真夏の☀️飯豊連峰縦走〜大日杉〜飯豊山荘
- GPS
- 34:00
- 距離
- 44.5km
- 登り
- 3,933m
- 下り
- 4,129m
コースタイム
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 7:39
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 7:51
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 7:44
- 山行
- 8:05
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 9:48
天候 | 8/6(金)☀️晴れ 8/7(土)☀️晴れのち☁️曇り🌀強風 8/8(日)🌥曇り時々晴れ☔️豪雨 8/9(月)🌦晴れのち曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
8/5(木)21時過ぎに自宅を出発 8/6(金)未明に喜多方市に到着、車中泊。 5時半頃、喜多方市を出発。 06:20 大日杉駐車場着、この時点で10台ぐらい駐車していました。 復路 飯豊山荘〜大日杉駐車場 8/9(月)飯豊山荘で入浴後、 16:40 飯豊山荘 - 17:26 小国駅着 町営バス南部線に乗車。500円 http://www.town.oguni.yamagata.jp/life/life/road/bus/2021/south.pdf 17:50 小国駅 - 19:15 米沢駅 JR米坂線米沢行 1,170円 米沢駅周辺のビジネスホテルに宿泊。 8/10(火)07:30 米沢駅 - 08:19 羽前椿駅 JR米坂線羽前椿行 590円 8時半過ぎにタクシーで羽前椿駅を出発、9時15分頃、大日杉駐車場に到着。 めざみ交通にて、11,000円 https://www.nagai-koutsu.com/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
■大日杉登山口〜地蔵岳〜切合小屋 駐車場から大型のアブに追跡され、重低音が響きます。 気をぬくと車内にまで侵入するので要注意です。 登山道に入るとすぐに急登が始まります。 登山道は整備されていましたが、脇の笹藪と草むらから虫が飛び回っています。 しかし、度々オニヤンマが巡回する周辺にはアブはいませんでした。 8/6は晴天と猛暑で少し登ると汗が吹き出し、こまめに水分と塩分タブレットを補給しました。 注意喚起もありましたが、熊鈴は必須です❗️ ザンゲ坂では滑りやすい岩の鎖場がありました。 登山道は狭く、見通しのない樹林帯を歩くのですが、だまし地蔵を過ぎたあたりからはようやく少し視界が開けます。 地蔵岳山頂は標識がありましたが、景色の良い場所ではなく通過点のような所でした。 1523mあたりから植生が変化し、瑞々しい空気を感じました。 御坪は日陰で広いので休憩するには良いポイントでした。 御沢分れでは雪渓コースとの分岐のようでしたが、標識に雪渓方面はキケンと書かれていました。 稜線手前に天国のような沢があり、クールダウンしました。 ニッコウキスゲとチングルマが咲き誇り素晴らしい所でした。 しばらくトラバースすると、切合小屋水源の雪渓に出ました。 すれ違った登山者のアドバイスで少し下り、なるべく雪渓を通過しないように沢を通過しました。 稜線に出るとガレ場を歩き、だだっ広い所を通過して切合小屋に到着しました。 ■切合小屋〜本山小屋〜飯豊山〜御西岳〜御西小屋 気持ちの良い稜線歩きです。 登山道の脇には様々な高山植物が咲き誇り心躍ります。 御秘所では右側が切れ落ちた岩場の鎖場がありますので慎重に進みました。 本山へ続く九十九折の登りが続き、今か今かと登り切ると広い本山小屋のテント場を通過しました。 とても見晴らしが良さそうでした。 少し登った所に鳥居が見えて本山小屋に到着しました。 脱帽して飯豊山神社でお参りしました。 緩やかにしばらく登ると飯豊山頂に登頂します。 山頂からは、大日岳、北股岳、えぶり差岳への縦走路が見えて素晴らしい眺めでした。 山頂付近でイイデリンドウが咲いているのも見ました。 駒形山から御西岳へと続く登山道はとても歩きやすく、周辺に大きな雪渓があり花々の宝庫で、素晴らしい稜線歩きでした。 晴れていれば飯豊連峰を象徴する、たおやかな景色を眺められるのかなと思いました。 8/7はこの辺りからガスが立ち込めて風が強くなり、御西小屋に到着するとかなりの強風でした。 ■御西小屋〜大日岳 緩やかな稜線歩きが続きます。 ガスで視界は白かったのですが、一瞬ガスが取れて遠くの濃い緑の山々の景色まで見えました。 遠くに喜多方市の街も見えました。 山頂直下は急登で特に風が強く、岩を握り締めて注意深く登りました。 急な所を登り切り、緩やかな所をしばらく歩いて少しまた登ると山頂に到着しました。 山頂は残念ながらガスで真っ白でした。 後で門内小屋の管理人の方に話したら、大日岳はガスに覆われることが多く、晴れることは稀だとおっしゃっていました。 ■御西小屋〜烏帽子岳〜梅花皮岳〜梅花皮小屋〜北股岳〜門内岳〜門内小屋 8/8は朝からガスでした。 前日よりも風は止んでいたので、整備された登山道は歩きやすかったです。 御西小屋の近くに熊が生息しているようで、草の混じった熊の糞を度々見かけました。 熊鈴は必須です‼️ 天狗岳付近はヤセ尾根の切れ落ちた所があり、かなりの高度感を味わいました。 残雪の雪渓は少し登山道にはみ出していたので、注意しながら通過しました。 御手洗ノ池あたりまで来ると、かなりガスが取れて烏帽子岳への縦走路が見えました。 烏帽子岳へはお花畑を九十九折に登り、疲れも吹き飛びました。 烏帽子岳から梅花皮岳へは登山道の脇に大きな雪渓があり、涼しい風が吹いていました。 梅花皮岳を下ると梅花皮小屋に到着しました。 少し登ったところから、石転び沢の雪渓の様子が見えました。 北股岳への山頂直下は急登で、汗が吹き出しました。 登り切ると少し広い所へ出て登頂しました。 山頂を過ぎたあたりから再びガスが立ち込め、アップダウンを過ぎて門内岳へ緩やかに登りました。 少し下った所に門内小屋がありました。 ■門内小屋〜地神山〜頼母木山〜頼母木小屋 門内小屋からは緩い登りを過ぎると地神山直下は少し岩場を登ります。 ハイマツの低い木々の所に山頂がありました。 地神山からガレ場を少し下った所に、門内小屋の管理人さんに教わった白いマツムシソウが咲いていました。 地神北峰の分岐を過ぎてガレ場を下り、また登ると頼母木山へ登頂しました。 山頂は少し広くなっていました。 ガスの中、緩く下ると頼母木小屋に到着しました。 ■頼母木小屋〜大石山〜鉾立峰〜えぶり差岳 8/9の暗いうちにヘッデンで歩き出しました。 笹藪は草刈りがされていましたが、夜露がすごくてパンツも登山靴もびしょ濡れでした。 小屋から下り、少し開けた所を過ぎて大石山までの登りはそこまで急ではありませんでした。 大石山を下り始めた頃、背後では夜が明け始めだんだんと山の姿が見え始めました。 鉾立峰の山頂直下はかなり急登で、草刈り後の土が気を抜くと滑りました。 鉾立峰からは遠くにえぶり差小屋が見えて、山頂までのたおやかな縦走路が朝日を浴びて神々しく見えました。 緩やかなアップダウンを過ぎるとえぶり差小屋に到着しました。 左側の遠くに胎内市が見えて、山頂直下を登り切るとえぶり差岳に登頂しました。 ■頼母木小屋〜頼母木山〜地神北峰〜丸森尾根〜飯豊山荘登山口 えぶり差岳ピストンから戻ると晴れ間で、来る時には見えなかった頼母木山から地神山への縦走路が見えました。 頼母木山へは緩やかに登り、気持ちの良い稜線歩きでした。 地神北峰までは最後の登りです。 少し風の強いガレ場を慎重に登りました。 丸森尾根の登山道へ入ると、ニッコウキスゲが咲き乱れるお花畑を背にガレ場を下りました。 だんだんと風が強くなり曇り空になって天気が心配になりました。 ガレ場をしばらく下ると昔、沢だったような沢筋のような地形を下りました。 気が付くと樹林帯に入っていました。 ポツポツと降り始めた雨は段々と本格的な雨になり、レインカバーとレインウエアを装着して歩きました。 段差のある樹林帯歩きは一歩一歩が脚に響き、雨が強くなると木の根っこや石が滑り始めました。 レインウエアですぐに蒸し暑くなり、度々休憩しながら下山しました。 幸いなことに樹林帯にいたので、雨は少し避けられました。 765m地点を過ぎ始めると、徐々に岩混じりの登山道になり更に一歩一歩慎重に歩きました。 雨で湿った岩で何度か足を滑らせ尻餅をついて転んでしまいました。 核心部まで来ると、雨はやんで右側が切れ落ちた岩場があり、鎖がないので木の根っこを掴んでゆっくり下りました。 下まで降りて見上げるとかなり急な岩場で、登りも危ないなぁ…と思いました。 緑の木々の下に天狗平ロッジの屋根が見えましたが、まだかなり高度があるように感じました。 道路にはバスが止まっているのが見えて、あと少しで着くかなと思いました。 まだかまだかと、最後まで急な岩場を九十九折に下るとようやく登山口に到着しました。 登山口の道路を渡り、しばらく進むと飯豊山荘がありました。 飯豊朝日連峰の登山者情報 https://www.ic-net.or.jp/home/iide/ |
その他周辺情報 | ■大日杉小屋 http://yamagatayama.com/archives/lodge/大日杉小屋 水場あり ■切合小屋 http://yamagatayama.com/archives/lodge/切合小屋 水場あり ※小屋の目の前 テント 1人1,000円、ビール、チューハイ 800円 ※冷えていました! ■本山小屋 http://yamagatayama.com/archives/lodge/本山小屋(飯豊山避難小屋) 本山小屋バッジあり 800円 ※本山小屋でしか買えないそうです。 ■御西小屋 http://yamagatayama.com/archives/lodge/御西小屋 水場あり ※登山道分岐より下り、小屋から10分ぐらい。とても冷たかった! 小屋の中のトイレは工事中で、外のトイレを使用しました。 素泊まり 1人2,500円、ビール 800円 ※冷えていました! ■門内小屋 http://yamagatayama.com/archives/lodge/門内小屋 コーラ 500円 ※冷えていました! ■頼母木小屋 http://www.city.tainai.niigata.jp/sangyo/kanko/iide.html 水場あり ※小屋の脇に大量の水が流れていました! テント 1人1,000円、ビール、CCレモン、甘酒×2本 500円 ※冷えていました! ■飯豊山荘 http://siroimori.co.jp/iidesansou/index.html 日帰り入浴 500円、ビール 500円 ※500ml 山の避難小屋は、購入したゴミは持ち帰りです。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
食器
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
|
---|---|
共同装備 |
コッヘル
ライター
計画書
テント
調理用食材
調味料
ガスカートリッジ
コンロ
調理器具
ファーストエイドキット
|
備考 | 今回は使用しませんでしたが、残雪期の時期によってはチェーンスパイクとストックがあってもよかったかもしれません。 ギリギリまで悩んで、購入が間に合わなかった「おにやんま君」。アブ、蜂等の対策用。 |
感想
3年前の秋に縦走を計画するものの、台風で泣く泣く諦めた飯豊連峰。
同行者は4年前に縦走したが天気が悪くてあまり景色が見れず、二人とも縦走への思いが高まり、夏休み期間で再び飯豊行きを計画しました。
天気予報は3日前までオール晴れ。天気についてあまり心配をしていませんでした。
しかし入山2日前に台風9号、1日前に10号が発生し天気予報を注意深く確認しました。
当日まで10号の進路がなかなか決まらなかったので、天気次第では途中で切り上げようと言いながら向かいました。
初日は駐車場に着くと、ガラス越しに大型のアブの攻撃に遭いました。
車のドアを開けると隙あらば車内に入ろうとするので、急いでドアを閉めました。
重低音のアブの音を聞きながら、早くも飯豊の洗礼に会った気がしました。
登山口に入ると熊笹だらけの登山道が熊の存在感を現実にしていました。
前日の遅くまでの移動の寝不足で、登り始めからの急登がとても体が重かったです。
汗が吹き出し、休憩しているとまたアブに付き纏われの繰り返しでした。
リアルおにやんまが旋回していると、周辺にアブはびっくりするぐらいいませんでした。
ヤセ尾根のような狭い登山道を汗を掻きながら登りました。
すれ違った登山者の方に、上部の雪渓の手前の水場は冷たい水が大量に流れているよと伺って、冷たい水を目標に登りました。
話通り沢が見えると、美しい景色とともに大量の水が流れていました。
顔や手を洗って、しばし景色に目を奪われた後、腹ごしらえしました。
心配していた雪渓は、なるべく雪の上を歩かないように注意しました。
稜線に出ると目の前に飯豊山が見えて、ようやくここまで来れたという実感に浸ることができました。
切合小屋についてすぐに冷たいビールを飲んだら生き返りました❗️
21時頃、ものすごい風の音で目が覚めてトイレに起きました。
外は満点の星空❗️
しかし星空の撮影をする気力はなく、再び横になると段々と風の音が止んで気がついたらまた寝ていました。
2日目、暗いうちに起きて身支度を整えて出発しました。天気予報はラジオの電波が悪く、結局確認出来ないまま歩き出しました。
稜線の電波のあるところで、天気予報を見ると台風の進路は大分外れて、午後から晴れの予報。
なんとか今日も大丈夫かな❓と言いながら進みました。
途中には、御秘所という切れ落ちた岩場がありましたので慎重にゆっくり進んで通過しました。
本山小屋に九十九折で登っていると隣のテントで朝、声をかけられた方と再会しました。
本山小屋に着くと、管理人さんに冷えたビールもあるよと言われましたが、ここでしか買えないらしいピンバッジを買って、飯豊山神社で安全登山祈願をしました。
同行者は手ぬぐいが売り切れていて、残念がっていました。
本山小屋からは少し歩きますが、山頂に向かって平坦な道を歩きました。
山頂にはすでに何人か登山者がいて、先ほども再会した切合小屋で隣のテントの方が百名山を踏破したということで、周りにいた方々とお祝いしました。
山頂から大日岳の山容と思い描いていたイメージの飯豊連峰の縦走路を臨み、しばらくしてすぐに背後はガスに覆われてしまいました。
御西小屋への道のりは、同行者に聞いていた通りに色とりどりのお花畑で、初めはきゃーきゃー言いながら写真を撮りながら歩きました。
しばらくするとあまりの量の多さにだんだんと感覚が麻痺して来ました。
ガスの中、御西小屋に着くとものすごい風でした。
午後から晴れる予報を信じて強風の中、テントを設営しました。
歩く荷物だけを持って大日岳へ向かいました。
強風で時折ガスが晴れて、ガスの切れ間から周囲の山々と美しいお花畑が見えました。
晴れの予報は見事に外れてしまい結局、大日岳の山頂はガスガスで真っ白でした。
御西小屋に戻るとテントは無事でしたが、まだ風は強く、避難小屋に泊まる人数もそんなに多くはなさそうだったので小屋に宿泊することにしました。
少し歩いたところにある水場の水は、びっくりするほど冷たくて美味しくて、足を洗うと疲れが吹き飛びました。
小屋で宴会を始めていると、麓から登ってきた管理人さんがいらっしゃって、2階の広いところを使っていいよと言ってくださいました。
天気予報も確認してくださって、明日は今日より回復すると教えていただきました。
冷たいビールもようやく飲めて、満足の小屋泊でした。
3日目。昨日と同時刻に目覚ましが鳴りました。
まだ少し風があったので様子を見ることにしました。
同行者がトイレで外に出ると遠くが少し明るくなっていたということで、朝食を食べて出発する準備をしました。
外に出ると雨は降っておらず、風は昨日よりも少し止んでいましたがガスで視界が良くありませんでした。
これから天気は回復してくると希望を持って歩き始めました。
しばらく歩くと草の混じった大きな糞を発見しました。
小屋の近くに熊の生息地があると書かれていたことを思い出して、怖くなって熊鈴を鳴らしながら歩きました。
次第にガスは薄くなってきて、心配していた雪渓歩きも残雪の量が少なくすこしだけで無事に通過しました。
烏帽子岳への登りからはたくさんの花々が咲き乱れ、和ませてくれました。
梅花皮小屋に着いたらコーラ休憩しようと言いながら歩いていたのですが、管理人さんはパトロール中で不在でした。
次の門内小屋に期待して先を急ぐことにしました。
本日の核心部でもある、北股岳の直下は急登でした。
登り切ってしばらく休憩していると、だんだんとガスが立ち込めて周りが白くなりました。
門内小屋に着くと、管理人さんがいらっしゃいました❗️念願のコーラで喉を潤します。
天気が悪かったら今日はここまでで明日、梶川尾根を下山しようかと思っていますと管理人さんに相談しました。
明日は天気があまり良くなさそうだし、梶川尾根はアップダウンで丸森尾根よりも歩く時間が長いし、えぶり差岳へ行くなら早立ちして行った方が良いとアドバイスをいただきました。
下山のことを考えて、やはり頼母木小屋まで行くことにしました。
再びアップダウンを繰り返し、ガスが途切れると山々の景色が見え隠れして、たおやかな稜線を歩きました。
頼母木小屋に到着したらポツリと雨が来たので、急いでテントを設営しました。
小屋の水場では冷たい水が水道から流れていました。雨はそこまで酷くはなりませんでしたので、さっそく冷えたビールで乾杯しました。
管理人さんにリピーターサービス♪と、枝豆をいただいてテントで宴会しました。
ところがしばらくすると、バケツをひっくり返したような大雨になりました。
夕方になり雨が止んだのでテントの外に出ると、ガスの中に夕陽が光ました。
えぶり差岳はまだ見えませんでした。
最終日、目覚ましで起きると外はまだ真っ暗でした。
身支度を整えてヘッデンで歩き出しました。
登山道は草刈りがされているようでしたが、脇に伸びた草の夜露が酷く少し広いところでレインパンツを履きました。
次第に背後が明るくなり始め、縦走路と向かいの山々の山容が浮かび始めました。
鉾立峰の直下はかなり急登で、草刈り後の土と笹藪の根っこが気を抜くと滑りました。
鉾立峰に登頂すると空がピンク色に光り、正面のえぶり差岳は陽の光で金色に輝いていました。
緩く歩き、直下を九十九折に登るとえぶり差岳に登頂しました。
360°ぐるりと山々の景色が見渡せて、ぐしょぐしょになった足元を忘れるぐらい素晴らしい景色でした。
いつまでも見ていたい眺めでした。
少し雲が出てきて、頼母木小屋に戻りました。
小屋に着く頃には再び青空になり、よく乾いたテントを畳んで管理人さんに別れを告げて出発しました。
小屋を背後に緩やかな道を歩くと、昨日見られなかった頼母木山と地神山が見えて最後の登りも景色を楽しみながら登りました。
地神北峰で休憩して丸森尾根に入ると、すぐに急な下りが始まりました。
谷底と尾根に今まで見たことのない量のニッコウキスゲのお花畑があり、目を奪われました。
今日は雨はなんとかもつ予報でしたが次第に空が暗くなり、樹林帯へ入る頃、ポツポツと雨が降って来ました。
始めは様子を見ながら歩きましたが、段々と本格的な振り方になりそうだったので、ザックカバーとレインウエアの身支度を整えました。
下山は急で、木や岩で滑らないように気を使いました。
レインウエアで少し歩くと汗が噴き出てまるでサウナスーツ状態でした。
こまめに休憩も取りましたが、疲労が蓄積してすぐに集中力が途切れてしまいました。
本日の核心部の岩場の手前で、頼母木小屋で買った甘酒で栄養補給しました。
下を見ると天狗平山荘の屋根が見えました。
気がつくと雨が止んで、切れ落ちた岩場は木の根っこを掴んでゆっくり通過しました。
気が抜けたのか、同行者が岩で滑り手を打ってしまいました。私も何度か岩や土で滑って尻もちをついてしまいました。
道路には13時のバスも見えて、急げば間に合いそうでしたがこれ以上大きな怪我をしないように、予定通り16時40分のバスでゆっくり一歩一歩下山しました。
最後まで急な下山道をまだかなぁと何度も思いながら下り、やっと登山口にたどり着きました。
全身靴の中まで、びしょびしょのぐっしょりでした。
空を見上げると青空が見えました。
飯豊山荘の水道で靴を洗って、日帰り入浴に向かいました。
底が黄色く色づいたお風呂は貸切でとても気持ちよく生き返りました。
これのために今まで頑張ってこれたなぁ…としみじみ思いました。
予定の16時40分のバスまでかなり時間があるので、食堂でビールを飲んで待ちました。
しばらくすると何人か登山者が来て、同じバスでした。
バスで小国駅に着いて、しばらく待つと電車が来ました。
電車の中では夕飯を予約したお店が待ち通しく、メニューを考えました。
米沢の駅に着いてお店に入り、生ビールと念願のお肉で打ち上げをしました。
待ちに待った、最高の瞬間でした❗️
飯豊連峰にいた4日間、結局下山の樹林帯歩き以外は致命的な天候には合いませんでした。
目まぐるしく変化する天気も朝の早いうちは毎日良く、たおやかな飯豊連峰の山々の景色を見ることができました。
登りも下りも標高差があり人を寄せ付けない雰囲気がありますが、稜線に近づくと植生が変化し頑張った分、素晴らしいお花畑の世界が広がるのを見ることが出来ました。
初日はとにかく暑くアブに付き纏われ、山中では熊の心配、頼母木小屋では途中でブヨのに刺された瞼が腫れてお岩さんのような顔で視野が狭くなりました。
自然あればこその飯豊の洗礼⁉️だったのかと思いました。
とにかく飯豊は自然の宝庫。動植物が生き生きと生息する様子を感じました。
衣食住を担いで生活しながらの山歩きは、山登りを始めた時に感じた、人間はとてもちっぽけで自然の尊さを感じて、すれ違う登山者や携わる方々の温かさと飯豊への思いとともに山の素晴らしさを改めて思い起こさせられました。
最後に・・・
飯豊はいいでぇ〜〜〜〜〜‼️
憧れはまだ見ぬ季節に続き、再びまたその姿を見たいと思える時が必ず来るであろう思い出に残る山行でした。
きっとまた来ます❗️おつ山でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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切合小屋で横のテントだったShuMaeです。
杁差岳まで予定通り歩かれましたね、3日目4日目は台風がどうなるかと思いきや、最終日下山時以外は大丈夫だったようで、とりあえずよかったですね。
本山で私百名山完登のお祝いを盛り上げて頂きありがとうございます。
私も本当は縦走したかったので、お二人を羨ましく思っていました。
(よかったら日記もどうぞ!<宣伝(笑))
友達申請もありがとうございます。
プロフを少し読ませて頂きましたが、海外もあちこち行かれているのですね 素晴らしい
私も、ari3850さんには及びませんが、海外好きでLAに4年近く住んでいて山はそのころに始めました。
今後ともご活躍のレコ楽しみにしています
私もプロフ拝見しましたが、海外の山行などのご経験が、貴重な体験をされているなと思いました。
海外旅行はこんなご時世になってしまい、良い時期に旅が出来たなぁと思っています。
日記も、レコの活躍と共に拝見させていただきます❗️百名山、おつかれさまでした🎊
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