記録ID: 3305971
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ハイキング
槍・穂高・乗鞍
【北ア】飛越新道から行く黒部五郎岳
2021年06月26日(土) [日帰り]


体力度
7
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 08:49
- 距離
- 32.8km
- 登り
- 2,357m
- 下り
- 2,373m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 8:34
- 休憩
- 1:23
- 合計
- 9:57
距離 32.8km
登り 2,373m
下り 2,373m
16:10
飛越新道登山口 06:13 - 07:14 飛越新道分岐 - 07:46 寺地山 07:47 - 08:11 北ノ俣避難小屋 08:14 - 09:18 神岡新道分岐 - 09:22 北ノ俣岳 09:25 - 09:43 赤木岳 09:44 - 10:06 中俣乗越 - 11:02 黒部五郎の肩 11:06 - 11:13 黒部五郎岳 11:58 - 12:03 黒部五郎の肩 - 12:45 中俣乗越 - 13:14 赤木岳 - 13:34 北ノ俣岳 13:35 - 13:39 神岡新道分岐 - 14:13 北ノ俣避難小屋 14:38 - 15:00 寺地山 - 15:28 飛越新道分岐 - 16:10 飛越新道登山口
天候 | 天気:晴れのち濃いガス 風:西の風、比較的おだやか 気温:朝の登山口で13℃、正午頃の黒部五郎岳山頂で9℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
船
松本方面からだと国道158号線から国道471号線に入って神岡方面に25kmほど進み、北ノ俣岳登山口、山之村牧場方面に向かう飛越高原天の夕顔の道へ折れて、あとは道なりに20kmほど進むと最終的には山之村の県道484号線に出て、その後5kmほど進むと北ノ俣岳登山口・有峰林道方面に分岐する場所に出る。この飛越高原天の夕顔の道はほとんどが中央線有りの片側1車線の快走路でクネクネも少ないため、狭い道やクネクネがお好きでない場合はこちらをオススメしたい。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
飛越トンネル登山口に登山届のポストがあり、簡易トイレも併設されている。駐車可能台数としては20台分といったところか。 登山口から北ノ俣避難小屋分岐までは湿地帯で泥濘箇所が多数あり。滑ったり足を取られたりで想像以上に足にかかる負担が大きいのでペース配分には十分気をつけたいところ。自身は使用しなかったが、トレッキングポールの使用が推奨される。また、倒木も多いが、カットされているなどしっかりと整備がされているため、通行に支障はない。細かいアップタウン多し。 北ノ俣避難小屋は土台が傾いているため使用不可との表示があった。併設されている水場は水量も多く素晴らしく有り難い。自身も行き帰りともにお世話になった。 北ノ俣避難小屋分岐からしばらくは木道が整備されているが、一部崩壊しておりシーソー状態のところもあるため、足元には十分に気をつけたい。また湿っている場合には、滑らないようにも気をつけたい。木道が終了してからの登山道は雨水により溝状に深く掘れて荒れた様相となり、両脇に踏み跡が付いている状態が長く続く。勾配がキツく登りはまだいいが、下りの場合は勢いがつきやすくなるため特に慎重にする必要がある。溝状の荒れた箇所が終わると、深いハイマツを切り開いた道となり足元が見えづらく転倒に注意。その先ガレ場の急斜面を登り切ると太郎平小屋・折立方面からの道と合流し、残雪はあるものの滑り止めが必要なほどでもなく北ノ俣岳頂上へと至る。 北ノ俣岳から黒部五郎岳の基部まで、アップタウンは多いものの快適な縦走路となる。何度か残雪が登山道を覆う場面があるが、滑り止めは必要ない程度の斜度であるため問題ないように思う。ラスト黒部五郎岳山頂までは300mほどの高低差のある急勾配を行くのだが、ガレ場であるうえに残雪に阻まれる場面もあるため、転倒・滑落に注意が必要なのと、視界不良の際、特に残雪の箇所での道迷いには十分注意する必要がある。 |
その他周辺情報 | 最終買い物施設としては、国道471号線沿いにコンビニがいくつかあるので、こちらで済ませておきたい。国道471号線を外れると、コンビニはもちろん、買い出しができるような施設は無い(ジュースの自販機はある)。 |
写真
こちらからハイク開始。登山届のポストと奥には簡易トイレもある。前日は上空の寒気の影響で雨や雷雨の不安定な天気だったようで、となると泥濘道で名高いこの登山道がどんなことになっているのか、不安ながらもワクワクもしながらスタート。
ドロ道状態が激しくなってきた。しかし画像にあるような倒木を利用した足場や切り株の足場、滑らないようにとそれらに麻布を被せてあったりと、ドロ道状態を少しでも軽減してくれるような配慮が随所に施されている。整備してくれている方々の粋な計らいに感動!
雨上がりということもあるのかもしれないが、カナリのドロドロ。いつものように軽快な足さばきとはいかないものの、この時は大してツライとは思わなかった。しかしこれがボディーブローのごとく体力を削り取っていたことを帰り道に思い知ることとなる。。。
高原状の北ノ俣岳西面の台地状地形。このあたりは池塘や高山植物の群生を見ることができる見どころのひとつ。ここまででも十分に満足すること請け合い!ドロ道の後にはこのご褒美が待っている!
今回は北ノ俣避難小屋の状況を確認するために立ち寄った。土台から傾いているため使用はできないとのことだった。小屋は使うことができなくても、風を遮ることができる場所のため、緊急避難には良い場所だ。
折立方面からの道との合流点付近にて。背後からはすごい勢いでガスが襲ってくるので、今のうちに眺望を堪能しておく。画像は雄大すぎる薬師岳とその右端の奥には赤い山肌が印象的な『Red Bull』こと赤牛岳。
黒部五郎岳山頂に到着。標高2840メートル。そよ風、気温8.8℃。登山口からちょうど5時間だった。ドロドロ道に、崩壊した木道、大荒れ登山道、ガレガレゴーロ帯と、これでもかと続く難路はツライものだったが、その分達成感はハンパない。ガスで眺望は得られなかったが、それでも十分満足!
北ノ俣岳から下りの荒れた溝をブレーキをかけながら下るのが実にこたえた。ここで水切れを起こしてしまったが、この先、避難小屋水場があったので事なきを得た。水の管理はしっかりと行わなくてはと改めて認識した。
苦しみは更に続き、下りのドロドロ道は滑りやすく足を取られて更に体力を削られた。転びはしなかったが、転ばないように耐えるのに体力的疲労、狼狽による精神的疲労がホントにキツかった。朝のうちは開いていなかった花たちが心に安らぎを与えてくれる。
感想
日本百名山の中では日帰りが難しいとされる黒部五郎岳に日帰りで行ってきた。飛越トンネル登山口から寺地山までは湿地帯であるため、登山道はドロ道であるということは事前の調査で知っていたが、その先の登山道も崩壊が進んでいたりして、想像以上にひと筋縄ではいかない骨のあるコースだった。それと同時に絶景が随所にある素晴らしいコースでもあることは間違いない。
ドロ道に関しては雨上がりということもあってかカナリのドロドロズブズブ。ゲイターやハイカットブーツなどしっかり準備を行えばハイクの続行には問題ないのだが、足がドロドロズブズブに取られることによる肉体的疲労と、滑って転ばないように常に緊張を強いられることによる精神的疲労は相当なものだと感じた。その意味でそれらを軽減してくれるトレッキングポールの使用はとても有効だと思う。今回自分はトレッキングポールなしで臨んだのだが、次回来るときには絶対に使おうと思う程の必須アイテムだと思う。
ドロ道だけでなく、荒れた登山道やガレ場、急勾配の登下降、長い行程などなど、ハイカーの体力と歩行技量、精神力が試され、その見返りに素晴らしい絶景を得られるという、登山の魅力がギッシリと詰まった素晴らしいコースだと感じた。体力、精神力ともに充実させて臨みたいコースではあるが、北ノ俣岳までであれば体力的な難易度はカナリ下がるためオススメできる。
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