記録ID: 3187020
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無雪期ピークハント／縦走
奥秩父
【奥秩父縦走】金峰山〜大弛峠（幕営）〜国師ヶ岳〜甲武信ヶ岳
2021年05月14日(金) 〜
2021年05月15日(土)
埼玉県
山梨県
長野県
りきまる
- GPS
- 17:27
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,207m
- 下り
- 2,200m
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標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 6:56
距離 11.7km
登り 1,273m
下り 380m
2日目
- 山行
- 9:22
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 10:22
距離 17.8km
登り 934m
下り 1,838m
15:23
ゴール地点
| 天候 | 1日目 晴れ 2日目 稜線上はガス，千曲川源流〜毛木平は晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
★ 廻り目平〜金峰山 ・ 登山道はとても良く整備されており，危険箇所は見当たらず。 ・ 残雪は，標高2,350m付近から出てきます。登りだったので，ツボ足のまま歩きましたが，氷化しているところが多いので，下りならばチェーンアイゼンを装着するのが安心かも。 ・ 金峰山小屋から上部には雪はありません。金峰山小屋は施錠されていましたが，隣のトイレ棟は使用できます。とてもきれいです。 ・ 快晴微風で，山頂からの眺めはナイスビューでした。 ・ 平日にもかかわらず，金峰山の山頂には登山者が多かったです。 ★ 金峰山〜大弛峠 ・ 金峰山を過ぎると，大弛峠まで誰にも会わず。 ・ 北側の樹林帯の中は残雪がやや多め。踏み抜くこともありました。 ・ 朝日岳山頂付近と大ナギ付近からの展望は雄大です。 ・ ルート上，特に危険な箇所はありません。 ★ 大弛小屋関連情報 ・ 大弛小屋は，平日は施錠されて管理人不在のときが多いようですが，テント泊は無人受付で利用可能です。事前予約制とのことで、2日前に電話で予約しました。 ・ 大弛小屋の水場は小屋脇の建物の中です。内部はまだ氷に覆われていて転倒注意ですが，水は凄く冷たくて美味しいです。 ・ テン場はテントサイトが20箇所ほどあります。新型コロナウィルス対策のため，奇数番号のサイトを利用するよう，注意書きがありました。利用料金は一人800円。小屋入口に無人受付があり，封筒に氏名・住所・連絡先等を記入して料金を同封して箱に入れます。この日は私の他にもう一人登山者が利用。サイトはフラットで，静かで快適でした。 ・ 大弛峠の公衆トイレは，林道通行止め（5月末日まで）のため閉鎖されており，代わりに仮設トイレが1基設置されていますが，ハエがすごいです。使用するのは，かなりの勇気がいりますね。 ★ 大弛小屋〜国師ヶ岳〜甲武信ケ岳 ・ 国師ヶ岳への登山ルートには木製の階段が整備されており、とても歩きやすいです。これが無ければ、大岩と倒木の間を苦労して登ることになりますので、大変ありがたいと思いました。また、途中にある「夢の庭園」も階段が整備され、歩きやすくなっています。 ・ 三繋平から奥秩父の最高峰，北奥仙丈岳までは残雪がありますが、アイゼンを必要とするほどではありません。ただし、踏み抜きに注意。往復15分ほど。 ・ 国師ヶ岳山頂から下る樹林帯には、まだ豊富な残雪があります。凍結による転倒や踏み抜きに注意が必要で、歩行に時間がかかります。 ・ 標高2,350m付近まで下ると残雪は無くなり、ぐっと歩きやすくなります。 ・ その後は樹林帯の尾根道のアップダウンを繰り返しながら、千曲川源流分岐に到着。ここに荷物をデポして甲武信ケ岳を往復しましたが、今回もガスで展望は得られず。 ・ なお、大弛小屋から源流分岐までの間は、一人の登山者にも会わず、ガスに煙る幻想的な奥秩父の苔むした森の中、一人瞑想しながら歩き通しました。 ★ 千曲川源流分岐〜毛木平駐車場 ・ 分岐から15分ほど下ると、千曲川・信濃川水源の碑。以前歩いた時には、水源を見た記憶があったので、探してみましたが、見つけられず。 ・ 登山道は、ずっと千曲川源流沿いを辿るので、太陽の光にきらめく水の流れや、沢音を楽しみながらの気持ち良い歩きを楽しめます。 ・ ただし、ところどころ大雨による倒木や土砂崩れのためか、斜面を高巻きして通過するところがあります。足場が悪く、新しいロープなども設置されているので、慎重に。 ・ 林道に降りてくると、カラマツの若葉が青々と茂る美しい森を歩き、すがすがしい春の訪れを感じながら、クルマを置いた毛木平駐車場に到着しました。 |
| その他周辺情報 | 下山後，松原湖近くの日帰り温泉「八峰（ヤッホー）の湯」で汗を流しました。入浴料金は７００円。露天風呂と屋内の浴槽から，八ヶ岳の絶景が眺められます。また，食事処のメニューが豊富で料金もそれほど高くないです。私はカツ丼（９５０円）を頂きましたが，とても美味しかったです。 |
写真
クルマを毛木平駐車場に駐車し，積載してきたバイクで金峰ふれあいの森駐車場へと向かいます。
金峰ふれあいの森駐車場にバイクをデポし，ここから歩き始めました。バイクは右端案内板の前にカバーを掛けてデポ。なお，大弛峠に通じる川上牧丘林道は，車止めが置かれ通行止めとなっています。
5/14 7:47
金峰ふれあいの森駐車場にバイクをデポし，ここから歩き始めました。バイクは右端案内板の前にカバーを掛けてデポ。なお，大弛峠に通じる川上牧丘林道は，車止めが置かれ通行止めとなっています。
暑くなってきたので，ここでフリースを脱ぎました。このとき，テントマットを忘れてきたことに気がつきましたが，今からクルマまで戻る時間は無いので，そのまま進むことにしました。
5/14 8:18
暑くなってきたので，ここでフリースを脱ぎました。このとき，テントマットを忘れてきたことに気がつきましたが，今からクルマまで戻る時間は無いので，そのまま進むことにしました。
突然，山小屋の前に出ました。金峰山小屋です。入口のドアは鍵がかかっていて，誰もいませんでした。
小屋の前からの眺め。瑞牆山や小川山，遠くには八ヶ岳も見えていました。
小屋の横にあるベンチの広場で休憩。この岩は何という名前なのか気になりました。
小屋周辺は整備が行き届いていて，宿泊したら，居心地が良さそうです。
富士見平方面から登るルート，砂払いの頭〜千代の吹上の稜線を望む。
これから歩く山並みを望む。手前は鉄山から朝日岳，奥の高い山は，明日歩く国師ヶ岳と奥秩父最高峰の北奥千丈岳。
ハイマツの茂る穏やかな山頂部の向こうに，これから歩く山並みを望む。この先は，大弛峠まで誰とも会わず。
樹林帯は，残雪が豊富です。アイゼンは使いませんでしたが，踏み抜くこともあり，歩行に時間がかかります。
朝日岳への登りの途中から振り返って撮影。歩いてきた金峰山〜鉄山方面の眺めがナイス。
これから歩く縦走ルートが一望の下。右に国師ヶ岳と北奥仙丈岳，左奥には甲武信ヶ岳。
樹林帯に入ると残雪が深くなり，凍結・踏み抜きでペースダウン。
大弛小屋。施錠されていて誰もいません。封筒に氏名・住所・連絡先等を記入のうえ幕営料800円を同封し，無人受付箱に入れました。
黒いホースで山から水を引いています。白い床のようなものは氷です。転倒注意！
��3のサイトにテントを設営。樹木に囲まれたフラットなサイトだったので，テントマットが無くても背中は痛くなりませんでした。
1
5/14 15:09
��3のサイトにテントを設営。樹木に囲まれたフラットなサイトだったので，テントマットが無くても背中は痛くなりませんでした。
奥に別のテントが見えています。この日は二張りのみでした。早速，一人宴会の開始。テント内の白い敷物は，百均で購入した1800mm×900mmアルミシートです。薄いので，地面からの冷えは防げませんが，無いよりはましです。
5/14 15:40
奥に別のテントが見えています。この日は二張りのみでした。早速，一人宴会の開始。テント内の白い敷物は，百均で購入した1800mm×900mmアルミシートです。薄いので，地面からの冷えは防げませんが，無いよりはましです。
テント撤収完了。深夜，テント内は摂氏2度まで気温が下がりました。マットが無かったので寝心地はイマイチでしたが，アルコールのおかげで睡眠は確保できました。
5/15 5:00
テント撤収完了。深夜，テント内は摂氏2度まで気温が下がりました。マットが無かったので寝心地はイマイチでしたが，アルコールのおかげで睡眠は確保できました。
登山道に入ると，いきなり木の階段が続いていてビックリ。大弛小屋〜国師ヶ岳の区間は，整備が行き届いていて，とても歩きやすいです。
1
5/15 5:03
登山道に入ると，いきなり木の階段が続いていてビックリ。大弛小屋〜国師ヶ岳の区間は，整備が行き届いていて，とても歩きやすいです。
三繋平に到着。ここにザックを置いて，奥秩父の最高峰，北奥仙丈岳（標高2,601m）へ。
10分もかからず，北奥仙丈岳の山頂に到着。今回の縦走の目的の一つが，この奥秩父最高峰踏破でした。
10分ほどで，国師ヶ岳山頂に到着。こちらは日本三百名山。ひとつゲット。
国師ヶ岳からの下りは，今回のルートの中では残雪が最も深く，踏み抜きもあって歩きにくかったです。歩くのに時間がかかります。
氷化した残雪の下り道は，転倒に要注意。チェーンアイゼンは付けませんでしたが，装着して歩いたほうが安心だと思います。
倒木は処理されていました。ありがたや。なお，このあたりまで下ると，残雪は無くなりました。
国師ノタルに到着。残雪の影響もあって，国師ヶ岳山頂から1時間40分かかりました。ここで食事＆給水休憩。
千曲川源流ルートとの分岐に到着。ここに荷物を置き，食事＆給水休憩の後，甲武信ヶ岳山頂へ。
15分ほどで甲武信ヶ岳山頂に到着。ガスで展望無し。この山頂は私にとって3回目。ガスのイメージが強い感じです。
千曲川源流ルートには，残雪は殆ど有りません。アイゼンは不要です。
100mほど遡ってみましたが，水源は見つけられず。伏流水になっているようでした。
倒木などの影響でルートが変わっていました。高巻きして下るところには，このような新しいロープが付けられていました。足場が悪く，歩きづらいです。
5/15 12:58
倒木などの影響でルートが変わっていました。高巻きして下るところには，このような新しいロープが付けられていました。足場が悪く，歩きづらいです。
感想
・ 奥秩父山域でまだ歩いていなかった、金峰山〜国師ヶ岳〜甲武信ヶ岳をテント泊で縦走してきました。
・ 登山口である廻り目平と下山口である毛木平駐車場との間に距離があるので、クルマにバイクを積載し、バイクで登山口まで移動する「バイク作戦」を実行。
・ 幕営は、この縦走路で唯一のキャンプ指定地である、大弛小屋。幕営も事前予約制ということで、2日前に電話で予約したところ、管理人不在のため無人受付で対応とのこと。ビールも買えませんので、飲みたい方は持参のこと。
・ 登山ルートはとても整備されていて、危険なところはありませんでした。ただし、標高の高い金峰山や国師ヶ岳の近くの樹林帯には、まだ豊富な残雪があり、踏み抜きや凍結による転倒などに注意が必要です。念のためチェーンアイゼンを持参しましたが、結局ツボ足で歩き通しました。
・ 残雪の無い区間でも、泥濘のところが多く、スパッツは必携。また、バランス確保のためダブルストックがお勧めです。
・ 朝日岳近くの大ナギ付近からは縦走ルートが一望できて、良い眺めを楽しむことができました。また、奥秩父最高峰の北奥千丈岳や三百名山の一つである国師ヶ岳に登ることができて、とても満足でした。
・ それにしても、金峰山や甲武信ヶ岳以外は登山者を見かけず、とても静かな山旅を味わうことができました。川上牧丘林道が開通する前のこの時期はねらい目ですね。
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