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Yamareco

記録ID: 321730
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

甲斐駒ヶ岳、鋸岳(鋸尾根)

2013年07月13日(土) 〜 2013年07月15日(月)
情報量の目安: S
都道府県 山梨県 長野県
 - 拍手
fukaman その他2人
GPS
24:00
距離
24.5km
登り
2,776m
下り
2,618m

コースタイム

【13日】竹宇駒ヶ岳P→七丈小屋
【14日】七丈小屋→甲斐駒ヶ岳→中ノ川乗越→鋸岳→横岳峠→富士川水源の水場→幕営地
【15日】幕営地→釜無川ゲート→[タクシー]→竹宇駒ヶ岳P
天候 13日:曇
14日:曇一時雨(雷)
15日:晴
過去天気図(気象庁) 2013年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
タクシー 自家用車
コース状況/
危険箇所等
黒戸尾根は普通の登山道なので問題なし。
鋸尾根は中ノ川乗越から角兵衛沢コル辺りまでは、常に落石の危険有り。
予約できる山小屋
七丈小屋

感想

<7/13(土):竹宇駒ヶ岳P〜[黒戸尾根]〜七丈小屋>
4:30頃から登山者を乗せたマイクロバスが到着し、駐車場は一気に賑やかになる。
黒戸尾根は人気コースであることを伺わせる。
予定通り5時に出発。
登山口は駐車場奥の神社を越えた先にあり、山行の安全を心で祈願しつつ黒戸尾根に取付く。
黒戸尾根はいきなりの急登で始まった。
刃渡り周辺だけ展望が開けるが、五合目小屋跡までは樹林の中で、ウンザリする急登をひたすら進む。
刀利天狗を越え黒戸山を巻いてから五合目小屋跡までは結構下るので、かせいだ標高が勿体無い。
あまり変化の無い登山道で、重荷がズッシリとのしかかり、辛かった印象以外は記憶に残っていない。
五合目小屋跡から七丈小屋までは、梯子と鎖が連続し、標高をグングンかせげる。
アスレチックのような登山道を1時間ほど進むと、突然七丈小屋が現れた。
予定より時間が掛かって七丈小屋へ到着。
疲労と天候が怪しいので、ここでテン泊とした。
テン場は上下の2段あり、落石を避けるため上のテン場を利用するのが望ましい。
また、場所によっては、ペグが入っていかない場所があるので、設営場所には注意が必要。

<7/14(日):七丈小屋〜甲斐駒ヶ岳〜[鋸尾根]〜鋸岳〜横岳峠〜幕営地(釜無川小屋)>
早朝から甲斐駒ヶ岳山頂までの登山道は、登山客で賑わっている。
甲斐駒頂上はガスの中で展望が良くないので、しばらく休憩して鋸尾根に向かう。
六合石室までは、相変わらずのガスの中。
1箇所長い鎖場がある程度で、普通の登山道である。
途中、中ノ川乗越からやってきたパーティーとすれ違った。
また、六合石室では、尾白川を詰めてきた沢登りパーティーに出会った。
六合石室でガチャを装備して石室を後にする。
この頃から時折展望が開け、仙丈ヶ岳を望むことができた。
徐々に尾根道は険しくなり、中ノ川乗越に到着する。
遠くから道を探るが良くわからない。
鞍部まで歩を進めて、岩稜左側ガレガレの急登を登ることが判る。
足場は非常に不安定で、すぐに落石が発生する。
半分ほど進んだところで、上から2人パーティーが降りてきた。
落石に気をつけながら進み、すれ違い後は落石を発生させないように注意を払ってガレ場を抜けた。
ガレ場を抜けると錆びた鉄剣が立つ第二高点に出る。
第二高点から鋸岳がすぐそこに拝める。
目の前の尾根は進むことができないので、左の樹林へ下り、大ギャップの最低部に出る。
カラカラと小さな落石が常に起きている嫌な場所だ。
ガレ場をトラバースしたところで岩を踏み抜き落石を発生させてしまった。
岩は音を立てながら止らずに落ちていく。
トラバースした先のガレ場を見上げると、稜線に抜ける直前にポッカリと穴が空いているのが見えるのが鹿ノ窓だ。
鹿ノ窓からは50m程の1本の鎖が垂れている。
鎖の末端までは嫌なガレ場が続くが、鎖まで辿り着いたところで、別の登山道が合流していた。
ガレ場を直登しなくても、ここまで至る道があるようだ。
鹿ノ窓を抜けたところで一本取る。
あとは小ギャップを抜ければ、危険地帯はほぼ終了。
鹿ノ窓側の小ギャップには太い鎖が垂れ下がっている。
鎖を固定している場所から5m程したまで下ることができ、そこから鞍部まで懸垂下降をする。
今度は鞍部からすぐに登りの鎖となる。
我々が懸垂中に、鋸岳から降りてきた単独行者(女性)が足場を激しく崩して落石を発生させた。
我々は重荷なので、安全確保のため、鎖に支点を取りながらリードクライミングで抜けることにした。
全員で小ギャップを越え、やっと鋸岳に到着。
辺りはガスに囲まれ、残念ながら展望はまったく無し。
このとき、時間は既に15時調度。
ここで突然雨脚が強くなったと思ったら、何の前触れも無く1km以内に雷が落ちる。
とにかく山頂から離れるために下るが、すぐ近くにまた落ちる。
2発目が落ちた後、樹林を見つけたので、兎に角そこへ逃げ込む。
後はこの樹林に落ちないのを祈るのみ。。。
樹林内は急斜面。ずり落ちないように木に確保をし、ザックをくくりつけ雨具を着込む。
雷が通り過ぎるまでやり過ごす時間が非常に長く感じた。
最後の雷音を聞いてから約30分後、16時頃に行動再開。
疲労も蓄積し、何より雷で精神的ダメージが大きく、足取りが重くなった。
エアリアで20分ほどの距離にある角兵衛沢のコルまでが非常に遠く感じた。
樹林の尾根をウンザリするほど下り、明るいうちに横岳峠まで何とか到着。
幕営適地だが、水が無いので今日中に小屋まで下ることにする。
横岳峠を下り40分ほどで水場に到着し、しばらく進むと道は沢の中を通るようになる。
既に回りは真っ暗で、沢の中の道を探すのに難儀する。
何回かの渡渉を繰り返すうちに、沢から一段高いところに人工的な広場が現れた。
このとき既に行動時間が16時間に達しており、疲労もピークを通り越している。
全員一致で、ここに幕営することにした。

<7/15(月):幕営地(釜無川小屋)〜釜無川ゲート>
6時に起床し外に出ると、我々の置かれた状況が判明した。
幕営していた場所は、釜無川の一番奥に作られた堰堤の中。
また、その場所から10m程上に、幕営地に計画していた無人小屋が立っていた。
昨夜は疲労のため、注意深く周りを探索しなかったため、見つけられなかったようだ。
快晴の天気の中、約9kmの林道をゲートまで歩く。

ゲートからタクシーを呼び、竹宇駒ヶ岳神社Pまで戻る。
温泉につかり、南アルプス天然水で有名な「サントリー白州蒸留所」を見学し、帰路についた。

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