大天井岳



- GPS
- 33:00
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 1,802m
- 下り
- 1,915m
コースタイム
8/19 04:55大天荘-05:45東天井岳07:00-07:50横通岳08:10-08:50常念小屋09:30-10:10最終水場10:20-11:05笠原沢11:20-12:10王滝ベンチ12:20-13:10一ノ沢登山口
天候 | 8/18 曇りのち雷雨 夜は星空 8/19 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
しゃくなげ荘→中房温泉登山口:タクシー 一ノ沢登山口→しゃくなげ荘:タクシー |
コース状況/ 危険箇所等 |
全線危険箇所なし |
予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
感想
針ノ木合宿に続き、夏合宿第二弾として大天井岳縦走にチャレンジした。
今回は、浜松支局長(以下浜ちゃん)が久しぶりに参加することになり、天候もまずまずとの予想だったので、皆のテンションも高かった。
合戦尾根の登りは、長野県民であれば誰もが知っているため、特に構えることもなく、一歩一歩確実に、後半の体力を温存しながらのアルバイトであった。浜ちゃんは久しぶりのせいもあり、大汗をかいていたが(^_^;)、30Kgの歩荷であることを考えれば当然か。
予定よりも早く燕山荘に到着。ガスって景色はない。これから大天荘までの縦走になるのだが、天候の読みが難しい。山荘のTVで気象情報を仕入れ、熟慮の結果、先に進むことにした。
稜線を快調に進み、大下りの頭に達したころ、雷鳴が!まだ昼前だというのになんてこった。天を恨んでも仕方ない。とにかく安全地帯に移動することが先決だ。最低コルでオールレイン装備に切り替え、行動食をほおばりながら、安全確保を考える。
コルから少し登ったあたりで待機中のパーティーがあり、我々もそこで待機することにする。この頃には強烈な雷鳴と雨でひどかった。近接落雷は300mといった感じだ。それにしてもこんな時に稜線(大下りの頭あたり)を歩いているのんきなパーティーがいるのには驚いた。まさに命知らずだ。
30分程たって雷雨もおさまって来たので、先に進むことにする。出発したときのテンションは下がりまくりだったが、馬鹿な話でもして盛り上がるしかなかった。
登り返しが終わり、再び稜線に出ると、ガスも上がって目指す大天荘も見えてきた。が、逆にそれはこれから先、恐ろしく登ることが眼中に入ることも意味する。メンバーもだいぶ体力を消耗してきている。昼はだいぶ過ぎてしまったが、シャリバテでは元気もでないと判断し、行動食とビールで元気をつけることにした。
切通し岩の前で十分休憩をとり、最後の登りに向かう。「たとえ這ってでも前に進んでさえいれば、今日中に着く距離だ。頑張ろう」と心に言い聞かせた。多分皆そうだったと思う。
そして無事大天荘のテン場に到着。早速今日のねぐらを作りビールを飲みながらしばし休憩。じっとしていると、無事到着した安堵感と心地よい疲れで眠ってしまいそうだ。時折遠くの雷鳴が聞こえる。まさに夏の夕暮れ。
夕食の準備をしつつ暮れゆく槍ヶ岳を眺める。今ここにいなければ味わえない至福の時が流れ、あたりは闇に包まれた。見下ろせば、浅間温泉の夜景がきれいだ。そして、我々は夢の世界へ。
ピッピッ。。。けたたましいめざまし音で目が覚める。午前2時。天気は?満天の星空だ。今日はよさそうだ。テンションが上がる。ゆっくりと起き出し、目覚めのコーヒーを一杯。簡単なブリーフィングの後撤収にかかる。
出発準備が完了したころ、あたりは明るくなってきた。やや雲が多いが、見事な雲海だ。槍が浮かんで見える。幻想的な光景を後に大天荘を出発。「また来るからな、次回は山頂も踏もう」
東天井までの稜線は、ちょうど雲海の中。霧に濡れながら快調に進む。雷鳥の親子も朝の散歩か。そうこうしているうちにガスが切れてきた。そして素晴らしい光景に出会う。ブロッケン1号!
あまりの光景に思わず立ち止まり、しばし見とれる。ついでもあったが、ここで朝食にする。朝食は昨晩皆で作った、かやくご飯弁当だ。浜ちゃんのうなぎがここでもいい味を出していた。
ゆっくり朝食をとり、横通岳に向かって出発。ここから一旦下り登り返すのだが、このあたりが一番歩きにくかった。コルには怪しい奴達が群れをなして行く手を阻んでいる。しかし近づくと皆逃げていった。なんだ猿か。
登り返して横通岳の山頂に立つ。他のパーティーはいない。独占だ。ここまでの縦走路が全て見渡せる。長い。長かった。と同時に、これで下山かという寂しさも。。
縦走の友であるオレンジをほおばり、一息ついたところで下山開始。常念乗越しまではあっという間だ。ここでお決まりの写真を撮り、タクシーコール。しかし一体何回ここに来たことか。特に最近は多い。そしてドラマはここからだった。
常念乗越を後にし、一ノ沢登山口まで3時間半とみて下山開始。ところがなかなか進まない。上りの交換の影響もあるが、足が進まない。特に浜ちゃんはヘロヘロ状態だ。これでは予定時間に着くのは難しい。おまけに笠原沢で休憩していると、雨がパラパラしてきた。浜ちゃんはカッパを着たが、自分はこれ以上ひどくならないだろうと読みそのまま下る。とりあえす副隊長に先行してもらい、自分は浜ちゃんをサポートしながらゆっくり下る。
笠原沢から先は傾斜の少ないだらだらした下りだが、それでもヘロヘロの浜ちゃんは全くペースが上がらない。おまけにカッパを着込んでいたため、つゆだく状態だ。王滝ベンチで休憩しカッパを脱ぎ、これで少しは回復するだろうと再出発。
副隊長には先行下山してもらい、タクシーで待っていてもらうことにした。自分と浜ちゃんは、タイムリミットに間に合うよう頑張って下る。頑張れ浜ちゃん!
山の神で5分だけ休憩し、一気に登山口へ。栄光のゴールは間近だ。そして、ちょっとだけタイムオーバーして登山口到着。よく頑張った浜ちゃん。それにしてもこの状態で3時間半でくだれっていう方が無理だね。反省してます。
そういえばこの下りの途中で、両足ともソールがペラペラに剥がれたトレッキングシューズを履いて、這うように下山していたおばちゃん、無事だったでしょうか?
無事下山し、後はタクシーでしゃくなげ荘に向かうだけ。本当に楽しい合宿でした。
しかし、ここから大逆転のドラマが。。
「あっテルモスがない。ザックのサイドにつけてあったテルモスが。常念乗越ではあったのに。今から探しに行く訳にはいかんな」
さてこの後どうなったかは、次回の山行記録で明らかになります。
では次回お楽しみに。
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