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Yamareco

記録ID: 283826
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
十勝連峰

秋の上ホロカメットク山・三峰山・富良野岳周遊

2010年10月09日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:00
距離
12.5km
登り
1,062m
下り
1,061m

コースタイム

十勝岳温泉凌雲閣(8:10)→上ホロ分岐(8:55)→D尾根(9:30)→上富良野岳(9:55)→上ホロカメットク山(10:10)→上富良野岳(10:30)→三峰山(11:00←昼食・ナキウサギ観察→12:00)→富良野岳分岐(12:50)→富良野岳(13:10←ティーブレイク→13:30)→富良野岳分岐(13:50)→上ホロ分岐(14:30)→十勝岳温泉凌雲閣(15:10)
天候 ほぼ快晴
過去天気図(気象庁) 2010年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
十勝岳温泉凌雲閣前駐車場を利用

感想

一応暑寒別の予定をたててみたが、前日に晴だった天気予報が予想通り雲マークに統一されている。他も似たようなものだが十勝岳ライブカメラを見ると無風の晴天。予報よりも見た目というとで今週は上ホロ・富良野縦走ルートに決定。駐車場はそこそこ埋まっている。今日は人が多そうだ。あこの斜め向かいには白黒2匹の犬を連れた夫婦が準備をしている。「この子達も一緒に登るの?」と聞いたら連れていくそうだ。私が登山口に向かおうとすると白いほうが一緒について来る。早く行きたくてしょうがないらしい。

登山道は安政火口への広いハイキングコースからスタートし、火口手前で水のないヌッカクシ富良野川源流を渡りUターンするように対岸の斜面をトラバースしながら登っていく。安政火口は無風で真直ぐに蒸気が上がっていく。トラバース路を登りきると斜面の反対側に回り込むように左に道が折れていく。火口の景色はここで一旦見えなくなるが代わりに雲ひとつない快晴の富良野岳が見え始める。巨岩帯が出てくると上ホロ分岐はすぐだ。いつもはここで大半が富良野岳に向かい上ホロ方面は閑散としているが、今日は上ホロコースも人の話声が後ろを付いてくる。上ホロコースは十勝岳連峰で最も尾根が近い登山コースで、辛い300階段さえ越えれば視界の効くD尾根はすぐだ。D尾根のすぐ横は先程見た安政の爆裂火口で、十勝岳・上ホロと火口周囲の景色が良い。

ここまで来ると一つ目のピーク上富良野岳は近い。しかしここで、下界から雲が近づいてくるのを見つける。ガスの中に入らなければいいなと思いつつ山頂へ。山頂は快晴だが周囲は雲海に包まれた。ざっと標高にして1800mより下は真っ白な雲の下だ。早々に上富良野岳から標高の高い上ホロカメットク山に向かう。到着すると東大雪の雲海が見事だ。左から石狩岳・音更岳、ニペソツ山、ウペペサンケだろうか? まだ登ったことがない山々だ。来年は是非行ってみたいと思う。

今日の上ホロ山頂は驚くほど賑やかで10人ぐらいはいただろうか。十勝岳や雲海や爆裂火口など思い思いの景色を楽しんでいる。10時過ぎだが既に食事をしている人もいた。景色を堪能したあと三峰山に出発。ここでガーガーという鳴き声とともにホシガラスがやってくる。ハシブトと比べると一回り以上も小振りで白い斑点が美しい。何枚かトライするがすぐに飛んでいく。残念ながらいい写真は撮れなかった。上富良野岳に戻るとなだらかな稜線を進んでいく。花もなく上空も薄曇りになり雲のサンドイッチ状態。特筆するほどのことは何もないが稜線歩きはそれでも楽しい。

三峰山は縦走ルートの僅かなスペースだが幸い誰もおらず1平米ぐらいの平らな巨岩の上にお店を広げる。東側は相変わらずの雲海だが登ってきた西側は晴れてきて下界を眺めながらの静かな昼食。時折、眼下に広がる巨岩帯と隣の1860mピークとの間でナキウサギの応援合戦が繰り広げられる。以外と声が近いで昼食後はナキウサギ観察に時間を費やす。断崖の巨岩帯を縁まで降りると観察に丁度良い岩を発見し座って御登場を願う。10分ほどで主役登場。肉眼では小指の先ほどにしか見えないが最大望遠で捉えると丸くなった可愛い姿をゲット。ふと時計を見ると三峰山で1時間も過ごしていた。縦走の通過点に過ぎない吹きさらしの山頂に1時間もいる人は稀だろうと思う。私自身初めての経験だ。今日は風がなくて本当に良かった。

富良野岳に向かうには少々時間が押して来たので荷物をまとめて出発。先程ナキウサギが鳴いていた対岸の1860mピークに差しかかったときに目があった。すぐ傍にいる。ピークからは鈴の音をチリーンと大きく響かせて降りてくる人が二名。写真を何枚か撮りつつ左手の人差し指は唇に、右手の人差し指はナキウサギを差し「そこにナキウサギがいるから静かにしさらせ!」的オーラを全開で発する。すぐに気付いてくれたようで、しばらく3人で観察モードに入る。いい写真は撮れなかったが、今年初めての出会いを満喫した。

無風の今日は広い1860mピークで多くの人が昼食をしている。駐車場で出会った白黒2匹もここにいた。彼らは私と逆ルートで来たようだ。すっかり慣れた様子で長い散歩の休憩よろしく寝そべっている。白いほうは良く一緒に山に登っていると飼い主の男性が言っていた。1860mピークを過ぎても多くの人とすれ違う。今日の富良野岳は人が多かったんだろうなと、小さな山頂に押し寄せる人を想像しつつ先を急ぐ。富良野岳分岐に着くと時間は13時前。ここは標高1735mと稜線の中では最も低く、ほんの10mぐらい下のコルでは東側の雲海から溢れた雲が西側に流れ込んでいる。ここで昼食をしていた家族の内、女の子二人が雲に入りたいといってコルに降りていった。ただ本人にはよくわからないらしく「もう、雲に入った?」を連発していた。そんな微笑ましい光景を後にして今日のラストピークに挑む。

階段道の後はザレ場の連続で少々キツいが歩みを進める。山頂に着くとキタキツネがお出迎え。13時過ぎだというのに人は誰もいない。キツネも冬支度らしく山頂でしきりに何かを探して食べている。多分、登頂者がこぼした食料やゴミを漁っているんだと思う。人間はそれほど怖い存在ではないらしく数mぐらいの距離を保っていれば我関せずという感じだ。もちろん野生なのでこちらの動きは常に警戒している。今日はやけに動物と縁があるなと思いつつ、こちらもキツネを警戒しつつお茶にする。雲海の景色は奇麗だが、お互いあまり落ちつかない。

結局、キツネが先に根負けして去っていったが私も時間となり降りることに。下りは人っ子ひとりいない中、富良野岳名物のトラバースを少しずつ標高を下げていく。富良野岳ルートは全ルートが延々トラバースの連続と言っても過言ではない。しかも樹木や岩で塞がれた歩きにくい道だ。花の季節はともかく、ほんとこのルートを往復して何が楽しいのだろうと、大衆の非難を浴びるようなことを思いつつ歩く。見通しは効くが逆に1kmぐらい先まで誰もいないことがわかると気が引き締まる。三峰山沢手前で前を行く人を発見。ざっと500mの差。上ホロ分岐を過ぎて凌雲閣が見えた頃にようやく追い付く。結局、下山して見ると15時過ぎ。もう少しゆっくりしていても良かったかもしれない。車に腰かけて三峰山で作った残りのお茶を飲んで、凌雲閣で温泉と思って向かう矢先に白黒2頭が降りてきた。富良野岳縦走組は私が最終だったが、上富良野岳縦走組みはもっとのんびりだったらしい。

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