白山道迷い:砂防新道〜剣ヶ峰〜湯ノ谷〜丸岡谷〜道迷いビバーク〜Uターン
- GPS
- 35:22
- 距離
- 36.0km
- 登り
- 3,715m
- 下り
- 3,719m
コースタイム
9日
市ノ瀬4:15−別当5:30−中飯場6:40−甚之助避難小屋8:12−9:56室堂10:31−11:36御前峰12:13−湯ノ谷1900m13:00−13:47釈迦岳14:25−丸岡谷1600mからの台地14:52−1300mあたり道迷い−18:30ビバーク
10日
ビバーク地5:23−丸岡谷1600m6:39−8:15釈迦岳8:40−湯ノ谷1900m8:57−9:45湯ノ谷2100m10:05−12:08千蛇ヶ池あたり−12:19室堂12:42−甚之助避難小屋12:55−別当14:00−15:37市ノ瀬
天候 | 9日晴れ 朝からユル雪 10日晴れ・曇り後雨 朝からユル雪 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
市ノ瀬に登山ポスト 別当手前〜車道15日までアスファルト工事:駐車場へ 別当:水なし 別当橋渡って石段上の分岐より雪付き 室堂:水場あり 丸岡谷:はじめの急斜面完全割れ、左から回れます・大滝横半分割れそろそろヤバイ・1600mから台地へ斜面も切れ気味 釈迦新道台地:1400mあたりから雪切れ登山道見つからず、ぜひGPSを |
写真
感想
この時期は北アルプスに気持ちが向かうのですが、例の大雪に白山あたりならと考えていたところ、連休前半このコースの記録と連休後半、釈迦の登山記録をみて決定。いずれの報告も釈迦登山口の上は迷いやすいとありましたが、5日の踏み跡なら残ってると考えてましたが・・・。
市ノ瀬3時着
いつもながら準備に一時間以上、遅い
市ノ瀬〜別当
ジョギングシューズで正解
別当の橋
ストック持ったまま渡って邪魔に
室堂の水場
ちょろちょろ出が弱いとき、水筒のような置きっぱなしに出来るものが便利
ここまで水消費1L強+ゼリー飲料、追加で水2Lに
剣ヶ峰
6時間予定が7時間以上かかってるのに、話し込みすぎた
湯ノ谷1900m〜釈迦岳
釈迦岳東面の雪付き次第では、湯ノ谷が南に向かってから登ってみたい
丸岡谷
大滝過ぎてもっと早めに台地にあがったほうがよかったかも
這い上がる斜面も割れそうで
台地〜ビバーク
雪のつながってるうちは滑ってからトレースを探したが、探すころには雪は切れ気味。上の雪〜下の雪へ数メートル藪漕ぎの2・3度繰り返し、下の雪やあっちの地形が登山道に見えてしまう。ここからは左右に大きく動いてみたが分からない。
もっと雪だけの段階で左右に動いて探すべきだった。
下部は丸岡谷寄りだと知っていたが、なぜか左々へいってしまい細い水の流れに出た。この流れの中に人工的な丸太が横たわっていて、人がはいってるぞ!
地図を見ると下の林道の水印の上部かと思うが確証はなく、近くに地図の「丸岡谷から離れていく旧道」があるのかもしれないが、さっぱり分からない。
下からは重機の音もよく聞こえ、この水流をたどれば降りられる、たった200mだとおもうが、すぐに思い直す。
あかんあかん、これは滑落か、滝で進退窮まるパターンや!
とりあえず水補給、ハイドレバックで直接すくってたら多少よごれも入ってしまった、水筒ですくって移せばよかった。近くは鹿の糞だらけやけど、まあしゃあない。
もっと落ち着け自分!
水確保でちと冷静になれた。1・2時間ほどさまよったかな、ビバーク考えねば。
ここは水あるけど夜は動物のたまり場かな、さて自分の踏み跡たどってもどるか。
もどる途中も、やっぱり湯ノ谷側へ降りたら林道出れるんちゃうかと寄っては、あかんと引きかえして、結局忠実に自分の踏み跡をたどると、結構な藪突破してたこと実感。藪の登りは小枝で滑るからアイゼン常備でよかった。
それにしても結構動ける、足の攣りもなくなった、こうやってどんどん動いちゃうのかな。
そしてなんとかスキー終了点まで戻れた、そろそろ日も沈むし横になれる大きな木の根っこがちょうどいい。ここでビバーク決定、初ビバークだ!
明日の9時天気予報が暖かく風も弱いと聞いてて、水も食料もあるから冷静になれたのかな、どうかな。
さて暗くなる前に寝床の準備とカップ麺で暖を取ろう。ストーブ着火・・あれっ、点かないぞ・・よく見ると点火部が壊れてる!なんて日だ!(バイきんぐかよ、寒っ)
しゃあない、水でほぐしてるあいだに寝床だ。初ツェルト(お試し使用もなし)に初エマージェンシー銀シート(マミータイプじゃなかったのね)、細引きないし二重に包まろう。
その前に着替えだ。パンツ・靴下・タイツ・アンダーシャツ・ロングシャツを予備に、その上に薄手のウィンドーストッパーフリース、今日着たジャケット・ビブパンツ。ジョギングシューズ持参したから履き替えて寝てみよう。
そろそろラーメンほぐれたかな・・パリパリやんけ!・・不味い、いや旨い・・旨いと思って食べよう。塩分補給も出来た、ご馳走様。さて寝るか。
ツェルトに銀シート広げて、匂いの出る食料をポッケに、匂いの出る着替えを防水パックに入れて、インナーブーツとツェルト内へ。ヘッデンの赤点滅点けてビーコンもONのままザックを枕にツェルトに包まって横になる。
背中の小枝が所々うっとうしいし枕もちと高すぎるけど、まっすぐ足を伸ばせる。悪くない、昨日から寝てないしすぐ眠りにつくだろう。
ちょっと足が寒いかな・・ちょっと背中寒いかな・・ちょっと肩いたいかな・・
あれっ、眠れんぞ。ちょっと寒いし、小便したくなってきた・・でも出たら寝床ぐしゃぐしゃになるし、もうちょい我慢・・。
やっぱ寒い!ありったけ全部着込もう!暗黒のツェルト外にそっと顔を出す。よかった、お化けや魔獣はおらんかった。そして満天の星空!地球って宇宙なんだ!なんちって。
ちと湿った着替えを全部着て、用をたして、やっぱジョギングシューズやめてインナーブーツ履いて、銀シートを二つ折にして足周りだけテープで筒状にして再度「寝る努力」へ。
銀シートは床半分、掛け布団に半分で包まるようにするが、結露ばかりであまりあったかくない。コンパクトゆえ数年前にゴアシュラフカバーの代用に常備してるがこりゃ使えん、無事に帰ったらゴアカバー復活や。ツェルトも専用の付属品持ってくればよかった、なんて中途半端。
夜中、ツェルトの外側がもそもそしたときはビビッた、雰囲気で小動物ぽかったけど。明るくなる前に聞いたことない動物の声が続いてビビッた、大分離れてたっぽいけど。2009年のこの時期、別当近くで薄暗い時間に熊らしきうなり声を聞いてて、明け方は恐かったが30分ぐらい寝たようだ。
4時半起床。そっと外を見る・・何もいなかった・・よかった。暖かい朝だ。
水1.5〜2L・ソーセージ1・食パン6枚切りの2枚分・板チョコ1・m&mのチョコ1・ミックスナッツ50〜100g・種無し梅6個・途中で気付いたスポーツドリンク粉末1L用
十分戻れそうだ、迷わず室堂へ引き返す。
5:30分ビバーク地出発〜自分のトレースを追って丸岡谷1600mへ
雪が緩んでてよかった
丸岡谷1600m〜釈迦岳へ
真ん中の滝の上で水が汲めそうで迂回しようかと思ったがやめた、あとで雪を追加すればいいと気付く
釈迦岳〜湯ノ谷
腹減った、食パン1+ソーゼージ半分食らう
東面滑ったら最高だったろうが、トレースを追って斜滑降で忠実に湯ノ谷1900mへ
湯ノ谷
ソーゼージと梅干で塩分も取れてるはずが、一番危険地帯でバテてしまった
湯ノ谷2100mあたり〜千蛇ヶ池乗り越し
危険地帯通過後、ポケットにスポーツドリンク粉末発見、昨日から何度も探したはずが・・水に溶かし飲み始めて20分ぐらいで復活してきた、すごい!
風がきついが御宝庫見えて安心感
乗り越し〜雪付き終点
室堂で水補給、雨が降り出し急がねば
エコーラインからの近道雪渓と甚之助上は快適斜面
甚之助小屋から下は凸凹我慢の斜面
以降
別当橋の板付きはマジ嬉しかった
市ノ瀬までの林道は行きより時間かかってしまったけど、工事関係者のみなさんは気持ちよく挨拶してくれるし、最後に「さくら」がお帰りっていってくれて、ビバークが嘘のようで!
Pについてすぐに雨が本降りに、さらに今日の晩には捜索依頼を知人にしてるので、携帯つながる白峰までとりあえず急ぎました。
これからじっくり反省!
みなさんは私のようなバカしませんように!
余談
体重1kgしか減ってないやん
丸岡谷
おはようございます。
初めてのビバーク・・でしょうね
ふふふ・・わたしはコンロの自動点火装置を信用してないです。防水マッチとライターは必需品。幕営予定なくても#3シュラフとツェルトはセットで持ってます。
でもスキーで下った分の登り返しはキツソウ(^^;
ザックに足突っ込んで丸まって(加藤流ですね)
道迷いビバーク・・もう三年前の夏でしたなぁ(。。;
(そのときでもテント背負ってました。ステラリッジ)
しかもザイル持ってのフル装備でしたからキャンプ気分でしたが
生還おめでとうございます。
でわでわ
ko-さん 初めまして
林道まであと200mのところで、ビバークとは大変でしたね、地図とGPSがあれば楽々下山できましたね。
でも、室堂まで上り返した根性には感服しました、これからも頑張ってください。
ps 釈迦岳の登山口付近は地図とは道がずれています。
先日、知っていながら迷いました
ストーブはコーヒー入れるぐらいでほとんど使ってなく、修理に出すところでした。
アドバイスどおり、このままライターで使っていきます。
荷物は滑り屋にとって悩ましいところで、急斜面に魅力を感じてくると荷物はコンパクトなほど滑走時は安全になるもので。なぜか皆さん35Lぐらいに落ち着くようです。
厳冬期なら雪洞もありなんですが・・悩ましい。
今回の山行、実はhakusan319さんの先日の踏み跡をあてにしてました。
この時期初めてのところを、人の踏み跡にたよっちゃダメですね
迷い情報多かったし、GPSないならまず下から偵察でした。
ケチなガラ携持ちとしては、最近のGPS機能付携帯が気になります。
でもこれかもhakusan319さんの記録、参考にさせていただきます
初めまして yuconと申します。
見慣れないHNの方から頻繁にアクセスがあるので跡を付けてみると「遭難」のタイトルがあり拝見しました。 まずはご生還本当に良かったです。
単独での道迷いは心細く自分の判断が信じられなくてパニックになります。
「水の流れを辿り下って行く」この誘惑を断絶されたことで生還率がグンと上昇したと思います。そして早めにビバーグを決断されたことや粉末のスポーツドリンクや行動食など準備も良かったと思います。
しかし反省すべき点悪かった所も圧倒的に多いでしょう。今回の遭難経験をフルに活用して何が必要で何が足りなかったか?そもそもの道迷いの原因は?等を解明してこれはと思う情報はヤマレコを通じてユーザーの方々にフィードバックしましょう。
これからのko-さんの山登り、スキーがより良く安全であることを期待します。
by yucon
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