乗鞍岳 初雪から始める貸し切り雪山登山
- GPS
- 12:49
- 距離
- 26.6km
- 登り
- 2,036m
- 下り
- 2,351m
コースタイム
- 山行
- 3:08
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 3:29
- 山行
- 8:26
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 9:19
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
コロナ禍の反動か、かなり盛況模様の北アルプスの紅葉シーズンも終わった10月下旬、3日前には初冠雪が記録される中で乗鞍岳を山行してきました。畳平へのシャトルバスも運休しており、すっかり季節外れの感が漂う静かな山中を、時には軽くラッセルもしながら乗鞍高原から平湯温泉への縦走でした。
新島々駅から乗鞍高原休暇村へのバスに乗り、途中のすずらん橋で降車したのが昼前。この山麓辺りも夏山と冬山のシーズンの狭間の閑散期なのか、木々は色づいているが何だか寂しい雰囲気。
準備を整え、正午に登り始める。最初にスキー場の中を抜ける。周りの低い山々が色づき始めている。本格的登山道に入ってしばらくすると、三本滝への分岐。水音がする方へ道を降って寄り道。
三つの滝が一所に集まる不思議な風景。恐らく近くの駐車場からの軽装者5、6人に紛れてしばし見物。
20分後再出発。ゆったりとした樹林帯の上りが続く。徐々に紅葉から枯木が多くなり、エコーラインを横切るにつれ、チラホラと雪も見える。日が西に傾き、山頂の影が辺りを覆い始めた頃、お世話になる位ヶ原山荘に到着。
今夜の宿泊者は私一人。先月の妙高山、先々月の御嶽山と個人的に3回連続で貸切状態。嬉しいやら寂しいやら。夕食の鹿鍋も美味しく頂き、ストーブにあたりながらクマやライチョウの本を読んだりとのんびりと過ごす。窓から見える夜空は星々でいっぱい、明日の天気も大丈夫そう。9時消灯。
2日目、朝5時、気温5度。まだ暗い中で出発。
山荘から上は灌木帯で、明らかに雪の量が増えてくる。暗さと雪でときどき道を見失ったり、エコーラインを横切りながら着実に標高をかせぐ。徐々に視界が開け、周りも明るくなり始める。雲一つない快晴の中、肩の小屋入口付近で御来光を拝む。南アルプスから上る朝陽が眩しい。
モルゲンロートで赤くなった山頂を目指して歩みを進める。閉鎖して無人の肩の小屋の前を抜け、ラッセルされた雪道を登って行く。所によっては膝くらいまでの積雪があるので有難い。多少踏み固められているが、アイゼン無しでいける。
2時間半ほどで山頂到着。三千メートル峰を貸切状態。乗鞍本宮奥社の周りは360度の大展望。下界の雲海に浮かんで数々の山並みが見える。まさにオールスター揃い踏み。ピーカン、無風の快適条件下で、最高の山座同定で大満足。
後ろ髪引かれながらも山頂から下る。ここからしばらくは別の期待、ライチョウを探索しながらのゆったり山行。また肩の小屋の前を過ぎ、観測所を巻き、富士見岳に一旦登り、無人の畳平にトイレ(まだ開いていた)に寄って、大黒岳を登る。雪上にはらしき足跡が残っており、ハイマツ帯や岩場に目を凝らしながら歩くが、結局見かけかけたのはホシガラス一羽のみ。残念…
気を取り直して大黒岳から平湯温泉へ下山を開始。が、そこから先の雪上に踏み跡が無い。なんとなく危惧はしていたが、脛から膝下くらいまでの積雪をラッセルしながら進む。そこそこ標高が下がるまでは体力勝負になりそう。
一旦スカイラインの広々とした車道沿いを歩く。見落としそうな標識の入口から雪道に戻る。ここからしばらく尾根道を進むが、積雪の重みでハイマツがしなだれて道が狭まっているのを掻き分けたり、吹き溜まりで膝上までズッポリ雪にはまったりと格闘と消耗を強いられる。途中で眼下遥かに平湯温泉が見えたのを心の支えに1時間半ほどそんな状況下で下り進む。十石山分岐である乗鞍権現の祠までくると雪はほとんど消え、やっと秋の気配に戻る。
そこから特に問題なく2時間ゆるやかな道を下り、平湯温泉に到着。GOTOキャンペーンの影響もあるのか、以前と変わらない賑わいをみせていてビックリ。混み合っているようなので温泉は諦めました。
実に格好の山行でした。天候的には申し分なく、のんびりとした行程、静かな山頂部、多少のラッセルも良いアクセントだったように思えます。山にシーズンはない、いつだって楽しめるのだと実感しました。現在の状況が収まり、誰もがいつでも平穏に山登りができることを願うばかりです。
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