庚申山荘から庚申山-鋸山-皇海山 〜絶好の前半と苦難の後半〜


- GPS
- 29:54
- 距離
- 23.3km
- 登り
- 2,238m
- 下り
- 2,219m
コースタイム
12:25 銀山平ゲート出発
13:20 一の鳥居
13:52 鏡岩
14:30 庚申山荘 荷物を置いて天下の見晴へ
15:00 天下の見晴
15:50 庚申山荘 泊
9/16(日)
4:55 庚申山荘出発
6:07 大胎内くぐり
6:37 庚申山山頂
7:53 薬師岳
9:07 鋸山山頂
10:00 不動沢のコル
10:40 皇海山山頂 昼食休憩 11:07
12:22 鋸山山頂
13:25 六林班峠
16:00 庚申山荘
17:15 一の鳥居
18:15 銀山平ゲート ゴール
天候 | 9/15(土)晴れ 夜半に雨が降った模様。 9/16(日)朝は快晴、昼ごろよりガスが広がったと思ったらあっという間に雨。その後ずっと降ったり止んだり。雷はなし。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
都内8:00出発 東北道宇都宮IC、日光道清滝IC下車 かじか荘12:00到着 さすがに3連休だったせいか、東北道が渋滞してました。。。 帰りも渋滞をはずしたつもりだったのに、ちょっとかすって時間かかりました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道の状況 ☆銀山平ゲート〜一の鳥居 落石が多く見られる林道です。未舗装部分が多いですが、特に危険ではありません。自転車、バイクなら銀山平のゲートの脇を行けそうですが、落石の状況によっては厳しいときもあるかと思います。 ☆一の鳥居〜庚申山荘 登山道らしくなってきますが、よく整備されていて危険箇所はありません。 朝早く、夕方日暮れにこの区間を通る状況もあるかと思います。だだっ広くなってどちらが正しい方向かわかりづらいところもあるので、目印の確認は怠らないほうがよいと思います。 ☆庚申山荘〜庚申山 庚申山荘をでて程なく岩が多い登山道となります。数多くのハシゴがかけられています。少々足を乗せずらい形状のハシゴなので慎重に。また、天気が悪いときは岩、ハシゴともに滑らないよう注意が必要です。 ☆庚申山〜鋸山 鋸山の直前までは樹林、笹に覆われた尾根歩きで危険箇所はありません。 鋸山が前方に見え始めたころから、鎖、ロープがかけられた登り、降りの急斜面が続きます。ひとつひとつが体感的には長かったです。 写真のコメントにも書きましたが、ハングした部分の下降があり、鎖に全体重を預けねばならなかったのが緊張を強いられました。 全く鎖場未経験の方は少々厳しいかもしれません。 でも頑張れば鋸山からの眺望は最高!! ☆鋸山〜不動沢のコル これまた急斜面の降りです。 集中を切らさないようにしたいです。 振り返って鋸山を見ると、なんてところを登ったんだろう、と思ってしまいます。 ☆不動沢のコル〜皇海山 不動沢のコルで、皇海橋コースと合流します。皇海橋までの林道の状況はあまりよくないものの、通行はできるようです。 コースに危険な場所はありませんでした。 樹林のなかの登りが続き、そしてピークも樹林のなか、という・・・ ☆皇海山〜鋸山 皇海山で休憩中、急激に天気が悪くなったのもあり、気が急いていたせいか、鋸山ピーク直下の岩場でkameが持った岩が崩れて1mほど滑り落ちるアクシデントがありました(本人談、自分は悲鳴しか聞こえず)。崩れやすい岩には要注意です。 ☆鋸山〜六林班峠 斜度はあまりないものの、猛烈な笹薮をかきわけねばなりません。刈ってあり、道にはなっているが脇の笹が背丈ほどになっている、という状況です。もっと早い時期で笹が伸びる前ならば楽なのかもしれません。足元が見えずらいのに倒木が多数。スピードを上げることができないルートでした。 ☆六林班峠〜庚申山荘 六林班峠は皇海山、袈裟丸山、庚申山荘の分岐点です。笹薮のなかにぽっかりと広場がある、という感じです。皇海山方面から庚申山荘へ向かう場合、左向きに180度回転して見えたところがルートです。間違えやすいです(間違えました)。 ルートに入ると、膝丈ほどの笹におおわれた細い道がずーっと続きます。よく見ると右側が切れ落ちているので、左の笹をかきわけて右に落ちないように・・・という非常に消耗させられる作業が延々と。。。 そして何度となく沢を高巻きます。 いったい何回越えたか・・・数えとけばよかった。 ガレた沢、トラロープにしがみつかないとならない場面も・・・ 精根尽き果てたころ、ようやく庚申山荘に辿りつきました。 苦しい苦しい2時間半の道のりでした。 ☆庚申山荘〜銀山平 最後の気力を振り絞りますが、ペースが上がりません。 疲れていると、一の鳥居までの道が往きとは全く違うものに感じてしまいます。 銀山平に辿りついたころには完全に日没。 自分たちの力では、これ以上日照時間が短くなるとOUTということでした。 温泉&食事 登山口至近の国民宿舎かじか荘で食事&温泉! 外来でも食事は19:30まで、温泉は19:00の受付までOKです。 http://www.kajikasou.com/ |
写真
感想
雨で敗退の前回のリベンジと思ったら、思いっきり返り討ちにあいました。。
今回のコースは当社比で岩・笹・ガレ95%、整備された登山道5%が体感比率です。
何度もすっころび、岩をずり落ちてシャツを破き、背丈ほどもある笹に隠れた倒木や岩で脛を膝を腿をしこたま打ちつけました。
1日目
本日は庚申山荘までなのでいつもより遅く8時に出発したら、さすがの東北道も3連休で渋滞。
でもお天気もいいし、いい気分でゴー!
と思ったら、車の中で聞いていたラジオの天気予報が少しずつ変わってきました。アタックの2日目が雨かも。。
うぉーー、またかぁ。。
登山口までの道は最後の山道もよく整備されていて夜間の運転でも安心です。
まず、登山口手前のかじか荘で庚申山荘の宿泊料をお支払い。
この時の領収書があると帰りの庚申の湯が半額の300円になります。
おトイレは登山口にはありませんのでかじか荘かお隣の銀山平キャンプ場でお借りしましょう。
まず1時間ほどの林道歩き。ここはヘッドライトがあれば暗くても歩けますね。
そして一の鳥居から庚申山荘まで1時間。勾配も緩やかで歩き易い、土と岩の登山道です。
ただ拓けた感じなので暗い中での行動は道迷いに要注意です。
庚申山荘はきれいですてきな小屋です。
トイレ、炊事室、食事室、宿泊室、水場があります。
管理人さんは常駐ではないようで我々が利用した2日間はいらっしゃりませんでした。
ふかふかのお布団がたくさんあります。よほどのことがない限り足りなくなることはないでしょう。
ガスコンロ、サンダルはありましたが数に限りがありますので持参が基本だと思います。
利用者のちょっとした心がけで管理人さんが常駐しなくともこんなにきれいな小屋を保てるんだなぁと思いました。
この日は我々2人他はご夫妻2組と若者3人グループ。1組のご夫婦は前泊して皇海山登頂して、
山荘にもう1泊して次の日帰るとのことでした。登山道のことなどいろいろ教えてくださり助かりました。
この日はおにゅーのフライパンでステーキ&ビール! おいしゅうございました。
デザートにチョコレートケーキをいただき、栄養をたっぷりつけて頂上アタックに備えます。
日暮れには雲が多くなり星空もあまり期待できないので7時前にはお布団に入りました。
2日目
3時半に起きて、外に出ると雲はすっかり切れて満天の星空です!
今日のお天気は曇り・朝晩雨の予報で心配しましたがとりあえず大丈夫そうです。
景気づけに朝カレー&バナナを食べて薄暗い中出発しました。
出発するとあっという間に岩とハシゴが現れます。うぉ、もう始まりましたかと思い慎重に進みます。
明るくなってきて、たまに木々の間から見える空は雲ひとつない青空!
庚申山山頂は眺望がありませんが少し先に進むと、見晴らしのよい開けた道になります。
険しい鋸山や日光の山々、そして富士山まで見えて大興奮です。
そして庚申山から鋸山、不動沢のコルまでは岩、クサリ、深い笹の連続!
笹は深いところではチビのkameの背丈より高く、踏み跡を見つけるのも容易ではありません。
この区間に限らず、このコースを歩かれる時は赤リボンと栃木のお山でお馴染みの「四角に斜線で赤&黄色」のマークを
探してください。じっくり探すと見つかります。あせって道迷いしてタイムロスするのが怖かったので
きちんと確認しながら歩きました。
鋸山までは本当に雲ひとつない快晴で「本当に今日はお天気崩れるのかなぁ」「このまま持っちゃうんじゃねー」
と話しながら鋸山での絶景を堪能しました。
鋸山山頂からの皇海山は堂々としてかっこよく、国境平-錫ヶ岳に続く稜線がこれまた素敵です。
それまで単独の男性ひとりにしか出会わなかったのですが不動沢のコルに到着したとたんにわらわらと人が現れました。
しばらく通行止めだった皇海橋登山口への林道が通れるようになったようです。
この不動沢のコル-皇海山は山頂直下にお助け紐があるところがありますがそれまでの道に比べると
天国のような登山道です。それまで岩場と笹での道迷いに神経を使って歩いていたので
「楽々♪」なんて思っていたんです。このあとの笹地獄も知らずに。。
皇海山山頂はちょっと狭くて、眺望もなく。それはわかっていたし、それまでの眺望が素晴らしかったので
気にせずのんびりお昼ごはんにしたのですが、皇海橋登山口からの皆様にとっては短いながらも急坂を登ってきて
山頂はこれですか! という感じだったみたいです。
皇海橋登山口から登られるときは鋸山もピストンされることをお勧めします!
皇海山山頂から下山を始めるとあっという間に雲が出てきました。朝の青空が嘘のようです。
六林班峠へ向かうため、鋸山に登り返した時にはすでに周りの山々は雲の中に隠れていました。
鋸山を降り始めると雨も降ってきました。
さっそく笹攻撃が始まります! 赤リボンやマークを目印に進みます。
今回のコースで一番道間違えをしやすいのは六林班峠から庚申山荘への分岐地点だったと思います。
非常に説明しし辛いのですが標識の位置が微妙に間違えを誘導しやすい位置にあるんです。
我々も2−3メートル違う方へ進んでから間違えに気づき戻りました。
同じ間違いをされる方が多いのか間違った方にも踏み跡ががっつりついていました。
zi-kenさん& takezoさんのレコ&写真のコメントがわかりやすいと思います。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-213609.html
六林班峠からはなだらかな下りをガリガリ降りるだけだー。頑張るぞー。
と思ったら、ここからが一番破壊的でした。
幅の狭い右側に切れ落ちたトラバースの笹に覆われた道がずーーーっと続くんです。
そして幾度もガレた沢を渡ります。
天下の見晴らしへの分岐の看板が出るまで何度「飽きたー、飽きたー」と叫んだことか!
長い長い長〜い笹道を抜けて庚申山荘にたどり着いた時のうれしかったこと!
でもまだ林道歩きの1時間を含む約2時間の下山が残っており、暗くなる前に登山口に着くために
バナナで栄養補給をして、山荘泊の方々とちょこっとお話をして(宇大WV部OBのお二人、楽しかったです)
すぐに出発しました。
一時期本降りになっていた雨も止み、あとは歩きやすい下山道のはずですが凶悪な笹道にやられて
なかなかスピードがでません。
一の鳥居から林道に入ったところで埼玉から原付バイクで来たという猛者とお話をさせていただきました。
テント泊装備を担いで、パワフルに歩く愉快な方で楽しく下山させていただいたのですが
途中でペースについてゆけず、先に行っていただきました。。とほほ。
正に日没と同時くらいに登山口へ帰還。
かじか荘でご飯を食べて、お風呂(庚申の湯)に入りました。
庚申の湯は露天風呂もあり、我々が入ったときは残念ながら真っ暗でしたが紅葉の季節の明るい時間に入ると
景色がとってもよさそうです。
長〜くて険しい道のりと後半の雨は残念でしたが、素敵な庚申山荘、楽しい岩登り、栃木の山々の絶景を
堪能して大満足の山行でした。
それにしても今回またも体力不足、技術不足を実感しました。課題満載、がんばんべー。
kamehibaさん、お疲れ様でした〜
レコ楽しみにお待ちしておりました。
遅いなあ〜と思ってたら、力作ですね〜
初日のザックがやけに重そうと見てたら、なんと大きなフライパンで旨そうな焼肉じゃないですか〜
庚申山荘は懐かしく拝見しましたが、コースの写真はじぇんじぇん覚えてませんわ〜
ああ、悲しい
敗退バナナに続いて 闇バナナ‼
私も負けとれんなあ
次も楽しみにお待ちしております
ちわぁ〜っす!( ̄∇ ̄*)ゞ
山ステーキなんて出てきたらバナナなんてどうでもえぇやん!って思ってしまうね!
最近は手抜き料理ばっかりだったから嫁が回復したらご馳走を作ってあげようかなぁ〜
何か女子が喜ぶメニューないっすか?
写真のコメ、感想/記録の一文字ごとに「うんうん」と頷きながら拝見しました
やはり、このコースは歩いてみないと感動と大変さは味わえませんネ
皇海山の本当の良さが、このコースにあるように思えます
私が歩いた時よりも更に藪こぎは大変だったと思います
お疲れ様でした
kamehibaさん、こんにちわ。
無事リベンジ達成おめでとう&お疲れさまでした。
今回は核心部分がお天気がよくて良かったですね。
でもレコを拝見してるだけで大変さが伝わってきました。
当方には当分(ヾノ・∀・`)ムリムリ
オーバーハング?(´・ω`・)エッ?おいしいの?って感じであります(;^ω^)
それにしても晩御飯が美味しそう(^q^)
牛脂を持っていくなどコダワリを感じますねぇ。
今週は北岳でありましたか??
ニアミスでしたかぁΣ(ノ∀`)ペシッ
闇バナナの他にも、この山行では2日で5本バナナをいただきました。
つらーくながーい道のりもバナナのお陰で乗り越えられました
あの笹道を思い出すためにも是非今一度、皇海山を訪れてください
アプローチシューズですか!
そうですね、岩場がメインのルートには最適ですね。
ただあのながーい笹道が。。。
kameは肉食女子なのでおされご飯には詳しくないんですが、
随分涼しくなってきましたし、野菜たっぷりのチキンのトマト煮と美味しい赤ワインなんてすてき
奥様、早く直るといいですねぇ。
<写真のコメ、感想/記録の一文字ごとに「うんうん」と頷きながら拝見しました
すんごくうれしいコメントです。ありがとうございます。
ロングコースなのでhottenさんのレコを始め、皆様のレコを参考にさせていただきました。
kameはチビなので背丈より高い笹の時は笹の中を泳いでいるようでした
でもhottenさんがおっしゃるように大変でしたが素敵なお山でした!
これからもhottenさんのレコ楽しみにしています!
恋焦がれたスカイさんにやっと会うことができました。
ありがとうございます
うちは1泊でしたがHorumonさん達だったらきっと日帰りでいけますよ!
でも庚申山荘は本当にいい小屋なので是非泊まって頂きたいです。
ニアミスとは?!? これはレコが楽しみですね!
はじめまして
リベンジおめでとうございます!
鋸山からの皇海山の写真、最高ですね。
苦労しただけに感動もヒトシオですね。
六林班峠経由の道がもうちょっと楽に歩けると助かるんですけどね〜。
(kamehibaさんも間違われたとのことで、自分のレコの庚申山荘方面への分岐の写真はコメントをもうちょっと分かりやすいように直しました)
行った人だけが言えるセリフとして、
「やっぱ皇海山登るなら銀山平からのクラシックルートじゃないと皇海山登山の醍醐味は味わえないっしょ〜。」
と言いまくりましょう
では〜。
コメントありがとうございます!
takezoさん達のレコ、とっても参考になったので勝手にリンクしてしまいました。
その上、ご自分のレコの直しまでしていただいて重ね重ねありがとうございます。
あの笹道ほんとうに凶悪ですね。
銀山平からのルートをもっとアピールして通る人が多くなったら
あの道ももう少し歩きやすくなるでしょうか?!?
うーーーん
庚申山から皇海山に行かれたんですね
お疲れ様でした
いつか歩いてみたいと思っていましたが、やはりこのルートは厳しいんですね
背丈ほども笹があるのはちょっと
すみません、しばらくは歩くのはやめておきます
皇海橋からのコースに比べると厳しいですが、shadow1100さんだったら余裕で日帰りですよ!
アルプスの華やかさはないですがワイルドな鎖場、静かな笹道、
そして日光の山々の眺望と本当に素敵なコースです。
是非歩いてみてください!
背丈といってもチビのkame比ですので
以前。皇海橋から皇海山と鋸山に登りましたが、オマケで登った鋸山のほうが面白かった記憶があります。
当時の自分には急峻で荷が重かったのですが、山頂からの眺望は地味だった皇海山の山頂とは裏腹に、なかなかでした。
写真を拝見していて当時を思い出しました。
このコースは、いつの日にか行ってみたいと考えています。
庚申山荘のうどん。いいですね。勉強になります。
おまけの方が豪華とは今時の雑誌のようですね
皇海橋からのコースは片道1時間以上の凶悪ダート道とあちらから登ってこられた方に聞きました。
持ち主とよく似たうちの軟弱愛車ではその核心はたぶん越えられなかったでしょう。
庚申山荘で星空を見ながらロマンチックナイトなんてすてきですよ
鵜獅子
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