谷川岳 天神尾根から厳剛新道へ


- GPS
- 08:03
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 760m
- 下り
- 1,583m
コースタイム
10:14 熊穴沢避難小屋
11:33 肩の小屋
11:43 トマノ耳
12:00-12:36 オキノ耳
13:15 ザンゲ岩
14:20 厳剛新道
16:27 厳剛新道登山口
16:57 ロープウェイ山麓駅
17:25 土合駅
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
厳剛新道に雪渓が残っている。今回は状態が良かったので使わなかったが、ここを超えるだけのためにアイゼンを持って行った方が良いかもしれない。西黒尾根や天神尾根の最上部にも雪田が有り。 西黒尾根はブヨが多い。何らかの対策を立てたいところ。 |
写真
感想
谷川岳に登るのは、いつもこの時期になってしまう。雪がある期間は自信がないので避けていて、夏は暑すぎるし雷も怖い。秋は人が多すぎる。結局、6月に梅雨の合間を見計らって登ることになる。
前回登ったのは2009年、この時に厳剛新道を下ったが、後半水が足らなくなり日射病と脱水症状で死ぬ思いをした。何とか無事に下山したが、周囲の景色を楽しむ余裕など無く写真もほとんど撮っていない。今回はそのリベンジを果たそうと思う。あえてまた、同じコースを下りることにした。
上毛高原からバス・ロープウェイ・リフトを乗り継いで天神峠からスタート。今回は水を多めに持って行っている。気温もそれほど高くなく、調子がよい。私には滅多にないことで、他の人を抜いて登れている。例のごとく肩の小屋手前には雪田があった。登りは足跡を踏んで歩けば何とか行けるが、下りはアイゼンを装着しなければならないと思う。
トマノ耳はそのまま通過し、双耳峰のもう片方であるオキノ耳へ。オキノ耳からさらに数十メートル先に行ったところにちょっとした岩があり、そこが私のいつもの定位置である。この場所を訪れたら、面白い現象が見られるのでコンパスを取り出して欲しいと思う。鉄鉱石が埋まっているのだろう、ここは磁力異常の場所であるらしく、地面近くではコンパスが狂うのである。(↓動画を撮ってきた。)職場の先輩と初めて一緒に登った時に、山座同定をしても地図と景色が合わないことから気がついた。
(N36°50′15.58″、E138°55′47.93″)
昼食後、いよいよ西黒尾根へ。この尾根の入り口には雪田があり、毎回緊張する。西黒尾根はひたすら岩場を下る。途中にはザンゲ岩と呼ばれる特徴的な岩や、氷河の跡などの見所もあり、飽くことがない。振り返ると山頂から後光が差していて、すさまじい存在感を示している。下りはともかく、登れる気がしない。逆ルートを行く人は、体力はもちろん精神力も強靱なのだろうなと思う。
ラクダの背からは迷わず左に折れて新道へ。実は平均傾斜だけを見ると、山頂からここまでの岩場と新道は同程度に急な下りである。鎖場も数カ所あり、それなりに大変である。最大の危険は雪渓で、短いがかなり急な斜面を横断せざるを得ず、落ちたら助かりそうにない。奥多摩の登山道なら間違いなく桟橋がかかっているだろうが、ここでは作っても冬の間に崩れてしまうだろうなと思う。
改めて山頂の方を見ると、マチガ沢の雪渓が氷河のような景色を作っている。やがて雪解け水でできた川の音が聞こえてきた。まるで巨大な滝の近くにいるような轟音である。枝沢の水で顔を洗うと気持ち良い。前回は水が足りなくてふらふらになりながらここにたどり着き、生水だということも気にせずにがぶ飲みした。この水が無ければ倒れていたかもしれない。
このあと道はゆるやかになるが、石がごろごろしていて歩きにくい。そして途中、何もないところで盛大に転んでしまった。怪我は無いが、ストックが一本折れてしまった。何故転んだのか判然とせず、ストックが折れたから転んだようにも、逆にストックが折れたことで衝撃が吸収されて助かったようにも思える。
ここまで下りたついでに、土合駅まで徒歩で下る。下り線の地下駅を見たくなったのである。やはりこのトンネルはとんでもない建造物だ。前回来たときに、トンネルの横についている幅広い溝は何だろうかと不思議に思っていたが、後で調べるとここにエスカレーターを造る計画があったと言う。当時は今よりも電車での登山客が多く、この駅の将来性も高かったのだろう。
さすがにこのトンネルを登り返す気は起こらず、越後湯沢まで行き新幹線で帰宅した。4年越しでなんとか前回のリベンジは果たしたかなと思う。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する