吉野〜熊野本宮大社
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- 距離
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- 登り
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- 下り
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コースタイム
06時00分 吉野 発
08時00分 奥千本口 着
09時30分 心見茶屋跡 着
10時30分 四寸岩山 着
11時40分 二蔵宿小屋 着
12時50分 大天井ヶ岳 着
13時40分 五番関 着
15時40分 洞辻茶屋 着
4月30日
06時00分 洞辻茶屋 発
07時30分 大峯山寺 着(給水)
08時15分 小笹宿 着
09時00分 女人結界 着
10時00分 大普賢岳 着
11時45分 七曜岳 着
13時15分 行者還小屋 着
15時00分 荒廃避難小屋 着
15時30分 奥駈道出会 着
16時20分 聖宝ノ宿跡 着
17時30分 弥山小屋 着(給水)
5月1日
08時00分 弥山小屋 発
11時10分 楊枝ノ宿小屋 着
15時45分 深仙小屋 着(給水)
5月2日
06時00分 深仙小屋 発
11時30分 持経ノ宿 着
12時30分 平治ノ宿 着
15時30分 行仙宿山小屋 着(給水)
5月3日
05時30分 行仙宿山小屋 発
07時00分 笠捨山 着
08時30分 地蔵岳 着
10時00分 香精山 着
10時45分 塔ノ谷峠 着
11時55分 蜘蛛ノ口 着
12時45分 花折塚 着
14時00分 玉置神社 着(給水)
15時30分 玉置辻 着
5月4日
05時00分 玉置辻 発
06時20分 大森山 着
07時30分 五大尊岳 着
08時45分 大黒天神岳 着
10時00分 吹越権現 着
10時30分 吹越峠 着
11時10分 七越峰 着
12時00分 備崎 着
12時30分 熊野本宮 着
天候 | 4月29日 晴天 4月30日 くもり→大雨 5月1日 雨+強風 5月2日 雨+強風 5月3日 くもり→晴れ 5月4日 くもり→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
近鉄 吉野駅 →徒歩5分 →ロープウェイ 吉野千本口駅 →ロープウェイ 吉野山駅(片道350円) 帰り 龍神バス 本宮大社前 →JR 紀伊田辺駅(2000円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
吉野: 民宿多数有り。 朝一に出発するため、民宿で前泊しました。 時期的に吉野の山桜が見頃を迎えるため、利用する場合は早めの予約をオススメします。 (4月初めに予約をしましたが、3軒はすでに満室でした。) 弥山小屋→楊枝ノ宿小屋 大雨の影響もあって、道が崩落しかけている場所が何箇所かありました。 地蔵岳 クサリ場が長く続きます。 個人的には垂直に4mほど降りるクサリ場が一番緊張しました。 ザックを降ろすためのクサリがあります。 熊野 めはり寿司オススメです。 |
写真
感想
4月29日 晴れ
6時に吉野の民宿を出発。今日の予定は小笹宿。
朝食前の出発なのでおにぎりを握ってもらいました。
金峯神社までの道のりは車がすれ違えるかくらいの幅で両隣りには
民宿、土産物屋やカフェなどが並んでいました。
次は観光に来てもいいかなと思える落ち着いた雰囲気でした。
今日の仕込みや参拝客で朝早くから吉野は賑わっていました。
途中の交番で登山届を提出して金峯神社へ。
金峯神社で観光バスの従業員の方と少し談笑。
この方は4月の上旬に奥駈道を踏破したとのこと。
日程は僕の予定と同じ5泊6日で宿泊場所も同じでした。
自分で立てた予定に大きな間違いはなさそうと少し安心して金峯神社の境内に入っていきました。見晴らしが良い場所でおにぎりを2個とおかずの焼鮭を完食。
途中、車道から四寸岩山へ向かう登山道で若者2人組に追い抜かれました。
僕よりはるかに大きい荷物なのにスイスイと坂道を駆け上がっていく姿を見て、
普段の不摂生と運動不足が効いていると実感。
二蔵宿山小屋で追いついたと思ったら、彼らはバーナーを使って昼食を食べていたとのこと。
僕は時間が惜しかったので食パンとキューピーのパン工房で昼食。
しばらくはこれが昼食になるので味に飽きても我慢ガマン。
大天井ヶ岳への急坂を抜けて今宿跡に着いた時点で15時。
天気は快晴で水の減りが異様に早く、頻繁に休憩をとっていました。
休憩中に後から来た人に17時くらいには小笹に行けるところまで来ているよと教えてもらい食パンを片手に再出発。
16時に洞辻茶屋に着くと、2Lあった飲み水は底をついて身体はダルくて脚が前に進みませんでした。今、思えば軽い脱水状態だったのかな?
予定通りには行かなかったけれど、今晩はここでテン泊。
許可と水をもらって夕食の準備。
夕食はマルタイの棒ラーメン。今回の朝・夕食用に味に飽きないようにスーパーを駆け回って何種類か買い込みました。これに乾燥野菜と肉みそ、にんにく、しょうがを加えて少しボリュームを出してみました。
地図を見ながら今日の行程を振り返り、明日の予定を立てて就寝。
4月30日 くもり→雨
朝食にラーメンをすすり、出発。
今日は弥山小屋までの長丁場。
天気はくもりで昨日よりは歩きやすそうな雰囲気。順調に山上ヶ岳まで辿りついたものの、小笹宿への道が分からず右往左往。
後から来た人に道を聞いてやっとのことで小笹宿へ。小笹は水が豊富で場所も広く、小屋もあるのでテン泊するには絶好の場所でした。
行程は行者還小屋を越えるまでは順調でしたが、昼過ぎから雨がチラホラ。
すぐに止むだろうと言い聞かせて先を急いでいたけど、無情にも本降りに。
レインウェアを着こんで再出発。17時半ごろに弥山小屋に着いても雨風は依然と強いままなので今夜は小屋泊に変更。
幸い、部屋が空いていたので素泊まりで1泊。
自炊場が混んでいたので衣服を乾かしながら明日の天気を小屋の主人に聞いてみると、明後日までは天気は崩れる模様。
明日からの予定に迷いながら夕食を済ませて就寝。
5月1日 雨+強風
5時に起床して外を見ると天気は変わらず、雨と風が吹き荒れていました。
諦めて下山する人、既に出発した人。こんな天気の中で歩いたことがないので迷っていたけど、同じ天気は1日は続かないだろうと天気予報の情報を頭から追いだして出発。今日の予定は深仙小屋。
八経ヶ岳への道のりは昨日からの雨で小川を歩いているような感じでした。
風も相変わらず強く立ち止まったら身体が急に冷えていくのを感じたので、楊枝ノ宿小屋で少し休憩する以外はずっと歩き続けました。
深仙小屋に着く間に土砂崩れ寸前の道、大雨の中で半袖Tシャツ1枚で歩く外国人、切りだった絶壁に突如姿を現した御釈迦様。
思い切って出発して良かったと思える1日でした。
テントを張れる天気でなく、深仙小屋はいっぱいなので、お堂で1泊することになりました。本当は宿泊禁止でしたが、この天気なので許してくださいと心の中で手を合わせてお邪魔させてもらいました。
この日は年配の男性と長身の男性と一緒でした。二人ともソロで吉野から本宮まで目指しており、同じ目的でした。
明日の予定をみんなで話しながら18時には就寝。天気が好転することを願って深い眠りにつきました。
5月2日 雨+強風
天気は変わらず、悪天候。
1日停滞するか、もう前鬼に降りようか迷っていたら二人は早々に出発の準備。
こんな天気の中で行くのかと驚きつつも二人につられるように6時に出発。
この日の予定は行仙宿山小屋まで。途中、小屋が2つあるので状況次第ではそこで宿泊すればいいやという思いで歩き始めました。
今日の行程はアップダウンの繰り返しで危険な所がないため気にかかったのは天気だけでした。持経ノ宿までの間に深仙小屋に泊まっていた女性に追い抜かれました。負けてなるものかと追いかけましたが距離は開く一方ですぐに姿が見えなくなりました。結局は年配の男性にも追いつけずに平治ノ宿に到着。昨夜から小屋で停滞していた男性から先を行く人たちの到着時間を聞いて、改めて自分のペースの遅さに気を落としつつ、行仙宿山小屋へ再出発。
行仙宿山小屋には16時頃に着いてすぐに水を汲みに行きました。下り10分は間違いなかったのですが、傾斜が急で大変でした。
小屋の中では「新宮山彦ぐるーぷ」の方々、行者さん、登山者の方々で賑わっていました。「新宮山彦ぐるーぷ」は南奥駈道を中心に山道や小屋の管理を行っているボランティア組織で、この日は山道の整備を行っていたとのことです。歴史や山に対する思いを聞いて一層、山で活動する方々への感謝の気持ちが芽生えます。中には「大峰奥駈道 七十五靡」の著者がいらっしゃいました。出発前にこの本を読んできたので、この登山一番の驚きです。
登山者は僕を含めて6人で内2人は深仙小屋で一緒だった男性2人、途中で追い抜かれた女性1人、先行で小屋に到着していた男性2人でした。全員がソロ登山で囲炉裏で暖をとりながら、「新宮山彦ぐるーぷ」の方から頂いたビールを飲んで個人の装備や道中の話で盛り上がりました。当然、あの外国人の話も…
いろいろと参考になる話があったので今後、試してみたいと思います。
5月3日 くもり→晴れ
全員仲良く4時に起床。天気も好転してうっすらとくもり。早々に朝食を済ませて順次、出発していきました。僕は5時半に出発。道中、背後からホラ貝が聞こえて身体が震えました。
今日の予定は玉置神社を越えたところでテン泊。最終日の午前中に本宮に着きたいので少しでも近づいておきたいなと。
笠捨山から見える景色は山間に雲海が広がって幻想的でした。
この後の地蔵岳は南奥駈道で最も危険な場所ということで慎重に進みました。
クサリ場の連続で最後は4mの垂直降下。脚がすくんで動けなかったので先に荷物を降ろして、ヘッピリ腰で無事に降下。
蜘蛛ノ口までは激しい下りでそこからは緩やかながら長い登りだったけど、清々しい気持ちで歩くことができました。途中の展望台からはこれまでの道中が一望出来て明日で終わるのかと少し寂しい気持ちに。
玉置神社で最後の水補給をして玉置辻へ。もう少し先に進みたかったけど、テントを張れる場所が心配だったのと補給した水を背負って歩きたくなかったので早々に寝床の準備。玉置辻では行仙で一緒だった男性2人と一緒でした。初日以来のテントを張って最後の夕食を食べて、明日は下りが多くなるだろうから無事に歩けるか心配しながら18時に就寝。
5月4日 くもり→晴れ
3時起床。いつもより多めに朝食を食べて5時に出発。実は就寝後に何人かテントを張っていたみたいで、出発の準備をしていると日が明ける前に歩き始めていきました。
最終日は大森山、五大尊岳、大黒天神岳のアップダウンを繰り返して徐々に高度を下げるにつれて山間の町や林道が見えたり、町内放送が聞こえて人里が近づいているのが実感できました。向かいからは日帰り登山の方が来て挨拶を交わすのも新鮮に感じました。ずっと山の中にいると普段の何気ない行動が新鮮に感じます。
展望台から本宮旧社地を眺めて備崎へ。本宮への正式ルートは熊野川を横断するのですが一昨日までの悪天候の影響からか渡れそうになかったので橋を渡って本宮へ。
予定より少し遅れたけど、昼過ぎに本宮旧社地に寄って本宮に到着。
参拝をしておみくじを引いて鳥居まで戻ると行仙で一緒だった女性と再会。写真を撮ってもらって、それぞれで旅の余韻を楽しみます。僕はめはり寿司を目指してお食事処へ。その後、行仙で一緒だった男性と湯の峰温泉で6日分の汗を流しました。
温泉から上がって、ゆっくり温泉卵を食べながらJR紀伊田辺駅行きのバスを待つ予定がバスがない。去年はバスがあったのに。
仕方なく熊野本宮まで戻ってJR紀伊田辺駅行きのバスを待ちました。JR紀伊田辺駅には19時過ぎに着いて家には23時くらいに着きました。こんなに遅くなるならどこかで1泊した方が良かったかも。
翌日からは洗濯と道具の手入れでクタクタでしたが、忘れられない充実した6日間でした。
熊野古道は一昨年の中辺路、去年の小辺路に続いて3回目でした。本宮には脚を運んだことあってテン泊経験はあるけど、5泊6日の長丁場は初めてなので少し心配でした。天気に挫けそうになったけど、小屋で一緒だった方々に精神的に引っ張ってもらって何とか歩き通すことができました。ありがとうございました。
あんな悪天候の中を2日半も歩いたことがなかったので今回でかなり経験値が上がったと思います。
装備の面でも厳選して選んだつもりでも使わなかった道具が2kg弱ありました。この2kg弱は予備食だったり、防寒具、救急キット、リペアキットでした。これが道中の安心感になるのであれば外すことが出来ませんが、さらなる軽量化への努力は尽きることがありません。
次の縦走に向けて今回学んだワザを地元の山や自宅で試したいと思います。
大作がアップされてるじゃないですか!?
凄いですね!
carbさん、ファイントラックのツエルトだったのですね。
ちょっと見させて欲しかったな〜。中の広さとか、建て方とか。
carbさんのレコを見て、倒れた大木や、
「新宮山彦ぐるーぷ」の方々や、話題の外人さんも
いろいろな思い出がまたよみがえって来ました。
つらい修行だったけど、味わいある山行でしたね!
carbさん
壮絶な山行記ですね。
行間からは文字にしてないご苦労を感じます。
山行記を読むとまるで自分がお隣で見ているような気がします。
お疲れ様でした。
嘉兵衛
こんばんわ carbさん
深山のお堂で一緒だったものです。
行仙宿小屋でお別れした後どうだったのかな?と思ってました
とにかくお互い無事 たどり着いて良かったです
ところで山上ヶ岳のお花畑でウロウロしてたんですね やっぱりその時会ってますね 下降りてお堂の横の道をトラバースって言ったの僕ですw
>>rokuさん
やっとヤマレコに慣れてきました(^^)
ファイントラックのツェルトは十分にテント代わりに頑張ってくれましたよ(^^)v広さも中々で何と言っても軽くてコンパクトでした(^^)b設営はコツが入りますね(^^;)うまく出来るようにまだ何度か練習が必要です(T T)
>>kahei1811さん
コメントありがとうございます。
行動中にもっと記録を取っておけばと思うところもありましたが、道中の雰囲気を感じてもらえれば幸いです。
これからもよろしくお願いします。
>>crazyhorseさん
やっぱり山上ヶ岳で道を教えてもらったのはcrazyhorseさんでしたか!!
行仙を出た後に、もしかしてあの時のって思ったんですが追いつくことが出来なくて…
本当に色々とお世話になりましたm(_ _)m
ヤマレコまで教えてもらっちゃって(^^;)
ますます山登りが楽しくなりそうです(^^)
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