扇沢~爺ヶ岳~針ノ木谷古道~五色ヶ原~室堂 テント泊縦走
- GPS
- 104:00
- 距離
- 38.5km
- 登り
- 4,196m
- 下り
- 3,174m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:10
- 山行
- 8:19
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 8:53
- 山行
- 6:55
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 8:12
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:30
天候 | Day1 快晴 Day2 雨のち曇り Day3 曇りのち晴れ Day4 雨のち雷雨 Day5 雨時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
室堂から扇沢アルペンライン6140円 扇沢から信濃大町バス1390円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
種池山荘から針ノ木縦走路は切れ落ちた急峻な稜線歩き、ザレた岩場あり 針ノ木峠から平の渡までは悪路と沢歩き、渡渉必須多数の難路 上級者向きかつ整備が進んでおらず針ノ木小屋の方はおすすめしないとのこと 自分は出来る限り調べた上、水量が多ければ引き返すつもりで地理院地図とコンパスを持ちGPS使い降りました 平乃小屋から五色ヶ原までは後半は岩場の尾根筋の急坂 五色ヶ原から室堂は岩場のアップダウンあり |
その他周辺情報 | 種池山荘テント場区画された12張りくらい?水は販売 針ノ木テント場絶景平日おすすめ、さもなくば岩場登った先のテン場?水は販売 平乃小屋テン場なし 宿泊要確認 水場無料 五色ヶ原キャンプ場 山荘から15分離れてる トイレ水場はテン場にあり |
写真
装備
個人装備 |
沢下り用にウォーターシューズ
トライバッグ
ヘルメット必須
|
---|---|
備考 | 雨ごときであっさり浸水した靴の防水性能とグリップもう寿命 ゴアテックスジャケット手入れ必要 |
感想
黒部の旅
今回は南側を歩いて室堂へ至るクラシックルート。
5日間は歴代最長。やはり疲れは溜まった。
映画黒部の太陽の最後に映る稜線がそれだったか定かではないが、トンネル上の種池山荘から針ノ木小屋の稜線を歩いてみたかったため、針ノ木雪渓はパス。それに加えて、トンネルを使わず室堂に至る縦走も歴史を感じる魅力的なルートなので、スケジュールにかなりの余裕を持って計画。
特に核心は針ノ木峠から針ノ木谷のルート。ここを通過すれば渡し舟にも乗れるし、五色ヶ原へルートが繋がる。針ノ木谷へは船窪小屋からの下降の方がまだ整備がされているが、かなりの大回りになるためやめた。
天気は雨が多く、縦走は絶景なしの黙々と歩くスタイルになってしまったが、最近の気象異常からしたら、長期縦走はいつ行ってもこんなもんだろう。
今まであれだけの荒天なら途中でやめていたかもしれないが、今回はしっかり歩けて、天気も悪いなりに行動中は何とか持ってくれた。
やっぱり、黒部周辺は険しく歴史を感じることができ、素晴らしいトレイルだった。
一日目、出来上がってない体力と重いザックで辛いスタートとなった。ペースはガタ落ち、手はむくみ、途中で帰ろうとすら思った。天気は快晴、苦戦したけど午前中にはテント張り重いザックから解放された。せっかくなので爺ヶ岳南峰へハイク。種池山荘はランチの軽食の呼び出しの声が響いていて忙しく活気があった。夕方から雲が出て一気に気温が下がった。夕飯あまり食べられず食料減らず重さ減らず。
二日目、針ノ木岳目指し大縦走へ。朝から北からの風と横殴りの雨。縦走路はほとんど北側を歩くので休める場所がなく、フリースを足して体温低下しないように気をつけた。縦走路は思った以上に切り立っていて、崩落地の際を歩いたり、つまずき厳禁な箇所あり、反対側のハ峰キレットよりレベル高いのでは?と思った。いつまでも強風で上がってくるガス。終盤に切れた瞬間に見た赤沢岳がカッコよかった。
悪天候なので雷鳥祭り。6羽のパーティーにも出会えた。針ノ木小屋に着いてからは晴れ、ビールを飲んでゆったり明日に備えた。
三日目はいよいよ核心の針ノ木谷へ。枯れた沢に出合うまでは枝が迫り出しボーボーだったが踏み跡はまぁまぁわかりやすかった。下りなのでわかりづらくなったら、高巻き道を探すか、先に見える踏み跡を探した。ペンキマークは登り用が多いため、いつも振り返りながら確認した。沢に当たってからはケルンや石、折った枝、積んだ流木、踏み跡に目を凝らした。巻道はすぐに終わる短いものから長いものまで。沢沿いが崖になる前に巻道を探したり、渡渉したり。軽くルートファインディングしながら沢をバシャバシャ下った。
とにかく時間かかる想定で何回でもわかる地点まで戻る覚悟で臨んだけれど、コースタイム通りに歩けたので合っていたのだろう。船窪出合から先は船窪小屋の方々の刈り払いのおかげで安心して歩けた。沢から50m以上うえの右岸高巻きに入ってからは登山靴に履き替えて正解だった。実際かなり登るし降りる。
無事南沢出合に着いてから先は、龍王岳と立山を遥か遠方に望む桃源郷のような景色が広がった。渡し舟は時間通り。
平乃小屋はおおらかな小屋で女将さんが暖かく迎えてくれた。ビールも玄関の小銭入れに料金を入れて、そこからお釣りをもらうスタイル。素晴らしく合理的。平日なので一人で部屋を広々と使わせてもらった。小屋にはダム建設前のかつての黒部川に渡した平の渡しという吊り橋の写真があった。この橋があったことにより今も関電が無料で渡し舟をだしているそうだ。
四日目は雨。五色ヶ原まで刈安峠から先は尾根筋の岩場だらけの急坂。風は冷たく、雨が嫌な感じだった。景色もないので自ずとペースはあがり、この日は五色ヶ原でゆっくりする予定で4時間で終了。キャンプ場は強い風と雨。すぐに激しい雨も伴い、午後はテントに引きこもった。あまりの強風でテントが壊れそうだったため、テントの向きを変えた。テントの下を小川が流れていた。暴風雨でテントは一晩中バタバタ音を立て、雨がボツボツうるさく、夜中には雷鳴。熟睡はできなかった。まだまだだな。明日は来た道を降り黒部ダムに戻るルートでも面白そうだと考えていたが、天気予報が朝10時から曇りに変わったため、室堂へ行くことにした。
5日目、雨。室堂に着く頃まではずっと雨だった。出発し、五色ヶ原の登山道は沢のように水が溢れかえっていた。これまた景色がない灰色の世界なので黙々と岩場のアップダウンを繰り返し、おのずとペースもよかった。行動時間はまだ4時間くらいで、雄山か東一の越もありかと思ったけれど、このガスガスの景色に飽きてしまっていた。浄土山は一の越経由で10年前くらいに来たことがあり、懐かしい気持ちで展望台へ下った。展望台から室堂山荘への道を歩きながら、懐かしさと、5日間歩き切った感慨が湧き、なんとも言えない気持ちになった。
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