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記録ID: 174089
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積雪期ピークハント/縦走
大峰山脈

【八経ヶ岳(奈良・1915m)】スノーシュー忘れた、登山靴も凍って安全靴に

2012年03月10日(土) 〜 2012年03月11日(日)
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GPS
--:--
距離
22.2km
登り
1,716m
下り
1,722m

コースタイム

<10日> 熊渡9:50→天川出合からの道分岐点12:00→高橋横手出合13:10→日裏山13:45→弥山辻14:45→八経ヶ岳15:10→弥山15:55→大岩16:35→17:00狼平避難小屋

<11日> 狼平避難小屋5:35→高橋横手出合6:00→天川出合からの道分岐点6:55→林道7:55→8:20熊渡
天候 10日 曇り時々吹雪
11日 晴れ午後から雲のち雨
過去天気図(気象庁) 2012年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
熊渡…国道309号線に数台停められるスペースあり。林道は、南京錠でゲートが施錠されており、一般車両は通行できない。
コース状況/
危険箇所等
熊渡〜天川出合からの分岐点
 林道ゲートにあり。
 中盤から雪交じり。
 分岐点直下の急傾斜は積雪多く踏み抜くことが多いが、下山時はサクサク下りることができた。

天川出合からの分岐点〜高橋横手出合
 夏道半分、積雪道半分といったところ。
 踏み抜きはあってもひざ下位であったが、こちらも下山時はサクサク行くことができた。

高橋横手出合〜弥山辻
 積雪は1メートルはあり、太ももまでズッポリ入る。

弥山辻〜八経ヶ岳〜弥山
 積雪は1メートルを雄に超える、ハマると抜けるのに往生する。

弥山〜大岩
 尾根近くは積雪は1メートルはあり、太ももまでズッポリ入る。
 ただ、傾斜は雪はうっすらあって凍結していた。

大岩〜狼平避難小屋
 傾斜は雪はうっすらあり凍結していた。
林道にかかる橋で登山指導?渓流解禁待ちだそうです。
林道にかかる橋で登山指導?渓流解禁待ちだそうです。
雲がかかっているけど、午後から晴れだって言うし。
雲がかかっているけど、午後から晴れだって言うし。
スタート
最初のつづら折りの坂を越えたあたりから雪が
最初のつづら折りの坂を越えたあたりから雪が
でも、アイゼンは不要。結局、この日は、アイゼンつけなかった。
でも、アイゼンは不要。結局、この日は、アイゼンつけなかった。
取りつき不明瞭とあったけど、分かりやすく書かれていました。
取りつき不明瞭とあったけど、分かりやすく書かれていました。
ナメリ坂
幻想的な林の中を踏み抜きながら歩きます。
幻想的な林の中を踏み抜きながら歩きます。
高橋横手出合の看板
高橋横手出合の看板
日裏山の看板
弥山辻の看板
おなじみの標識もこんなに埋まってます
1
おなじみの標識もこんなに埋まってます
ついたどー。
石にタッチ
おっ、なんか立ってる。
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おっ、なんか立ってる。
晴れてたら良かったけど、晴れていたら踏み抜きから出られなくなってたかも。
晴れてたら良かったけど、晴れていたら踏み抜きから出られなくなってたかも。
都合3回乗り越えた、鹿よけネット。
都合3回乗り越えた、鹿よけネット。
弥山小屋
おなじみの看板はまだ埋まってません。
おなじみの看板はまだ埋まってません。
鳥居が。
ほら、鳥居に上部に手が届きます。
ほら、鳥居に上部に手が届きます。
この階段を見て、もうすぐ避難小屋だーと安堵しました。
この階段を見て、もうすぐ避難小屋だーと安堵しました。
こんな小屋です。
こんな小屋です。
バーナーの火が何とも言えません。
バーナーの火が何とも言えません。
ここまで来れただけでもよしとするかー。
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ここまで来れただけでもよしとするかー。
登山靴が安全靴になっています。何度か体重掛けて踏みつけてやっとへこみました。
登山靴が安全靴になっています。何度か体重掛けて踏みつけてやっとへこみました。
さあ、下山です。
さあ、下山です。
今日は、ピーカンな予感。
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今日は、ピーカンな予感。
高橋横手出合です。
高橋横手出合です。
月が見えます。
頂仙岳の巻道から、あれが春になると白がピンクになるんですかねー。
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頂仙岳の巻道から、あれが春になると白がピンクになるんですかねー。
こんな感じですが、下はしっかり締まっているのでサクサク行けます。
こんな感じですが、下はしっかり締まっているのでサクサク行けます。
行きと違って、景色を見る余裕が(笑)
行きと違って、景色を見る余裕が(笑)
ご来光間近。
こんな空を見ながら、立ち止まると、鳥の声しか聞こえません。
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こんな空を見ながら、立ち止まると、鳥の声しか聞こえません。
稲村が岳
朝陽が立ち込めて、一気にホッコリとした雰囲気になりました。
朝陽が立ち込めて、一気にホッコリとした雰囲気になりました。
熊渡への分岐です
熊渡への分岐です
こんな道を来ました。
こんな道を来ました。
この先、いつか行ってみたいですねー。
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この先、いつか行ってみたいですねー。
キレイだー。
林道まで来ました。
林道まで来ました。
山には青い空やね!
山には青い空やね!
ああいい感じ。
釣り人がチラホラ
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釣り人がチラホラ
ゲートには南京錠
ゲートには南京錠
熊渡は穴場らしいです。
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熊渡は穴場らしいです。
振り返る。ありがとう八経ヶ岳さん。
振り返る。ありがとう八経ヶ岳さん。
ローソンだと思ったのは自分だけ。いっぺん行ってみたい(笑)
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ローソンだと思ったのは自分だけ。いっぺん行ってみたい(笑)

感想

3月10日(土)


<今年初の泊まり登山は八経ヶ岳>
大峰山(八経ヶ岳)へは、
行者還トンネル西口からの日帰りピストンで春先に3回ほど行ったことがありますが、
それ以外にもコースがあり、またネットで見ていると素晴らしいところばかり。
「ぜひ冬山に登ってみたい」というわけで行ってまいりました。
2012年初めての小屋泊まり登山となりました。

<登山口には車列が…、渓流解禁日だそうで>
7時過ぎに自宅を出発して、9時30分くらいに熊渡へ。
すると、予想をはるかに超えた車列。
しかも、林道のど真ん中に一斗缶ストーブで暖を取っている人たちが陣取っています。
「えっ、登山指導?」
すると、話しかけてくれた人がいて、どうやら渓流釣りの解禁が3月11日で、その場所取りに来ているんだとか。
ちょっとビックリしました。
早い人は、2日前から待っているらしいですよ。
好きな人は好きなんですねー。

って、お前が言うなって、あちこちから言われそうですが、何か(笑)

スペースがちょうど空いて車を停めて準備をしていると、
タクシーが一台やってきて、先行者が行きました。
後で聞いたのですが、下市口駅から天川行きのバスに乗って、タクシーで熊渡から登り、天川へ下るそうです。
毎年、登っていらっしゃるのだとか。
なるほど、そういうルートも良いかもですね!
正直、クルマは時間を選ばないけど、一晩置いておくとなると気が引けます。
今回は、渓流釣りの方がたくさんいらっしゃるみたいで、大丈夫そうですが。

<スノーシュー忘れつつ出発も意外と順調に>
さて、出発と思って車のトランク開けたら、ない!
スノーシューがありません。
うわー、大失敗です。
こうなったら、行けるところまで行くことにしよう。

9時50分、すでに「やる気半額セール」の状態で熊渡を出発。
熊渡からのルートで人気なのは、双門の大滝をめぐる探勝コースですが、
豪雨でルート沿いにあった河原小屋は、もろとも流されて跡形もないそう。
ネットでもかなりの利用があった尾根のコース。
山と高原地図では、点線になっていますが、
実際はいやいや、つづら折りの坂道は、
テープはしっかりとしているし、
迷うところや危ないところはなさそうです。

杉林の中をつづら折りの坂を上りきったところで、さきほどのタクシーの人と行き会いました。
いつもよりも、雪が少ないとのこと。
腐れ雪で踏み抜きは覚悟しないといけないけども、行けなくはないとの情報。
ここで、一筋の光明が見えてきました。
ま、無理は禁物ですが、少しは先に行けそうな感じです。
この辺りから登山道にうっすら雪が残っていましたが、アイゼンが要るというほどではありません。
ただ、天川出合からの道との合流地点に向かう最後の急坂は往生しました。
腐れ雪でゴボゴボに、高度を上げていくにつれ、テンションが下がっていくのでした。

この先が不安。

合流地点で、先ほどとは別の方に追い抜かれてしまいました。
熊渡往復で、クルマで来たそうです。
まー、後姿を見て速いこと、速いこと。
カモシカのようですな。
だいたい、トレースを辿ろうと思っても、歩幅が大きすぎて全然合いませーん。
さしづめ、こちらはペンギンと言ったところです。

さて、ペンギンくんは、天川出合からの道と合流した後も、進めていきます。
さすがにだんだん積雪も深くなっていき、ときどき踏み抜きも…。
悪戦苦闘しながらも、高橋横手出合に着きました。
ほぼコースタイム通りに着いてしまい、今の時点で13時10分。
道は2つに分かれていて、トレースもあることだし、
弥山辻経由八経ヶ岳を目指すこととしました。

<調子こいて、レンゲ坂・弥山辻・八経ヶ岳へ>
トレースと言っても、明らかに一人だけ。
ただし、自分と同じつぼ足です。
この深さでつぼ足のままということは、
わかん、スノーシューはない人とと見ました(勝手に)。

何回踏み抜いたか分からないうちに、日裏山へ着きました。
天気も吹雪みたいになってきて、
「眺望?なにそれ、おいしいの?」状態です。

高橋横手出合から歩くこと1時間30分で、弥山辻まで着きました。
もういやです(笑)
と言っても、先に進むしかありません。
「水戸黄門」のテーマソング「ああ人生に涙あり」のラストのフレーズ。
「泣くのがいやならさあ歩け〜」が、
「ビバークいやならさあ歩け〜」にして脳裏の中でエンドレスに回ってます。

15時10分、八経ヶ岳登頂。
テンションだだ下がりの中、着いた時はさすがに嬉しかった。
「近畿最高峰」の看板、またお目にかかれました!
と言っても、喜び1秒。
とにかく寒い、寒い、寒い、寒い!
この先もトレース辿りながら弥山へGOです。

<鹿よけネット越え3回の末、トレースなし>
ここからは、夏道で知った道、だいたい掴めますが、
トレースはやけに下るような気が…。
それでも、トレースは現にこうして通っているわけだから「実績」、
自分の思いは「憶測」に過ぎないと思って、
妙だなあと思いつつ「鹿よけネット」をよじ登って乗り越えました。
そして、しばらくして、急に上がったなと思ったら、
また、「鹿よけネット」。
そして、その先には夏道らしき面影がありました。
都合、ザックを背負いながらネットを3回よじ登ることとなり、
体力もだだ下がりです。
でも、このトレースつけた人、大変やったと思います、感謝、感謝です。

さて、弥山への登りはきつかったです。
腰まで埋まる、踏み抜きというか、落とし穴の連続です。
ほうほうの体で、15時55分弥山小屋に着きました。

ここから、今夜の寝床、狼平避難小屋へ行きますが、
弥山の鳥居の先のトレースはなし。
ええええええええっ!

トレースがないものの、夏道を忠実に辿ります。
すると、弥山山頂からの直下のところからトレースがあって少しはホッ。
それでも、地形図とにらめっこしながら、進めていきます。
幸い、踏み抜きはピークを越えたようですが、ペースは確認しながらなので、確実に落ちてます。
大岩まで40分ほどかかりました。
それからは、右に若干折れて、谷に寄り添うように続いている登山道をできるだけ辿っていくと、
木製の階段がありました。
これを見て、95%着いたー!と安堵しました。

17時ちょうど、狼平避難小屋に到着しました。
立派な小屋です。
すでに先客がいて、先ほどのタクシーで来た人と、クルマで来た人がいらっしゃいました。
そのあと、もう一人見えて、合計4人となりました。

タクシーで来た人は、自分が遅くついたので迷ったのかと思われたそうです。
半分当たってますが(笑)


<登山靴が一晩たって安全靴に>
小屋で、インスタントラーメン、ピラフ、から揚げを食べて満足、満足。
下界でこの組み合わせは、メタボ一直線ですが(笑)
寝袋は、3シーズン用なので、スキーウエアを持ってきました。
数年前にいまさらながら始めようと思ったんですが、
結局上達しないので、そのまま行かずゴケ、ウエアとゴーグルだけが残ってました。
有効活用できて何よりです(笑)
手足はちょっと冷たかったけど、平気でしたー。

4時過ぎ、支度し始めた人につられて、自分も準備をしました。
干しておいた、キャップ、靴下、ボトムがカチカチに凍ってました。
たたむ時に、パリパリパリと音がして、たためずにザックのかさがかえって増えてしまいました。
一番びっくりしたのは、登山靴です。
夏用だったのもあるのですが、安全靴のように固まっていました(笑)

靴ひもは、中華料理に出てくる「緑豆春雨」のよう(笑)

とにかく寒いので、スキーウエアを着て下山です。
結構重宝します。

天気はピーカンで、きっと最高の眺望だろうなあと思いましたがやめときました。
まず、スノーシューがないこと。
昨日の荒天でもあれだけ、踏み抜くほど雪が腐ってたのだから、
こんな良い天気だと、もっと大変になるのではないか。
緩い傾斜ながらもトラバースもあるし危険かなあ。、
だったら、朝、雪が締まっているうちに下山してまおうという判断です。

5時35分、クランボンを装着して下山を開始しました。
下山道は初めてですが、昨日、小屋まで登ってこられた方々の踏み抜きが凄まじい。
これをサクサクと通っていきます。
ちょっと、踏み抜きが激しいところを避けるのに、斜面をトラバースしてもぜんぜん平気です。
結局、踏み抜いたのは2、3回ほどしかもくるぶし程度まででした。
2、3歩ごとに落とし穴にはまった前日の八経ヶ岳からの下りとは全然違い、快適です。
頂仙岳を巻いた辺りで、日が昇り始め、林の中でご来光を拝みました。

陽射しを浴びると、ホッコリとした雰囲気になりますね。
立ち止まると、自分の足音がなくなって、鳥のさえずりが聞こえます。
もう、春なんですかねー。

他の3人の方は、ご来光に間に合ったんでしょうか。
無事の下山を祈りつつ、自分も下りていきます。

熊渡への分岐からすぐの急傾斜を下ったところで、クランボンを外しました。
あとは、つづら折りの坂を下って、林道へ出て、無事につきました。

渓流釣り解禁初日とあって、川沿いには大勢の釣り人がいました。
登山口の熊渡も寒かったようで、地面には霜が下りていました。

冬の八経ヶ岳、眺望の目の前にして下りましたけど、良い山行でした。
今回の反省点を教訓にして、来シーズンまた行きたいと思います。

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