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記録ID: 303594
全員に公開
アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科

稲子岳南壁左カンテ

2013年05月26日(日) [日帰り]
 - 拍手
hirotk その他3人
GPS
--:--
距離
11.3km
登り
1,002m
下り
1,002m

コースタイム

0700唐沢鉱泉→0840黒百合平0850→0925分岐→1000取り付き→1040先行パーティ登攀開始→1055自パーティ登攀開始1300終了点→1340下山開始→1540唐沢鉱泉
天候 曇りのち雨
過去天気図(気象庁) 2013年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
・アプローチはほぼずっと雪が残っている状況。軽アイゼン、せめてストックがあった方がよかった。下りは恐怖。

・稲子岳はとにかく浮石が多く、かなり大きい岩でも荷重をかけると動くことが多い。1手1手慎重に確認しながら登る必要あり。落石のリスクが高く、難易度は易しくてもかなり悪いルートでした。
予約できる山小屋
黒百合ヒュッテ
唐沢鉱泉駐車場
2013年05月26日 21:27撮影 by  COOLPIX AW100 , NIKON
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5/26 21:27
唐沢鉱泉駐車場
温泉入りたい〜
2013年05月26日 07:07撮影 by  DSC-TX5, SONY
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温泉入りたい〜
雪道が恐怖
2013年05月26日 08:09撮影 by  EX-G1 , CASIO COMPUTER CO.,LTD.
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雪道が恐怖
黒百合ヒュッテ
2013年05月26日 08:36撮影 by  DSC-TX5, SONY
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5/26 8:36
黒百合ヒュッテ
中山峠から下る
稲子岳南壁
2013年05月26日 09:54撮影 by  DSC-TX5, SONY
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5/26 9:54
稲子岳南壁
左カンテ取り付き
2013年05月26日 10:34撮影 by  DSC-TX5, SONY
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左カンテ取り付き
赤いハーケンが目印
2013年05月26日 10:35撮影 by  DSC-TX5, SONY
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赤いハーケンが目印
デビュー戦です
浮石だらけで怖い怖い
2013年05月26日 21:27撮影 by  COOLPIX AW100 , NIKON
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5/26 21:27
浮石だらけで怖い怖い
最終5ピッチ目。右から巻けるけど一応登る
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最終5ピッチ目。右から巻けるけど一応登る

感想

*****
L学の講師にお願いして、週末おつきあいいただきました。
補助講師2人も加わって、2人×2パーティで動きました。
*****

●26日日曜は稲子岳南壁左カンテ。

谷川戦の前に実践演習。
期せずして無雪期本チャンデビューとなりました。

唐沢鉱泉から入山、途中から雪道になり、滑りそうで怖かった。
黒百合平を通過し、中山峠から下りになるとさらに怖い。
バイルを出して雪に刺しながら下る。
キャンプ4はゴアじゃないので水が染みて悲しかった。

雪道をこわごわ30分ほど下ると、左に針金が張ってある箇所に出る。
今回はどうやら森林管理署が入った後らしく、緑ロープに赤テープも貼ってあった。
ここから踏み後を辿ると、南壁の基部に出る。
基部を右へずっと回りこんでいくと、取り付きに到着。
赤いハーケンが目印。

最初は同ルートを2回登攀する予定だったので、
ルート状況がわかっている2回目はつるべできるかな?と思っていたけど
時間的に1本のみの登攀となったので、ぶっつけでつるべで行くことに。

補助講師2人が前を行き、
その後をリードで追いかけ、後ろでは講師が見ていてくれてるので
かなりの安心感の中で登ることができました。

・1ピッチ目 リード
見たカンジ、出だしは簡単そうに見えたけど、
最初、左右どちらから登ろうか悩む。
左に足場がなさそうと右から登るも、こっちも足場がない。
うーんうーんと唸っていると、左に足場があることを教えてもらい、ようやく登る。
ホールドを見つける「目」を養わないとな、と思いました。

支点がなくてかなりランナウトしてしまい、これまた唸っているところ、
前を行く補助講師に「岩にスリングかけるのも手だよ」とアドバイスいただき、そうする。

以前は支点構築やフォローのビレイが「これで正しいかな」と不安でアタフタしていたけど、
3週連続で三ツ峠に通ったおかげで、スムーズにできたと思う。
ただ、ロープアップだけは腕が疲れてスピードが出ない。。腕力増強が必要…?

・2ピッチ目
チムニーぽい箇所があり、手がないのでボディステミング?でズリズリと登る。
これリードだったら怖いだろうなぁ、と思った。
チムニー出た後のテラスは落石だらけなので、不用意に歩くと落石を起こすと思う。注意。

・3ピッチ目 リード
チムニーの出口が少し怖い。
ホールドにしたい大きな岩が、ことごとく動いたりしてさらに怖い。。
テラスに出ればその後は特に問題なし。

・4ピッチ目
遠くの空で雷が鳴り始め緊張感が漂うが、
雷雲が遠のいていき、西の空は青空だったので登攀続行。

左に、普通に歩けるガレた斜面、右にリッジがある。
斜面を歩く方が楽だけど、とにかくガレガレで、少しの油断が落石を起こすので
リッジを行く方がいい。(というか、そっちが正規のルートらしい)
小テラスへ出ると最後の垂壁で、上部は少しかぶり気味。ここが核心。
足場がなくて手を伸ばしてもヌンチャクに手が届かず、回収にてこずった。
んが、落ち着いてホールドを探すと結構あった。。
意外に手がかりがあるので、ホールドをがっちりと掴んで体をあげるも、
最後の乗越しでまたてこずる。。膝を使って無理やりあがった。膝が超痛かった(涙)
ここもリードはやだなぁ、と思った。

終了点にボルト類がないらしく、岩にロープを回して支点を作っていた。
その写真を撮る間もなく、すぐに5Pへ。

・5ピッチ目 リード
右からさくっと巻けるのだけれど、正面のクラック沿いのルートを登る。
クラックを登ろうとするも、イマイチ体が安定しないので
左のフェースを使ってクリア。
すぐテラスに出て、そこに終了点のリングボルトがあるらしいが、
そこで終わりだとあまりに短いので気づかず、そのまま進んでしまった。
ロープの残りが少なくなったので、立ち木を支点にしてビレイしました。

登山道までは砂地でズルズル滑り、クライミングシューズでは歩きにくくて参った。

装備を解除し、食べ物補給して下山開始。
西の空は明るかったが積乱雲が見えた。

黒百合平に着くころ雨が降り出し、休憩せずに唐沢鉱泉まで下る。
下りの雪道が最後の核心。
みんなアプローチシューズなので、滑る滑る。
朝よりは緩んでいてまだマシだったけど、その分踏み抜くことが多く、雪の下は沢という場所も多くて緊張。
自分は1度踏み抜いて足ポチャし、靴の中までびしょ濡れに。。

雨の中の下山で、靴が濡れてて足が冷たく、かなり体が冷えた。

下りてすぐ、唐沢鉱泉で入浴。700円。
鄙びたところかなと思っていたけど、建物も立派、かなり広い、お風呂もキレイでGOOD!!
シャワーもあるしリンスインシャンプーとボディソープが備え付けであり、
更衣室もキレイ、ドライヤーも備え付け。
お風呂の雰囲気もいいです。

渋御殿湯の方が「秘湯」という鄙びた雰囲気は上ですが、
使い勝手としてはこちらの方が断然上ですね。

【反省点】
・支点の信頼性の確認が足りなかった。
浮石にはかなり敏感になっていたけど、支点に関しては何の疑問も持たずにヌンチャクをかけてしまっていたように思う。本来はきちんと、荷重をかけるなりして強度を確かめるべきだった。

・支点があるのが普通という感覚
ゲレンデじゃないのだから、支点がなくて当たり前という意識が薄かった。
ランナウトして「支点がない、ない」と焦らず、支点が取れそうなところを探しながら登る意識と余裕を持ちたい。

・より安全に、をモットーに
終了点にリングボルトが3つ以上あるにも関わらず、2つしか使わないなど。
なんとなく2つから取る、という習慣ができてしまっていたが、当然、2つより3つが安全。

・ロープアップが遅い
ロープが重くてアップする速度が遅い。ビレイデバイスの向きや体との距離で操作性がかわるので、臨機応変に対応していきたい。


今回、幸運なことに、とても恵まれた環境で登ることができました。
この経験が谷川に繋がればいいなぁ。

ご一緒してくださったみなさま、ありがとうございました。

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コメント

ある意味
谷川より難しそうだね。。
そんなに岩がボロボロなのか!?

兎に角、完登おめでとうございます!
2013/5/29 11:14
ありがとうございます!
谷川はわかりませんが、
とにかく「あの岩落ちてくるんじゃないか」という所とか、ガレガレですぐ落石起こしそうな所が満載でした。
前後に別パーティがたらすごく気を遣いそうです
2013/5/30 10:19
プロフィール画像
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