宮之浦岳
nabekuni
その他2人 - GPS
- 56:00
- 距離
- 27.7km
- 登り
- 1,686m
- 下り
- 2,069m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 2:40
- 合計
- 7:45
| 天候 | 4/30：快晴、5/1：曇り、2：曇りのち雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2004年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所なし |
| その他周辺情報 | 湯泊温泉 |
写真
拍手
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
行動食
飲料
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
|
|---|---|
| 共同装備 |
調理用食材
調味料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ポール
テント
|
感想
4月29日 快晴
君津0725-アクアラインバス-0815羽田空港0930-ANA・621-1110鹿児島空港1230-JAC・3747-1310屋久島空港1345-レンタカー-1750森の陽だまり
0600起床。よ〜し！ ピーカンだ。
君津駅で馬場��さんと合流し、0725君津駅発のアクアラインバスで羽田空港へ。
羽田空港に着いてまもなく桂君と合流。荷物は手荷物カウンタ前でX線透視されたがあやしいものは入っていないので無事パス。ザックにくくりつけていたテントポールやマットは別々に預けるように言われた。外れてしまうと厄介なのだろう。登山靴も合わせて計4点になった。乗り継ぎの鹿児島〜屋久島のチケットを見せたら屋久島まで一気通貫で荷物を預かってくれた。航空会社が違っても融通が利くらしい。
連休初日とあって空港内は大賑わい。ほぼ全便が満席だった。場内アナウンスで札幌行きの座席が不足していて便変更の募集をしていた。変更に応じれば1万円くれるそうだ。でも、コンピュータで管理しているはずなのにどうしてダブルブッキングが起きるのだろうか？
ANAマイレージクラブ(AMC) 20周年のキャンペーンで Edy(電子マネー)機能付きのカードの即時発行をしていた。6月にヨーロッパに行くので今回入会することにした。Edy入会金が\500だが年会費は無料だ。また、20周年キャンペーンで搭乗半券2枚で\1,000分のEdyが貰える。
ANA-621便は15分遅れて0945に出発し、ほぼ定刻の1110に鹿児島空港に到着した。
鹿児島空港での乗り継ぎ時間は約1時間。みやげ物屋で名物さつま揚げの揚げたてを買い、生ビールで乾杯した。揚げたてのさつま揚げはとても旨い。
屋久島行きの飛行機は日本エアコミューターJAC-3747便。飛行機はカナダ・ボンバルディア社製のQ400で74人乗りのターボプロップ機だ。 YS-11の後継機として昨年導入された機体だ。小さなプロペラ機だがなかなか格好が良い。
滑走路の空き待ちで15分遅れの1245に離陸。プロペラ機でも加速はジェット機並だ。
我々の席は後方の18列目だったが窓の外は丁度エンジンで眺めはイマイチだった。天気が良く高度も低いせいか全然揺れなかった。たったの25分で屋久島空港に着陸。離陸して10分で着陸に備えてのベルト着用サインが出た時は皆苦笑していた。
屋久島空港は小さな空港で運行できるのはプロペラ機だけのようだ。飛行機の窓から見た海はコバルトブルーでとても美しい。今回は山だが、次回は海で遊びたい。
着陸後多くの乗客がかわいい機体と一緒に記念撮影をしていた。我々も最後まで撮影していた。
荷物を受け取って外に出るとレンタカー会社の人がレンタルした車「デミオ」で迎えに来てくれていた。荷物をデミオに乗せ、空港から100m位のところにある事務所でレンタル手続きをし、6時間のレンタル料\5,000と保険料\1,000に消費税を入れて\6,300をを支払った。
この間に馬場��さんの友人で、会社を辞めて屋久島に移住している稲垣さんが愛車ボルボで出迎えに来てくれた。とりあえず近くのホームセンターのような店で行動食とガスボンベを購入する。ここで一旦稲垣さんと別れて島内一周ドライブに出発。
まずは宮之浦の有名な「かぼちゃ家」に行き「屋久島ラーメン」\900で昼食。サバぶしの出汁の味噌味でまずまず旨かったが、絶品というほどではなかった。
島内の道路はガラガラだった。連休とはいえ島なので島外からの車はほとんど無く、レンタカーもさほど多くないので車の絶対数が少ないのだ。ウミガメの産卵で有名な「いなか浜」、道幅が狭く鹿やサルが出没する「西部林道」、落差88m 日本の滝百選にして九州一の「大川(おおこ)の滝」、「湯泊温泉」、「平内海中温泉」などを見物した。湯泊温泉は海岸にある屋外の温泉だが誰も入っていなか った。海中温泉は干潮時のみ出現する温泉だが、丁度干潮だったらしく大勢の人が入っていた。 ビキニ姿のナイスバディの外人さんもいた。
今夜の宿「森の陽だまり」には1800頃到着した。受付手続きをして2階のベッドルームに荷物を置き、下に降りると稲垣さんが迎えに来ていた。森の陽だまりには駐車場がないので近くの商工会館の駐車場にレンタカーを乗り捨てた。キーはサンバイザーの上に置くようにとのことだった。
盗難の心配をしたが、この島ではこれが普通のやり方だという。考えてみれば盗んでもフェリーでしか持ち出せないので、どうしようもないのかも知れない。
明日の弁当を「あさひ弁当」に予約をして、稲垣さん行きつけのお店「みち草」へ。
稲垣さんは馬場��さんと同期入社で山岳同好会の仲間だったそうだが、会社を早期退職して2年前に屋久島に移住。木工職人として土産物を造りながら農作業や漁業の手伝いをして暮らしているそうだ。屋久島には魚釣りで通っていたがついには移住。この島にはそんな人が結構多いらしい。元はバリバリのクライマーだったようだが膝を痛めて今は登山はしないそうだ。屋久島では登山ガイドが多数活躍しているので膝さえ良ければ活躍できそうだが・・・・
大変気さくな人で島の人達にもすっかり溶け込んでいるようだ。
馬場��さんとは久々の再会でビール、焼酎と酒が進む。
トビウオの唐揚げ、カンパチの刺身、黒豚の生姜焼き、馬刺、黒豚のカツ丼などなど。みな美味しかったが刺身だけはイマイチだった。南の島だが意外に魚は美味しくないらしい。また、醤油や味噌が甘いのにはビックリした。やはり醤油はしょっぱいのが良い。
稲垣さんは昨年6月に三浦友和主演のTVドラマ「はみだし弁護士・・・・」の撮影にエキストラとして鑑識役で出演したそうで、みち草の店内にその写真が沢山貼ってあった。まだ放送されてお らず、来月放送予定とのこと。関東では4chらしい。是非見なければ。
1830〜2030楽しい夕食。2100頃宿に戻った。
宿の近くの酒屋で山に担いでいくビールを購入。
宿はバックパッカー向けの簡易宿泊所でベッドに布団はなく銀マットと毛布のみ。暖かいのでシュラフは不要だった。ベッドの境界はペラペラのベニヤ板が立てかけてあるだけで山小屋より粗末な感じだが、素泊まり\1,800と格安なので文句はない。
学生風のパーティーが数組いたが今日はまだあまり混んでいないようだ。シャワーを浴びて2200消灯。2230頃就寝体勢。
4月30日 快晴
森の陽だまり0630-稲垣号-0705ヤクスギランド
ヤクスギランド0905(1:25)1030紀元杉1050(25)1115淀川登山口1145(35)1220淀川小屋(計2:25)
0530起床、天気は晴れ。昨日同様のピーカンだ。
急いでパッキングし、迎えに来てくれた稲垣さんの車で0630出発。途中あさひ弁当に寄り、昨日予約した弁当を受け取る。1食分\520で朝と昼の分があるので1人分が\1,040だった。
0705ヤクスギランド到着。稲垣さんとはここで別れる。5/2に白谷雲水峡に迎えに来てくれるとのこと、有り難い。
ヤクスギランドは標高約1,000mだが、結構寒い。Tシャツ1枚で宿を出発したが、シャツとフリー スを着てもまだ寒いくらいだ。まだ観光客が到着する時刻ではないらしく、我々以外に誰もいな い。駐車場に5〜6台車があるので中で寝ているのか？ そもそもここは登山口ではなく観光施 設なので山屋は居ないのかも知れない。
あさひ弁当の幕の内弁当を食べ、0735ヤクスギランド80分コースの散策に出発。入口の料金所は時間が早いせいか無人なので無料で通過。
ヤクスギランドは、まあ普通の森だが観光客には山の気分が味わえて良いだろう。80分コースだが写真を撮りながらゆっくりでも60分で廻ってしまった。観光客向けのコースタイムなのだろ うか？
売店「森泉(しんせん)」はまだ閉まっていたがトイレは使えた。ここの電話ボックスは大きな屋久杉をくり抜いて造られていて面白い。
売店の前にはテントが建てられ、臨時の屋久杉工芸品の売店が出来ていた。携帯ストラップと根付けを買ったら、店のおばちゃんが屋久島名産のタンカンをくれた。
1010の紀元杉行きのバスまで時間が1時間半くらいあるので、歩いて行くことにした。
車道歩きだが、晴天の下気持ちよく歩く。1030約1時間25分で紀元杉に到着。紀元杉に着く直前にバスに抜かれてしまったが、まあ丁度良いアプローチだった。
紀元杉は道端に立っている大きな杉で、樹齢約3,000年とのこと。紀元杉には20種類以上の植物が着生しており、樹上の森と言われている。歩かずに車で見られる唯一の屋久杉で、観光客が乗ったバスが続々やって来て、紀元杉の前で写真を撮ってバタバタと帰って行く。
紀元杉から淀川(よどごう)登山口までさらに25分歩くが、登山口が近づくにつれて路上駐車の車が目立って来る。ほとんどがレンタカーだ。
1115ヤクスギランドから通算1時間50分で淀川登山口に到着。トイレと駐車場があり、駐車場は約10台分ほどであまり大きくない。お昼の弁当はおにぎりだったが、おかずが朝の幕の内と同じなのには笑ってしまった。
登山届けを提出して1145に淀川登山口を出発した。気温27℃だが爽やかな感じだ。登山道は良く整備されているが短いハシゴがたくさんあり気を付けて歩く。
1220僅か35分で淀川小屋に到着。ヤクスギランドから歩いていなければ運動不足だったかも。
テントの先客は1張のみ。テントスペースは7張分くらいだが、無理すれば10張くらいは張れそうだ。
小屋は2段のデッキになっていて結構綺麗な小屋だ。本州の避難小屋に比べると立派だ。昨夜は大混雑だったらしいが、今夜も相当に混み合いそうだ。
屋久島の山小屋はすべて無人小屋で、小屋周辺にキャンプ指定地は無く緊急時以外は原則としてキャンプ禁止、というのが建前だが誰もそんな事は気にしていないようだ。そもそも連休の様に混雑する時期にはテントを張らねば全く収容不能になってしまう。その意味では緊急時にあたるのかも知れない。良い小屋なので空いていれば泊まってみたいが、ぎゅうぎゅう詰めよりはテ ントの方が快適だ。
小屋の前の広場の一番広い所にテントを設営し、コーヒーを入れて一休み。
隣りにテントを張った人は横浜から来たという単独行の人だった。
水場はすぐ近くの沢。水量は多いが滑滝状なので汲みにくい。水は冷たくて美味しい。水を汲みビールを冷やす。
小屋の先には淀川の支流になる沢があって橋が掛かっているが、その水は透明なグリーンでとても綺麗だ。
1530頃になると続々と登山者が到着し、小屋の前の広場は大混雑状態に。ラサール高校の13人パーティーは淀川小屋を断念して石塚小屋か投石の岩屋に行くと行って出発して行った。
1600頃には到着する人も一段落した。
1630頃から夕食を開始。小屋泊まりだが隣で食事をしていた夫婦連れのおばちゃんからワカサギの甘露煮をもらった。このおばちゃん夫婦とは白谷雲水峡まで行程が同じで、この後も何度か出会った。
ランチョンミートを炒めたものをつまみにビールで乾杯。
夕食は尾西食品のα米にレトルトのこくまろカレーをα米の袋で食べる。袋が丁度良い食器になるので食器が汚れず、ゴミも収納出来てとても便利だ。1730には夕食終了。1800には後かたづ けも終わってテントでゆっくりとくつろぐ。
午後から雲が出始めて次第に増えて来たが、夕方にはまた青空が広がって来た。明日も晴れますように。
1800現在テントは16張。キャパシティーの倍くらいの数だが、森の中の僅かな平地にも設営さ れている。小屋はほぼ満員だがすし詰めではないようだ。1830就寝体勢に。
2140トイレに起きる。雲は多いが月明かりがある。テント内温度は13℃ほど。冬用シュラフの2人は暑そうだが、夏用シュラフの私は少し寒い感じだった。
5月1日 曇り
淀川小屋0555(45)0640 1560m? 0650(35)0725花之江河0740(35)0815投石岩0820(20)0840水場0845(50)0935くりお岳0945(15)1000宮之浦岳1100(40)1140平石岩屋1220(45)
1305 1580m? 1320(20)1340新高塚小屋(計5:05)
0400起床。テント内は13℃。外はまだ真っ暗で空には満天の星が輝いていたが、その後次第に曇ってしまった。
今朝の朝食はキャラバンのFD回鍋肉丼だが、味はまずく量も1人前の1/2か1/3しかなく全然物足りない。これは失敗だった。
0550撤収完了したが、周りのテントは大半が既に出発している。0300頃から物音がしていて0400頃出発するパーティーもいた。
小屋を出て橋を渡るといきなり急登が始まる。10分で全員シャツを脱いでTシャツ1枚になる。 気温は10℃しかないが登っていれば暑い。
小屋から2時間あまりで、花之江河という湿原に到着。花之江河は日本最南端の泥炭湿原だそうだ。水はたくさんあるが水場らしい場所はなかった。
花之江河から少し行くと黒味岳への分岐がある。黒味岳は縦走路から離れたピークで往復1時間ほど。眺めは良いらしいが今日は曇っていて展望は望めないのでパスする。
投石平の大きな石の上で気持ちよく休憩。若いカップルをガイドしているガイドさんから色々話を聞いた。ガイドとして宮之浦岳には年間十数回登るらしいが、縄文杉には1週間に1回位登るらしい。営業小屋を何故造らないのかを聞いてみたところ、これ以上便利にして人が入りやすくすると大変なのであえて造らないようにしている、とのこと。なるほど、そんな考え方もあるのだ。
森林限界より上の部分には大きな岩が大量にあり、屋久島独特の不思議な光景を見せている。 屋久島は地中深くで冷え固まったマグマが固まって出来た花崗岩の塊の島だったのだ。この大岩以外の部分はヤクザサに覆われていて緑の絨毯になっている。ヤクザサは本州の笹より葉っぱが小さい。
投石平の少し先の水場で水を補給した。この山は稜線付近でも水が豊富で至るところで水が得られる。さすがに「水と森の島」である。
小屋から宮之浦岳までは木道や道標がやたらに多い。さすがに世界遺産だ。山頂手前には「宮 之浦岳30m」の標識があった。
1000ちょうどに宮之浦岳(1,936m)登頂。私にとっては63番目の百名山だ。
宮之浦岳山頂は結構広い。天気も次第に良くなり、一応晴れと言える状態になった。 山頂ではDoCoMoの携帯が通じたので、家に電話をし、友人にメールを送った。
山頂ではビールで乾杯し、メールしたり写真を撮ったりしているうちにあっというまに1時間を過ごしてしまった。
山頂から40分くらい下った平石岩屋の大岩から宮之浦岳が良く見え、日当たりも良く風も気持ちが良い。ここで気仙沼から来たというイギリス人といろいろ話をした。もちろん日本語で。新高塚小屋から石塚小屋に行くそうだ。彼はザックの中に水の入ったバッグを入れ、そこから口元までチューブで給水していた。歩きながらでも給水できるので便利だという。今回、他にもそんな仕掛けの人を見掛けた。流行っているのかな？
1340新高塚小屋到着。小屋は淀川小屋より少し小さいが小屋の前に広い木製のデッキがあり、小屋泊まりの人々がみんな座ってくつろいだり、食事をしたりしている。
天場はほとんど無く、トイレ近くに2〜3張のスペースがある。我々は縄文杉への登山道際の広いスペースに張った。早く着いたので一番広いところに張ることができた。我々よりも後に着いた人達は林の中などに苦労して張っていた。小屋の前にも3張が張られていた。
小屋は1500頃には既に満杯のようだ。ウッドデッキの上にも10張くらい張れそうだが、小屋泊りの人の食事が終わらないと無理だ。
水場は小屋のすぐ近くにあり、流れは細いがホースが付いていて汲みやすい。
今回の山行で気付いたのだが、屋久島は若い女性と外国人が非常に多い。何故だろう？
夕食はFD牛丼の具をつまみにビールでスタート。メインは五目飯とスープ餃子。五目飯は尾西食品なので当然美味しい。スープ餃子は今朝の回鍋肉丼と同じキャラバン製なので不安だったが、味はともかく所定の倍の時間煮込んでも餃子が柔らかくならなかった。どうもキャラバンのFD食品はダメらしい。売っている店の人は食べたことあるのだろうか？
隣りで食事をしていたおじさんは静岡から来たという60歳台の単独行者。やたらに色々な食材を持っており、周りの人に色々お裾分けしていた。なんと彼は生の牛肉まで担ぎ上げており、良い匂いを振りまいていた。
また、昨日淀川小屋でワカサギの甘露煮をくれたおばちゃんと話しをしていたら、途中でカメラの入ったポーチをなくしたとのこと。そしたら、その話を聞いていた近くのパーティーが、そのポーチを拾っており、無事持ち主の元に戻った。こんなこともあるものだ。
1700で殆どのパーティーが夕食完了。デッキのスペースが空くと4〜5張のテントが設営され た。全体では20張以上になり、昨日の淀川小屋よりも多くなってしまった。デッキも含めてちょっとした場所に無理矢理張っている。ツェルトの強者も数張いた。
1800就寝体勢に。テント内は20℃で暖かい。
5月2日 曇りのち雨
新高塚小屋0615(45)0700高塚小屋0700(10)0710縄文杉0725(60)0825ウィルソン株0845(25)0910大株歩道入口0920(55)1015楠川分れ1035(45)1120辻峠1135(25)1200白谷山荘1210(30)1240さつき吊橋1245(10)1255弥生杉1300(10)1310白谷雲水峡入口(計5:15)
白谷雲水峡1340-稲垣号-稲垣邸
0400起床。空は曇り。テント内は15℃。トイレの前には長蛇の列が出来ている。
尾西食品のα米赤飯はGood。みそ汁とコーヒーで朝食。
0615に出発したが、天気は今にも雨が降り出しそう。ストロボを焚いて写真を撮ると見えないガスの粒子に反射してもやが掛かった様になってしまう。雪では経験しているが、霧では初めてだ。
高塚小屋はわりと小さな小屋で古そうだった。テント場もあまりなさそうで、新高塚小屋泊で正解だったようだ。
高塚小屋を過ぎると間もなく縄文杉に到着。杉を守る為に周囲に柵と大きなデッキがあり、近くには行けないようになっている。大勢の人がいたが写真を撮る順番待ちはそれほどでもなかった。今朝荒川登山口から上がってくる観光客が来たら大変だろう。
それにしても大きくて立派な杉だ。樹齢は推定2,000〜7,200年と幅広いが、 7,200年を信じたい。樹齢千年以上の杉を屋久杉というが、なかでも縄文杉は胸高周囲16.4mとひときわ大きく、現在確認されているなかでは世界最大の杉だ。昭和45年に屋久町の職員によって発見されたとのことで、世に知られたのは意外に新しい。
数千年という時間を経て今なお生き続ける生命力には圧倒される。
縄文杉を過ぎても夫婦杉、大王杉、翁杉と名所が続く。特にウィルソン株は樹齢2,000年の切株で胸高周囲は 14m、中が空洞になっていて中には祠が祀られている。ここにも大勢の登山者と縄文杉ツアーの観光客で大賑わいだ。
ウィルソン株を過ぎたあたりから、今朝荒川登山口から上がってきたハイカーとのすれ違いに時間がかかるようになる。
大株歩道入口からは昔の林業用のトロッコ道になるが、トロッコ道の終点にトイレがあり、大勢の人が行列を作っていた。
ここからは昔のトロッコ軌道。今は使われていないがレールの間に板が敷いてあり木道状になっている道を行く。これならすれ違いも出来るし、トロッコ道だけあって傾斜も緩く時速4km位で歩ける。
トロッコ道は大正12年(1923)に敷設され、昭和30年代の最盛期には133世帯540人が小杉谷に居住して賑わっていたらしい。昭和45年に営林署が閉鎖され、その歴史を閉じている。
トロッコ道は荒川登山口まで続くが、「楠川分れ」で白谷雲水峡への道と別れている。トロッコ道を調子よく歩いていたら、線路脇で休憩しているパーティーがいた。ふと見ると左側に道標があり、白谷雲水峡への分岐になっていた。あやうく楠川分れを見逃すところだった。 この山域には道標がやたらに多かったが、こうゆう肝心な所に判りやすい道標がないのはどうしたことだろうか？
楠川分れから白谷雲水峡への道に入った途端に観光色が消えて山道らしい山道になり、苔むしたいい雰囲気の森になった。いかにも「もののけ姫の森」の感じがする。
楠川分れから45分で辻峠に到着。ここにも結構な数のハイカーがいる。白谷から縄文杉を見に行く人も結構多いようだが、ガイド付きのハイカーが多い。何故だろう。観光客にとってはガイドがいないと不安なのだろうか？
辻峠からは太鼓岩への道がある。片道30分ほどで、とても見晴の良いところらしいが、今日は展望が望めないのでパス。
白谷山荘前にいたガイドさんに聞くとこの時期は書き入れ時ではあるが、あまりに人が多いので入りたくないとの事だった。客が多くてガイドにとっては有り難いとも言っていて複雑な心境のようだ。4/29,30 を観光とヤクスギランドで過ごしたと言ったら、屋久島は晴れたら即宮之浦岳に登るのが鉄則とのことだった。
白谷山荘から先は宮崎駿のアニメ「もののけ姫」のモデルになった、いわゆる「もののけ姫の森」である。苔むした石や倒木などが多く、いかにももののけが棲んでいそうな緑深い森だ。山とはまた違った魅力のある場所だ。
またこの登山道は楠川歩道と呼ばれ、その昔杉を背負って歩いた道だ。屋久杉の伐採は江戸時代初期から盛んになり、巨大な杉はそのまま運び出すことは出来ないので、加工して運びだされ、特に屋根葺きに使われる平木(ひらき)は年貢の代わりに収められたという。当時、木を切るのは男の仕事で、それを運ぶのは女子供の仕事だったと言う。昔の女子供は大変だったのだ。
白谷雲水峡では弥生杉を見に行ったが、こちらは人気がなく誰もいなかった。弥生杉は樹齢3,000年とのことで縄文杉よりは細いがなかなか立派な杉だった。
1310に白谷雲水峡入口ゲートのある白谷広場に到着した。ゲートでは入山料\300を徴収しているが、出る人からは取っていなかった。白谷広場にはあずまやがあり、降り出した雨を避けて大勢の人がバス待ちをしていた。山中や山小屋で出会った顔なじみの人も数人いた。降りそうで降らず、降っても森のおかげで濡れずに済んでいたが、下山した途端に本降りになった。ついている。
1400に約束していた稲垣さんが1340に迎えに来てくれた。山を下りると雨は上がっていた。
安房のみち草で昼食をとり、稲垣さんの家へ。稲垣さんちで濡れたものを干し、洗濯をしてから湯泊温泉に出掛けた。途中で桂君の仕事仲間のお姉さん4人と合流した。ほぼ同じ日程で来ていることは判っていたので、連絡を取り合ったのだ。今夜は稲ちゃんハウスで合コンすることになった。我々は湯泊温泉に行き、稲垣さんは彼女達を千尋滝に案内した。
湯泊温泉は5〜6人の先客があり混んでいた。我々の後にも次々に入ってくる。女性は流石に来ないと思いきや、20代の女性が次々にやって来て入っている。う〜ん、良いことだ。
湯はぬるめで上がったら少し寒い。しかし大海原を目前に気持ちの良い温泉だ。
温泉のあと、尾之間(おのあいだ)のAコープで焼き肉の食材と酒を購入して帰った。
稲ちゃんハウスに着くと4人の女性がテキパキと準備をしてくれた。男女4人づつの総勢8人で焼き肉パーティーが始まった。
彼女達は全員鉄鋼製品に係わっているので、鉄の話で盛り上がるのが面白い。焼き肉の鉄板が稲垣さんの手作りと聞くや、「材質は？」「板厚は？」と質問攻めで、板厚2.3mmと聞くや大喜びしていた。不思議な会話だ。
屋久島は全員リピーターだった。昨日は白谷雲水峡から縄文杉を往復してきたとのことでなかなかの体力だ。
4人は宮之浦の宿を取っているが、チェックインが未だで2030までに入らねばならないとのことで2000頃引き揚げて行った。
彼女たちが帰ったあとも酒宴が続き、2300頃全員就寝した。
5月3日 曇り一時雨
稲垣邸1410-稲垣号-1515宮之浦港1615-トッピー-1830指宿港1840-バス-1845指宿駅1915-タクシー-1935かいもん山麓ふれあい公園
0800起床。朝から雨が降り続いている。今日はかいもん山麓までの移動日なので、多少天気が悪くてもよいが・・・・
1030頃、尾之間温泉に行ったが、今日の営業は1200からとのことでダメだったので、昨日に続いて湯泊温泉に行った。湯泊温泉は時間が早いせいか先客は1人のみ。ぬるめのお湯にのんびりと約1時間浸かり、身体と頭を洗って久々にサッパリした。
1200頃上がり、電話で稲垣さんに迎えを頼んだ。
稲垣邸に戻り、昼食の後パッキングをして1400頃出発。途中千尋滝とトローキの滝に案内してもらった。千尋滝は巨大な一枚岩を滑り落ちる豪快な滝だ。
1530頃宮之浦港に到着。ここで稲垣さんと別れる。1615発の種子島、指宿経由の鹿児島行きで指宿へ。トッピーはジェットエンジンによる高速水中翼船で高く浮上して時速80kmで疾走する。海が凪いでいるせいかほとんど揺れない。
1830ほぼ定刻に指宿港に到着。バスでJR指宿駅に。この頃雨が降ってきたし、今夜の予報は大雨が降りそうなので観光案内所で民宿でも斡旋してもらおうとしたが、駅に着いたときには既に案内所は閉まっていた。駅で迷っていると、新高塚小屋で牛肉を食べていたおじさんがやって来て、山川駅前にある宿に行ってみるとのこと。
我々は予定通りかいもん山麓のキャンプ場に行く事にして、駅近くのコンビニで食料とビール 、ワインを購入した。
駅からタクシーに乗り、「かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場」へ。駅からキャンプ場まではタクシーで20分ほどで、1935にチェックイン。キャンプ場は開聞町の町営で2200まで管理事務所が開いているのが嬉しい。
ここのキャンプサイトはロッジやオートキャンプ場もあるが、広大なフリーのテントサイトがある。全体に傾斜のある草地で、テントサイトは上が平坦なマウンドになっていて、サイト間が広く離れていて、水はけも良い快適なサイトだった。
雨が降りそうなので急いで設営し、2000設営完了。さっそく宴会開始。縦走ではないので豊富な食料と酒で今回の山行では最も贅沢な夕食になった。宴会と食事の後2230就寝。気温は24℃、風は強いが雨は降っていない。天気予報では明日は九州北部は大雨らしい。
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