へ
2）S7網代隧道（狭い）ー網代市街（狭い）ー多賀へ
3）S7網代隧道（狭い）ーS44新網代隧道（やや広・現道）ー多賀へ
4）H17立岩トンネル（広い・現道）ーS44新網代隧道（やや広・現道）ー多賀へ

■探索（後半）R135宇佐美側：御石ヶ沢トンネル・新宇佐美トンネル旧道区間
宇佐美側に降りる道は、山中の旧道の脇に新トンネルが2本掘られ、旧道が廃道になったという、シンプルな履歴である。
　▼宇佐美峠 染谷姉妹の慰霊碑（昭和38年）
この慰霊碑は御石ヶ沢トンネルの旧道（廃道）区間にあり一周忌の昭和39年・遺族により建立された。
交通事故の詳細が記された碑の現場建立は大変珍しいものだ。
いままで幾つの花束を路上で見たことだろう。
しかしそこから死者の素顔を連想することは難しい。

慰霊碑にはその謂れが刻まれていたのでここに紹介する。
※読者貴兄にはこの地を訪れた際の祈りを切に希望し、決して●●スポットなどど称し興味本位で訪問しないでほしい。Honocaさんとの約束である(・∀・)
--------------------（碑文より）--------------------
こゝ宇佐見峠は昭和三十八年一月十三日染谷一江同みどり姉妹が自動車事故による遭難の地なり
本日その一周忌に当り地元有縁及び遺族の発願により供養の碑を建立し霊魂の冥福を祈るとともに汎く通行衆人の行路安かれと念じてこの碑を建立するものなり　東京都大田区南千束四十五
-------------------------------------------------------

・事故は昭和38年1月13日に起きた。※カレンダー検索によれば日曜日
1月13日とは、いわゆる小正月・女正月（めしょうがつ）と呼ばれる時候で、お正月の忙しさから女人が開放されようやく外出が許される日であることから”女正月”とよばれているのである。
・関係者の氏名として、故人の父母の隣に”一江の夫・染谷孝夫”とある
姉は家庭持ちであり夫は染谷姓なので姉は婿を迎えたのだろう。
-------------------------------------------------------
S38女正月1月13日。
（想像だが）姉妹が正月行事から解放され・当時貴重だった自動車で伊豆のドライブへ。狭い旧道とのこと対向車のはみ出しや歩行者に驚いたことが原因かもしれない
※解っていることは碑に刻まれている文言のみ。この件は暇を見て新聞の縮刷版で検証
Honocaは、交通事故は起こさない・誘発させないと決意を新たにした。交通事故死は今でも毎日起きているが、染谷姉妹の無念を繰り返さないこと。今や姉妹もそれを望んでいるのではないだろうか。
■事故を受けての対策
これも想像の域を出ないが、ある事故が発生すれば再発防止として何かの安全対策を講じなければ、いづれ同様の事故が起きることを私たちは知っている。
この事故の対策詳細は解らないが、最終的に狭い旧道を改良することを諦め、新トンネル（御石ヶ沢トンネル）を昭和49年に開通させたのである。※今となっては狭くう回路もないサイクリスト泣かせのトンネルであるが

またクルマ自体の安全対策の一つとしてシートベルトがある
（ウィキぺディアより）
従来、シートベルトは高級車におけるオプション装備という位置づけだったが、欧米でのシートベルト設置義務化の動きを受けて道路運送車両の保安基準を改正、1969年（昭和44年）4月1日以降に国内で生産された普通乗用車（定員10人以下、軽自動車を除く）は、運転席にシートベルトの設置を義務付けられた（軽自動車については同年10月1日生産車から）。
　▼姉妹の自動車が国産とすればシートベルト自体が装備されていない時代であった

乗用車の全座席のシートベルト着用義務化は、2008年（平成20年）を待たねばならなかった。

碑の建立は、身内の供養だけでなく再び同様の事故を起こさせない決意、また公共の場に実名を刻んでの建立という勇気の決断であり、これにより事故を知ることが出来たこと。手を合わせる機会を頂いたこと。
遺族の皆さまに感謝したします<(_ _)>

※網代ー宇佐美間の交通戦争はまだ終わらない。道が狭くう回路もない地点がありチャリに危険な（網代ー宇佐美下り区間）を私は避けている

　この径に又来祈らん梅二輪　　ほの香
　無事故の碑われらを守る乙女雛　　ほの香
　碑文に陽ぽつりふわりと梅ましろ　　ほの香

　魚開く歌かろやかに伊豆の春　　ほの香
　物好きや廃道の春かき別けて　　ほの香
　旧道を広々歩く春の猫　　ほの香
　廃道の壁の傷跡二月尽　　ほの香
　春寒の河津桜は今見頃　　ほの香
　掛け湯して仰ぐ夕空西行忌　　ほの香

　早春の海早春の伊豆の道　　ほの香

-------------------------------------------------------
（3月3日・画像資料追加）▼S38年1月13日(日) 朝日新聞夕刊より
交通事故のことが気になったので、後日・当時の新聞を閲覧してみた。想像であれこれ書くのも失礼だと思ったのと己にケリをつけるためである。
果たして、、当日の夕刊に事故の一報が掲載されていた。※記事中の姉の名”一枝”は”一江”の誤り。また当日の気圧配置は西高東低の晴れであった。
お二人の天国での益々のご活躍をお祈りいたします


関連する日記
明日はお気楽な休日　2019年02月24日（土・深夜）
https://www.yamareco.com/modules/diary/63100-detail-180907

関連する記録
伊豆急下田は春の中 ★チャリレコ（下田-熱川-伊東-伊豆多賀） 2018年02月04日(日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1391131.html