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Yamareco

記録ID: 325611
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

[聖職の碑を訪ねて] 木曽駒ヶ岳≪ ≫桂小場

2013年07月28日(日) [日帰り]
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votti その他1人
GPS
--:--
距離
22.5km
登り
2,116m
下り
2,110m

コースタイム

4:40桂木場15:50
5:57馬返し――
7:39茶臼山分岐――
8:02西駒山荘13:26
8:26遭難記念碑13:03
9:47木曽駒ヶ岳――
11:20八丁坂(折り返し)――
11:46駒飼ノ池――
12:30濃ヶ池
天候 くもり
伊那633m 気温(℃) 風速(m) 風向
4:00 18.8 0.1
6:00 19.0 0.6 W
8:00 21.2 0.4 SW
10:00 26.7 2.7 SSE
12:00 27.7 3.8 S
14:00 29.4 3.5 SW
16:00 28.4 1.6 WNW

木曽福島750m 気温(℃) 風速(m) 風向
4:00 18.7 0.5 NNE
6:00 18.8 1.5 SSW
8:00 20.8 0.8 WSW
10:00 26.7 2.0 SW
12:00 25.1 3.2 SW
14:00 26.2 1.9 W
16:00 25.0 1.1 WSW
過去天気図(気象庁) 2013年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
伊那インターより約13km
コース状況/
危険箇所等
コース
クラシックルート。
伊那地区の学校登山のルートですから、刈り払いがされています。
また一部アサヒビールの寄付金で登山道が整備されています。
つづら折りで高度を稼いでいくルートですので距離は歩きます。
なかには路肩が弱いところもあります。

稜線に到達すると、木曽谷から吹いてくる涼しい風が心地よい日でした。
胸突八丁はこのルートでの急登。

そこを過ぎると西駒小屋で森林限界。
そこから将棊頭〜遭難記念碑〜馬ノ背分岐まではゆるやかな気持ちのよい稜線。
馬ノ背から岩場が出てきます。一気に高度を稼いでいきます。
駒ヶ岳方面から周回コースを歩かれる方々とたくさんすれ違います。

駒ヶ岳から千畳敷までは中岳を越えるルートです。
ここも大勢の登山者で賑わいます。

駒飼ノ池〜濃ヶ池コースに入るとガクっと人が少なくなります。
雪渓が4か所ほど残っており、軽装備の方は遠慮しているからと思います。
ひとつブリッジになっているところ(濃ヶ池寄り)がそろそろ崩れそうです。
踏み抜くとひざ上まで行くかも。
このコースは駒ヶ岳、中岳のカール下を歩くという趣。
お花畑、残る雪渓、岩、と千畳敷へ行かずとも満たされるコースです。

馬ノ背分岐点で元のコースへ戻ります。
将棊頭山ピークはコースから少し離れますので今回は踏みませんでした。
馬返し

なるほどここまでなら馬を曳いて来れそうです
2013年07月29日 20:43撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:43
馬返し

なるほどここまでなら馬を曳いて来れそうです
ギンリョウソウ
はじめて見ました
2013年07月29日 20:43撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:43
ギンリョウソウ
はじめて見ました
胸突八丁をいっきに登りました
2013年07月29日 20:42撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:42
胸突八丁をいっきに登りました
ここまで来ると展望が開きます
蓼科山 奥に浅間山が見えた
2013年07月29日 20:41撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:41
ここまで来ると展望が開きます
蓼科山 奥に浅間山が見えた
茶臼山分岐
分水嶺でもあり奈良井に落ちたら日本海。それ以外は太平洋へ
2013年07月29日 20:41撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:41
茶臼山分岐
分水嶺でもあり奈良井に落ちたら日本海。それ以外は太平洋へ
ド〜〜ンっと
御嶽山の予定でしたが

予定を変更してお送りいたしました
2013年07月29日 20:40撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:40
ド〜〜ンっと
御嶽山の予定でしたが

予定を変更してお送りいたしました
行者岩
2013年07月29日 20:38撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:38
行者岩
天竜川から八ヶ岳へと
2013年07月29日 20:37撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:37
天竜川から八ヶ岳へと
目指すあの山
木曽駒ヶ岳への稜線が露になった!
2013年07月29日 20:37撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:37
目指すあの山
木曽駒ヶ岳への稜線が露になった!
経ヶ岳

中央アルプスの末っ子
2013年07月29日 20:36撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:36
経ヶ岳

中央アルプスの末っ子
2013年07月29日 20:44撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:44
権現づるね

久々にハイマツ覆う山に来た
2013年07月29日 20:44撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:44
権現づるね

久々にハイマツ覆う山に来た
西駒山荘
遭難事故後に造られた石室です
保存予定ですが、現役ままの姿で見れてよかった

今年は営業休止中
今年中に改築工事着手できるのだろうか?
2013年07月29日 20:57撮影 by  SLT-A37, SONY
3
7/29 20:57
西駒山荘
遭難事故後に造られた石室です
保存予定ですが、現役ままの姿で見れてよかった

今年は営業休止中
今年中に改築工事着手できるのだろうか?
雄大なお向かいさん(南アルプス)

この後ガスが出る
2013年07月29日 20:57撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 20:57
雄大なお向かいさん(南アルプス)

この後ガスが出る
西駒山荘エリアはコマクサの群生地
2013年07月29日 20:55撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:55
西駒山荘エリアはコマクサの群生地
伊那っ子は色が濃いのです
2013年07月29日 20:54撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:54
伊那っ子は色が濃いのです
塩見岳

次はあなたか
2013年07月29日 20:54撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:54
塩見岳

次はあなたか
悪沢岳に荒川岳

もう一度行きたい
2013年07月29日 20:53撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 20:53
悪沢岳に荒川岳

もう一度行きたい
赤石岳、荒川岳が源流の小渋川の谷が真正面にある
かなり感動する
2013年07月29日 20:51撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:51
赤石岳、荒川岳が源流の小渋川の谷が真正面にある
かなり感動する
空木岳
池山尾根の向こうに見える岩峰が気になります
2013年07月29日 20:50撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:50
空木岳
池山尾根の向こうに見える岩峰が気になります
駒さん山頂がガスに隠れている
2013年07月29日 21:02撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:02
駒さん山頂がガスに隠れている
宝剣岳
山頂エリアのカールには残雪が残っていました
2013年07月29日 21:01撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:01
宝剣岳
山頂エリアのカールには残雪が残っていました
遭難記念碑

青空バックに
2013年07月29日 21:00撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:00
遭難記念碑

青空バックに
『聖職の碑』と
一緒に撮ってみたかった
2013年07月29日 20:59撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 20:59
『聖職の碑』と
一緒に撮ってみたかった
キバナシャクナゲ
2013年07月29日 21:08撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:08
キバナシャクナゲ
伊那前岳
2013年07月29日 21:05撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:05
伊那前岳
馬ノ背に乗っかった

駒ヶ岳
2013年07月29日 21:05撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:05
馬ノ背に乗っかった

駒ヶ岳
濃ヶ池を見下ろす
2013年07月29日 21:04撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:04
濃ヶ池を見下ろす
清々しい稜線歩き
2013年07月29日 21:16撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:16
清々しい稜線歩き
木曽谷
日義の町を見下ろす
2013年07月29日 21:15撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:15
木曽谷
日義の町を見下ろす
登ってきた稜線を振り返る
いいねぇ
また行きたくなります
2013年07月29日 21:14撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:14
登ってきた稜線を振り返る
いいねぇ
また行きたくなります
駒ヶ岳頂上は賑やかそうだ
2013年07月29日 21:14撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:14
駒ヶ岳頂上は賑やかそうだ
千畳敷から登ってきた人たちが大勢見えます
2013年07月29日 21:11撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:11
千畳敷から登ってきた人たちが大勢見えます
2013年07月29日 21:10撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:10
頂上標はなかなか空きませんので
三等三角点を
2013年07月29日 21:32撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:32
頂上標はなかなか空きませんので
三等三角点を
登頂記念に


現地で読もう
講談社文庫の一撃必冊
2013年07月28日 10:03撮影 by  DMC-GF5, Panasonic
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7/28 10:03
登頂記念に


現地で読もう
講談社文庫の一撃必冊
一瞬でも陽が差すとうれしい
2013年07月29日 21:32撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:32
一瞬でも陽が差すとうれしい
やった!
ヒメウスユキソウ
(コマウスユキソウ)
に会えました
2013年07月29日 21:30撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:30
やった!
ヒメウスユキソウ
(コマウスユキソウ)
に会えました
2013年07月29日 21:28撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:28
中岳から駒ヶ岳を振り返る
2013年07月29日 21:18撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:18
中岳から駒ヶ岳を振り返る
宝剣岳
渋滞してそう
2013年07月29日 21:17撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 21:17
宝剣岳
渋滞してそう
えらく賑わっています
2013年07月29日 21:25撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:25
えらく賑わっています
千畳敷カール真下から見たかったけれどタイムオーバーとします
2013年07月29日 21:23撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:23
千畳敷カール真下から見たかったけれどタイムオーバーとします
お花も人も
色とりどり
2013年07月29日 21:36撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 21:36
お花も人も
色とりどり
ちょっとでいいから
陽射しがほしかった
2013年07月29日 21:34撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:34
ちょっとでいいから
陽射しがほしかった
チシマギキョウ
2013年07月29日 21:44撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:44
チシマギキョウ
中岳のカールも素晴らしい
2013年07月29日 21:42撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:42
中岳のカールも素晴らしい
駒飼ノ池

「馬返し」よりも上部に
「駒飼ノ池」なぜに?
屁理屈こねるな!
2013年07月29日 21:42撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:42
駒飼ノ池

「馬返し」よりも上部に
「駒飼ノ池」なぜに?
屁理屈こねるな!
雪渓4か所あります
この駒飼ノ池寄りの雪渓がいちばん大きいです
2013年07月29日 21:38撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:38
雪渓4か所あります
この駒飼ノ池寄りの雪渓がいちばん大きいです
2013年07月29日 21:37撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:37
シナノキンバイ

信濃の国で見れてよかった
2013年07月29日 21:49撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:49
シナノキンバイ

信濃の国で見れてよかった
2013年07月29日 21:47撮影 by  SLT-A37, SONY
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カール下はお花畑が広がる
2013年07月29日 21:56撮影 by  SLT-A37, SONY
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カール下はお花畑が広がる
木曽駒ヶ岳でもコバイケイソウは当たり年でしょう
2013年07月29日 21:55撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:55
木曽駒ヶ岳でもコバイケイソウは当たり年でしょう
お花を楽しむなら
濃ヶ池〜駒飼ノ池付近が
2013年07月29日 21:55撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:55
お花を楽しむなら
濃ヶ池〜駒飼ノ池付近が
クロユリ

下から覗き込んだりしませんから安心して
2013年07月29日 21:54撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:54
クロユリ

下から覗き込んだりしませんから安心して
濃ヶ池
2013年07月29日 21:51撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:51
濃ヶ池
濃ヶ池
もっとゆっくり居たかったですね
2013年07月29日 22:05撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 22:05
濃ヶ池
もっとゆっくり居たかったですね
伊那谷は晴れています
南アルプスはスッポリ雲の中
2013年07月29日 22:04撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 22:04
伊那谷は晴れています
南アルプスはスッポリ雲の中
将棊頭への稜線
2013年07月29日 22:03撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 22:03
将棊頭への稜線
どうしても岩室を探してしまいます
暴風雨を凌げそうな
2013年07月29日 22:03撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 22:03
どうしても岩室を探してしまいます
暴風雨を凌げそうな
慰霊をさせていただきます
とても素晴らしい山ですね
また登りにきていいでしょうか?
2013年07月29日 22:02撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 22:02
慰霊をさせていただきます
とても素晴らしい山ですね
また登りにきていいでしょうか?
2013年07月29日 22:01撮影 by  SLT-A37, SONY
7
7/29 22:01
しつこいくらいにコマクサを
2013年07月29日 22:00撮影 by  SLT-A37, SONY
2
7/29 22:00
しつこいくらいにコマクサを
2回の入札不調で業者が決まらないんだそう。
そのため伊那市では西駒サポーターを募っているんだそう。
下りてきて知りました。
http://www.inacity.jp/view.rbz?cd=12226
2013年07月29日 21:59撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 21:59
2回の入札不調で業者が決まらないんだそう。
そのため伊那市では西駒サポーターを募っているんだそう。
下りてきて知りました。
http://www.inacity.jp/view.rbz?cd=12226
ホタルブクロ
2013年07月29日 21:59撮影 by  SLT-A37, SONY
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7/29 21:59
ホタルブクロ
ぶどうの泉
ここで汲んでいくのが一般的だそうです
2013年07月29日 21:57撮影 by  SLT-A37, SONY
1
7/29 21:57
ぶどうの泉
ここで汲んでいくのが一般的だそうです
勉強させていただきました。
ありがとうございました
2013年07月29日 21:57撮影 by  SLT-A37, SONY
7/29 21:57
勉強させていただきました。
ありがとうございました

感想

新田次郎の『聖職の碑』を読んだのは2年前のことでした。
痛ましい遭難事故とその事故後に遭難慰霊碑ならぬ記念碑ができた経緯を
諏訪出身の新田次郎が書き上げた名著で、感銘を受けました。
ぜひ木曽駒ヶ岳を登るなら桂小場からという思いを持ち続けていましたが、
ここまでノビノビになってしまっていました。

今年は遭難事故から100年を迎え、
先週には伊那偲岳会による慰霊登山が行われたといいます。
また自分は先週、越後駒ヶ岳を駒ノ湯ルートピストンをして
夏でもそれなりに動けるな、という自信を持ち、
駒ヶ岳ツナガリっていう気持ちもあったりして、

もとい満を持して行ってきました。

<桂小場>
想定よりも早く着いてしまいましたが、少し待ってヘッデンを使わない始動としました。
かなり整備された道です。
100年前の遭難事故を教訓として、二度と悲惨な事故を起こさない、
という代々の親から子への思いをこの道から感じ取った、
というのは決して大げさではないだろうと思います。
100年前のコースから付け替えられて久しいことと思います。
馬返し(権兵衛峠への分岐)にくると稜線をいくルートになります。
木曽から涼しい風が吹き上がってきます。これに救われたなぁ。
大樽避難小屋を過ぎると「胸突八丁」。
まだこの地点で約2000m。西駒山荘までまだ約700mあります。
あとからこう書くとイヤになるんですが、先週の越駒トレーニングが効きました。
胸を突いたところで、茶臼山への分岐点、手前からこれは木曽方面の展望が開けるな!という刹那(そんなに早くないか)
御嶽ド〜〜ン!
久々の御嶽さんはでかいね。雲が残念でしたが、その雲が絵になっていたので救われました。
森林限界を過ぎてますます涼しくなってきました。
ほどなく西駒山荘に到着。改築予定ですがまだ業者が決定していないとか。
すこし心配ですね。
ですから幸か不幸か、手がつけられていない状態でありました。
石室が現役当時のままの外観のままでした。
そしてこの山荘エリアは、コマクサの群生地です。
中央アルプス独特なのか、かなり濃い赤色でした。
そして展望地です。南アルプスのピークが見えたのはこの頃まででした。
小渋川の谷が真正面にありました。
ここで最初の水分補給としました。
曇り気味で気温が低かったのでここまで持ちました。

西駒山荘からまもなく、今回の第一義、大きな「遭難記念碑」に着きました。
少しの青空の下、台風の暴風雨を想像してしまいました。
当時の科学、情報技術を持ってしては、
登山行事は命懸けであったことをこれからもこの碑は語り続けます。

さて、次の目的地は駒ヶ岳です。
なだらかな稜線歩きはここまで。馬ノ背に跨りました。
木曽谷のほうはガスが沸いたり消えたりでなかなかの雰囲気でした。
山頂山荘分岐辺りまで来ると観光地でした。
山頂標周辺が無人になることはない、という感じです。
「やった〜〜!」と絶叫するような場所ではなく、
東駒ヶ岳の黒戸尾根と北沢峠、
谷川岳の西黒尾根、天神尾根の比率どころじゃないわけで。
とてもふしぎな感覚でした。

こんどの目的は谷川岳で見逃したウスユキソウを見つけること。
頂上売店のおじさんに尋ねたところ、
木曽小屋と頂上小屋との三角エリアにまだあるかなぁ。
ありがたい情報でした。事前に調べろよの話ではありますが。
コマウスユキソウ咲いていてよかった〜。

ここまで来たら、有名な千畳敷のカールを下から見てみたいと、
欲を出してみましたが渋滞気味だし時間がないので途中で引き返しました。
しかしカール地形は千畳敷だけではなかったのです。
駒飼ノ池〜濃ヶ池のルートはカール下を行くのでした。
そしてカール下はお花畑になっていますし、
残っている雪渓、緑、岩場のコントラストがよかったなぁ。

そして帰路へ。
馬ノ背・濃ヶ池分岐点を過ぎると極端に寂しくなります。
その寂しさを感じるままに遭難記念碑に着きます。
暴風雨から避けるための石室のようなものはまったくありませんし、
賑わうロープウェイエリアから人がいなくなった寂しさのギャップなどもあって、
グッときます。
この表現が正しいかどうかもわかりませんが。
許してもらえるならまたこれからも登らせてください。

将棊頭山はすぐそこなんだけれども、
ガスで展望がきかないこともあってパスしました。
西駒山荘でコマクサに別れを告げ、一気に桂木場まで下りていきました。

思い出して整理してみると、
今回の木曽駒行のなんと見どころの多かったことか。
いままで中央アルプスを「軽視」していたことを反省しています。

また『聖職の碑』を読み直して、情景を焼き直してみようと思います。

-後日談-
最寄の伊那インターまでは調布インターから200km。
そういえば先週の小出インターも練馬インターから200kmでした。
調べてみたら自宅から越後駒ヶ岳の直線距離160km。木曽駒ヶ岳162.4km。
偶然、ほぼ二等辺三角形が出来てしまいました。
もう少し西へ引っ越したら完璧です…。

こんなどうでもいいことを追記してしまってある感想文
最後までお読みいただきありがとうございました。


7/30 18:30===============

私たちの山行翌日に宝剣岳〜檜尾岳にかけて韓国人登山者4人が遭難しました。すでに心配停止だそうです。
ひじょうに驚いています。

100年前の遭難事故と同じく夏季の事故であるということ。
外国人で日本人ガイドがいなかったことや、母国語による情報量不足が考えられます。
100年前も当時の気象学、観測技術。気象台へは前日の固定電話でしか確認できなかったということで
情報量不足だった、というところは若干共通しているように思います。

『聖職の碑』での新田次郎の巧みな筆致が、山の気象の変わりやすさ、恐ろしさを伝えてくれますが、
穏やかだった山行翌日に、遭難事故が発生したというインパクトのほうが勝ってしまいます。

荒天での山行について考えさせられ、山の気象について詳しく学ぼうという機会を与えられたようです。


異国の山で命を落とされた方々のご冥福をお祈りします。

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