光の海を征く〜三頭山〜都民の森から黄金色の向山へ〜
- GPS
- 05:20
- 距離
- 14.0km
- 登り
- 960m
- 下り
- 1,237m
コースタイム
天候 | 晴れときどき曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
武蔵五日市駅08:22〜都民の森09:30 西東京バス 910円 http://www.nisitokyobus.co.jp/rosen/tominnomori.html 帰り: 小菅の湯18:08〜金風呂18:23 小菅村村営バス 100円 金風呂18:31〜奥多摩駅19:11 西東京バス 680円 http://www.nisitokyobus.co.jp/rosen/lib/objects/hiking_okutama_120901.pdf |
コース状況/ 危険箇所等 |
<登山ポスト> 都民の森入口の売店脇(向かって左側)にあり。 森林館にはないので注意。(預かってもらえましたが) <道の状況> 都民の森〜三頭山: 道ははっきりしており、分岐には現在地マークがつけられた園内地図看板があります。 ムシカリ峠手前でちょっと道幅の狭い急斜面のトラバースあり。 駐車場売店横、森林館、三頭大滝、三頭山避難小屋にトイレあり。 三頭山〜ヌカザス尾根鶴峠分岐: ヌカザス尾根への下り口は三頭山西峰と中央峰の間のコルにあります。(西峰から北に向かって直接下りる道は鶴峠への尾根道です。ヌカザス尾根に行こうとして間違えて鶴峠へ下りてしまう人が時々いるそうなのでご注意) 急斜面で時折岩場あり。落ち葉が多いので、足元が分かりづらかったです。時々滑って落ち葉に足首まで潜ることも。 鶴峠分岐〜(北面巻道)〜向山分岐: ほとんど高低差のないトラバース道で、道ははっきりしています。 ただ時々道幅の狭いところや落石の跡があるので、最低限の注意は必要です。 尾根道と巻道との分岐は小さな札が一つあるだけなので、登りの時は見落としに注意が必要かも。 尾根道と巻道との分岐から向山分岐は、地形図では尾根上に道がついているように見えますが、おおむね北側をトラバースしています。 向山分岐〜向山〜オマキ平(向山)ハイキングコース入口: 昭文社エアリアでは破線ルート。地形図では道が描かれていません。 前半はとても気持ちのいい道ですが、道はまだはっきりしておらず、踏み跡もほぼない状態です。基本的に尾根道なので方角さえ気をつけていれば間違えないとは思います。 ちなみに昭文社の登山地図で迷マークがついている尾根の分岐地点は、西側をトラバースするように道がつけられているので、北東へ伸びる尾根に迷い込むことはまずないかとは思います。 向山直前から九十九折の道になり、時折植林があります。 向山頂上へは崩落を理由にトラロープで封鎖がされていますが、展望台に立ち入らなければ危険はありません。(展望台本体以外、崩落するような地形ではありません) 向山頂上から登山口のちょうど中間くらいにトイレがありますが、便器の周りを小屋で囲っただけのもので、穴すら掘られていません(便器の下は地面)。使った紙は持ち帰りが必須です。そばの東屋は壊れて屋根だけが転がっていました。 ハイキングコース入口〜小菅の湯: 約3kmの車道歩きです。 白沢集落から右折して峠道に入りますが、ここがかなりの急斜面で、疲れた足には結構堪えます。 井狩集落に入ってすぐ、通学路標識のある細い道が左に入っていきます。小菅の湯へはこれを登っていった方が近道となります(写真参照)。看板などはありません。 <温泉> 小菅の湯 http://www.kosugenoyu.jp/ すごくぬるっとするいいお湯でした! 露天の五右衛門風呂とイベント風呂、内風呂の源泉水風呂は源泉かけ流し、内湯の大きな湯船と寝湯、露天岩風呂は循環湯に源泉を常に足している状態だそうです。 ジャグジーと打たせ湯は温泉ではないそうです。 4〜11月:第4金曜日が定休日。ただし今年の11月は30日が定休日。 12〜3月:毎週金曜日が定休日。 営業時間は11月〜3月が10−18時(受付17時まで)、それ以外は10−19時(受付18時まで) 食堂は小菅村の特産品を使ったメニューが豊富。ラストオーダーは入浴受付時間の15分前までです。(今は16時45分まで) 小菅の湯〜金風呂まで、村営バス100円が利用可。金風呂〜奥多摩は西東京バスに乗り換えます。 ぽかなび.jpに100円割引クーポンあり。 http://kanto.pokanavi.jp/content.php?eid=00016 |
写真
感想
短い紅葉の時期を何とかして有効に使えないかと、思いついた「奥多摩2連荘」。
その第1日目です。
日曜日に鶴峠〜三頭山の周回往復をした方のサイトを読み、北面巻道の黄葉のすばらしさにすっかりノックアウトされた私。
もう少し調べてみると、この巻道、知る人ぞ知るブナの大群落の中を行く静かなルートなんだとか。
行きたい!と思って調べたものの、鶴峠への時間のいいバスは上野原から出る土日限定のものだけ。
次の週末を待っていたら終わっちゃう。何とか行く方法はないかな?
都民の森から巻道&神楽入ノ峰経由尾根道の周回でも行けなくはないけど、登り返しがきつそうだしなあ、と思っていたところ、去年ikuzouさんが向山から登った記録を思い出しました。
それを下ればいいんだ!
でも今度は余沢からのバスにいい時刻がありません。14時台には間に合わないだろうし、18時半のまで待つのは真っ暗だし寒いし。
ikuzouさんの辿ったのと同じ、つまり逆ルートにすれば解決だけど、北面巻道は午後の方が光がいいそうだし…。
いっそのこと深山橋まで歩いて鴨沢方面からのバスを捕まえるか?でも距離を測ってみると車道歩きするには長すぎる(車道嫌い)。
なーんて地図と時刻表をこねくり回していたら、小菅の湯から18時6分に出る町営バスがあることを発見?しました。
100円で金風呂BSで小菅発の西東京バスに接続するそうな。
小菅の湯までならなんとか歩けそうだし、お風呂にも入れる!
…とここまで考えた時点で、奥多摩2連荘を思いつきました。(これの詳細は日記で)
都民の森から行くなら、どのみち始発バスが遅いこのルートは1日目のコースにうってつけです。
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とまあ、前振りが長くなりましたが、肝心のコースについて。
都民の森入口でバスを降りると、もうすでにこの標高で紅葉真っ盛り。
これはもう上には遅かったか?と不安を覚えつつスタートしましたが、結局頂上直下まで結構長い間きれいな紅葉を見ることができて一安心。
さすがに三頭山山頂では落葉でしたが、その代わりくっきりとした富士山が迎えてくれました。
西峰での富士見ランチのあと中央峰・東峰のピークも踏み、いよいよヌカザス尾根を経由して北面巻道へと進みます。
ここからが本日のメインイベント!(私にとって)
ところが。
たった4日前にあんなに輝いていた(サイトの写真で)木々は、ほとんど落葉or茶色の葉っぱを残すのみ。
サイトの管理人の方はこのエリアをくまなく歩き、目が肥えている方だと思うのですが、その方が絶賛していた光景とは思えません。
たった4日、されど4日。
この時期の時間の残酷さ(笑)と紅葉の儚さを思い知らされました。
雨も降ったしね…。
少しはそんな覚悟もしてはいたのですが、期待が無駄に大きかっただけに、かなりがっくり。
それでも残っている紅葉を探しながら、鶴峠分岐まで下りました。
そう、北面巻道までさえ行けば。きっと私の夢見た光景があるはず。
ところが、こちらも葉は残っているものの、ほとんどの木が金色ではなくすでにオレンジ色。
これはこれでとてもきれいなのですが、一面の鮮やかな黄色を見たかったのでやはり少し落胆してしまいました。
いや、でも。
このタイミングで来たのは自分なんだし、第一これでも十分きれいじゃないか。
過剰な期待と違っていたからって、今のこの美しさを楽しまないなんてもったいない。天気だっていいし、これ以上を望むのは贅沢ってもんだ。
うん、堪能するぞー!
と気を取り直した矢先、急に曇ってきてしまいましたorz
あー、贅沢言ってたから山の神さまに怒られた…。
ごめんなさい。
やっぱり陽が当たっているのと曇りでは黄葉って何倍も違います。
ちょっと待ってみましたが、雲は広がる一方なので、あきらめて進みました。
北面巻き道といっても、前半は西向きの斜面。午後の光が当たりますが、3分の1くらいで完全に北向きの斜面になります。
こうなると空に太陽が出ていてもいなくても陰なので、あきらめもつくというものです。ときどき透けて見えるヌカザス尾根のカラフルな斜面も翳っているのは残念でしたが…。
北斜面に入ると、黄葉せず青いままの落葉も目立ってきました。やはり十分日射がないから?それとも2日前の雨のせい?
進むごとに落ち葉の種類も色合いも変化して、今度は足元を楽しみながら歩きます。
そうこうしているうちに、また空に青さが戻ってきました。
巻き道が終わりに近づくと、また木々の上の空が開けてきて、さっきより鮮やかな黄葉も目立ってきました。
尾根道と一旦合流してもまたすぐに尾根からはずれ、向山分岐まではほぼ北側斜面を巻いていきます。
尾根道分岐を示すのは、とても小さな目立たない標識が木の幹にちょこんとついているだけ。うーん、これは逆方向だと迷いやすいかもしれないな。
実際ikuzouさんは巻き道を行こうとして尾根道に進んでしまったみたいだし、その逆の人もいるみたいだし。
尾根が突き当たり、向山分岐に出ました。
何これ…。
そこはまっ黄色な空間でした。
正面の西側が開けたこともあり、午後の光がちょうど黄葉したばかりの鮮やかな黄色の葉にあたって、渦巻くような黄色の洪水。
木々がまだ若いせいか葉の位置も低く密度も濃く、向こう側が透けて見えないほど。
色が、光が飽和している。
何だかどきどきしてしまいました。
これから進む向山方面を見ると、これまたうっとりするような色彩のなかに道が細く続いています。
ここを進んでもいいんだよね?
向山への尾根は北に向かっているので、西側からたっぷり光が届きます。
空気まで黄色に染まる中、ほとんど踏み跡もない落ち葉で埋まった広い尾根道を、文字通り木々の間を縫うように進みます。
それにしてもすごい落ち葉。熊避けの意味もあって豪勢にがさがさ蹴り上げながら歩いていると、何だか海の上を進んでいるような気がしてきました。
金色の海。
尾根が広いのでところどころ平坦な場所もあり、心の底からここでのんびりしたい気持ちに駆られます。
でも午後の日はつるべ落とし。赤線ルートでコースタイムもよくわからないので、あまりゆっくりすることも出来ません。
ところどころ植林地帯も通りますが、最下部以外どれもさほど長くはありません。
テンポを変えず植林帯の中に突っ込むと、急に暗くなったりして、今度は何だかテーマパークのアトラクションのよう。
もうすごくすごく楽しかった。
最後の樹林帯の九十九折はちょっと疲れましたが、それまでの道行きはそんなのを吹っ飛ばすほど満ち足りたものでした。
最初にがっかりしてごめん。
山頂から北面巻き道のピークには確かにちょっと遅かったけど、その分、向山分岐からの道では最高の時期でした。
巻き道よりも広さがあるぶん包まれるような空間で、本当にここの、この黄葉に会えてよかった。
またいつか、こんどはここでゆっくりするためだけに来たい。そんな場所でした。
鶴峠から分岐までだけ行って向山に下りるだけのハイキングもいいかも。
ちなみにこの日、三頭山の西・中央峰のコルからヌカザス尾根分岐に入って以降、誰にも会わず。静かな秋山を堪能できました。
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向山登山口から小菅の湯は、ある程度覚悟はしていたものの結構きつかったです。
特に峠道はかなりの斜度。入浴受付締切の17時に間に合わせるため急いでいたせいもあり、みっしり足に堪えるきつさ。
ほとんど車は通らないのですが、誰か拾ってくれないかなあと真剣に思ってしまいました(笑)。
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