聖岳・赤石岳・荒川三山


- GPS
- 56:00
- 距離
- 32.4km
- 登り
- 3,911m
- 下り
- 3,908m
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
写真
感想
初日(8/16)畑薙第一ダム〜聖平小屋
畑薙第一ダムの駐車場からは、東海フォレスト経営の山小屋に泊まる人のみ利用可能な、登山口までの送迎バスがあります。
http://www.t-forest.com/alps/park_ride.html
起きてのんびり準備していたら、あっという間にバス停前には行列ができていました。
さすが夏休み。
満員のため午前7時の始発臨時便には乗れず、30分待って、7時半の臨時便に乗りました。
舗装されていない林道を揺られて50分。
満員のバスですが、聖沢の登山口で降りたのは3人だけでした。
ヒノキ林の中の急登からスタート。
登山を開始して1時間半ほどで吊り橋を渡り、あまり変わり映えのしない林の中を上がり続けます。
ザレ場が多く、歩くのに神経を使いますが、周りの花畑が気持ちを和ませてくれました。
トリカブトが満開で、早くも秋の気配を感じます。
聖沢を何度か渡り、13時に聖平小屋に着きました。
登山口の標高は1100m、聖平小屋の標高は2260mなので、1000m以上登ったことになります。
聖平小屋に着いたのはこの日2人目でしたが、そのあと団体さんが到着して、2階建ての小屋は夕方までにほぼ満員になりました。
小屋ではあんみつが食べ放題のサービスがあり、疲れた体に甘いものがありがたかったです。
この日は天気が良くて、外の風が気持ち良い。
遅めの昼食を済ませてから、明日の行程を確認。
初めに到着した人と、ビール片手に外で夕方までおしゃべりを楽しみました。
2日目(8/17)聖平小屋〜荒川小屋
2日目は4時起床で、朝食は4時半から。
行程は3日目が一番きつくて、地図上だと14時間コース。
早起きしないととても行けません。
聖平小屋を5時に出発して、まずは聖岳に取り付きました。
小屋のすぐ裏が湿原になっていて、そこから急登が始まりました。
睡眠はたっぷりですが、起き抜けで800m登るのはきつかったです。
聖岳の標高は3013m。
高度が高いので、すぐ息が切れてしまい、進んでは休みを繰り返しながら登りました。
小聖岳から森林限界を超え、7時には山頂に到着しました。
この時間に聖岳の山頂にいたのは、同じ小屋にいた数人だけで、目の前には赤石岳、振り返ると光岳。
朝7時なのに、間もなく雲がかかってしまい、何とか雲がかかる前に景色が望めたのでラッキーでした。
それから聖岳の先にある赤石岳への尾根沿いへ向かいます。
聖岳からは赤石岳が前に見えるのですが、間には深い谷があり、ぐるっと尾根を遠回りする必要があります。
その間にあるのが兎岳、小兎岳、中盛丸山。
いずれも標高は2700m〜2800mの山々。
数百m下ってから登り返すの繰り返しで、体力を消耗しました。
11時までには、百間洞山の家に到着。
今日の中間点で一段落、コーラを注文して飲んで、昼食も食べて、少し回復しました。
ここで水を補給しました。
それから、赤石岳を目指します。
少し登って尾根上になると、展望が開けて気分よく歩けました。
ここで今回初めてのライチョウに遭遇し、少しテンションが上がります。
山頂への本格的な登りに差し掛かると、これまでどうにかもっていた天気が崩れ始め、雷雨になりました。
急いで上下雨具を羽織って、また登ります。
雨は少し降ったら止んだのですが、まだ雲はゴロゴロと呻いていて、いつまた雨が降り出すか分からない状況で、木々がないので逃げ場がなく恐ろしいです。
14時前に山頂そばの赤石岳の避難小屋に到着。
ここから本日宿泊予定の荒川小屋まではあと2時間。
まだ空はゴロゴロと鳴っているので、進むか中止か、判断に悩みましたが、周りの登山者が動き始めたのを見て、下山する方向だからと思い、荒川小屋まで急いで下りることにしました。
赤石岳山頂は3120m。
これで本日2つ目の百名山クリアです。
雲で景色がよく見えないので、標柱の写真だけ写して、すぐ通過しました。
これから500m下ります。
岩と砂でザラザラした道で、体力はそんなに消耗しませんが、天気が悪いので気が焦ります。
あと15分で荒川小屋というところで、先ほどとは比べものにならないくらい、滝のような雨が降り出しました。
びっしょり濡れて、16時に荒川小屋に到着しました。
受付を済ませてひととおり着替えて、17時から夕食。
小屋での夕食は名物のカレーでした。
比較的小屋はすいていて、たまたま隣にいた神戸から来た人と談笑して、20時には就寝しました。
3日目(8/18)荒川小屋〜下山
山小屋の朝は早く、今日も4時起きです。
朝食は4時半から。
身支度を済ませてから外に出ると、目の前には朝焼けの富士山が望めました。
夕べは雨のため見られなかった、巨大な赤石岳もすぐ横にそびえています。
5時に小屋を出て、本日の目的、荒川三山へ向かいます。
朝の山を歩くのは気持ち良い。
花々や雪渓を見ながら、少しずつ標高を上げていきます。
視界にはずっと富士山が見えます。
6時半には、荒川中岳に到着。
尾根の反対側には、雄大な中部山岳が望めます。
北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、間ノ岳、塩見岳など、南アルプスの山々。
そして、北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳や、金峰、瑞牆など。
振り返れば富士山。
本当に南アルプスの中心にいるんだと、感動します。
そして8時、東岳(悪沢岳)に到着しました。
これで今回の旅の百名山、3つ目登頂です。
遠くに見える山々と、目の前に広がる花畑。
ここでも、まるで天国のような世界が広がっていました。
深呼吸をして目を閉じると、新鮮な空気が胸に入ってきて、とても心地良い気分でした。
少し休憩して、下山します。
1時間ほどで、千枚小屋。
ここは休憩なしで通り過ぎます。
それからは樹林の中を下っていきます。
2000m下って、標準コースタイムは3時間半。
だらだら下っていくだけなので大して面白くないのですが、足と膝には効きました。
下山路を半分過ぎて、清水平のあたりから、だんだん痛みが増してきて、一気にペースダウン。
昨日に続きまた雨が降ってきました。
最終バスに間に合えばいいのだからゆっくり行こうと思い、標準コースタイムを1時間オーバーして、
13時20分、椹島に到着しました。
椹島で軽食をとって、畑薙第一ダムまで下りる最終バスへ乗車。
車窓には、大井川と今回登らなかった笊ヶ岳など、対岸の山々が映ります。
南アルプスは深いなあ。
バスから降りて、駐車場の車に戻り、帰路へ。
車で5分のところにある、白樺荘の温泉で4日ぶりの入浴。
足の先が痛いと思っていたら、左足の人差し指の爪が紫色になっていました。
ゆっくりマッサージをして、帰宅しました。
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