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Yamareco

記録ID: 3870436
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

憧れの冬季北岳(夜叉神峠ピストン)

2021年12月28日(火) 〜 2021年12月29日(水)
 - 拍手
体力度
9
2〜3泊以上が適当
GPS
21:11
距離
37.8km
登り
3,662m
下り
3,664m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:33
休憩
0:34
合計
8:07
6:51
30
夜叉神峠
7:21
7:21
50
8:11
8:13
84
9:37
9:59
152
12:31
12:34
12
12:46
12:53
125
14:58
城峰
2日目
山行
11:55
休憩
1:09
合計
13:04
4:57
84
城峰
6:21
6:22
100
8:02
8:20
33
9:08
9:08
26
9:34
9:40
14
9:54
9:54
8
10:13
10:28
51
11:19
11:20
117
13:17
13:20
16
13:36
13:36
63
14:39
14:54
111
16:45
16:46
48
17:34
17:36
25
18:01
夜叉神峠
GPSのロストを一部修正。
GPSが微妙にずれているので,実際の獲得標高はもっと少ないハズ。
天候 12/28
 晴 
 -3℃〜-5℃程度
12/29
 晴→曇
 最低−15℃程度
 稜線上の風速は体感で10~15m/s,時々20m/s強
過去天気図(気象庁) 2021年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
・夜叉神峠駐車場に駐車
・芦安から一部凍結でスタッドレス必須
・芦安から夜叉神峠の間,鹿の飛び出しに注意。
コース状況/
危険箇所等
【夜叉神峠〜アルキ沢橋】
・夜叉神ゲートはテント装備だと狭くて通れない可能性大なので,工夫が必要
・南アルプス林道は工事車両の往来あり。
・鷲ノ住山は上部が着雪で一部凍結。赤・ピンクテープはあるが,踏み跡が不明瞭なでルートが若干分かりづらいところもあり。上部(東側)は痩せ尾根で滑落に注意。下の林道まで標高差300m!
・吊尾根トンネルからアルキ沢橋の間は一部アイスバーン。道路の端っこならギリ滑らない。こちらも工事車両の往来あり。

【アルキ沢橋〜砂払】
・トレースあり
・義盛新道の下部は雪と落ち葉のミックス。踏み跡が不明瞭なのでピンクテープを見落とさないように注意。
・1500mくらいから雪が増え,急登。滑りやすい雪質だったためアイゼン使用
・1900mくらいで稜線。傾斜は緩く,比較的歩きやすい。
・池山御池を過ぎ,50m程度の急登をこなすと城峰の山頂エリア。このエリアに幕営していたのは自分を含め2張
・城峰山頂エリアはやや痩せていて,風もそれなりに抜ける。
・城峰(山頂標識ナシ)から10m程度下るとボーコン沢の頭への登り。傾斜は緩やか。
・15〜20分程度登ったあたりに2張ほどテントがあった(風も抜けなさそう)。
・砂払にテントが2張いたが,風が結構抜けそうな感じだった。ここで森林限界

【砂払〜北岳】
・砂払からボーコン沢の頭まで標高差50~60m登ると,八本歯ノ頭までは緩慢なアップダウン。
・今回はサラサラの新雪で踏み跡がすぐ消え,わかんかスノーシュー推奨な感じだった。また強風で雪煙が立つことが多かった。
・八本歯はトレースなし。こちらも新雪が付いており,前日のトレースは消えていたようだった。
・お助けロープが出ていたので,迷った結果ロープは出さなかったが,お助けロープでは通過にはやや心もとない感じだった。重装備のパーティはロープを出していた。
・八本歯のコルからトラバース分岐まではラッセル。膝から腰程度。
・そこから上は雪も少なく締まっており,アイゼンはそれなりに効いた。
・吊り尾根分岐から山頂までは夏道と稜線の選択肢があるが,暴風でなければ稜線を行く方が雪も少なく安全。夏道は雪壁の登降となるため,特に下山は怖いと思う。
その他周辺情報 幕営適地は池山御池,城峰,砂払。今回は城峰山頂エリアに幕営。
城峰も砂払も風がそれなりに抜けるので,快適度で言ったら池山御池が一番。平坦だし。
城峰付近はドコモ電波あり。他の幕営適地は不明。
ゲート左側の隙間から人が抜けられるようになっているが,ザックが引っかかって通れず…。
2021年12月28日 06:51撮影 by  SC-01K, samsung
2
12/28 6:51
ゲート左側の隙間から人が抜けられるようになっているが,ザックが引っかかって通れず…。
輝く峰々。本当に行けるんだろうか…?
2021年12月28日 07:27撮影 by  SC-01K, samsung
12/28 7:27
輝く峰々。本当に行けるんだろうか…?
一時間歩き,鷲ノ住山の分岐。山頂までやや痩せていて氷雪が付いていた。
2021年12月28日 07:57撮影 by  SC-01K, samsung
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12/28 7:57
一時間歩き,鷲ノ住山の分岐。山頂までやや痩せていて氷雪が付いていた。
中間の鉄塔
2021年12月28日 08:33撮影 by  SC-01K, samsung
12/28 8:33
中間の鉄塔
野呂川を渡る吊り橋。高所感はさほどでもないが,細くて揺れる。
2021年12月28日 08:54撮影 by  SC-01K, samsung
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12/28 8:54
野呂川を渡る吊り橋。高所感はさほどでもないが,細くて揺れる。
凍結路。ツルツルなので端っこを行く。
2021年12月28日 09:29撮影 by  SC-01K, samsung
12/28 9:29
凍結路。ツルツルなので端っこを行く。
ようやく登山口に。ここまで3時間弱
2021年12月28日 09:48撮影 by  SC-01K, samsung
12/28 9:48
ようやく登山口に。ここまで3時間弱
義盛新道。アイゼン履いてもズルズル…。
2021年12月28日 11:10撮影 by  SC-01K, samsung
12/28 11:10
義盛新道。アイゼン履いてもズルズル…。
トレース。ありがたや。
2021年12月28日 12:40撮影 by  SC-01K, samsung
12/28 12:40
トレース。ありがたや。
池山御池。下山時には3張。ここは風もなく快適でしょう。
2021年12月28日 12:43撮影 by  SC-01K, samsung
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12/28 12:43
池山御池。下山時には3張。ここは風もなく快適でしょう。
小屋。中は覗かず進む。
2021年12月28日 12:47撮影 by  SC-01K, samsung
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12/28 12:47
小屋。中は覗かず進む。
2日目は5時出発。本当は4時半に出ようと思っていたけど,結局ラッセルだったので早出しても変わらなかったね。
2021年12月29日 06:18撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 6:18
2日目は5時出発。本当は4時半に出ようと思っていたけど,結局ラッセルだったので早出しても変わらなかったね。
朝日の北岳。ボーコン沢の頭から
2021年12月29日 07:03撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 7:03
朝日の北岳。ボーコン沢の頭から
富士山から朝日
2021年12月29日 07:03撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 7:03
富士山から朝日
先行者が見える。その先にトレースはない。
2021年12月29日 07:03撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 7:03
先行者が見える。その先にトレースはない。
間ノ岳。最高に美しい。
2021年12月29日 07:03撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 7:03
間ノ岳。最高に美しい。
トラバース路分岐
2021年12月29日 08:45撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 8:45
トラバース路分岐
吊り尾根分岐
2021年12月29日 09:02撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 9:02
吊り尾根分岐
稜線は雪が薄い。写真は撮らなかったけど,登りは夏道,下りは稜線を行った。
2021年12月29日 09:02撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 9:02
稜線は雪が薄い。写真は撮らなかったけど,登りは夏道,下りは稜線を行った。
間もなく山頂。リーゼントのような雪庇
2021年12月29日 09:28撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 9:28
間もなく山頂。リーゼントのような雪庇
北岳。ついについに。感無量。思わずウルッと来た。
2021年12月29日 09:34撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 9:34
北岳。ついについに。感無量。思わずウルッと来た。
祝福の富士山
2021年12月29日 09:38撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 9:38
祝福の富士山
間ノ岳方面
2021年12月29日 09:47撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 9:47
間ノ岳方面
八本歯からボーコン沢の頭まで,こうしてみるとなんてことないけど…サラサラの新雪地獄。わかんをテントに置いてきたことを心底後悔
2021年12月29日 09:55撮影 by  SC-01K, samsung
4
12/29 9:55
八本歯からボーコン沢の頭まで,こうしてみるとなんてことないけど…サラサラの新雪地獄。わかんをテントに置いてきたことを心底後悔
八本歯の一風景
2021年12月29日 10:26撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 10:26
八本歯の一風景
良く登った。
2021年12月29日 10:33撮影 by  SC-01K, samsung
4
12/29 10:33
良く登った。
ボケてしまったけど,記念の自撮り
2021年12月29日 10:33撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 10:33
ボケてしまったけど,記念の自撮り
行きのトレースは消えていた。風が吹けば顔に叩き付ける。この区間が地獄だった。
2021年12月29日 10:34撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 10:34
行きのトレースは消えていた。風が吹けば顔に叩き付ける。この区間が地獄だった。
踏み跡だけが風に飛ばされず残された模様。
2021年12月29日 11:18撮影 by  SC-01K, samsung
2
12/29 11:18
踏み跡だけが風に飛ばされず残された模様。
ようやくボーコン沢の頭まで戻ってきた。ひとまずホッとした。
2021年12月29日 11:19撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 11:19
ようやくボーコン沢の頭まで戻ってきた。ひとまずホッとした。
砂払のテント適地。標高2650m
2021年12月29日 11:29撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 11:29
砂払のテント適地。標高2650m
マイテントに帰還。この時点で12時ちょうど。下山を選択。
2021年12月29日 12:02撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 12:02
マイテントに帰還。この時点で12時ちょうど。下山を選択。
今回「嫌いな山第1位」に躍り出た鷲ノ住山。気力のみで登る。
2021年12月29日 15:51撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 15:51
今回「嫌いな山第1位」に躍り出た鷲ノ住山。気力のみで登る。
鷲ノ住山山頂エリアの遺構。なんとか日が沈む前に林道まで戻ってこれた。
2021年12月29日 16:48撮影 by  SC-01K, samsung
2
12/29 16:48
鷲ノ住山山頂エリアの遺構。なんとか日が沈む前に林道まで戻ってこれた。
18時に帰還。トータル13時間。長い一日だった…。
2021年12月29日 18:00撮影 by  SC-01K, samsung
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12/29 18:00
18時に帰還。トータル13時間。長い一日だった…。

装備

備考 レイヤリング上
 ファイントラック スキンメッシュLS
 山と道 100%メリノ ライト フーディ
 ノースフェイス カールサイドグリッドフーディ(1日目)
 山と道 アルファ アノラック(2日目)
 ファイントラック ピコバリアフーディ(1日目)
 ホグロフス ロックスピリットジャケット(2日目)

レイヤリング下
 モンベル スーパーメリノウールLWタイツ
 モンベル トレールアクションタイツ
 山と道 ウインターハイクパンツ(2日目)
 ファイントラック エバ―ブレスフォトン(不使用)

グローブ
 アクシーズクイン ユビデルグローブ
 防寒テムレス(2日目)
 モンベル トレールアクショングローブ(2日目)

インサレーション:
 山と道 アルファベスト(不使用)
 アクシーズクイン アグラスカート

靴:スポルティバ ネパール エボGTX
ザック:ミステリーランチ テラフレーム50
サブザック:ブラックダイヤモンド ディスタンス8
チェストバッグ:OMM チェストポッド

テント:ファイントラック カミナドーム1
シュラフ:ナンガ オーロラ600DX
マット:サーマレストZライト,山と道ミニマリストパッド

その他:
アイゼン,ピッケル,ストック,わかん,サングラス,ゴーグル,バラクラバ,ビーニー,テルモス900ml,コッヘル,フライパン,バーナー,ガス250,ハッキンカイロ,ソーラーランタン,テントシューズ,テトラドリップ,フィルター,ヘッドライト,GoPro,モバイルバッテリー,ロープ,スリング

感想

八本歯の通過(途中まで)




雪山を始めて以来,「いつかは」と思っていた冬季北岳。
体力的な困難,八本歯の技術的難易度など踏ん切りが付かずにいましたが,今季は歩荷トレを積極的にやっていたし,冬靴も足に合うものに新調し,心理的障壁が下がりました。
そして,冬型が弱まるタイミングを捉え,ついに敢行。
新雪で歩きづらかったり,ラッセルだったりと困難がありましたが,完遂しました。

八本歯の頭までトレースを付けてくださった先行者には心から感謝です。
また,八本歯を越えた先でラッセルに心折れていたところに後続のパーティが追い付いてきてくれたときは神を見た気分でした。

このレベルの山になるとやはりソロでは難しいですね。今回はたまたま行けましたが,今の自分の力では本来控えるべきだったのかもしれません。
達成感はありますが,同時に考えることが多い登山でした。

<雑記>
・スタートを夜叉神か奈良田にするか,まず悩みましたが,リサーチ不足で奈良田のゲートの越え方が分からなかったのと,12キロの林道歩きにビビり,夜叉神から。家からのアクセスも近いし。
 しかし,下山時の鷹ノ住山は心底辛かった…。嫌いな山第1位になりました。次はないでしょう。奈良田の林道12キロもツラいけど,夜叉神でも7キロ程度は林道だし。

・行程は,2泊3日を基本に,2日目の登頂時刻によってはその日のうちに下山することにし,幕営は御池,城峰,砂払の選択肢から城峰を選択。砂払まで重装備を担ぎ上げるのは初日に体力を使いすぎいるが,2日目に下山するとした場合,御池では行動時間が長すぎるため。
 結果としては,距離的には城峰付近で良かったと思うけど,意外と風もあり,設営がしづらかった。新雪は全く締まらず,ペグは効かないし,地面は凍ってペグ刺さらないし。結局木にロープを張った。

・マークしていたのは八本歯だけだったけど,ボーコン沢の頭から八本歯の頭までの区間の積雪が誤算だった。新雪でアイゼンは効かないし,トレースは風ですぐ消えるし,雪煙が痛いし。往路も復路も体力をかなり吸われた。

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